新年も今日で三日。明日から始業という方もいらっしゃるかと思います。

ニュースでは政府による緊急事態宣言がいつ発令されるのか、大きく取り上げられていますね。発令するならば今日中でないと効果が薄くなるように感じます。

自分自身も今週は出張が入っているので、どうしようか迷っています。
多くの出張はネットでOKなのですが、現地を見ないとどうしようもない話もあるので。

あと、ニュースで大きく報道されているのはこの年末から年始の雪。
私の自宅もご覧の通り。
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今朝も雪は続いています。
珍しいです、こんな降り続けるのは。

昨日は、長野県内の木質ボイラの導入先の情報をまとめていました。昨年12月末に開催された松本市の松枯れ対策会議で発表させていただいた資料がそろそろ松本市のホームページに掲載させるのですが、掲載される前に数字を確定させたいと思いまして。この前は暫定の数字だったので。

結果として、2003年度から2020年度までに長野県内で導入された木質ボイラの数(発電用と個人利用を除く)は、薪が20台、ペレットが40台、チップが12台の計72台と判明しました。

導入年度毎の数字はこちら。当初はペレットボイラが圧倒的でしたが、近年はチップボイラが増えています。
ボイラ台数の推移

市町村ごとでみると、伊那市が圧倒的に多くて21台、次いで飯田市の10台。南信地方には上伊那森林組合と南信バイオマス協同組合の2ヵ所のペレット工場があるため、2000年代の初めからボイラ整備が始まっています。特に伊那市は、今でもペレットボイラの整備が継続的に進められており、この点は県内の温暖化防止政策のなかでもっと評価されるべきだと思いました。
市町村別ボイラ数
用途別でみると、温泉などの温浴施設(宿泊施設を含む)が最多の32台、次いで学校保育所(教職センターを含む)が17台、福祉施設7台といった感じです。
用途別ボイラ数
長野は温泉が多いですからね。

今回の調査では、長野県やボイラメーカー等の資料の他に様々なネット情報を参考にしました。中でも面白かったのが「地エネの湯」というサイト。

どなたが主催されているのかわかりませんが、その主旨が良いです。「地域エネルギーで温められた、地球にやさしいお湯であること。」というのに共感を覚えました。

というのが、当社には海外からのお客さんがよくお越しになる(厳密には1年前までは来客があったがコロナ以降は途絶えている)ので、日本における木質ボイラのエネルギー利用について議論する時には、やはり用途に関心が集まります。

温泉での利用が多いという話をすると、これが彼らには意外なのです。

欧州の場合は圧倒的に暖房需要なので、まずその点で驚くこと、次に浴槽に入るという習慣がないので温泉がそれほど重要なのかどうかが不明であること、第三は「そもそも温泉は地熱だからボイラは要らないのでは?」という素朴な疑問。

一つ目の疑問については、日本は局所暖房(究極は炬燵ですね)であるため温水で部屋全体を温める習慣がないことを説明します。

二つ目の疑問については、温泉に連れて行きます。大概は40℃以上のお湯につかった経験がないので、悲鳴に近い声を上げるとともに、しばらくすると「これも良いかも」と言います。ま、仕方なしに言っているのかもしれませんが。

で、問題は三つ目の疑問。

そうなんですよね、本当は地熱で温められたものが温泉なんですよね。銭湯という概念が温泉とクロスしているので、その辺をきちんと説明せねばならないのですけれど、そもそも、ほとんどの家にお風呂が整備された現代において、公衆浴場は必要なのだろうか、という疑問は残ります。

ローマ人じゃあるまいし、テルマエ・ロマエ?

せめて、環境に負荷をかけない温泉を目指すべきだと常々思っていたので、「地エネの湯」さんの考えには100%賛同です。

ちなみに、当社が導入に関わらせていただいたカミツレ温泉「八寿恵荘」さんも掲載されていました。ちょっと褒めすぎのように思うので、関わった皆さんを紹介させていただきます。

導入が長くなりましたが、ここからが本題。

昨日は意外とリストの完成に手間取って、朝から作業したのに終わったのは16時。もうひと仕事しようかと思いましたが、気力が続きそうにないので、ウォーキングにでかけました。

自宅から徒歩5分のところに温泉が2つあります。

1月2日から営業されていることに驚きましたが、それよりもお客さんが満杯状態で、それにも驚きました。ニッポンの温泉文化はコロナも吹き飛ばすということでしょうか。スキーやスノボ帰りのお客さんもいらっしゃるようでした。
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近づいてみると、露天風呂から湯気が昇っています。
素敵ですね
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ですが、これは放熱量が半端ないのです。この温泉では源泉を石油で加温していると思われますが、露天風呂はその熱を大量に奪います。確かに、氷点下の雪景色を見ながらお湯につかるのは気持ちが良いのですけれど・・・

当社では施設のボイラ設計を業務とするなかで、温浴施設にはしょっちゅう行きますし、熱源をグリーン化するという目的で調査やシミュレーションを実施しますが、長野のような冷涼な気候で常に問題になるのが露天風呂なのです。

お客さんとしては露天風呂は大きな魅力ですが、施設側としては熱エネルギーを大量に必要とする設備なので、なかなか判断が難しいのです。

せめて石油からバイオマスに変更してもらうと良いのですが。

この温泉の場合は隣二軒が並んで営業しているので、大型の木質ボイラを据え付ければ化石燃料からの転換が可能だと思います。また、この町はブドウやリンゴ、クリなど果樹栽培が盛んですから、剪定枝などを野焼きせずに燃料化すれば、農家さんも処理に困りませんし、温泉側は燃料代が助かります。

さらに、製紙チップ工場まで町内にあるので、実は、バイオマスの熱利用を進める素地は揃っています。さらには町営住宅も温泉から100mの距離にあるので、各戸に熱供給も可能です。

これらの取組を民民で始めることも可能でしょうけれど、バイオマスの熱利用は市町村の政策と連携することが大切ですので、この辺の理解の醸成をどうするべきなのか、常々、考えています。

おりしも、環境省は次年度事業においてESCO事業としてバイオマスの熱利用を推進しようとしています。これまでは行政が丸抱えしないと施設整備が進まないような事例が多かったですが、これからは民間と連携することでこういった制度が使えるようになれば、官民でリスクを分散しつつ、バイオマスの熱利用発展するのではないかと思っています。

さてさて、温泉の近くを抜けて森の方に歩いていたら、小さな足跡を発見。
まるで、絵本「のうさぎ逃げろ」です。
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山っ端の道はテカテカに凍っていました。
長野は雪よりも凍結がいつも問題になります。
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お寺さんもお正月飾りでした。
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再び温泉の横を通り抜けて、1時間ほど歩きました。
氷点下でも汗をかきますね。
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さて今日は溜まったメールに対応しようっと。