July 11, 2012

分かち合いと本

10juillet12a














カラリと爽やかな風が吹いていたから、お庭のデッキテーブルでボンゴレ・ビヤンコを食べた。

ネコヤナギ君が育てたタマネギ、お庭のイタリアン・パセリ、ちょっぴり酸味がある白ワインで作ったソースが好評だった。

  今朝もデュオのお話をもう少ししてみたくなってる。

**

一昨年、私は見も知らぬデュオ相手に期待してなかった。
何もかもに期待してなかった。

学生時代に周囲に居てくれた音楽人たちが素晴らしく、
恵まれ過ぎていた反動が長く続いてた。

心の大きな割合を占めていたのは "まぁどうせ" だった。

侘しい考え方だと思う。
侘しい考えに至る数の失望がそうさせていた。

まぁどうせ
   "プロ" と大義名分を掲げたご都合主義で
  楽曲の根本理解はする気もないまま、
  あるいは愚かにも理解したと思い込んだまま
  如何にも其れらしく譜面の音をなぞり
  わかった顔を作る芝居人を続けるうちに
  自身もお芝居の役どころに騙されてゆき
  結局、音楽家のドラマを演じる
  アクターでしかない音楽家に会うんでしょう。

まぁどうせ
  私はキレて爆発するか失望して投げるか
  最低な2択しかなくなり、
  挙げ句に本番だけ音楽家の顔を繕うような
  音楽を舐めた痴れた行為の片棒を
  伴奏者として担がなきゃならないんだ。
  其してドブに棄てたいような音楽を
  お客様が褒めて下さることが申し訳なく
  居たたまれない思いをして
  死んでしまいたくなるのを繰り返すんだ。

    同じ音楽の結果に
    1人は本気で死にたいと思い
    1人は褒められたと喜ぶ

まぁどうせ、其んな構図は目に見えてるじゃないか!

**

一昨年の冬の日に無茶苦茶な顔合わせを強要された相手は、
私が選んだ演奏家じゃなかったため尚更だった。

そのときはシジミちゃんとデュオをしてた。
彼女の性質がとても好きで幾度かお願いしてた。

彼女は音楽に一生懸命取り組む人。
生真面目な性格がそうさせるのかもしれない。
手を抜かずに学ぼうとする姿勢をもっていて
好ましく思え、気持ち良いデュオが進んでた。
相性も良く、彼女と接するのが楽しかった。

  けれどもそもそもババールは、
  いろんな楽器と、いろんな奏者で
  フランス音楽を紹介する目的で始めた。
  決まったパートナーは持たない形だった。

シジミちゃんとのコンサートの後は
ズワイガニ姫とのライブ練習が始まっていた。
フレキシブルな形でやっていくつもりだった。

見も知らぬお人とお顔合わせをする理由もなかった。
演奏家に新しく会いたくないとさえ思った。

**

意に反してすべてが強引に運ばれた。

  *出会い系の裏幕
  *出会い系の裏幕そのまた裏

ジャン・クリストフの心境で蝶番君に会った。
私は音楽を熱愛し、音楽家に幻滅していた。

**

  音楽家とは、演奏行為を笠に着て
  音楽の美学を埋もれさせて
  平然としている生き物なのか!

  考え続け、求め、幻滅し、虚脱していた。
    
《音楽的な心にとっては、すべてが音楽である。ふるえ、ざわめき、鼓動するすべてのもの、陽の照り輝く夏の日、風のそよぐ夜、流れる光、星のまたたき、嵐、小鳥の囀り、虫の羽音、木のふるえ、なつかしい、あるいはいやな声、家庭の聞き慣れた物音、扉のきしみ、夜の沈黙の中に聞える血管をふくらます血液の音 ----- およそ存在するものはすべて音楽である。》

  *ショパンとロマン・ロランより


《音楽家にとっては、音楽だけで事足りるものではない。それだけでは、時代を支配し、虚無をのり越えることはできないであろう・・・人生だ! 全人生だ! すべてを見、すべてを知らねばならぬ。真実を愛し、求め、抱きしめねばならぬ。真実 --- それは、接吻する者にかみつくアマゾン族の女王、美しいペンテジレアだ! 》

  *MP行って良かったより

             (新庄嘉章様訳)


ジャン・クリストフのような考えだった。
強熱的に音楽を愛してた。
音楽の中の思想も美学も歴史も哲学も全てを熱愛してた。

そして愛している分ジャン・クリストフの絶望よろしく、偏執的な音楽意識を受け止めてくれるプロの存在など自ら望むまいと決めていた。

**

望んでも分かち合いの貧弱さに失望するだけだった。

貧弱。まさに貧弱だった。最も豊かでなければならない筈の、
音楽づくりの背景があまりにも貧弱だった。

演奏に際して、演奏家にしか守ることができない故人作曲家の美意識を少しでも理解し代弁しようとするとき、同時代の書物や資料は大きく助けてくれる。作曲家と同じ時を過ごしていない私たちに彼らの感覚を教えてくれるものをこの上なく大切に思う。

  当時の書物、絵画、政治、文化、風潮、宗教、慣習。
  音楽づくりのベースと背景を分かち合いたかった。

  贅沢な希望であろう筈がない。
  異時代・異文化の人間が西洋クラシックを扱う際の
  最低限の、最下限の心がけだろう。
  極小の限界ラインだろう。
  
ハウツー本のような解説を
必要箇所だけ読み齧り、
ときには直前にwikiをコピーして
本番だけハリボテを作る空虚なやり方に、
アマチュアの私は辟易する。

当たり前に音楽がしたかった。
当たり前に真摯に。

  音楽に不可欠なことさえ全くしないなら
  アンサンブルの意味は見つけられない。
  そこに意味を取り付けるとすれば
  演奏家のためだけに存在する
  利己的な音楽を掲げるということか。

  演奏家がそんなに偉いつもりか。
  作曲家を踏みにじってでも
  拍手を受けなければならないか。

演奏家の損得で故人作曲家の言葉がすげ替えられるのを、
真側で見過ごせるほど私は人間ができてない。

**

だからゲンナリしてお顔合わせへ出向いた。
まぁどうせ、と思いながら。

直感はおよそ間違いがないのだと思う。
その通りに結果はまるで違った。
何故だか瞬く間に仲間意識を感じた。
不信を募らせてた私が不思議なほど心を開いた。

移動のために普段の通り本を持っていた。
ふと本が好きですかと問われた。
どんな本を読んでいるか無駄話をした。

次に私が蝶番君に最近読んだ本を問うた。
シャルル3世の辺りの歴史と答えてくれた。
"くれた" と表現したくなる有難い回答だった。

  フランスが西フランク王国の頃。
  それは初めての小さな情報に過ぎず
  共有ベースのほんの一端だった。

  フランス音楽を演奏する共演者の
  共有事の一端がカロリング家ならば
  言うことはない。充分だった。

    一端は万端である。 

**
 
私はただ音楽を分かち合える人を求めてた。
長大で強固なフランス文化をまるごと共有できる
キャパシティを持ったお友達がただ欲しかった。

    別れ際に自分から握手を求めた。
      もぉグイグイ。

**

あれから随分コンサートを重ねました。
続きはまた今度ネ。

  明日もババール合わせ。
    これからお稽古お稽古・・・♪

8月12日(日) 14h開演
デュオ・ババール《エリュシオンの園》

チケット発売しています。
ご注文はブログ左欄、お教室アドレスまでどうぞ。

lasalledeconcert at 06:22││  美味しいテーブル5 
Cours
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聴音、音楽史など
ご相談に応じます

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**3月5日(日)**
11h〜13h 

《クラブ・プーランク》

にしむら珈琲 御影店
3Fフレンドサロン


=====================


**4月15日(土)
13h〜14h45

《パリの風 bis》
公開ライブリハーサル

にしむら珈琲 御影店
3Fフレンドサロン


=====================


**5月3日(祝)
14h〜15h45

《パリの風 コンサート》

神戸芸術センター
シューマンホール
Caractere
***ブログに登場したお友達***

女の子ちゃんのお友達

=タピオカちゃん=
水色の瞳の親友
離れてる今はメル友

=フラミンゴちゃん=
東洋が大好きな
フォトグラファーちゃん

=ママン手袋=
フランスでのママン

=マルシェ籠ちゃん=
昔ホームステイをした
大家族のお家の主婦様。
今はメル友

=マダム・ビスコッティ=
教会のお友達
明るくしっかりした
お年上の主婦様

=ナイチンゲールちゃん=
うんと近くに住む
綺麗な声の親友

=レモンカナリアちゃん=
お花が大好きな
ご近所のお友達。
ほっそりした姿もお声も
カナリアのよう

=タマゴカナリアちゃん=
レモンカナリアちゃんの卵。
つるつるピンクのホッペの
カナリアお嬢様

=ポニーテールちゃん=
中学校の同級生
登校の友

=マダム・ノベルティー=
美人でおもてなし上手な
ノベルティー夫人

=雀ちゃん=
ウズラちゃんとコンビの
音楽鑑賞のお仲間

=ウズラちゃん=
雀ちゃんとコンビの
音楽鑑賞のお仲間

=青い空ちゃん=
フルートが大好きな
おとなしやかな美人さん

=ぱんだの里ちゃん=
ほわんと優しい空気の
色白パンダちゃん

=赤嘴クイナちゃん=
フルート大好きな
クリスチャン友ちゃん

=シジュウカラちゃん=
お菓子が大好きな
フルートのお仲間

=ホンドフクロウちゃん=
夫の同級生。
ふんわり笑顔の声楽家ちゃん

=オカメインコちゃん=
アカンパニストちゃん

=カケスちゃん=
クリエーターさん

=十姉妹ちゃん=
クールに見えて実は優しい
大好きなお姉様

=アマリリスちゃん=
グラマラス美人の
キーボーディストちゃん

=黒アゲハちゃん=
クラブママ風美人の
歌のお姉様

=キタイタダキちゃん=
音楽マネジメントの卵ちゃん
ピアノも弾いて歌も歌います

=プレーリードッグちゃん=
優しくて可愛い
ご近所のお友達

=シロツメ草ちゃん=
ファゴット奏者の
タマゴちゃん

=河原鳩ちゃん=
生活密着型で
現実的な中型の鳩ちゃん
実は照れ屋さん

=テッセルモルモットちゃん=
昔はお下げ、今はママになった
声楽家ちゃん

=コゲラちゃん=
母と共通の古くからのお友達

=千鳥ちゃん=
コンサート予行の鑑賞者

=グレーうさぎちゃん=
美人の布作家さん

=大春車菊ちゃん=
大きな声で笑う
大らかで楽しいお友達

=カモノハシちゃん=
絵が上手で茶色い目をした
中学のクラスメイト

=ペトルーシュカちゃん=
沢山の時間を過ごした
同窓のお仲間
桐朋ガムランクラブでも一緒

=シオマネキちゃん=
片方の鋏が大きいシオマネキ
のように、長い髪を
片側で結んでるお姉様

=水くらげちゃん=
ひっそり薄茶色のオーラ
シンプル仕様の
元クラスメイト

=パルファンちゃん=
化学系キャリアウーマンちゃん

=ぽっぽちゃん=
小中学校の同級生
下校の友

*****

男の子くんのお友達

=おじいちゃま=
仲良しのドクター
86歳の長老様

=アサリ君=
おっとりふわふわした
秀才君

=カピバラ君=
たくさん一緒に遊んだ
幼馴染君

=カピバラ・パパ=
カピバラ君のパパ

=ダチョウ君=
サロン主の翻訳家君

=ネコヤナギ君=
粗暴で偏屈な外側
植物にも優しい内側
26年間のお友達

=ジンライム君=
自然派の学芸員君

=ヤマシギ君=
切れ者の研究員君

=ノベルティー君=
教養深い趣味人の
企業代表君

=ゆりかもめ君=
ピアノ好きの陽気なお友達

=サメビタキ先輩=
ぱんだの里ちゃんの先輩

=ハクセキレイ君=
ぱんだの里ちゃんの同級生

=ツバメ君=
姿勢の良い立ち姿が
ツバメ風のお友達

=カタツムリ君=
何どきもテンションが
変わらないお友達

=シロハラインコ君=
おおらかな余裕で
ムードメーカーになれる
バランスの取れたお友達

=ブルターニュ君=
京都の愛らしい学者君

=イクラ先生=
小学校時代の担任
今も仲良し

=ゲンゴロウ先生=
小学校時代の主任
イクラ先生の元同僚

=カカシ君=
謎の譜めくりすと君

=ぴょんきち君=
大きな身体のプログラマー君

=ヴィブラート君=
哲学好きのお友達
最近彼女ができたばかり

=チャイコフスキー先生=
音楽評論のお友達

=矢車草君=
コンサートマネージ君

=チャボ君=
ピアノ技師君

=Mr.B=
お世話になってる
Steinwayの調律師さん

=テントウムシ君=
沢山学ばせてもらってる
信頼する友人

=ピラルクー君=
大水槽で古代魚を飼う
スタジオ経営者君

=藍綬君=
藍綬褒章を持つ
最長老84歳のお友達

=ぶち犬君=
昔の恋人で学者君


***実名登場のお友達***

=フランス鴨君=
ダチョウ君のお兄様
哲学者ミシェル・ジャメ氏

=岡村哲伸氏=
モデルをつとめた
彫刻家さん

=LICAちゃま=
桐朋時代のお仲間
カリフォルニアのピアニスト
LICA HANDAちゃん

=セニョール・ウナミゴ=
ギタリスト
増井一友さん

=故黒木義典教授=
仏語学者
大阪外大名誉教授


***室内楽演奏のお友達***

=蝶番君=
大阪チェンバー
片寄伸也さん
  *ファゴット

=ロップイヤーうさぎちゃん=
浅野毬莉ちゃん
  *フルート

=シジミちゃん=
神戸フィル
麻生多恵子ちゃん
  *クラリネット

=ミスターメジロ=
大阪チェンバー
滝本博之さん
  *ファゴット

=ズワイガニ姫=
アンサンブルカプリス主催
国塚貴美さん
  *マリンバ

=カワウソちゃん=
崎元蘭奈ちゃん
  *チェロ

=牛君=
宝塚歌劇オーケストラ
渡邊悦郎さん
  *ファゴット


***ブルゴーニュ君のお友達***

=パーシモンちゃん=
ナイチンゲールちゃんのワンコ

=ムーちゃん=
お散歩で会う白いワンコ
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