ジャパンカップ回顧 スクリーンヒーローの未来
ディープスカイ完敗、ラップギアも完敗。あの展開、あのペースと位置取りでディープスカイがスクリーンヒーローを差せなかったのは結構ショッキングな出来事だった。レースが終わった今でも信じられない。たとえ未来からきた自分がJCはスクリーンヒーローだよって言っても「いや、それだけはナイ」なんて信じはしなかっただろう。
今までの条件戦の勝ちっぷりにも特に見どころはなく、連勝続きならまだしも、復帰後も1000万下を辛勝したものの、オープン特別と準オープンは2着。その後にアルゼンチン共和国杯を勝ったとは言え特筆するべき箇所もなく、むしろ53kgの軽ハンデ。たとえ生涯最高の走りを見せてもこのジャパンカップではまったく話にならない、そんなレベルの馬だと思っていた。
ラップギア適性値を見ても「瞬3平6消0」の平坦型。中山での有馬記念で突っ込んでくるならまだしも、瞬発力勝負の東京で、実際に瞬発力勝負になってこの勝ちっぷりは何なんだろう??? デムーロ・マジックという以外の言葉が見つからない。
2008 ジャパンカップ ラップタイム
12.6-11.6-12.4-12.6-12.6-12.8-12.6-12.0-11.9-11.2-11.3-11.9
ラップギア「▼7 △1 △6」
それでは勝てるはずのないスクリーンヒーローが勝ったこのジャパンカップ、低レベルのレースだったのだろうか? いやいや、それがそうでもないように思う。ハイレベルとは言えないまでも、通常JCと何ら変わりのない、胸を張れるレベルのレースだったように見える。前半は超スローで流れたものの、後半はずっと息の入らない流れ。これはこれで厳しい流れだったと考えるからだ。それでいて、勝負どころでは▼7の瞬発力。
この地点で一旦先頭に立ったマツリダゴッホはさすがだと言えるし、そのマツリダゴッホに完全に置かれながら最後は差しきったウオッカも相当なもの。そして、それらをまとめて交したのがディープスカイとスクリーンヒーローだった。こうやって振り返ってみても、やっぱりスクリーンヒーローは異質。結果を見てもこのメンバー、この流れで勝てるなんてとても思えない。
いや、たしかに穴馬がG1を勝つ時は低レベル戦の可能性が高い。パッと思いつくところでは、デルタブルースの菊花賞、タムロチェリー、ショウナンパントル、テイエムプリキュア辺りの阪神JFなんかは即座に低レベル戦と判断できていた。このスクリーンヒーローのJCも「ありえなさ加減」では前記4頭にもヒケを取らないのだが、少なくともこのジャパンカップのラップタイムから「低レベル戦だった」と断ずることはできない。そして、こういう流れでしか好走できない特殊な馬というワケでもない。
しかし戦跡を見ると、スクリーンヒーローは条件馬時代からタップダンスシチーのように果敢に格上挑戦を繰り返していた。陣営はこの馬の能力に余程の自信があったのだろうか? もしかすると、来春の主役はオウケンブルースリではなくスクリーンヒーローということになるかも知れない。現状、能力は五分、適性は類似。しかしレースの上手さはスクリーンヒーローのほうが明らかに上だからだ。
今までの条件戦の勝ちっぷりにも特に見どころはなく、連勝続きならまだしも、復帰後も1000万下を辛勝したものの、オープン特別と準オープンは2着。その後にアルゼンチン共和国杯を勝ったとは言え特筆するべき箇所もなく、むしろ53kgの軽ハンデ。たとえ生涯最高の走りを見せてもこのジャパンカップではまったく話にならない、そんなレベルの馬だと思っていた。
ラップギア適性値を見ても「瞬3平6消0」の平坦型。中山での有馬記念で突っ込んでくるならまだしも、瞬発力勝負の東京で、実際に瞬発力勝負になってこの勝ちっぷりは何なんだろう??? デムーロ・マジックという以外の言葉が見つからない。
2008 ジャパンカップ ラップタイム
12.6-11.6-12.4-12.6-12.6-12.8-12.6-12.0-11.9-11.2-11.3-11.9
ラップギア「▼7 △1 △6」
それでは勝てるはずのないスクリーンヒーローが勝ったこのジャパンカップ、低レベルのレースだったのだろうか? いやいや、それがそうでもないように思う。ハイレベルとは言えないまでも、通常JCと何ら変わりのない、胸を張れるレベルのレースだったように見える。前半は超スローで流れたものの、後半はずっと息の入らない流れ。これはこれで厳しい流れだったと考えるからだ。それでいて、勝負どころでは▼7の瞬発力。
この地点で一旦先頭に立ったマツリダゴッホはさすがだと言えるし、そのマツリダゴッホに完全に置かれながら最後は差しきったウオッカも相当なもの。そして、それらをまとめて交したのがディープスカイとスクリーンヒーローだった。こうやって振り返ってみても、やっぱりスクリーンヒーローは異質。結果を見てもこのメンバー、この流れで勝てるなんてとても思えない。
いや、たしかに穴馬がG1を勝つ時は低レベル戦の可能性が高い。パッと思いつくところでは、デルタブルースの菊花賞、タムロチェリー、ショウナンパントル、テイエムプリキュア辺りの阪神JFなんかは即座に低レベル戦と判断できていた。このスクリーンヒーローのJCも「ありえなさ加減」では前記4頭にもヒケを取らないのだが、少なくともこのジャパンカップのラップタイムから「低レベル戦だった」と断ずることはできない。そして、こういう流れでしか好走できない特殊な馬というワケでもない。
しかし戦跡を見ると、スクリーンヒーローは条件馬時代からタップダンスシチーのように果敢に格上挑戦を繰り返していた。陣営はこの馬の能力に余程の自信があったのだろうか? もしかすると、来春の主役はオウケンブルースリではなくスクリーンヒーローということになるかも知れない。現状、能力は五分、適性は類似。しかしレースの上手さはスクリーンヒーローのほうが明らかに上だからだ。
23:56│レース回顧