どうしても昨日までに仕上げなければならない仕事があったので、一昨日は徹夜で開発をした。一人で飲んだり、人と飲んだり、布団の中で考え事をしたり、徹夜をすること自体は悪いことではない。しかし、徹夜で仕事をするのは可能な限り避けた方が良い。
ベンチャーを始めてからの最初の2年は、年末年始を含めて365日1日も休まず仕事をした。徹夜なんて当たり前である。そんな私だったが、会社が3年目に入る頃に休息の重要性を痛感し、以来、できるだけ徹夜はしないようにしている。それは、徹夜がもたらす作業時間よりも、悪影響の方がずっと大きいということに気づいたからだ。
私の経験では、徹夜が常習化するにつれ、個人/組織には次のような症状が出てくることがある。特に、影響力のある人がこのような状態になると、組織全体が影響されて深刻な症状にかかりやすい。
・目がしばしばする ・節々に脱力感がある ・徹夜独特の体臭 |
・恩着せがましくなる 例: 朝のミーティングで「先ほどやっと完成しました」 |
・長時間働いている人に文句を言えない雰囲気 | |
・まぶたの痙攣が止まらなくなる ・体全体が土気色になる |
・先のことを考えている人間に対する怒りが芽生える 例: 「そんなこと言っている時間があったらちょっとは手伝ってよ」 |
・ネガティブスパイラルに陥る | |
・人と話をしていても時々意識が飛ぶ ・顔面が緑色/オレンジ色になる ・全身を激しい虚脱感が襲う |
・被害者意識を持つ 例: 「この会社でまともに仕事している人間は自分しかいないわけですから」 |
・出口の見えないトンネルのような雰囲気 |
忙しいときはどんな会社にだってあるし、連日徹夜を余儀なくされる時期だってあるだろう。
しかしそんな時、自分は個人・会社ともに大きな危険にさらされているのだということを自覚しながら、よく気をつけながら徹夜したり、させたりするべきである。
自戒の念を込めて。
アート・オブ・プロジェクトマネジメント
―マイクロソフトで培われた実践手法
―マイクロソフトで培われた実践手法
posted with amazlet on 06.09.24
Scott Berkun 村上 雅章
オライリー・ジャパン (2006/09/07)
オライリー・ジャパン (2006/09/07)
コメント
コメント一覧 (20)
いやまさに徹夜しちゃいかんですね。
時間あたりの生産性、集中度に依存するクオリティ、瑕疵の少なさ、成果物のどの要素を切り出しても徹夜はすべきでないと思いますが、プログラマ稼業にはびこる徹夜周りの意識はなかなか変わらないもんです。
毎日、より高いパフォーマンスを発揮できるようにしておくためにも休息が必要。どのタイミングでとるかを判断するのもプロの仕事の仕方、ということでしょうね。自戒を込めまして。
というのはどういうことでしょうか???
人間のカオって緑色になるんですか!?
マモーミモーですね!
懐かしいwww
徹夜・・・
高校まではしなかったんですが
大学に入ってからは授業もサボれるようになり
しばしば徹夜した事がありますが
あれはあんまりするもんじゃないですね。
会社的にも会社に最後までいる人間ががんばっている、みたいな雰囲気だったし、ノルマも泊り込みしないと絶対に不可能という作業量を与えられたし。特にマスター2週前とかは一日のうちに何時間寝たか思い出せない生活が続き、とうとうぶっ倒れて入院しました。
で、復帰後、上司に言われた言葉
「体調管理もしごとのうちだから・・・」
この言葉にキレました。結局会社側は「無理するな」と言いますけど、実際に作業量を減らす、ということはまずしないのが実情とわかったので、以降私はどんなに忙しくても終電には帰宅する、と決めてやっています。それによって発生するスケジュールの遅延は「仕方のないものである」と割り切って。
「倒れてからでは遅い」というのをキモに命じた方がいいですよ。
体調を壊して周りの方に迷惑を掛けてしまう結果となるのだから、効率よくさばいてこなしていくほうが良いと思われます。
大寒波で寒い上、もう風邪で2週間ぐずっているので、身にしみました
>体調を壊して周りの方に迷惑を掛けてしまう結果となるのだから、効率よくさばいてこなしていくほうが良いと思われます。
この意見には、同感です。
以前いた派遣先の某マネージャーは、絶対に徹夜をさせない人でした。
その理由というのは、翌日の生産性も上がらず更に身体に悪いからだと
言うものでした。
このマネージャーは、納期前でもこのスタイルを貫いておられました。
私は、このマネージャーの下で仕事をさせて頂いていましたので、
徹夜はありませんでした。
その分、日中の作業を効率よくさばくようにしていました。
ワタクシの場合
1徹するとI度
2徹でII度
3徹でIII度
という感じですネ
前のテストの時、徹夜やご飯抜いたり不規則な生活しすぎて朝の電車で貧血で倒れて医務室に車椅子で運ばれましたよー(笑
さらに試験には少し遅刻しました(´・ω・`)
2日くらい経ってからもまた電車で貧血で倒れました(笑)
倒れたせいで頭打ってたんこぶ出来たり散々でしたよ・・
ほんまに倒れてからでは遅いですね(^^;)
なので最近は極力控えて、睡眠をとるようにしています。
そうしないと、仕事はもちろんプライベートも円滑ではなくなるので・・・。
気付いて良かったヽ(^◇^*)
徹夜をすることで負荷がかかると、細胞分裂の回数券を1回余分に使ってしまうそうです。
回数券を使い切ってしまうと寿命を迎えるとのことで、例えば業務命令で徹夜を指示することは、かなり複雑な問題をはらんでいるように思っています(医学的に未解明の部分も多々あるとは思いますが)。
月に300時間を越えるプロジェクトでは何人か倒れていったりもし、効率も悪くなりますね。
私も最近はできる限り12時には就寝しています。
スタッフが早く帰れるようにも配慮しないとと思います。
> ・被害者意識を持つ
>例: 「この会社でまともに仕事している人間は自分しかいないわけですから」
すごくリアル…
w
文章の簡潔明確さと人柄が見える気がして好感を持ちました。
次の「創造性」の記事もおもしろかったです。当たり障りがないという意味で。
自己満足で徹夜などやっても、能率は下がり、自分の健康にも悪影響を与えるだけ。
特に上のポジションの者に、徹夜が常態化しているといった場合は、組織としても崩壊寸前だと思います。
やっぱ徹夜なんかしたらダメだわ。
倒れる事が予知できなかったの?
予知できたのに継続したの?
そんな単純な判断すらできないヤツに重要な仕事は任せられないんだけど・・。