お盆の最中、8月13日から本格化して今日まで降り続いた豪雨に驚かされました。

この季節にはない雨量と涼しさに、気候変動を間近に感じた方も多かったのではないでしょうか。

今回の豪雨、何という災害の名称が与えられるのでしょう。

被害の対象地が非常に広大ですから、日本の局所的なお天気の問題ではないことが一つの特徴だと思いました。つまり、当たり外れの問題ではなく、どこでも発生するということです。

そして「数百年に一度」の災害が「毎年発生」する状況を何と表現するべきか、もう以前の表現は使わない方が良いのではとも思いました。

日常の当たり前のこととなりつつある豪雨災害は地震災害と同じく、予測不能の災難であり、受け身で耐えるほかない自然災害なのでしょうか。

今日は疲れて仕事ができませんでした。

というのも、昨夜はファクトリーで水害に備えて色々なモノを移動させたり、車に積み込んだりして23時頃まで作業していたので。

8/14(土)10時の時点で、ファクトリーの裏側の浅川はこんな状況。遠くには2019年の水害の際に大量の車両が水没したJRの列車基地が見えます。2019年はこの川ではなく、その隣の千曲川の堤防が決壊したことでファクトリーが2m水没しました。実はハザードマップではこの川の氾濫が予想されておりましたが、まさか千曲川の堤防が決壊するとは思っておらず、行政も想定外だったのです。とはいえ、2019年の水害の際にも、下流のポンプ場では排水ができない(浅川が本流の千曲川と合流する地点が満水だった為)状態になって、豊野地区では内水氾濫が起こっていましたが、当社が沈んだのはそれではなく、あくまで千曲川の堤防の決壊でした。
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土曜日の午前、気になるのでファクトリーの周辺を見に行きました。

もともと、ファクトリーがある長野市北部工業団地は湿地帯に作られているので、雨が降ると最初に水浸しになります。ということで、近くの川も既にこんな感じでした。
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一旦、お昼ご飯を食べに小布施の自宅に戻る際に、千曲川にかかる小布施橋を通過しましたが、水量が結構多くて、どうしたものかと思いつつ。橋の上流側はこんな感じ。
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下流側はこんな感じ。
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テレビやネットでは九州や広島での河川の氾濫が報じられてたので、家族と話し合って、ファクトリーの荷物を避難させる対策を取ることにしました。

自宅からファクトリーの途中、電車基地の隣を走るのですが、すっかり列車は出払っており、JRは既に対応しているのだなということが判りました。
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午後5時過ぎから11時頃までかかって、ファクトリーや事務所の荷物を車4台に詰め込んで、乗らない荷物はできるだけ高いところに置いたり、ホイストクレーンで吊り上げたりしました。
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実験用のボイラ、在庫のボイラ2台、ディーゼル発電機、ペレットコンテナ、貯湯槽3台、これらは移動させる手段がないので、水没してしまうことを覚悟しました。

医療現場のトリアージではないですが、救える対象の選択をするというのはしんどい作業です。そういった意味で、現在、コロナの第5波の最中に患者の対応をされている医療関係者の方々は辛いお仕事をされているのではと思いました。

とはいえ、座してやられるのは悔しいので、ボートだけは、今回は空気を入れて膨らませました。前回は空気を抜いた状態で沈みましたので。今回、特に何かに使うつもりはありませんが、とりあえず、自宅に牽引して帰りました。
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遅い夕食をとって、午前1時頃に就寝しましたが、午前4時前に凄い雨音で目が覚めて、ネットで各地のライブカメラなどを確認しました。

今回、色々調べてわかったのですが、様々な情報ソースが用意されていました。

まずは、ライブカメラ。
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これはまさに2年前に決壊した場所を写しているカメラで、暗所に強いカメラなのか、午前3時でも明るく映っています。堤防の道路に対して右側の水がすぐそこまで迫っているのがわかると思います。国が修復工事を行ったので、再び同じ場所が決壊するとは思いませんが、川幅が広がって流速が落ちるこの場所は構造的に弱いようなので、気が気ではありません。

これらの千曲川のカメラは国交省の千曲川河川事務所のウェブから閲覧できます。

千曲川河川事務所の場合、画像だけでなく、現在の状況が時系列のデータでも確認できます。

2019年の場合、千曲川の立ヶ花付近で川幅が狭くなることで、その少し上流の長沼が決壊しました。そういう意味で、この場所のデータは大切なのです。
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千曲川の堤防が持ちこたえていることがわかったので、次は浅川の内水氾濫が起こっていないかを確かめたくなります。かなり暗いですが、そちらのライブカメラがこちら。まずは排水ポンプ場から。
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その他、浅川が別の川と合流する場所(大道橋)の画像も確認できますが、なにせ暗すぎてよくわかりません。
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なんとなく、まだ満杯でないことだけはわかります。

これらの情報は長野県の浅川改良事務所のウェブから確認できます。

上流の浅川ダムは田中知事時代に脱ダム宣言で着工が凍結された歴史があるダムで、浅川の洪水防止に役立つとされていますが、今回の雨ではダムを止めても下流側の増水は止まらず、ダムの効果が限定的であったと、今日の地元紙に記事がありました。

世の中にはこういった情報に関してまとめサイトを作っておられる方がいらっしゃるようで、浅川の情報は災害・防災情報ライブカメラのサイトを参考にしました。地図なども記載されていて、どこの場所を写しているのかが一目でわかります。
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その他、一般財団法人河川情報センターのウェブでは、浅川富竹大橋付近の映像を確認できることもわかりました。
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また、Yahoo!天気・災害のサイトでも、浅川などの水位の確認ができることがわかりました。
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最後は国交省の「川の防災情報」のウェブです。
市町村名、河川名から全国を検索できます。
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そして、映像だけでなく、現在の状況がデータで確認できます。
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とまあ、こんなサイトをスマートフォンで閲覧していたものですから、今朝は眠くて仕方ありませんでした。幸い、堤防の決壊も越水も、内水氾濫もなかったので、昨夜の作業は徒労に終わった訳ですが、とりあえず何事もなくて良かったと思っています。あちこちから心配してお電話などもいただきましたが、ご心配をおかけしました。

今は資金がないのでどうしようもありませんが、本質的には引っ越しが必要です。ですが、毎年、何度もこのようなことが起こるならば、まずはコンテナを移動させるためのトラックでも買おうかと思っています。高額な商品は重量もあるため、それなりの道具が無いと移動もままなりませんから。

今朝のテレビを見ていたら、3年連続で水害にあっているという九州の方が「行政になんとかしてもらわないといけない」と話されていました。確かに、毎年水害にあってはたまらないと思った反面、行政の問題なのかな?とも思いました。

おりしも、8/7付でIPCCの第6次報告書が発表されました。
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まだ内容は読んでいませんが、8/9のWWFの発表では、近年の猛暑や洪水などの異常な自然現象が温暖化を原因として発生していることが科学的に証明されたとあります。

と同時に、温暖化防止が急務であることが述べられています。

同日の朝日新聞の報道では、グレダさんのコメントとして「これまでの何千もの研究や報告書からすでにわかっていたこと、つまり我々が緊急事態にあるということを確認したものだ」と掲載しています。

先日の洪水の被害者がテレビの取材に語った行政の対応とは、つまるところ「温暖化防止に対する本気度」ということに尽きるのではないかと、昨晩からのドタバタで改めて思いました。

行政のみならず、日本国民、あるいは世界人類が本気で温暖化防止に取り組む気があるのかどうか、まだまだ懐疑的に思います。

昨晩の大雨の報道の際、「警戒情報レベル4の段階で避難するように」と行政が呼びかけていました。「レベル5では既に手遅れだから」とも言っていました。

おっしゃる通り。

温暖化についても、災害が身近になり、不可避なところまで来なければ人々は本気で動かないのかもしれません。しかし「その時には既に遅い」というのがIPCCの言うところの、まさに「人類への警戒警報」なのではないでしょうか。