高校の陸上部に入って最初に教えられたことは、400m 走は最後まで全力で走り抜けることはできないから、ペース配分が大切だということだった。
先輩曰く、
1. 最初の 100m スタートダッシュ
2. 次の 100m 全力疾走
3. 次の 100m ペース維持
4. 最後の 100m ラストスパート
これは一見、言葉を変えただけで全部全力疾走じゃないかという風にも見えるのだが、実は3番目の 100m で少し力を抜くというのがポイントで、実際、どこかでうまく力を抜かないと良い結果が出ない。
この力の抜き方には人それぞれに得意不得意があって、前半力を出し切ってトップを取る方が精神的に楽だと感じる人、最後まで力を溜めておいて一気に抜き去る方が楽だと感じる人、さらには満遍なく一定のペースを維持するのがやりやすいと感じる人と、人それぞれによって実力を出しやすいペース配分というものがある。
興味深いのは、このペース配分の話は、1回の競走だけでなく、生活の中で接することになる様々な物事にも、多くの場合、まったく同じように当てはまるということである。仕事やキャリアパス、学生時代の受験勉強、あるいは趣味でやっているスポーツ、さらには人生そのもの。これまで私が見てきたペース配分の類型は次のようなものである。