昨年の11月にセゾン情報システムズとアプレッソは、9月に竣工されたばかりの赤坂インターシティAirに引っ越した。移転後すぐにブログの記事に書こうかと思っていたのだが引越し後どんな風に仕事の仕方が変わったかの様子を見てから書こうなどと思っているうちに9ヶ月近くが経ち、これまでのオフィスと比べた時の違いもかなりはっきりと見えてきた。様々な点で変化があったのだが、一番大きかったのは、社員同士のコミュニケーション機会が増えたことだ。

1. バリスタ2名常駐の社内カフェ
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新オフィスで一番人気のエリアがこの社内カフェのエリア。バリスタが一杯一杯ハンドドリップで淹れてくれるコーヒーはとても人気で、一日に二杯も三杯もコーヒーを飲みに来る人もいる。カフェの前に広がるオープンスペースでは大体いつもどこかしらの事業部が何かの発表をしていて、コーヒーの待ち時間に他事業部の話を聞くことで、「へー、そんなことやってるんだ。おもしろいね!」というような反応が生まれる。多くの人の興味を引くような内容だと、事業部の中の課のこじんまりした会議だったのが、いつのまにか自然に人だかりができていたりすることもある。
2. 会議室の社内利用原則禁止
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オフィス移転と合わせて、運営ルールの面で変えたのが「会議室の社内利用の原則禁止」。これは2つの意味があって、ひとつには部とか課で閉じこもらずに、もっとオープンにやっていこうよ、ということ。もうひとつは効率面の話で、メンバーの日程調整はできたけれども会議室が空いていなくて会議開催が先延ばしになる、ということは避けようよ、と。特に後者は目に見えて効果があって、全体的に会社のスピード感がギアひとつ分上がったと思う。

3. 「実質ワンフロア」に大きく貢献している内階段
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1000人近い世帯なのでワンフロアでは収まらず、18Fと19Fの2フロアを使わせてもらっている。これまで池袋(21F、39F、47F)、江戸川橋(2F、3F、4F)、さらに池袋は北と南とで同じフロアの中でもオフィスが分かれていたので、今回の移転で、一体感を阻害する要素はできるだけゼロにしたかった。そこで、18Fと19Fとをつなぐ内階段を設置した。18Fと19Fを行き来することは私自身も毎日何度もあり、そのたびに誰かとすれ違って「そういえばこの前立ち話で話した件、近々ミーティングして前に進めましょう!」という会話のきっかけになったりする。若手の同期の人がすれ違って「お前がんばってるらしいじゃん!」と会話が始まったりもする。

4. 会議の中心的な場所となっているオープンスペース
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会議室の代わりに社内会議で活躍しているのがこのオープンスペース。予約不要なので予定外に打ち合わせすることになった時などにとても便利だ。また、自分も関係していたり、関係者に伝えておいたほうが良い情報を持っている時などに、「あ、この件でちょっとだけいいですか?」と一瞬だけ会議に参加する、ということも格段にやりやすくなった。席はハイスペックなマシンを必要とする開発者を除いて基本的にフリーアドレスなので、このエリアでひとりで仕事をしている人もいる。

5. 意外と事業部長がつかまえられたりするファミレス席
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形状がファミレスの席と似ていることから「ファミレス席」と呼ばれているのがこのエリアで、傾向としては事業部長や部長が事業計画など、事業部の方針や運営に関する打ち合わせをしていることが多い。事業部から他の事業部への依頼がある時などにこのエリアで事業部長が話しているのを見つけて1,2分で概要を口頭で相談、というようなことをしたいときに便利だったりする。

考察
もともと服装を自由化していたのだが、オフィスが変わったことをきっかけとして社員の服装が一気に変わった。そして服装が変われば会議の雰囲気も話す内容も変わる。当初は私のチームの数名だけで使っていたSlackも社員の89%以上が利用するところまで普及してきた。ソフトウェアの面からはSlackでコミュニケーションが広がり、ハードウェアの面からは新オフィスでコミュニケーションが開け、ソフトウェアとハードウェアとが共鳴しながらコミュニケーションの堅苦しさを解きほぐしていっているような印象を受ける。

セゾン情報システムズの経営に直接的に関わるようになって2年が経ち、「ものづくりの力のある企業への原点回帰」を目指して技術力向上のための様々な施策を実施してきた。しかし風通しが良くなければ組織は根本的には良くならない。技術力強化もコミュニケーション改善もまだまだ道半ばではあるが、オフィス移転は会社が良い方向に進んでいくための、それなりに大きな一歩ではあったように感じている。