中国が空母を建造、2008年実戦配備を目標にしている。中国が空母建造に乗り出すのは今回が初めてだ。
29日の香港紙「東方日報」によれば、中国は最近、海軍研究所と無錫船舶研究センターが共同で推進してきた空母の設計を終えて、今年8月2日に空母建造を開始することにした。 中国はこの空母を来年まで建造して試験運行をした後、2008年に実戦配備する計画だ。 この空母は戦闘機38機を搭載して時速 32ノットで航行できる能力を持つことと伝えられる。東方日報は、この空母に中国が独自生産した艦載機やロシア製のスホーイ33戦闘機を 搭載する方針だと報道した。
中国軍の拡大・増強 2年以内の「台湾制圧」能力保有目指す 米紙報道:産経
ワシントン・タイムズ(二十六日付)が掲載した中国人民解放軍の戦力強化についての長文記事によると、米国政府の軍事・情報専門家らは最近、中国軍の拡大と増強が従来、米側がつかんできた速度よりずっと速く進んでいることを察知。二年以内には、台湾制圧のための軍事攻撃をかけることが可能という見方だ。
同紙は、中国軍の最近の動きとして、
(1)ロシアから購入したキロ級潜水艦新式八隻のうちの一番艦が七月には中国側に引き渡され、旧式キロ級潜水艦四隻を補強する
(2)国産潜水艦の建造を急ぎ、二〇〇二年以来、新型の「元」級を含む十四隻を完成させた
(3)台湾攻略だけでなく、将来の大国としての遠洋海軍編成を目指している
(4)台湾攻撃を想定しての水陸両用の大規模な軍事演習を最近、実施している
(5)移動式弾道ミサイルの東風31型と潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)である巨浪(JL)2型を装備中−などを米国政府が最近、独自に得た情報として伝えた。
中国指導部は台湾への軍事攻略を決める際でも、二〇〇八年の北京オリンピックへの悪影響などは重大要素とはみなしていないという。その一方、米国側の国防総省ではいまの中国が経済力の強さや民族主義の過熱、軍事志向、独裁政治などの諸点で、第二次大戦前のドイツに酷似しているとの見方が広まっているとしている。
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中国の空母保有。私はこれはかなり決定的な事件だと思っています。性能的には実際は大したことはないのかもしれません。有事となった際も、海自のイージス艦、またはF-2戦闘機からの対艦ミサイルでいとも簡単に沈んでしまうのかもしれません。
しかし、空母保有が現実化したということは、中国がかねてからの計画を実行に移す準備に入ったということの現われです。その計画とはもちろん台湾侵攻であり、同時に東アジア地域の絶対的な制海権確保です→(中国の海洋軍事戦略について)空母を保有したことで中国の軍事力がどれだけアップするかということよりも、その裏に隠された意思が露骨に見えることに我々は注意を払わなければなりません。
毎年二桁増と言われる中国の軍事力強化に合わせ、その軍事的野心が露骨に現れてきたことは、当然日本の直接的な脅威となります。日本は南方防衛力を早急に強化すべきです。F-15の沖縄早期配備、下地島への戦闘機・哨戒機の配備、宮古・八重山諸島への陸自部隊配備、レーダー配備などを進めるべきでしょう。今までの日本政府が「中国を刺激するから」という恐ろしい理由で、これらの当然のことがなされていなかった現実にはめまいがする思いです。
直接の脅威が間近に迫っている今、残念ながら軍縮は美談にはなりません。防衛費の大胆な増額は難しいでしょうが、対ソ連を想定して北方重視、陸自重視に視点が置かれてきた自衛隊の編成を、対中国に想定し直し、南方重視、空・海重視に変更していくことからでも早急に始めるべきです。
前回の防衛予算交渉のときには、「潜水艦なんて時代遅れだからいらないわ」等の名言の数々を残した、日本を取り巻く国際情勢も、防衛の知識のかけらも持ち合わせていない財務省の主計官(片山さつき)が防衛予算の削減を担当するという恐ろしい事態が発生してしまいましたが、隣にこのような差し迫った脅威があるときに、おかしなお遊び人事でこの国の防衛を左右させるようなことは絶対にあってはならないことです。
平和ボケと言われて久しい日本ですが、冷戦終結後の今、数十年ぶりの最大の防衛上の脅威を今、抱えています。弱腰の外交、軍事アレルギーに染まった防衛対策を続ければ、取り返しのつかない事態が起こるでしょう。それらを払拭して、現実的な対応策を日本政府がとることを望みます。
参考書籍:
中国の戦略的海洋進出
平松 茂雄

江沢民時代の軍事改革
平松 茂雄
