ジャパンカップ2010 予想全文
競馬最強の法則WEB ラップギア ジャパンカップ2010 予想全文
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日本ダービーは、ジャパンカップは、日本最高峰のレースなのだから引き締まったペースになって欲しい。そんなふうに考えていた時期が俺にもありました。ペースが速くなるジャパンカップこそ○○の舞台! 毎年のようにそう吹聴していた時期が俺にもありました。
たしかに1994年頃までは、ダービーもジャパンカップも平坦戦が過半数を占めていた。しかしその後、東京コースの情勢は一変する。
近年ジャパンカップのラップタイム
12.9-10.7-12.0-12.3-12.2-12.7-12.8-12.6-12.2-11.3-11.1-11.9
12.6-11.6-12.4-12.6-12.6-12.8-12.6-12.0-11.9-11.2-11.3-11.9
12.7-10.5-12.0-12.0-11.8-12.2-12.1-12.0-12.0-11.4-11.4-12.3
わかりやすくラップギアにすると
▼9▼2△8
▼7△1△6
▼6±0△9
そして近年日本ダービーのラップタイム
12.8-11.0-11.8-12.1-12.2-12.4-13.2-13.8-14.7-13.2-12.9-13.6
12.6-11.3-12.2-12.7-12.8-13.5-13.1-12.9-12.4-11.3-10.8-11.3
ラップギアにすると
▼11▼5△5
▼15▼3△7
…もうあきらめようではないか。最高峰のレースでさえ、引き締まったペースは望むべくもない。ダービーであろうとジャパンカップであろうと、東京コースでハイペースの総力戦には(滅多に)ならない。絶対的に瞬発力の問われる舞台なのだ。
スローペースが悪いのではない。エリザベス女王杯、スノーフェアリーの走りで再確認した。我々を魅了するのはサラブレッドの持久力や我慢づよさではない。一瞬ですべてを置き去りにする瞬発力にこそ、サラブレッドの美しさがある。
競馬の魅力は突き詰めると瞬発力に行き着く。まず欧州競馬がそこに到達し、遅れて日本もその境地に達したということだ。もはや我慢や根性の時代でもあるまい。時代が変わってゆくのなら、考え方(予想方法)もそれに追随すべきなのだ。
前置きはさておき、最強クラスの日本馬が一堂に会し、外国馬の大半は二桁人気となってしまいそうな第30回のジャパンカップ。日本馬が優勢となって久しいこのレースも、第10回ぐらいまでは国内最強馬が二流どころと言われた外国馬相手にもまったく通用しないレースだった。例えるなら、今回の外国馬メンバーにブエナビスタがまったく通用しない感じだろうか。
このレースの1番人気も11年連続で日本馬が居座ることになりそうで、過去に「ジャパンカップ日本馬の中での1番人気」に与えられていた“日本馬の総大将”という名称も、もはや死語となってしまった。日本競馬全体のレベルアップ。これはひとえに、サンデーサイレンスの功績。今回出走している日本馬の中にも7頭にその血が流れている、サンデーサイレンスの功績である。
さすがにサンデーサイレンスの直仔はいないのだが、もっともサンデーサイレンスを髣髴とさせる馬は(16)ブエナビスタ。サンデーサイレンス直仔スペシャルウィークの産駒である同馬は、1995年頃に見せられた初期サンデーサイレンス産駒のベラボウな瞬発力、その走りを思い出させてくれる。
ラップギア適性値は「瞬6平6消0」で、特に瞬発力に秀でているようには見えないかもしれない。しかし天皇賞(秋)予想時にも書いたのだが、この(16)ブエナビスタ、デビューからオークスまでの6戦はすべて瞬発戦への出走だった。その後、古馬初対戦となる札幌記念からの7戦(海外での1戦は除く)は、結果的にではあるがすべて平坦戦への出走。そして前走天皇賞(秋)、久々の瞬発戦出走であの勝ち方というわけだ。
宝塚記念で(11)ナカヤマフェスタに敗れたって? 「△2▼2△6」の平坦戦で敗れようと、瞬発力を存分に生かせるこの舞台なら問題はない。平坦戦に於いては(11)ナカヤマフェスタのほうが上だったというだけのこと。
ブエナビスタのラップギア適性値詳細
瞬発戦 7戦【6-0-1-0】
平坦戦 7戦【2-3-2-0】(2着入線3着降着も含む)
しかし天皇賞(秋)時には何の不安もなく◎を打てたブエナビスタなのだが、今回の(16)ブエナビスタには1つだけ不安な点がある。それは逃げ馬の不在。外国馬については逃げるかどうかさえ分からないのだが、誰も行かなかった場合、押し出されてハナに立つことになりそうなのは(4)シンゲンと(16)ブエナビスタの2頭。その2頭の中でも、(4)シンゲンより(16)ブエナビスタのほうがハナに立つことになる可能性は高いのではないかと思っている。
そうなると、ウオッカが2着に敗れた2009毎日王冠の悪夢。惨敗までは無いにしても、それが原因で末脚を鈍らせてしまう可能性も出てこよう。スローかどうかはともかく、逃げるのだけは絶対に避けて貰いたいところ。ただ、ハナに立つ可能性を含めても、それでも勝つ可能性が最も高いのは(16)ブエナビスタという評価に変わりはない。
いやいやしかし、今回の日本馬は本当に豪華。オールスターのようなメンバーだ。これらのメンバーに入っても人気的に見劣りしない現役馬というとドリームジャーニーぐらいのもの。仮に三冠牝馬であるアパパネがここに出走していたとしても、単勝70倍を超えてしまうのでは? 日本馬の中では人気の薄い(4)シンゲンや(13)メイショウベルーガにしても、見劣りはしない。突っ込んでくる可能性は十分にあると思う。
そんな中、適性的にちょっと微妙だと思っているのはラップギア適性値「瞬4平6消0」の(8)ジャガーメイル、「瞬3平2消0」の(7)ペルーサと「瞬3平3消0」の(2)ヴィクトワールピサ辺り。特に(7)ペルーサは、圧勝した若葉Sと青葉賞が「△2▼2▼2」「▼3▼2△4」の平坦戦。前走・天皇賞(秋)も持続力のある末脚で追い込んできて、瞬発力勝負に向くタイプとは思えないので。
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ブエナビスタ、斜行で降着というオチまでサンデーサイレンス直仔のようだった。確かに瞬発力のある馬は瞬発力のない馬より降着や故障の可能性が若干高くなるとは思うのだが、そんな0.1%や0.2%のことまで考慮はできんよ。
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日本ダービーは、ジャパンカップは、日本最高峰のレースなのだから引き締まったペースになって欲しい。そんなふうに考えていた時期が俺にもありました。ペースが速くなるジャパンカップこそ○○の舞台! 毎年のようにそう吹聴していた時期が俺にもありました。
たしかに1994年頃までは、ダービーもジャパンカップも平坦戦が過半数を占めていた。しかしその後、東京コースの情勢は一変する。
近年ジャパンカップのラップタイム
12.9-10.7-12.0-12.3-12.2-12.7-12.8-12.6-12.2-11.3-11.1-11.9
12.6-11.6-12.4-12.6-12.6-12.8-12.6-12.0-11.9-11.2-11.3-11.9
12.7-10.5-12.0-12.0-11.8-12.2-12.1-12.0-12.0-11.4-11.4-12.3
わかりやすくラップギアにすると
▼9▼2△8
▼7△1△6
▼6±0△9
そして近年日本ダービーのラップタイム
12.8-11.0-11.8-12.1-12.2-12.4-13.2-13.8-14.7-13.2-12.9-13.6
12.6-11.3-12.2-12.7-12.8-13.5-13.1-12.9-12.4-11.3-10.8-11.3
ラップギアにすると
▼11▼5△5
▼15▼3△7
…もうあきらめようではないか。最高峰のレースでさえ、引き締まったペースは望むべくもない。ダービーであろうとジャパンカップであろうと、東京コースでハイペースの総力戦には(滅多に)ならない。絶対的に瞬発力の問われる舞台なのだ。
スローペースが悪いのではない。エリザベス女王杯、スノーフェアリーの走りで再確認した。我々を魅了するのはサラブレッドの持久力や我慢づよさではない。一瞬ですべてを置き去りにする瞬発力にこそ、サラブレッドの美しさがある。
競馬の魅力は突き詰めると瞬発力に行き着く。まず欧州競馬がそこに到達し、遅れて日本もその境地に達したということだ。もはや我慢や根性の時代でもあるまい。時代が変わってゆくのなら、考え方(予想方法)もそれに追随すべきなのだ。
前置きはさておき、最強クラスの日本馬が一堂に会し、外国馬の大半は二桁人気となってしまいそうな第30回のジャパンカップ。日本馬が優勢となって久しいこのレースも、第10回ぐらいまでは国内最強馬が二流どころと言われた外国馬相手にもまったく通用しないレースだった。例えるなら、今回の外国馬メンバーにブエナビスタがまったく通用しない感じだろうか。
このレースの1番人気も11年連続で日本馬が居座ることになりそうで、過去に「ジャパンカップ日本馬の中での1番人気」に与えられていた“日本馬の総大将”という名称も、もはや死語となってしまった。日本競馬全体のレベルアップ。これはひとえに、サンデーサイレンスの功績。今回出走している日本馬の中にも7頭にその血が流れている、サンデーサイレンスの功績である。
さすがにサンデーサイレンスの直仔はいないのだが、もっともサンデーサイレンスを髣髴とさせる馬は(16)ブエナビスタ。サンデーサイレンス直仔スペシャルウィークの産駒である同馬は、1995年頃に見せられた初期サンデーサイレンス産駒のベラボウな瞬発力、その走りを思い出させてくれる。
ラップギア適性値は「瞬6平6消0」で、特に瞬発力に秀でているようには見えないかもしれない。しかし天皇賞(秋)予想時にも書いたのだが、この(16)ブエナビスタ、デビューからオークスまでの6戦はすべて瞬発戦への出走だった。その後、古馬初対戦となる札幌記念からの7戦(海外での1戦は除く)は、結果的にではあるがすべて平坦戦への出走。そして前走天皇賞(秋)、久々の瞬発戦出走であの勝ち方というわけだ。
宝塚記念で(11)ナカヤマフェスタに敗れたって? 「△2▼2△6」の平坦戦で敗れようと、瞬発力を存分に生かせるこの舞台なら問題はない。平坦戦に於いては(11)ナカヤマフェスタのほうが上だったというだけのこと。
ブエナビスタのラップギア適性値詳細
瞬発戦 7戦【6-0-1-0】
平坦戦 7戦【2-3-2-0】(2着入線3着降着も含む)
しかし天皇賞(秋)時には何の不安もなく◎を打てたブエナビスタなのだが、今回の(16)ブエナビスタには1つだけ不安な点がある。それは逃げ馬の不在。外国馬については逃げるかどうかさえ分からないのだが、誰も行かなかった場合、押し出されてハナに立つことになりそうなのは(4)シンゲンと(16)ブエナビスタの2頭。その2頭の中でも、(4)シンゲンより(16)ブエナビスタのほうがハナに立つことになる可能性は高いのではないかと思っている。
そうなると、ウオッカが2着に敗れた2009毎日王冠の悪夢。惨敗までは無いにしても、それが原因で末脚を鈍らせてしまう可能性も出てこよう。スローかどうかはともかく、逃げるのだけは絶対に避けて貰いたいところ。ただ、ハナに立つ可能性を含めても、それでも勝つ可能性が最も高いのは(16)ブエナビスタという評価に変わりはない。
いやいやしかし、今回の日本馬は本当に豪華。オールスターのようなメンバーだ。これらのメンバーに入っても人気的に見劣りしない現役馬というとドリームジャーニーぐらいのもの。仮に三冠牝馬であるアパパネがここに出走していたとしても、単勝70倍を超えてしまうのでは? 日本馬の中では人気の薄い(4)シンゲンや(13)メイショウベルーガにしても、見劣りはしない。突っ込んでくる可能性は十分にあると思う。
そんな中、適性的にちょっと微妙だと思っているのはラップギア適性値「瞬4平6消0」の(8)ジャガーメイル、「瞬3平2消0」の(7)ペルーサと「瞬3平3消0」の(2)ヴィクトワールピサ辺り。特に(7)ペルーサは、圧勝した若葉Sと青葉賞が「△2▼2▼2」「▼3▼2△4」の平坦戦。前走・天皇賞(秋)も持続力のある末脚で追い込んできて、瞬発力勝負に向くタイプとは思えないので。
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ブエナビスタ、斜行で降着というオチまでサンデーサイレンス直仔のようだった。確かに瞬発力のある馬は瞬発力のない馬より降着や故障の可能性が若干高くなるとは思うのだが、そんな0.1%や0.2%のことまで考慮はできんよ。




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