2011年12月14日

罪悪感駆動開発(zaiakukan-driven development; ZDD)

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みなさんは罪悪感駆動開発(zaiakukan-driven development; ZDD)という言葉をご存知だろうか。私はつい先ほどまでこの概念を知らなかった。なぜなら先ほど自分で思いついたばかりだからだ。

仕事をしていく中で、やるべきことが山積みなのについネットサーフィンをしてしまい、「うわ、今日仕事全然進んでない、やばい」という罪悪感から、その後の仕事が妙に捗る、という経験をしたことがある人は少なくないだろう。

罪悪感駆動開発は、こうした危機感や罪悪感といった人間が本来持っている感情を引き出すことで、より高い仕事の成果を上げていくことを志向する。

■ 罪悪感の充填と放出
罪悪感を感じるポイントは人によって個人差があるが、一般に仕事中に罪悪感が高まりやすい充填行為として、次のようなプラクティスが広く認知されている。

(a) 昼寝
(b) ネットサーフィン
(c) ゲーム
(d) タイピングソフトでランキングチャレンジ
(e) 遅刻
(f) 欠勤

罪悪感駆動開発では、これらのプラクティスを仕事の中に織りまぜていくことでより高い成果を上げていくことを目指す。最も基本となる開発サイクルは以下のようになる。

・罪悪感を充填する
・仕事をする

罪悪感駆動開発を適切に実践できれば、罪悪感という名のエネルギーを充填させ、それを「ターボ」として一斉に放出することで、それまで普通に仕事をしていた同僚たちをドラマチックに追い抜いていくことができるようになる。

■ 利点
罪悪感駆動開発では、昼寝やネットサーフィンと言った一般にあまり大声で言えないような仕事中の行為を、「罪悪感充填」というポジティブな文脈で捉える。

適用範囲として代表的なのは、納期が差し迫っているのになかなか仕事が進まない時や、長期間続く単調な作業にメリハリをつけたい時、何かアイデアを考える必要があるが良いアイデアが思い浮かばないときなど、「なんだかいまいち」なケースだ。中でも絶大な効果を発揮するのは、睡眠不足や二日酔いで眠くて仕事がぜんぜん進まない、という時である。この場合にはトイレ等でこそこそと寝るのではなく、オフィスで堂々と昼寝することで、罪悪感が充填されると同時に、睡眠を取りたいという生理的欲求も満たされ、さらに健康も増進される。

また、罪悪感充填の課程で、ネットサーフィンしていてたまたま仕事に役立つ情報に出会ったり、「こんなことしてる場合じゃないんだけど」と思いながら書いたブログのエントリやTwitterのつぶやきがきっかけで様々なフィードバックや発見が得られたりすることもあり、副次的効果についても無視できない。

■ 問題点
罪悪感駆動開発の実践に際し、S/H比とROIに注意する必要がある。S/H比とは、saboru-hataraku ratioを略したもので、Sの比率が高いと単にダメな人になるが、Hばかりでも、罪悪感が充填できず、予期せぬ発見や予定以上の成果を得にくくなる。ROIは一般に会計学の分野で用いられるROIと同義で、return on investmentを略したものである。S/H比におけるSは、ROIに於ける投資額に該当する。

身近な例で考えると、1時間昼寝して、その後2時間で通常時の3.5時間分の仕事が進んだとしよう。この場合のROIは次の計算式により116となる。

 ROI = (210 / (60 + 120)) * 100 = 116

上記の例はかなり上手く行った場合で、罪悪感駆動開発では一般にROIが100を切ることも少なくないが、クリエイティビティの増進ややる気の継続等、目に見えないプライスレスな効果が大きいため、罪悪感駆動開発においてはROIはあくまで「あまりにも低いとちょっとまずいかも」という程度の参考指標として位置づけられる。

■ 適用の注意
罪悪感駆動開発では、上司や同僚といった周囲の理解が極めて重要となる他、職務規定等でシステム的に実践が困難なケースもある。

また、業務内容や個人の性質によって罪悪感駆動開発が合わない場合もある。例えば顧客から直接オフィスが見える職場で、なおかつ顧客が割と固い雰囲気の場合には罪悪感駆動開発の実践がビジネス上の損失につながるケースもある。さらに、とにかく業務時間中一切休まないことに誇りを感じている人にとっては罪悪感駆動開発は苦痛でしかないため、適用する場合にも押し付けないようにすることが肝要だ。


以上が罪悪感駆動開発の全容となる。

これまで、職場で昼寝したりネットサーフィンしたりしていて気まずい思いをしていた人は、次に上司や同僚が冷たい眼差しを向けてきた時には「罪悪感駆動開発です(キリッ」と発言してみると良いかもしれない。
(ただし、職場の雰囲気によっては理解が得られず怒られるかもしれないので注意が必要だ)



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lalha at 13:45 │プログラミング | 改変ネタComments(0)TrackBack(0)

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