ようやく梅雨らしい梅雨かと思わせる昨日の天気から一変、今日はまた、真夏日のような天気になりました.

 先日 "いつもの小川さん" のブログで、Pat Metheny のオーケストリオンの話題がアップされていました.
 実はこの "オーケストリオン" なる楽器が、ボクの身近にもあったので、今日ちょっと見にいってきました.
 本来は聴きにいく、が正解なのですが、現在はきちんとした音が出ず、来年にかけてウン百万円をかけて修理するということで、残念ながら音を聴くことはできませんでした.



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 全体像はこんな感じ.
 一見するとアップライト・ピアノのような風貌なのですが、少しばかり背が高く、正面はステンド・グラスのような装飾がなされており、背の高いオルガンのようでもあります.
 すごく綺麗で、とても 100 年前のものとは思えません.
 興味がなければ、綺麗な装飾が施された Chest と思ってしまうかも.



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 上部には少しばかりデコ調の文字で
 "CREMONA ORCHESTRAL" .
 アメリカ・シカゴの「アメリカ・マーケット社」製造.
 1910 年製、形式名は「クレモナスタイル」



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 その下を特別に (か、どうかは定かではありませんが) 開けてもらうとこんな感じです.
 いろいろな音色を奏でる楽器 (?) がぎゅうぎゅう詰め状態です.
 本体の中にはピアノ、トライアングル、木琴、カスタネット、ドラムやシンバルなど、 8 つの楽器が組み込まれているようです.

 ピアノはミュートすることでチェンバロのような音色を出せるようなことが書いてありました.
 手前の木琴のようなもの (なんだかよくわかりません) の下の部分を見てもらうとわかりますが、黒く細いゴムホースがそれぞれに接続されています.
 このホースの中の空気の流れを利用して音を出すようです.
 説明してくれた女性のお話では、吹き込むというよりは、吸い込む動作によって発生させるようです.



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 それで、この音を発生させる動力的な部分が下の部分です.
 電気でモーターを回し、空気の送り出し操作をさせるようですね.
 そしてそのタイミングを取るのが、右側の白いロール紙です.
 ここにはいくつもの、いろいろな大きさの穴が開いています.
 この部分に、すべての楽器からのゴムホースが集まっていますよね.



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 ロール紙部分です.
 奥にも、ピアノの弦のようなものが張ってあります.
 構造自体は結構シンプルですよね.
 単純に圧縮した空気を送り出すだけなので、この部分はシンプルですね.
 きっとどのタイミングで送り出したりするかが問題なんでしょうね.
 このロール 1 枚に 10 曲入っています.
 この絵画館の所蔵は、 8 枚なので、 80 曲聴けることになります.



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 これが今入っているロール紙の曲目.
 ダンボールの収納箱には、きちんとこういった曲目が貼り付けられています.
 ざっと見たけれど、ボクは知らない曲ばかりです.
 小川さんだったらわかるでしょうか?
 1 曲終わると自動的に演奏も止まるようです.
 "FOX TROT" の意味もよくわかりません.



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 ここが演奏を聴くために、 5 セント硬貨を投入する部分.
 "Drop 1 to 20 Nickels" と書いてありますが、今の自動販売機のように、硬貨を縦にして落とすのではなく、下の部分に水平に置いて、レバーを奥に差し込んで挿入するようになっています.
 説明では 25 セントという話でしたが、メモを取っていた訳ではないので、 5 セントの聞き間違いかもしれません.
 ロール紙という宿命か、選曲は当然できません.
 1 曲終わったら、次の曲、 10 曲終わったら交換. 


 追記:
 あとで写真をよく見ると、この部分の紙のカードは、中のロール紙と同じ組み合わせになっているはずですが、現在鳴らしていないせいか、違う番号のカードが差し込まれていますよね.
 当時の人はお金入れる前にこのカードに書かれた曲名を見ていたんでしょうね.
 現在、音がもし鳴ったとしても、曲名はほとんど知らないものばかりなので、中のロール紙と合っているのかなんてわからないと思います(笑).

 "Drop 1 to 20 Nickels" の意味も、最大 20 枚まで投入(ストック)できるという意味ですね、下の写真にある説明のとおり、 5 セントで 1 曲.
 1 ロールが 10 曲なので、途中で入れ替えるんだろうか ・・・・ 逆回転は、当然できないですし.



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 この楽器が置いてある場所は、絵画館の一つのフロア.
 目の前にはこんな風景が広がっています.
 この楽器も、よもや 100 年後こんな風景を見て余生を過ごすとは思っていなかったかもしれません.
 この池の周りが、ボクのウォーキング・コース.
 いつもは、逆側から絵画館を横目で見ながら、とぼとぼ歩いています.
 正面に見える山が、浅間山です ・・・・ 新幹線の名前でもあります.




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 こちらは、池のほうから撮った絵画館です.
 オーケストリオンだけ見るなら入館料はタダです ・・・・ ここでも、ボクは売り上げに貢献できない、嫌な客です.
 まぁ、いつも行っているので、そのうちには絵のほうも覗いてみようかな ・・・ ただボクの好みとはかなり違うので、そうは言ってみてもどうなることやら.




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 興味のある方は、さわやかな信州の風でも浴びに来るついでに、こんな鑑賞はいかがでしょうか.
 ただ、いつから修理に出されるかわかりませんので、要確認ですね.
 素敵な職員の方が、とても懇切丁寧にお話ししてくださいますよ.


 最近ここに置いてあるオーケストリオンが、「某鑑定団」なる番組で紹介されたそうです.
 そうしたら、個人的に持っている方からも連絡があり、修理できる方まで教えてくれたそうです.
 こんなものを個人で持っていることもすごいですね.


 そうそう、置いてある場所時は、梅野記念絵画館という名称です ・・・・ 興味のある方は、あとはご自身でお調べください.
 周辺には温泉もありますし、池の周りでキャンプもできますし、コテージもあります.
 運が良ければ、ボクに会うこともできますので・・・・.

 来年聴けるようになったら、必ずいこうと思っています ・・・・ 5 セント握りしめて.
 たった 5 セントで、100 年も前の音に出会えるのですから.


 Here's your nickel back ・・・・ そういえばボク、 Nickelback も大好きです.