旧日本軍が中国に遺棄したとされる化学兵器が、政府が当初説明していた約七十万発ではなく、三十万−四十万発にとどまることが十九日、分かった。内閣府の高松明・遺棄化学兵器処理対策室長が衆院内閣委員会で答えた。約二百万発とする中国の主張が科学的根拠を欠く不当な主張であることが裏付けられただけでなく、処理事業の見直しも迫られそうだ。 日本政府は平成八年、化学兵器禁止条約に基づき、中国における遺棄化学兵器を約七十万発と申告していたが、十四年十月から十一月にかけ、埋設範囲と数量を正確に把握するため磁気探査を実施。中国外交部と日本政府が委託した民間業者が探査にあたった。その結果、実際には申告の約半分である三十万−四十万発と推定されたという。
遺棄化学兵器処理事業で日本政府は、来年度から四年間で九百七十三億円をかけ、ハルバ嶺に処理関連施設を建設することを決定。事業は有償、無償資金協力を合わせた十六年度の対中政府開発援助(ODA)の新規供与額(約九百億円)と同規模の巨大プロジェクトとなっている。
ただ、外務省OBの一人は「本来、旧日本軍から武装解除で引き渡しを受けた中国、ソ連に管理責任がある。そういう議論をきちんとやらずに国民に大きな財政負担を強いようとしている」と批判。複数の場所に処理施設設置を求める中国側の言い分を受け入れた場合、最終的な拠出額は一兆円を超えるとの日本側試算もあり、遺棄化学兵器の数量が半減したことは処理事業をめぐる今後の日中交渉に影響しそうだ。
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そもそもこのプロジェクトは、上記記事中の外務省OBの話にもある通り、国際条約上(化学兵器禁止条約)は、終戦で日本軍の武器弾薬を摂取した中国に処理義務があり、日本にその義務はないのです。しかも遺棄されている化学兵器のうち、大半はソ連製・中国製であるという調査結果もあります。しかし、村山富一氏、河野洋平氏らによってそういった議論がされることなく、日本は中国に存在する遺棄科化学兵器の全てを処分するという覚書を締結してしまったのです。事前調査で支払われた中国人技術者への日当なども、その大半が中国政府へ流れているとされ、このプロジェクトは化学兵器処理という名を語った中国の日本へのタカリであるとも言えます。
このあたりの詳細は6月22日の当Blogの記事でも書いていますが、1兆円をこの財政難時代の日本から国民に大きな負担をかけて拠出し、中国政府の懐に入れるなど言語道断のプロジェクトです。この覚書を締結した当時の村山政権の罪は重すぎます。
前回の記事中でも述べましたが、私は国際条約上は日本に責がないとしても、既に覚書を結んでしまっていること、人道上の観点から日本軍による製造分の修理費用負担はやむを得ないと考えています。しかしながら、何の根拠もなく200万発分の処理費用を日本に拠出させてその大半を懐に入れようとする中国のタカリに屈することは許されません。詳細な調査後、事業規模をしっかりと見直し、必要最小限の費用でとどめると共に、その事業は全て日本人と日本企業に請け負わせ、中国政府への金の流入を阻止する必要があります。
今回その規模が半分であったことが判明したことは朗報であり、そういった議論が国内でちゃんと行われていることは歓迎すべきことです。当時の村山政権が現在に残した負の遺産は重過ぎますが、我々はその後始末を行い、負の遺産を軽減するように努力する必要があります。
東シナ海ガス田問題など、中国との外交問題は山積みです。しかし安易な譲歩なを行えば、村山政権のように取り返しの付かない負の遺産を後世に残すことになります。昨日の小泉首相の言葉を借りれば、10年、20年、30年後の未来の日本の姿を見据えた政策を取っていく必要を痛感します。
参考書籍:
中国ODA6兆円の闇―誰のための、何のための「援助」なのか!?
青木 直人
怒りを超えてもはやお笑い!日本の中国援助ODA―誰も知らない血税3兆円の行方
青木 直人
