2006年08月27日
お兄ちゃんの憂鬱。
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今からここに示すのは、優秀な弟を持ったある兄の独白である。
弟が優秀であるがゆえに、比較され、そしてさげすまれ。
そんな苦悩を持ったある一人の兄の独白である。
僕には、弟がいる。
小さい頃からよくなついていて、僕のすることは何でも真似したものだ。
最初は、何だったかなぁ…
野球、だったかなぁ…
僕がバットとグローブを持って出かけようとすると
「待ってよおにぃちゃーん」なんて言ってあとからついてきて
こっちもその気になっちゃって、「ははは弟よ、決して兄から離れるでないぞ」なんて
少し歩く速度を落として弟と並んでグラウンドへ向かったものだ。
ところが…
いつからだろう、そんな関係にかげりが見え始めたのは。
あれは高校くらいのときだろうか。
そう、高校。ビーバップハイスクール奇面組。
僕があるスポーツを本格的に始めようかというときに
当然のように弟も僕のあとについて、そのスポーツを始めたわけだけど
思えばその頃から、僕たちの関係は少しずつおかしくなっていった。
はじめは右も左もわからず、僕の真似をする弟。
が、もともと体格に恵まれた弟は、めきめきとその頭角を現していき
それに反して僕はと言えば、もともとあまり体格がいいわけではなく
それを努力と技量で何とか補っているのが現状だった。
徐々にではあるが、確実に開いていく実力差。
僕は弟に嫉妬心を覚えた。
さらに悪いことは重なるもので、僕よりも先に弟に彼女ができた。
昔のことなのでうろ覚えだけど、名前は確か…リエだった気がする。
まさに国民的美少女と言っても過言ではない女性だった。
今は…確かお茶屋に勤めているらしい。
そんなふうに日々が過ぎていき、そしてあの日。
僕たちの運命を決定付けたあの日。
弟は、横綱になった。
この兄を差し置いて。
巷ではどいつもこいつも「貴乃花、横綱昇進、うれしいな」などと五・七・五調ではやしたて
本人は本人で「横綱の名を汚さぬよう、不撓不屈の精神で相撲道に不惜身命を貫きます」って
難しい単語を並べて口上してしまうものだから
頭にヘリウムが詰まったような全国のカルイ女たちからは
何やら知的でステキ!
なんてチヤホヤされる始末。あぁ、韻踏んでる。
やってられないのがわたくし。
兄が弟に超えられるという、北斗の拳のジャギ以来の不祥事に
周りの目が冷たいのなんの。
「兄より優れた弟など存在しねぇ」などと強がってはみても、残るのはむなしさ。
「きさまのその耳が弟に似ている…」などと街行く輩にからんでみても、残るのは哀しさ。
バファリンから優しさをなくしたら、残るのは何さ。
兄としての誇り、プロのプライド。
僕は失ったね、全てを。
この怒り、ぶつけるしかないわけ、相撲に。
やるしかないわけ、どすこいと。
これはシンの分!(と言って張り手をかますわたくし)
これは…ユリアの分…!!(と言って四股を踏むわたくし)
そしてこれが、きさまによって全てを失った
俺の、俺の…この俺の怒りだぁ!!
(と言ってちゃんこを喰らうわたくし)
こうして日々のたゆまぬ努力によって、とうとうわたくしも横綱に。
「堅忍不抜の精神で精進していく」なんてビシっと決めたわけですが
世間からは不知火型の土俵入りをした横綱は短命などと陰口を叩かれていたそうで。
聞いてないよー。
だいたい、それ何ページ?教科書何ページに載ってんの?
相撲の教科書「This is どすこい」何ページ?
あくまで向かい風。そろそろくじけてもいいでしょうか。
こうして兄弟揃って横綱になり、一大ムーブメントを巻き起こした僕たち。
世間では大人も子供も「ワカタカ!ワカタカ!」
男も女も「ワカタカ!ワカタカ!」
犬でも猫でも「ワンワン!ニャーニャー!」
世の小学生たちなどこぞって
「相撲やるぞ、俺若乃花!」
「じゃあ俺貴乃花!」
「何だよおいらアケボノタローかよ」
などと相撲ごっこに明け暮れたわけですが、もう昔には戻れない。
あるときなど、時の内閣総理大臣から
「痛みに耐えてよく頑張った!カンドウした!」
って、感動させた本人は洗脳がらみで親父とごちゃごちゃしちゃって勘当寸前なのに
首相もブラックジョークがお好きですこと。
で、そのとばっちりで僕たち兄弟もぎくしゃくしてしまって。
親父の葬式のときなんて、弟ったら
「長男の花田勝氏が…」
ちょっっっ、親しき仲にも礼儀ありすぎっ。
相撲の世界ってそういうのほんと大事にするけど
そこはもっとフランクにいこうよ。
俺も角界では微笑みの貴公子って言われるくらい、気さくな男で有名だから。
何だったら、まさるとか呼び捨てでもいいよ。
それが無理でも昔みたいに、兄ちゃん、って呼んでくれよ。
なぁ…
俺のちゃんこ屋、食いに来てくれよ…
一緒にまた、アメフトしようよ…
なぁ…
あれ?このちゃんこ、しょっぱいなぁ…
へへっ、塩入れすぎちまったかな…
『どすこいマサル〜元横綱若乃花 花田勝の告白〜』より転用。
最近わりとランキングが好調です。
やはり気分がいいものです。どうもありがとう。
そしてこれからもよろしくお願いします。
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本日のコメンテイターはこちら
私は前、貴乃花部屋のすぐ隣に住んでましたよ!
力士さん、コンビニのおにぎり買い占めてしまうんですよね…。
早く、若貴仲直りして欲しいですね。
記事すごくおもしろかったです。
ちがった〜!
わかったあとで読み返すとなおおもしろいww
進め方が上手いですね。
尊敬しそうです。
あと、不知火のくだりは、「This is どすこい」の48ページの左下に載ってましたよ。
前の記事の猫騙しといい
今、相撲が暑い!!
って感じですね☆
リアルっつーかさすがとしか言いようのない話ですね。若の花って何かベジータっぽいです。
いつも楽しませてもらってます☆
ねじさんの話だと思って読んでました。
騙されました。ショックです。。。
コウジの話だったんですね。
お茶屋伊右衛門の
元カノ
りえさんの話題でようやく気付きました。
できればちょこっと
お兄ちゃん
スッチーと結婚する
のエピソードにも触れてほしかったです。






