山武郡横芝光町の柳屋さんに行きました。
こちらのお店では、ラーメンと握り寿司が食べられるということで興味をもって訪れました。
駐車場は、お店の脇道を入ったところに3台くらい止められます。大阪寿司の看板が気になるところです。
大阪寿司と言えば、押し寿司の印象があります。以前はこの窓口から販売していたのかもしれませんね。
店頭には、昔ながらのショウケースもあります。ラーメン、寿司、カツ丼、オムライス、など魅力的なメニューが並んでいます。
いわゆる大衆食堂に当たると思いますが、刺身を出すお店は結構ありますが、握り寿司まで提供するお店は少ないです。
店主さんに寿司を握る技量があるかどうかで、提供できるかが決まってくるからです。
それでは、なぜわたくしが「ラーメンと寿司」にこだわりをもっているのか、について少し説明します。
千葉には、ご当地ラーメンがあります。
まずは、千葉三大地ラーメンである、富津市竹岡の竹岡醤油ラーメン、長生郡のアリランラーメン、勝浦市の勝浦タンタンメンです。
この地域は、中房総をほぼ東西に横断したところに並んでいるのが特徴であります。
この他、君津豚骨、船橋ソースラーメン、があります。
以上の5大ラーメンは、歴史と発祥がはっきりしているご当地ラーメンです。
新しく考えられたご当地ラーメンには、袖ヶ浦市のホワイトガウラーメン、茂原市のモバラーメン、銚子市のサバラーメン、があります。
更に、Dr.keiさんとらんちばが提唱している、銚子天ぷらラーメン、小見川カレー麺、利根川カレーラーメン、鴨川ケチャップラーメン、があります。
そして、わたくしたちが最近推しているのが、お魚ラーメンです。
三方を海に囲まれた千葉県は、全国有数の漁獲高を誇る銚子漁港があり、伊勢海老に金目鯛、サバ、いわし、などがたくさん採れます。
郷土料理には、お魚を使ったさんが焼き、なめろう、鯨料理があります。
このお魚を活かした千葉県らしいお魚ラーメンに注目しているのです。
さんがを使ったラーメンは、千倉の房州らーめんさん、新店の南房総市伏姫さんが焼きさん、で食べられます。
鮮魚ラーメンは、銚子市のUmiさん、いすみ市伝九郎さんで食べることができます。
こういったお店の推奨と共に考えているのが、ラーメン自体にお魚を使うのではなくラーメンとお魚を食べられるお店の発掘と紹介、ということです。
ラーメンとお刺身、ラーメンと寿司、ラーメンと焼き魚・煮魚、などが食べられるお店を紹介したいと思っています。できれば増やして行きたいとも思います。
何かにフォーカスを当てて広めていくことは、その地域の特徴となり、活性化に繋がると考えています。
特に今わたくしが注目しているのが、ラーメンと寿司なのです。
これには、理由があります。千葉県知事の熊谷俊人さんは、知事選の公約に「千葉県を寿司県にしたい」という内容がありました。
これは千葉の恵まれた海産物と名産の醤油を広めたい、という考えから来ています。
わたくしは、この千葉県の寿司とラーメンを結びつけて広めたいと思っています。
ラーメンと寿司というと突飛に思われるかもしれませんが、和歌山県のご当地ラーメン和歌山ラーメン店では、ラーメンと早寿司が食べられるのが伝統になっています。
こういう事実もあるので、ラーメンと握り寿司、あるいはラーメンと千葉の郷土料理祭り寿司、の組み合わせを考えているのです。
また、千葉の名産品である醤油を活かしたラーメンには、竹岡醤油ラーメンがあります。ならば、お魚を活かしたラーメンもあったらいいなと思うのです。
このような考え方から、ラーメンと寿司が食べられるお店を探して紹介しております。
今回訪れた柳家さんは、まさにそういうお店なのです。
店内は、テーブル席があります(他はすみません、記憶にありません)。店主さんと奥様で切り盛りされています。とても優しい雰囲気のお店です。
それでは、メニューを見ていきましょう。
寿司の部、定食の部、お食事の部、一品料理、があります。一番上に寿司の部があることからも、お寿司に力を入れていることが分かります。
お食事の部は、食堂らしい魅力的なメニューが並んでいます。
この中に、ラーメンメニューがあります。一番上のトンテキライスやオムライスも気になるところです。
もちろん、今回はお寿司とラーメンの組み合わせを注文いたしました。
先に提供されたのは、ラーメン500円です。
ラーメンのお値段については、近年いろいろと意見がある人が多いので、敢えていつもは触れていませんが、このお値段は特筆すべきものがあります。
ここで、ラーメンのお値段についてわたくしなりの意見を書かせていただきます。
このところの話題は、ラーメンの値段1,000円超えについての賛否だと思います。
中には、店主さん側と食べ手の方で意見が反発して両者の乖離が生まれてしまう、という事態まで生じています。
この状況は、若者世代と老人世代の対立を煽る考えと同じで、全く意味のないことだと思っています。
全ての物価が高まる中、1,000円以内で個人店がまともなラーメンを提供するのは無理があると思います。この6月からは、余計にこの傾向が続くことでしょう。
店主さんの努力、自助によるって価格を抑えるのはもはや限界です。
では、どうすればいいのか?
これは作り手の努力や食べ手の理解という範疇を超えている問題だとおもっています。
つまり、そう、政治的な問題なのだと思います。政治的問題を話題にするとタブーのように言われていますが、この問題を根本的に解決するのには、政治の問題抜きには考えられません。
端的に言えば、給与所得が全体的に上向かないといけないと思っています。
1杯が2,000円、3,000円でも普通に食べられるくらいに所得水準を上げなければなりません。つまり、積極財政を取り入れるべきだと思います。
欧米などの先進国では、既に当たり前の値段になっていますよね。日本国もそれを目ざさなければ未来はありません。
わたくしは、このように考えています。その方法についても考えはありますが、あまりに話が脱線するのでここでは書きません。
シンプルなビジュアルながら、漂ってくるオーラにテンションが上がるのを抑えきれません。これは、美しいラーメンは美味しいラーメン、の法則に当てはまりそうです。
それでは、いただきます。
まずは、スープからです。醤油味のスープは、飲んでいてとても安心できる味わいです。体に染み渡るというか、過不足が無いんですよね。
シンプルに美味しいです。もちろんうまみ調味料は使っているのでしょうが、口当たりが良いのです。思わずしみじみと味わってしまいました。
トッピングは、海苔、チャーシュー、メンマ、ほうれん草、ナルト、ネギです。
細麺は普通の麺です。喉越しがよく食べやすい麺です。こういう普通の麺が、優しいスープにはよく合うんです。
チャーシューはぷるんとしていて柔らかいです。チャーシューメンがメニューにあれば注文を勧めたい逸品です。
細切りのメンマ、ほうれん草がいい仕事をしています。とてもよくできたラーメンでした。
こちらが、上握り寿司1,400円です。
店主さんがお一人で切り盛りされていたため、ラーメンと同時提供にはなりませんでした。
ラーメンを食べ終えた頃に出てきました。
回転寿司ではないお寿司を食べる機会も、ずいぶんと無くなってきました。
ゲタって言うんですかね。盛り台に載せられた握り寿司はやっぱり映えますよね。
中トロ、ハマチ、赤身、いくら軍艦巻き、玉子、ホタテ、海老、鉄火巻き、きゅうり巻き、が載っています。
ラーメンを食べたあとの握り寿司は、熱冷の効果があり、いいアクセントになります。酢飯がスープとよく合います。
ラーメンと握り寿司の組み合わせ、いいですよ。ラーメンだけでは足りないところを上手く補ってくれます。逆もまた然りかな、と思います。ラーメンがお吸い物の代わりになります。
この度思ったことは、ラーメンを単体として捉えるのでは無く、何かと組み合わせて食べる前提で考えると、もっと安価でラーメンを提供できるのではないか、ということです。
ラーメンだけで満足させようとすると、スープに食材を多用したり、麺を太くしたりしてコストが上がります。
でも、組み合わせると考えると、そこまでしなくても満足できるラーメンができるのではないか、ということです。
わたくしの、これからのラーメン店は食堂化するお店も一定数現れてくる、という予想とも合致します。
いろいろな観点から、ラーメンと寿司の組み合わせを探ってみたいと思います。
ごちそうさまでした。