2006年07月02日
参加者の一人がこう言った瞬間、拍手喝采が沸き起こり、会場がワーッと盛り上がった。
弊社営業からのリクエストで参加してきた「Web 2.0」をテーマに冠した、参加者のほとんどが60前後のIT系の会社の経営者で20代は私一人というシニアな勉強会での1シーンである。ディスカッションの後の飲み会では、あいつは東大で旗を振ってたとか、俺は京大で旗を振ってたとか、学生運動の昔話に花が咲く。学生運動 → 音楽活動でプロを目指す → 挫折してソフトウェア会社または学習塾を創業 というのがこの世代の人々の職業選択の典型的なパターンの一つであるらしい。
今回のディスカッションでは、Web 2.0 を構成する概念のうち、受け入れられたものとそうでないものとがはっきりと分かれた。
受け入れられていた概念
・Rich User Experiences、Ajax
→ Web でここまでできるのはすごい。ビジネスの幅や発想が大きく広がる。
・SaaS(Software as a Service)
→ インストールが不要なのはとても良い。
・マッシュアップ
→ Google Map を利用したアプリケーションがこんなに簡単に作れるなんて感動的。
・Software above the Level of a Single Device
→ 息子も iPod 持っててあれは便利だと思う。PC だけでなく色々なデバイスを考慮していくのは良い。
受け入れられていなかった概念
・Google への高い評価
→ Google 八分に代表されるように、権力の集中は極めて危険。
・Wisdom of Crowds
→ ただの衆愚政治。
ここが一番議論が白熱したポイントで、冒頭の発言もこの議論の最中に出てきたものである。Google による Web サイトの順位付け、ソーシャルブックマーク数による順位付けなどは、多数決と何も変わらず衆愚政治と同じじゃないかという意見が多く見られた。
私は PageRank アルゴリズムの仕組みなどを説明し、数多くのサイトから評価(リンク)されているサイトからリンクされているサイトが上位に来るのだから、すべての票数を等しく扱う多数決にはなっていない等と説明を試みるも、時間切れで並み居る全学連闘士に太刀打ちできず、撃沈。
誤解されていた概念
・SOX 法は Web 2.0。
→ 関係ないと思います。
・Web 2.0 の延長線上には量子コンピューターがある。
→ コンピューターの世界の将来をすべて Web 2.0 に関連付けるのは無理がある。
今回ディスカッションできなかったポイント
・ロングテール
→ ぜひ議論したかったポイント。この点についてはそれなりに賛成の意見が多いのでは。
・バーチャル経済圏
→ 「新しい奴隷制度」的なディスカッションになると予想。
・Data is the next intel inside
→ 「Web 2.0 なんて技術的には何もすごいと思わない」という発言があったのだけれども、「技術的にすごい」かどうかではなく、そこに集まっているデータにこそ意味があるので、ここもぜひディスカッションしたかったポイント。
さいごに
今回ディスカッションできなかったポイントもあり、また、Wisdom of Crowds については共有できている事例が少ない中での議論になっており、ちゃんと事例を共有した上でディスカッションしたいので、今回初めての参加ではあったのだけれど、次回勉強会でプレゼンさせてほしいということで手を挙げてきた。
Web 2.0 全面賛成の人たちで集まって可能性について議論するのも良いけれど、反対意見のある場所で議論するのは、賛成側反対側双方にとって良いことだと思った一日でありました。
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この記事へのコメント
ラッタイド的??
> ・Wisdom of Crowds
> → ただの衆愚政治。
全学連のリーダーたちは誇り高きエリートだったということでしょうか。意外……でもないか。
