先日納品したチッパの性能を評価するにあたっては、時間当たりの生産量を体積と重量の両方で計測したわけですが、ここがバイオマスの難しいところで、体積と重量の関係、正確には水分と比重の関係をきちんと把握しておかないといけません。

かさ密度はバケツとバネ秤を使って現地で計測しましたが、水分は正確な計測が必要ということで、ファクトリーに持ち帰っての試験になります。

当社では、オーストリア製の簡易水分計を輸入して販売していますが、それぞれの機種ごとに測定精度が違うため、正確な計測には恒温器を使った正式な手法(ISO規格)を適用します。

その恒温器ですが、創業した翌年、当時の株主の一人からプレゼントしてもらった機種は、昨年10月の台風被害で水没してしまいました。
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バイオマスの仕事を始める場合に最初に必要なのは水分の正確な計測ということで、当時から大切に使っていたのですが、こんな風に泥だらけになってしまって。
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中も泥だらけ。
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ボランティアの方がバラして水洗しておいてくださったものがファクトリー内に放置されていたので、今年7月に組み立てて通電してみましたが、起動せず。
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仕方ないので、買い換えました。
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ピカピカです。
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同じメーカーの後継機種。
まずはサンプルの重量計測。
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そして、恒温器に投入して。
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通電し規格の105℃で加熱乾燥。
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乾き終わったら、再度重量を計測。
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計測後のチップは、バケットリフトに廃棄。
様々なバイオマス燃料が入っています。
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当社の場合、これらはボイラのホッパに投入し、燃料として利用します。
廃棄物がでなくて良いです。
もともとゴミじゃないですし。
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水分計一つをとってみても、まだまだ水害の傷跡は残っておりまして。
たとえば、これらの簡易水分計のデモ機や在庫品、プリンタは全て水没して使えなくなりました。
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このペレット用の簡易水分計は即座にペレットの水分が把握できるので、プラント内での品質管理には大変便利な装置なのですが、これもアウト。
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で、新しいのに買い換えました。
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その他、電子天秤にヒータが内蔵された「赤外線水分計」も、水没して使えなくなりました。
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これも、新しいものに買い替えました。
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これで一応、会社の備品として所有している水分計は全て新しいものに入れ替わったことになります。水没前にあった機器を更新するためだけに経費がかかった、ということです。

愚痴を言っても仕方ないですが、やるせない気持ちになります。

ちなみに、水分計の精度ですが、恒温器を用いた手法が最も正確です。次が赤外線水分計、そして最後が簡易水分計です。

ですが、計測に必要となる時間は精度とは逆になって、簡易水分計が数秒、赤外線水分計が20~30分、恒温器が24時間。

何を計測するのか、データを何に使うのか、どのような場所で計測するのか、そういった観点で機器や手法を選ぶことで、適材適所の使い方になると思います。