July 23, 2019
クッキー缶と読書
ブルゴーニュ君のブラシやお爪切りなど入れて手元に置いてる缶。
半年ちょっと前からカナ? クッキーが入った缶が可愛くて目に留まり、模様のスタンドミキサーを2度見しちゃった。
イギリスのクッキーでイラスト上にもブリティッシュってあるから、スタンドミキサーはKenwood社のかなと思って見るでしょう? でもこのシルエットやビスの位置はキッチンエイド社のものに見えませんか?
私が無知なのかなあ。他にこんな商品がイギリスにあるのかな?
不思議に思い興味を持って缶欲しさに買っちゃった。
でも実のところ・・・ 容器が欲しいようなタイプの、日持ちするよう作られたお菓子は概ね得意じゃないんです。
食べれば美味しいかもなのに食わず嫌いで夫にそ〜っと出したりして。
代わりに作りたてを売る個人店さんには好きなクッキーが一杯。賞味期限が短いのは添加物臭も感じずいただき易い。特に夙川ミッシェルバッハさんのクッキーに相変わらず目がないです。ほんとうに美味しいよね〜♪
読書はバシュラール "夢みる権利" を終えたあと "蝋燭の焔" を求めました。
《焔は心もとなく、しかも雄々しい。この光は、ちょっと吹くだけでも消えてしまう。ひとつの火花でまた点る。
焔は生まれるのも容易、死ぬのも容易である。
生と死とが、ここでは申し分なく並び立ち、そのイマージュにおいて、生と死は、たがいに恰好の反対物である。単なる論理のしらべで存在と無の弁証法を処理している哲学者たちの思索の遊戯が、生まれ死ぬ光の前では劇的なまでに具体的なものとなる。》
生まれるのも容易、死ぬのも容易だなんてバシュラールならではの着眼で、彼の此うした語りには【時間】の芽生えがある。
焔が燈りそして消滅する2つの瞬間という時間を感じる。
その味わいが本当に好き。
其れからこんな風に続くのです。
《しかし、より深く夢想する時、生と死とのあいだの想念のこの美しい均衡は失われる。蝋燭の夢想家の心に、消える s'eteindre (おのれを消す) という語はなんという響きをもつことか! 語はおそらくその語源を棄てて、違った生命、単純な比喩の偶然から借りた生命をわがものとするのだ。
消えるという動詞の最大の主語はなんであろうか?
生命であろうか?
それとも蝋燭であろうか?
隠喩性をもつ動詞はどんな不釣合いな主語をも生かすことができる。消えるという動詞は、物音であろうと心であろうと、愛であろうと怒りであろうと、なんでも死なせることができる。》
(澁澤孝輔様訳)
フランス語の代名動詞あっての成立ちが見え、言語から生まれる思想というものを考えさせられました。
(訳者様のお名前の漢字が出版物によって異なる場合があるみたいですね。ここでは引用元の印字に従って記しますね)
■バシュラール 関連リンク
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*錆びた日の答
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*弾き方はどうでもいい
*モノトーンの力
lasalledeconcert at 11:03││ お茶の時間12