お茶の時間4

November 06, 2011

2011年11月

2nov11b六甲アイランドで

デッサンモデルをしてた。





雨降りで蒸して、ちょっぴり変テコなお天気だった。
雨の六甲アイランドはお人の気配が少なくて、現代的な建物の波がグレートーンに押し込められてた。

知らない街のように感じた。
イタリアン・グレーハウンドちゃんがオレンジ色のレインコートでお散歩してた。其処だけパッと明るかった。

ワンコの気配って楽しいナ。
大好きな人は、通りすがりのワンコが言いたがってる風な科白をよく聞かせてくれる。

間が抜けてたり、自慢気だったり、関西弁だったり、朴訥としてたり。あのお遊びが好きだわ、優しくて平和で楽しいワって思い出しながらスタジオへ向かった昨日だった。

**

あまりに忙しかった10月に入らなかったレッスン補講を今月に置いた。今年は受験生ちゃんが居ないから、レッスンは弛めに回ってる。

ソロのお稽古時間捻出は相変わらず厳しいところ。次のデュオ譜読みに手をつけなくちゃ間に合わない。どの様にやりくりしようかしらと時々途方に暮れる。

**

身体は1月半も騙し騙しで、病院の度に良くない風だった。
亡くなった友人が心配するからブログにも書けなくなっていた。

ペースダウンしなきゃならないのは9月からわかってた。少し疲労すると炎症の強度が覿面に上がる。もう少し待ってネって身体を騙すのも限度があるのね。この冬、無理はできないと思う。

でも弾きたい曲がたくさんで、時間が足りなくて、とっても楽しく有り難いから・・・ついついネ!

**

12月16日ババールで演奏するサンサーンスの譜読みを開始しよう。フォーレの新曲も研究したい。初期作品で、フォーレのお師匠様サンサーンスの影響が大きいので、2人を並べるとよく見えて面白いと思うの。

ソロはファリャを手に入った形にまとめたいし、ショパンを弾き込む時間が必要で、メンデルスゾーンは音読みをそろそろ上げたい。

のちにトリオ・ババールをする運びになってきたのでトリオ・プログラムも考えなくちゃネ。

大事な曲ばかり。大事な人達、大事なお客様方と分かち合えますように。

lasalledeconcert at 06:42|Permalink

October 31, 2011

クリームプディングとディドロ

28oct11aクリームとタピオカの

プディングを作った。





ヴァニラたっぷりの甘いプディング食べて、
今日のコンサートはお昼間だから早出です。

**

フランス18世紀の大好きな思想家ディドロについてコツコツ読んでいた。

  *書棚

経済自然成長論を唱えたとまとめることができるディドロを魅力的に説明する文に出会ったの。


《社会の自然的な進歩に信頼をおき、
政治よりも経済の発展を重視し、
革命よりも改革によって社会矛盾を解決しようとする。
そのため教育の効果を重視する教育中心主義》

であるディドロですが、考えの発端は、それぞれの人間がさまざまな欲望を満たそうとしても本来は対立しないはずのものだと於いたところでした。

《人間の目標は、社会をつくりかえることよりも、
むしろ人間の技術、能力をたかめ、
生産力を増強することによって、
人間の欲望を満たしうるようにし、幸福をはかれ》

って表現をしているそうなの。

考えが違っている筈の個々にとっての幸福が上手に運べば調和を生むって事なのネ。元々備わっている人間の調和能力が自然に生かされれば良い、って。其処にはディドロの粘り強い愛も潜んでいるのでした。

《重農主義者たちが土地に力点をかけ
"生産" を重んずるに反して、
ディドロは、人間およびその労働を中心におき、
"生産者" をあくまで尊重しようとする。》


産業の解放とブルジョワ自由主義の立場をとった上での啓蒙思想家としてのディドロ、なんだかとっても好きなんです。

            (カッコ内、桑原武夫様責任編集
             中央公論 "世界の歴史10" より)

今日私は楽譜から授かる教育を受け取ることができるかな。
昨日より技術、能力を高め何かを生産できるかな。
毎日其うあれたらいいな・・・

さあさコンサート準備です。
行って参りますネ!

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October 23, 2011

ディゴワン&サルグミンヌと

22oct11b














ライブでカワウソちゃんに貰った薔薇のブーケ。
とっても柔らかな甘い香りを放っています・・・♪
カワウソちゃんありがとぉ。

ブーケを挿したディゴワン&サルグミンヌのピッチャーは20世紀初頭、フォーレからドビュッシー時代のもの。注ぎ口も底も欠けが幾つもあって、中は取れない色付きが。

サルグミンヌ社がディゴワンの土地で窯を開いた1879年は、一昨日演奏した "旅人" や "秋" が作曲されている頃なのね。

お茶時間のテーブルもやっぱりフォーレ繋がりを楽しみます。

**

今日はね、大阪へ相方さんの講座を見物にゆくの。見物参加は2度目デス。先で一緒に弾きたい曲がテーマだし、曲のアプローチを考える題材に良いカナって。

今日は私は演奏しないから気楽〜なのデス♪ 分析だけはお先に終了。譜読み前に楽譜はだいぶ書き込みが多くなってきました。

新しい曲はいつもとっても楽しみ! 世界が広がって音出しをワクワクして待つ期間って幸せですね。

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October 10, 2011

音声upしましたヨ

6oct11bミルクパウンドを

焼きました。





アーモンドプードルと生クリームを混ぜ込んで、断面は肌理が細かに仕上がった♪
風邪でなんにもできなくて、お菓子焼きに動いただけの昨夜。

**

心暖まる宅急便も届いていましたよ。

先月ラジオのおしゃべりを録るのを忘れて、ブログで呟いたの。
どなたか録音してらしたら下さらないカナって淡い期待で書いたのでした。

  *お願い・・・

局の可愛らしいアシスタント女性がブログをご覧くださって、送ってあげましょうって言って下さったんですって。

ご覧下さってご親切なご提案を下さったM.T様、その旨をお知らせ下さったIディレクター様、宅急便にお手紙添えて下さったDJ平井よお子様、どうもありがとうございます。とっても嬉しいデス☆

色んな方々の優しさに出会って、感謝しながら小さな歩みを進めるババールです。

音源はHP内Babarのおしゃべりページのダイヤマークをクリックすると音楽ファイルページになりますヨ・・・♪

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September 16, 2011

出会い系の裏幕そのまた裏

16sep11bトゥーストゥースの

ボルドーのカヌレを食べながら。





9月24日本番の美術館を訪問した。

  *9.24県立美術館プログラム

兵庫県立美術館さんの開館の年、蝶番君はオープン記念式典で演奏してた。私は2度のソロコンサートでお世話になってた。

2人とも演奏経験がある場所なら会場は見なくて良いと思った。
何ぶん時間がやりくりできない。会場下見をどうされますかって館からのお問い合わせに、下見無しで結構です・・・って私勝手にご返事した。

会場設営の状態だけお電話で申し上げた。ホワイエを斜めに切る位置にピアノを設置すること・客席をラウンドさせて並べること・お話用ワイヤレスマイク2本を使いたいこと・プロジェクター写真投影用スクリーンを置いて頂くこと。

  美術館とのやり取りを蝶番君に報告した。
  下見、行きましょうよって仰った・・・あら。

練習日程はいっぱいいっぱいだし 大阪にお住まいだのに訪問時間までも取れるでしょうか・・・? って問うてみた。下見訪問した足でその午後も合わせに入りましょうってご提案。

なるべく練習以外で無理をかけないようにと思う私に対して、嬉しくなる熱心さが返ってくるのは変わらず。本当に有難いこと。

  *変態さんオタク・アマチュア

此んな具合で此処ひと月のうちも、本番と練習とり混ぜて8回だか9回だかを丸1日中お顔を合わせるババールなのです。


**

あっという間にベストパートナーと化した
相方さんを持てたのが
つくづく不思議に思えるのは

驚きの事実を知ったからなの。


私たちはチャイコフスキー先生の強引な思惑で
変テコなお出会いをしたのでしたが・・・

  *出会い系の裏幕

後日談があったのでした。

**

"そうかそうか。君の熱心さに付き合えるのか。そこまで一緒にやるほど気が合って相性がいいとはねえ! 僕知らなかったよ。"

  年が明けてすぐチャイコフスキー先生が仰ったの・・・
  センセご自分で紹介しておいて何言ってるの?

"僕は個人的に話したことはないからさ。吹いてるところしかわからないし、どんな人間かまでは知らないからさ。"

  はあ〜??
  物凄く強引に、絶対に合うから
  一緒にやれって言ったじゃないの。

"音楽が絶対に合うって言ったんだよ。別々に演奏を聞いて、この2人を組合わせたらいい音楽になるって思ったんだよ。人間の相性がどうかは全然考えなかったよ。"

  はあ〜??
  どんな人かいまいち判らないで
  あすこまで強引に引き合わせたの?!

**

ビックリだわ・・・
  ビックリだったら・・・

出会い系みたいなわけのわかんない待ち合わせをさせておいて
変なかただったらば どうする気だったのかしら(溜息)

でもね、もっと衝撃の事実が
後になってわかったのヨ。

**

"僕チャイコフスキー先生間違ってました。"

  今度は蝶番君が言いなさった。
  間違ってたって・・・?

"桜さんのコンサートで、どこかで見たことがある人が話しかけてきたんですよね。誰だろ〜って思ってたんですけど、聞いてるうちに 此の人がチャイコフスキー先生だったかって判って。"

  はあ〜??
  どういうコトですか・・・?

"完全に思い違いしてたんですよ。チャイコフスキー先生って人から桜さんを紹介するメールが来たとき、別の先生だと勘違いして・・・完全に相手を間違えたまま返信してしまったって 今気づきました。びっくりしてます。"

  はあ〜??
    はあ〜??

**

私が一等ビックリよ・・・

全ては結果オーライで。

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September 13, 2011

週のいろいろ

12sep11e先日は合わせのおやつに

鳩サブレを焼いてみた。





楽しそうなトランペット伴奏の譜読みをした。
ミュージックパーティで演奏するソロはショパンとタンゴの変テコな取合わせにした。

来期のソロはメンデルスゾーンを選曲決定した。

取り急ぎは9月のデュオ2プログラム分を優先してお稽古したい。
蝶番君は昨日忙しさのピークを脱し、明日また1日合わせの日。

絵画モデルが終わって、彫刻モデルは中休み中、デッサンモデルが入った。変テコ副業が何故か細々と続く。

**

折角に新実先生が関西へいらっしてお誘い頂いたのに多忙でお出掛けできなかった。

  *火垂るの墓
  ?僕が見た火垂の墓

ヤマシギ君から誘いのデュオ用会場下見にゆけないまま、慌ただしい日々が過ぎる。

入院中の友人のところへ顔を出せずに、レッスン休憩を縫って日に幾度かメールで様子を尋ねるばかり。早く会いたい。

バテないようステーキ三昧トンカツ三昧してみるけれど体力が落ちてる感じ・・・

追い打ちをかけるように病院結果は碌でもなかった。

**

コンサート事務の作業が多かった。

皆様へお配りするコンサート一覧をまとめた。
ラジ関にお礼を書き、大変丁寧なご感想を頂いた。

美術館に当日ブログラムを郵送し、12月の市役所コンサート・プログラムを決めて提出し、市職員用告知資料と一般ちらし用データも作って送信した。

コンサートで投影する風景写真をお世話になる片桐敬子様にお願いした。小さいサイズのモデルデータを頂いて選ぶやり取りをした。

初期不良交換から丁度1月経った初めてのMacではガレージバンドで音源を起こして、曲頭と曲尾をカットする簡単編集をした。

お林檎ストアの無料iTextをDLして使い始めた。全角半角別に文字数カウンターが出るお利巧さん。ちらし印刷用に文字数指定のプロフィールを頻繁に送らなきゃなんない身にはとても便利。

**

デュオ譜を捲り良いように製本したい。

次回お初に乗せるファゴットオリジナル曲をもっと研究したい。

ネコヤナギ君のお茄子とトマトで南仏風のパスタソースを作り置きしたい。

スタンダールを読み切っちゃいたい。

冬に向けてまた編み物も再開したい。

一杯生きたい。

**

取りあえず・・・
痛み止めを飲んで紫蘇ジュースを作ったらば、昨日できなかったショパンの暗譜を試みましょう。

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August 08, 2011

2011年8月

7aout11aトゥーストゥースの

紅茶を頂いた。





この頃一等好きになってるお茶。

始まったばかりの8月。
数回モデル仕事へ行った。
フルート伴奏の譜読みは大体できてきた。

  病院の運びも調子がいい。
  痛みや腫れは出るけれど膿が少なくなった。
  骨の中の消毒に強いお薬を使っても酷くは痛まなくなった。

     9月のコンサートの譜読みを少しずつ進める。
     悩んで、音出しして、相談して、タイムを取って、
     また相談して、変更して・・・

音楽作業の間で今読んでいるのは1800年代初頭のウイーンから始まる19世紀史。西洋史学者、井上幸治様が中央公論から出されてるご著書がとっても面白い。

オーストリア外交やイギリスロマン主義の背景は、ちっとも知らないことばかり。にわか知識を生徒ちゃん達に伝授する。

**

     サイズ直しに出してるドレスを引取りにゆけてない。
     来たがってるお友達に待ってねって言ったまま・・・

     相方さんとちょこっと録音する曲を選んで
     聴きたいコンサートとお集りの予定を入れて
     大きい生徒ちゃんのコンクール準備。

**
     
  イーヨーのお山から今年もたくさんアナベルが届いた。
  お隣さんの家庭菜園はスナックエンドウが豊作で、
  拙宅ではブラックベリーがたわわに実った。

  お散歩で会うワンコたちはサマーカットに変わってて
  冷凍庫の中アイスが占める場所が増えた。

**

季節や月が移ったり、幸せな時間を感じたりするごと入院中の友人を思う。

友人は、ピアノが弾ければいいのにってメールに書いてきた。
どうしたの・・・習ってみる?

ピアノくらい幾らでも教えてあげるから、その代わり元気にならなきゃいけないのよ。

顔が見たいな・・・早く譜読みをやっつけて会いに行こう。


*生きててよ
*元気になって
*祈り
*病床の絵
*食べてね
*会いたいよ
*折れた百合
*会えたね
*祈りの花
*月の光と母性
*届きますように・・・
*ピアジュリのお約束?
*お便りいただきました
*生と日々
*ハヤシライス
*「ごめんね」
*ブルターニュの聖画
*軌跡
*再転院
*想い

?僕がおうどん屋さんで見たこと
?僕が思う荷台屋さん
?僕が行ったお見舞い

lasalledeconcert at 06:31|Permalink

July 27, 2011

マーブルケーキ

26juillet11aコーヒー・マーブルケーキ、

形悪〜い・・・失敗ね。




お師匠様のお1人とお電話しながら、適当な分量で 当てずっぽうの予熱時間で・・・。おまけに急いでて、粗熱がとれないうちに慌ててカット・・・

熱いうちにナイフを入れたから切り口がヨロヨロしてる。ひどい形。
でもお味だけは良い。コーヒー味の混ざり具合もジャストな感じ。

   見ないで食べてね・・・
   目さえ閉じればお味は保障。

不恰好になっちゃったケーキを美味しいって喜んでもらえて、ぱくぱく食べてもらえるのって贅沢な時間。眺めてると私は1切れで胸がいっぱいになっちゃったナ。

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July 19, 2011

どうしてファゴット?

18juillet11a18juillet11b






自家製おやつのリクエスト多数。いつもながらレシピなく適当に作る。
ある時はピアノ室でいただくベイクドドーナッツ。
ある時はプライベートルームでふるふる柔らかめのコーヒーゼリー。

それぞれがお好みを述べる。面白く耳を傾ける。
お人の様々なシーンでのお好みを聞くのって好き。

ゲーテはクリステルって詩に此うと書いてるの・・・

        《どうして、どこで、いつ、
        なぜ、あの人がわたしの気に入ったのか、
        わたしには皆目わからない。》

                          (高橋健二様訳)

あなたはおわかりになりますか? どうして、どこで、いつ、なぜ、ご自分のお好みが形になったか・・・
私の場合は理由や理屈がわからない事が多いナ・・・

**

何故ファゴットが好きなの? 問われて考えこんだ。どうしてかしらね・・・

調理器具でさえ自分にとって快い音を立てる品を探そうとする私は音の好みから離れられない。どうして、どこで、いつ、培ってしまったかわからない好み。

思い返せば昔っから低音木管楽器がだ〜い好き!
伴奏機会が一等多かったサックスでは、持ち替え可能な曲ではテナーサックスにしてネってお願いしてた。

男性のお声も中低域が好きで、お付き合いする方はバリトン音域の柔らかめの発声って決まりきってた。ワンコの声もおんなじ好みなのヨ♪
ブルゴーニュ君もラブラドール特有に艶がある中低音なのデス。

其うした好きな音域で、息スピードの遅い楽器。ファゴットの他ならホルンなどもそうですネ。お話声スピードのようなテンションで息を回す楽器ってネ・・・

音がゆったり進んでゆくのが目に見えるような気分になりませんか?

**

それぞれの楽器の魅力と別に、ピアノの前の自分にとってしっくりとくる発音の種類があるみたい。

なにしろ管楽器伴奏の楽しいこと・・・♪ 直近はフルート伴奏です。
譜面がたくさん届いたから譜読みに取り掛かりましょ。

*PJにて。ファゴットの魅力
*PJ写真/juin11 (1) ファゴットの音

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July 11, 2011

元気になぁれ。

10juillet11c10juillet11b






遊びに来てくれたパルファンちゃんが 食後のお菓子を焼いてって予めリクエストしていました・・・♪
大き目のクルミをガサッと入れたクルミ・パウンドにしましたよ。

   彼女のリクエストの仕方ってば面白かったの。
     "いつも目分量で焼いてるアレ作って。"

はい、目分量の適当すぎるお菓子が焼けました。

今朝はね、先月ちょこっとヤナ事があったパルファンちゃんへ 此処にメッセージを置きたくて・・・

ヘレニズム時代のストア派哲学の言葉・・・

    《われわれが耐え忍ばねばならぬのは現在だけだ。
    過去も未来もわれわれを苦しめることはできぬ。
    過去はもはや存在せず、
    未来はいまだ存在しないからだ。》

        此れを引いてアラン(仏1868年-1951年) は
        次のように説きます。

《過去と未来は、わたしたちがそれを考えるときにしか存在しない。
それらは考えであって、事実ではない。
わたしたちはみずからに多くの苦しみをあたえて
その結果自分の悔恨や恐怖をつくりあげる。

             (中略)

精神上の苦痛の問題なら、
後悔したり取り越し苦労したりすることから癒えれば、
あとになにが残ろうか。

             (中略)

失敗したために断腸の思いをしている野心家も、
過去をよみがえらせたり、未来を考えだしたりしなければ、
苦しみはどこにもありはしまい。

             (中略)

時は刻々と移っていく。
だから、きみは現に生きているのだから、
きみが現に生きているように生きてゆくことは
可能である。》

                    (カッコ内全文白井健三郎様訳)

みんな元気になぁれ。

昨日、炎天下の外出で発熱が戻ってきちゃった。
今日1日注意して過ごします。

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June 13, 2011

会いたいよ

13juin11s毎日たくさんメールで

おしゃべりするのに、




病院を教えてもらえてない。

会いたいよ。
いい加減に病院教えてよ。
また会えるって言ったじゃない。
ほんとにまた会えるよね?
絶対会えるよね?

心の声は、穏やかに交わすおしゃべりと違ってる。

**

合わせを終えたお茶時刻。紅茶のソフトクッキーをお出しした。アールグレイの葉をすり鉢で擦って生地に仕込んで焼いた。

お茶してても友人のことが頭から離れない。両手で頭を抱えたまま蝶番君に呟いた。

"いつもコンサートに来てくれる人が、心から好きなお友達が
重病で入院してて 私たちのライブに来られないの。"

蝶番君はごくシンプルに答えてくれた。
じゃあ僕らが行きましょうよ、って。

いいの・・・? 出張コンサート、一緒にしてくれるの?

友人の病気があんまり悲しくて、蝶番君の申し出があんまり有難くて、友人がどんなに大切な人か うまく説明することもできなくなった。

       でも蝶番君は、耳にした友人の名まで憶えてた。
       そして、弾きに行きましょうって言ってくれた。

そうだわ。つい先月パリの風のリサイタルで見てたんだったワ・・・

裏の荷まとめを手伝ってくれた蝶番君は、私が何度も友人に呼びかけるのを聞いてたんだわ。-- 君、お花荷台に乗せて。-- 君、鞄運んで。

あの時はあんなに元気だったのに。

**

          病室の友人にそうっと問うてみた。

          相方さんが此んな風に言ってくれたヨって。
          もし弾きに行っていいなら知らせてねって。

病院にピアノがあるかどうか聞いてみるってお返事がきた。


*生きててよ
*元気になって
*祈り
*病床の絵
*食べてね

lasalledeconcert at 06:56|Permalink

May 30, 2011

お菓子を焼く

29mai11a29mai11b






レッスンやおさらいの休憩によくお菓子を焼く。買いにゆくのが面倒だから、って言うと逆でしょうと突っ込まれちゃうけれど、家庭風のお菓子なら あっという間。

同時に2種類を焼いたり、間でクリームをお鍋にかけたり。

左はプレーンのカップケーキとレモンクスタードクリーム。
右はオレンジキュラソーとレモンピールを仕込んだ食後のケーキ。

小麦粉も計量せずに感覚だけでいい加減。代わりに目はキッチンで開いた本のページへ・・・

29mai11c"ジーキル博士とハイド氏"

を読んだ。




1885年作。ジキルとハイドの名はよくよく引用されるものだのに、恥ずかしながら原作を読んだことがなかった。本来のものを知らずに、引いた形で知ったつもりになっちゃってたんです。

当時イギリスで物議をかもした内容は多くの方がご存知と思います。
面白いナって思ったのはね、スティーヴンソンは相克する要素を2つの世界に分別したけれど、仏文学の多くは別の形を取る違いカナ・・・

ゾラやフロベールは勿論のこと、リディアで触れたルコント・ド・リールのように清浄なイメージの詩なども、相克じゃあなくて含有だって考え方が強いように思ったナ。

矢車草君と打ち合わせにお出掛けの日。

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May 18, 2011

月の光と諦念

17mai11aうんざりする痛み。

背中はなかなか戻らない。






薔薇が毎日花開いてくのが嬉しい。銀座のオミヤのマロングラッセでちょっと元気。パリ7区が本店のジャンミエ(Jean Millet) さんのお品。

お供のヴェルレーヌでもっと元気になりましょう・・・

**

堀口大學様訳は見慣れた文だった。原詩が読めない頃、此の訳で月の光を見知ってた。そしてフェットゥ・ギャラントの一等初めに収録されてる此の代表作にピンと来ていなかった。

メロディーに乗せたとき、見慣れた訳とフォーレの世界観の差異が明確になった気がするの。

前2つのパラグラフで堀口様のニュアンスは此うでした。

歌いさざめいて人々行くが
彼らの心とてさして陽気ではないらしい。
==
鼻歌にうたってはいるが、
どうやら彼らとて
自分たちを幸福(しあわせ)と思ってはいないらしい


堀口様は傍観者の立場を取られたのですね。
もしそう考えて良いならば・・・。

"ヴェルレエヌ詩抄" 初版は昭和2年。21年後に改訂版を発刊されますが、訳されたときは30代でいらっしゃったのかしらね・・・

文体の灰汁がイタリア劇の不可思議を強調し、マットな印象を与える。詩訳と楽曲訳の違いは多分此の部分で、私はフォーレ歌曲の静けさと澄んだ空気を第一に感じたかったのでした。

曲の、また詩の静けさは1つの諦念じゃあないかしら・・・ って考えが離れないのよ。

**

堀口様が幸福(しあわせ) と訳されたbonheurは、宗教観が異なる世界で翻訳が難しい言葉ですね。満足を感じること、望みが叶うことが幸福と定められるかって問を孕んだ単語でしょう。

此処での場合は詩中の "彼ら" が求めるbonheurか、彼らが得られぬbonheurかが私にとっての問になった。

文脈をおかしく感じられる?
つまり、求めるものと実際に得ようとするものが異なる人間たちが、私の中に現れた人物像だったんです。

bonheurは手を伸ばせば得られ、心底求めてもいるのに其れを掴もうとしない人々・・・。傍観者の立場では訳せずに彼らに非常な感情移入をした。ならばとbonheurの訳に当てた単語は 安らぎでした。

どうして安らぎを掴もうとしないの?
諦めているから。

4+2と錯覚するマジカルな拍子と短調の流れが想起させた心情風景でした。

続きはまた今度ね!


*"月の光" 落合訳
関連記事 *月の光とリュート
       *月の光のメヌエット
       *フォーレ "月の光"

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May 11, 2011

PJライブの舞台裏

10mai11aリサイタルから1週間。

体調は最悪。




本番翌朝、すぐ次の譜読みに取組んだ。
1週間ははやかった。彫刻モデルを再開し、打ち合わせへ出向き、生徒ちゃんのレッスンがあり、お医者様を耐えた。

夜を徹してシャンソン編曲をした。編曲中の深夜メールに気がついた。
16日ノベルティー君の伴奏の日にソロ演奏も入れてって。1週間を切って言ってきた(涙) 良いワ、やりましょう。

ノベルティー君との合わせは15日。それまでにソロをおさらいしよう。
蝶番君との合わせは明後日13日。PJ前半プログラムの練習予定をしてる。

蝶番君、後半に入れるル・グラン・タンゴにも触りたいってご要望。
だから此の曲のベースも完成させたくて、連続して徹夜になった。

**

音を出してみたいだけだから、って・・・。1人負担なコトをせず合わせながら作ろうと仰せだけれど、仮にでも合わせるなら私側のお勉強を進めておきたい。

蝶番君のデリケートなフレーズ処理を、譜読み段階でがちゃがちゃするピアノなんかで汚したくない気がした。無休憩で頑張って進め、アクセントの音色や 音の立ち上がりを考えてゆく段階。

一見大変そう? ううん、合わせ用の準備にだって癒されてるんです。

何故ってデュオで一等大変なのは曲の量や難度じゃない。其んなのは精神持久力だけで簡単に解決する事。方や時間・エネルギー・持てる能力全てを費やしても 精神性の差異は埋めようがない。

見易い曲でも音楽の扱い方の次元が違う奏者同士の組合わせは悲惨だワ。其の種の負担と消耗が皆無の有難い偶然を幸せに思う。

大事に大事に1音を作ってくれる相方さんに感化されて、幾度弾いても瑞々しい心持ちで曲に入れる嬉しさ。とても感謝しているんです。

ナンテ私は褒め上げていますけれど・・・

**

"蝶番君だって? 今度はまた凄い変人とやるんやねぇ・・・"
ある方が仰った。

はてな・・・ ってしばらく首を傾げた。変人さん?
そうしてご返事した。

-- そう? 私は微塵も違和感を感じなくて、相性が良いのヨ。
  ってコトは・・・ きっと変人さんなのでしょうね。

**

長時間の譜読みとお稽古に頭が芯まで疲れ、なんにも考えないでいい単純作業を求めた。レモンケーキを焼いた。いつも通り山勘目分量。

レモン丸ごと1個のピールを摩り下ろし、果汁は半個分たっぷり使った爽やかな香りが5月らしいケーキ。おいしかった・・・♪

今朝一番はプーランクをおさらいしよう。

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April 27, 2011

生きよう

26avril11b26avril11c






レッスン休憩にココアのお菓子を焼いた。ショコラを生地に混ぜた発祥といわれるフランス東部ナンシー風。コンサートのお仕事で訪れた思い出の街。上手に焼けたからオミヤも包んでみた。

リサイタル準備は仕方ないとして せめて他の事をあまり頑張りすぎないで、ってご忠告をいただく。なんにも頑張ってないのに変テコだナ・・・

私、何か頑張ってたことなんてなかったと思うから勘違いだワ。
それよりも・・・

**

《わたしの活動領域、それは時間だ》

ゲーテの言葉です。
引いてカミュは此うと解読する。

《永遠よりもかれは自分の勇気と論証力のほうを愛するのだ。

勇気は、上訴の道を閉ざされたところで生をこれっきりのものとして生き、自分のもっているもので自足する方法をかれに教え、論証力はかれに自分の限界を悟らせる。

限度のあるみずからの自由、未来のない反抗、いつかはかならず滅びるものとしての自分の意識、それらを固く信じているかれは、自分の生の時間のなかで自分の冒険を追及してゆく。

そこにこそかれの活動領域がある、そこにこそかれの行動がある》

                                (清水徹様訳)

1つの生に対し、生きようとする生に対し、抽象的思考がそれを阻むことはできないと思う。

私はただ、生きたいの。
生きることをより多く、より豊かに感じたいの。

*経験

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April 12, 2011

トスカーナに憑かれて

11avril11a上の空で

お茶を飲んでた。





ソロのおさらいを終えて休む間、楽しみにしてる次の時間のことを考えてた。1人フォーレをおさらいする時間。上の空、生返事。何お話したか憶えてない・・・

**

トスカーナのセレナードに取り憑かれちゃった。もし防音されたお部屋じゃなかったら、皆気がちがってしまったかもしれない。

繰り返してたのは頭2小節。

1、3拍の重心のコトを書いてから数日。幾度も試弾して、やはり3拍目を中心にって決めた。第1拍が重めならロマン時代の音楽に聞こえる。最終拍を深く取ると中世風が香り立つ気がする。

伝承詩に乗せたものは後者がふさわしい風に思う。
それならばと蝶番君が次に提案したのは、1小節目にリュート的な "待ち" を持たせ、2小節目から導入テンポを取ること。

なるほどって賛成した。賛成したは良いけれど、常に頭拍が空白になるアルペジオという条件のなか どうすれば間合いの差を表現できるかまだわからない。

わかるまで繰り返す。止むことない2小節間のループ。万一お外へ漏れてたら 皆ノイローゼになっていたことでしょう。

延々と繰り返すけれど見つけられない。ふと思い立ち、この地方の民謡を探してみることにした。土地が求める音の根の部分を知ってみたくなった。

そうすれば何か変わるかもしれない・・・?

変わらなくてもいい。ただ知ってみたいの。


*"トスカーナのセレナード" 落合訳
関連記事*トスカーナの目覚めと眠り
      *トスカーナの気配
      *フォーレ "トスカーナのセレナード"

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April 01, 2011

トスカーナの目覚めと眠り

30mars11aプレーリードッグちゃんより

さくらロールケーキ。





大きなお皿にどっしりです。クリームを乱さず上手に切れるカナ・・・

一昨日フォーレ歌曲の訳で

  *"トスカーナのセレナード" 落合訳

ラテン国の恋歌の歌いすぎ・言い過ぎについて少し触れました。
品がないほど盛り重ねる此んな歌って愛着わいちゃうんダ・・・。

  *たくさんが好き

君まどろみの 一人寝の
静けき眠り 夢に揺れ


お鼻っから まどろみ--寝--眠り--夢 ナンテ言い重ねちゃうのネ。原詩では寝台の単語まで入ってる。

此処だけを緩やかな雰囲気に訳したのは、開始が静かな弱音だから。よぼよぼの拙訳はあくまでも楽曲訳ですものネ。

1)
今日おしゃべりしたいのは 《目覚めと眠り》 という、楽曲の1つの詩的テーマについて。私個人が着目する部分であって一般的な着眼かどうかわからないけれど・・・

**

第1、2パラグラフに同じ単語が使われます。

Eveille-toi,regarde le chanteur,

此方前者は文字通りの目覚め。

目覚めんや 
夜の明かりに照らされし
君が瞳に囚われた
我を見ませ 此の歌い手を!

に続く部分です。しかし後者

Eveille-toi,mon ame,ma pensee,

は、[ 君に目覚めてほしい + 僕の魂よ、思いよ、] という [求め + 感嘆] の形も可能かもしれませんが、s'eveille + a(アクサングラーヴ付き) mon amour が省略されてると仮定し、物事を知りそめる意として

我が魂を、心性を知り
涼風はこぶ 歌を聞け
我が歌声を! 夜露に濡れた涙の声を!

って繋がるふうが好きだナ。

フォーレも [僕の魂よ、思いよ、] とは歌い手に叫ばせず、第2テーマが柔らかに展開されるの。知りそめるという落ち着いた語彙に繋がるほうを選びたくなる曲展開です。

そしてね、字面の雰囲気で伝わるカナ・・・ フレーズ最後はクレシェンドをしてフォルテになってるんですヨ。フォーレ曲をご存知ない方にも、雰囲気が見えてくるとイイナって思いながらの訳。

**

上記 [目覚め] は最終に出てくる [眠り] に対応し、
[知ってほしい] の欲求は最終に出てくる [忘れたい] の欲求に呼応するように思うんです。

ですから2度目のEveille-toi をやはり物理的な目覚めと捉えられず、[僕を知ってほしい] -- [君を忘れたい] の対比を優先させました。

**

一方主人公が最後に選ぶ [眠り] は、冒頭の恋しい女性の [眠り] とは全く異なるものですね。直訳すれば

Je m’en irais pour t’oublier demander au sommeil
De me bercer jusqu’au matin vermeil
De me bercer jusqu’a ne plus t’aimer!

眠りに頼ろう。赤く染まる朝が来るまで(眠りに)揺られていられるように、君を愛さなくて済むまで(眠りに)揺られていられるように。

となる部分、拙訳は

君忘れんがため まどろみに乞う
鮮血染まる朝来たるまで 夢揺られたし
恋情忘れ果てるまで 夢揺られたし

ってちょこっとミンストレル風にしてみました。

君を愛さなくて済むまで・・・? 忘れ得ないとわかっているのですから、此処でいう眠りは睡眠ではないのでしょうね・・・? 死の示唆として、鮮血の意もあるvermeilは色表現だけじゃなくって血の文字を使いました。

**

2)
次に語感について。

議題の箇所でわざわざ字余りふうに変テコな文節にしているところ・・・

pour t’oublier
君忘れんがため

休符とタイでデカラージュが起きてるから・・・。
拍的にも下のピアノパートも綺麗に等分されてるのだけれど、歌パートだけをなぞると一瞬字余りふうに感じられるから・・・

此んなコト考えながら試してるよぼよぼ訳。
一旦構造を踏まえてから・・・と解説めいたものを挟んじゃいましたが、其の上で次のトスカーナ話題は少しロマンティックな点を・・・

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March 30, 2011

「トスカーナのセレナード」落合訳

29mars11aカファレルのリンゴのブリュレと

マロンのブリュレ。





久々にイタリア社のお菓子を見て、イタリア風楽曲を訳したくなった。

《トスカーナのセレナード》

                 ビュッシーヌ仏訳
            落合訳

君まどろみの 一人寝の
静けき眠り 夢に揺れ

目覚めんや 
夜の明かりに照らされし
君が瞳に囚われた
我を見ませ 此の歌い手を!

我が魂を、心性を知り
涼風はこぶ 歌を聞け
我が歌声を! 夜露に濡れた涙の声を!

我が声の 君が窓辺に虚しく消えん
夜ごと歌うは 恋慕の殉教 
雨露凌ぐところなく 星天井の空のもと
我が声も 風に砕かれ 夜に凍てつく

我が歌は いまわの際の響きなり
囁きの唇ふるえ 慕情を捧ぐ
歌声尽きし
来よ、君が姿よ、現れよ!

------

我が願い 排斥の憂き目を知らば 
君忘れんがため まどろみに乞う
鮮血染まる朝来たるまで 夢揺られたし
恋情忘れ果てるまで 夢揺られたし


《Serenade Toscane》

                  Romain Bussine

O toi que berce un reve enchanteur,
Tu dors tranquille en ton lit solitaire,
Eveille-toi,regarde le chanteur,
Esclave de tes yeux,dans la nuit claire!

Eveille-toi,mon ame,ma pensee,
Entends ma voix par la brise emportee,
Entends ma voix chanter!
Entends ma voix pleurer,dans la rosee!

Sous ta fenetre en vain ma voix expire,
Et chaque nuit je redis mon martyre,
Sans autre abri que la voute etoilee,
Le vent brise ma voix et la nuit est glacee;

Mon chant s'eteint en un accent supreme,
Ma levre tremble en murmurant,je t'aime,
Je ne peux plus chanter!
Ah! daigne te montrer! daigne apparaitre!

Si j’etais sur que tu ne veu x paraitre
Je m’en irais pour t’oublier demander au sommeil
De me bercer jusqu’au matin vermeil
De me bercer jusqu’a ne plus t’aimer!

**

風渡る生気を感じさせながら 物哀しく乞うようなメロディー。
楽曲で目を引いたのは 最後のパラグラフに当たるDur部分でした。

何故曲の最後がDurなのか・・・?
ときどき半音下がる第3音に暗い気配を秘めながら・・・

此の曲で知りたかったことでした。

**

詩を読んで、フォーレが此処をDurに置いた意味がわかる気がした。
辛い恋に歌声も尽きた主人公はもう焦がれることを止してしまおう、死んでしまおうと決めた其のときに はじめて安楽を得られたのかもしれない。

イタリアに古く伝わる伝承歌をフォーレのお友達ロマン・ビュッシーヌがフランス語に訳詩しました。

**

風が吹くような・・・って表現をしたくなる鮮やかな楽曲は器楽的です。
8分の9の、どちらかと申せば角ばった3拍子に綺麗に納められたセレナードは、楽曲訳であるなら定型に訳すべきと感じました。

迷ったのは文体。語りかけですから完全な文語調にならずに、けれど語りの吐露を前面に出した女々しさは、楽曲の爽快感を殺すから・・・

例えば内藤濯(あろう)様が訳されたラシーヌのような口語交じりの半文語形がふさわしく思えたんです。

《この場合は、わが君の遊ばした唯ひとつの事の申しひらきを致すだけだが、それがしの仰せつかりました役目でございます。なれどもお前様は、それがしがわが御辯解に立つのをお望みあそばしませぬ。》

形体の名がつかない風な文体での試み。

**

今日はね、あえて直訳した部分に触れてみます。

我が声の 君が窓辺に虚しく消えん
Sous ta fenetre en vain ma voix expire

たとえば此んな部分は日本詩歌ですと歌いすぎ、言い過ぎになりましょう。"虚しく" が既に消えることを含んでいるので重ねる必要はないのですが、イタリア詩・フランス詩は異なる観点ですよね。

窓の下、恋しい女性に歌を聞かせる吟遊詩人風の男性に、歌いすぎ・言い過ぎはつきもの。そこをフォーレが見事に表します。歌の言い過ぎのそのまた後に、歌の旋律をピアノがなぞるの・・・♪

恋情を哀愁帯びた旋律で、やんややんやと歌い上げるのです。

けれど、恋の騒ぎの下で歌い手はとても傷ついてる。
声が枯れるそのときに 生きる希望も枯れてしまうほどに・・・

続きのお話はまた今度にしましょうか。

*"墓地にて" 落合訳
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*"クリメーヌに" 落合訳
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*"ロマンス" 落合訳

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*"リディア" 落合訳
*"この世にて" 落合訳
*"ゆりかご" 落合訳
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*"森の鳩" 落合訳
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March 24, 2011

ショパン「ノクターン」No.14

aオーブンレンジが壊れて

回転しなくなったの。




熱の方向にばかり膨らむカップケーキは歪んでしまったワ。
焼く間もずっと悩み続けた。回らなくなったターンテーブル眺めながら。

                      **

ショパンの一定の曲はね、当時のピアノで弾いたようにぽつんぽつんと音を置いてゆく響きも大好き。音の隙間っていうかしら・・・ 流れる旋律と相い対するものじゃあなくて・・・

上手に申せないけれど古いピアノで作曲したときの、ショパンの望郷の感覚特有の音の途切れ。それが詩的な旋べに繋がる風な。

試みたけれどちょっと怖くなっちゃったの。ピアノ室のお稽古は良いけれど、コンサートでは微妙すぎる間合いが本当に途切れて聞こえちゃわない? ナンテ邪念。

本番前は邪念に苦しむ。本当にやりたい事と 伝わり易い事との狭間で・・・。前者を選ぶべきと識ながら怖い思いが先に立つ。

22日夜までは展開部の音に隙間を作ってた。
眠りながら夢の中で音が鳴るほど考えて・・・
23日朝、とうとう邪念に負けた。

朝6時にピアノの前に座った。
3つの大パターンの中に6つのフレーズを取る形に作り変えてしまった。
途切れることで伝えるべきものが伝わらなくなってしまうのが怖くなって。悩み抜いた末、安全策をとってしまった。

                      **

造りを替えた午後1時、蝶番君にノクターンを聞いて頂いた。
"僕の好みですけど、此ういう音の間に隙間がほしいんですよね。"

!!

それだけを言われた。
はい、ってすぐ頷いた。

もう一度作り直しましょう。もう邪念はなくなった。
一等やりたい事を優先しよう。
伝わらなくても伝えようとしたいって思った。

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March 05, 2011

レコードの匂い

a中学校のときのレコードを

久し振りに聴いた。




古い紙の匂いがした。
年明けにリヒテルが来日し、コンサートに連れてってもらったの。

制服から着替えてお洒落して、どきどきして客席に座った。大阪フェスティバルホールのプロコフィエフ・プログラムと旧神戸国際会館のベートーヴェン・プログラム、両に連れてってもらった。

プロコフィエフのほうをより好きになったんだったワ。音と指がどう絡んでるのかしらって不思議で斬新な音が身体中に注がれるようで・・・

ソロのプロコフィエフを弾きながら、リヒテルのレコードを買ってもらって抱えて帰った中学の日を思い出してる。レコードの匂いにキュンとなる。

                       **

日常の重なりが現在に繋がってきたのを実感する瞬間って好きだナ・・・ そしてね、先でどんな瞬間に繋がるか判らないから 日々大事に過ごしたいナ。

デュオでフォーレをたくさん弾くようになって、忘れてたものにも再会する毎日。

あ〜〜此の詩! 昔読んでた詩! 此んな処にっ!
蝶番君の手でピアノ譜面台へ置かれた楽譜に声を上げた。

ティーンエイジャーになったばかりの頃に ただ与えられて訳本で気に入ってたフランス詩。幾十年のちに原語で譜面台に現れた。フォーレが選んだ歌曲の歌詞となって、音符のしたに刻まれてた。

感動・・・♪
仕舞いこんで忘れてた古い玩具箱を発見した気持ち。
ぜんぶが音楽に繋がる。綺麗な輪っかになる。

きっとね、今のフォーレ漬けも未来に繋がる玩具箱になるんだワ。

lasalledeconcert at 06:21|Permalink

March 03, 2011

出会い系の裏幕

a"私は髪が長くて

背が低いです。"





"ブルーグレーのコートを着て改札口へ参ります。"

其んなメールで待ち合わせ・・・ 出会い系?

**

すぐ会うつもりじゃなくって・・・
会うかどうかも特に決めていなくて・・・

だのに強引な状況で急展開になった。びっくりね。
やっぱり出会い系?

**

いきさつの発端はチャイコフスキー先生でした。蝶番君とデュオをおやんなさいって言ってきた。神戸住まいの私は大阪でご活躍のお名も存じ上げず、先生の言葉を受け流した。

-- じゃあコンサート聞きにいってもし音楽が合いそうな感じだったらそれとなくご挨拶に楽屋へ行くし、そうじゃなければスッと帰るワ。

当然の返答です。デュオって音楽の深さが異なると悲惨だし、一方が譲り譲って合わせてもパワーバランスが悪いと収拾がつかない。

トリオ以上の人数ならお人バランスは取り易い。1対1の世界にお顔も存じないかたと急に入るなんて とてもできない。ねえ先生、ちゃんと聞いてる?

"彼なら間違いない。" って先生。単なるオケ中で入ってもらったのに聴いてすぐに今度は彼でコンチェルトやろうって言ったんだと熱心に・・・

-- やっぱり私の話聞いてないのね。お上手なのは結構だけど巧みならいいってものじゃないでしょう。ねえ・・・また聞いてないんじゃないの?

先生たくさん語ってた。ゲネ一発合わせだけ頼んだんだって。あまり良くなかったゲネを聞いて、彼はマズイと思ったんだろうナと推測してた。だから終わってからサッと皆を集めて中心になって自主的にパート練習をまとめてくれたと感心しきりだった。どうした具合でオケからあんなに信頼をされてリーダーシップを持ってるんだろうって。

-- ふぅん、そう。公演だけわかったら教えてくれる? 時間がある時にそっと聞きに行くから。ご本人にわからないようにして調べてね。

**

確かに其うと言い置いて先生とのお電話を切ったの。

まさかチャイコフスキー先生が勝手にご本人に直接連絡を取って 勝手に私を紹介しちゃうなんて。そしてご本人の乗り気のメールを私に転送し、とにかくメールの返事をしなさいと強要するなんて・・・

-- 先生、な、なんなの??

"僕は君に、滅多な人間を紹介したりしませんから。とにかく電話でもメールでもいいから連絡しなさい。君の演奏が素晴らしい事はよく伝えてあるから。"

-- は〜〜??

あんまりな事で眩暈がしそうでした。

**

はじめまして、って蝶番君にメールした12月冒頭。厚かましいお話だったと存じます、って退き気味にお書きした。チャイコフスキー先生の方法があまりにも申し訳なかった・・・

先のお仕事でお相手が入用なときがあれば、またいつかお声掛けさせていただくかもしれませんって。けれどもご迷惑様ですから今はどうぞお捨ておきくださいナって。 

先生は普段強引なかたじゃないのに、どうしちゃったのかしらねって首を傾げながらメールソフトを閉じました。ご挨拶だけはしたから、いつか接点があると良いナって思いながら。

それで済んだつもりだったの。

**

年内直近の予定を教えてください、会って話したいってお返事がきて・・・。しじみちゃんとデュオしてる中あれよあれよと日が決まって・・・

お目にかかったらば先生のオイタを謝らなきゃって思った。ずっと先でいつかお手合わせ願える可能性があるかどうかだけをお尋ねしようと待ち合わせた。お互い条件が満たなければ実現はないのだから。

座るなりプログラムはどんなものを考えてるか問われた。
お手合わせの可能性が有る無しじゃなくって もうプログラム? 

   えっ? えっと・・・

戸惑いはほんの一瞬だけでした。

ふくよかな音楽観・レパートリーの広さ・幅広い知識・優れた感覚・頭の良さ・抜きん出た視野に、瞬く間に惹き込まれた。プログラムの事どんどんお話した。

20代にかえった気がしてた。桐朋時代を思い出した。ロシア、アメリカ、ドイツに散ってしまったお仲間が帰ってきたような安堵・・・。どうしてカナ・・・きっと伝わってきたピュアな音楽の気持ちが学生時代のものに近かったのかも。

ものの数分で仲間意識が芽生えた。其の時は同じ変態さんオタク・アマチュアと知らずに。そして日本で滅多にしないのに私、どうぞよろしくお願いしますって握手をさし出してた。先生に心から感謝しながら。

そんなお墨付き奏者様。お初のお披露目は泣かせるプーランクのプログラムです。どうぞお楽しみにネ・・・♪

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February 17, 2011

うさぎ・ウサギ♪

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うさぎサブレに凝ってます。今月3度目に焼いた。おもてなし時間もうさぎ、オミヤもうさぎ。横向きうさぎは強めのコーヒー味で正面うさぎがプレーンね。うふふ、型は100均キャンドゥ商品だけど結構可愛いって思う。

高めの温度で水分がとばないよう短時間焼くやわらかサブレが好き。
何一つ測量しない目分量人間だけど、温度を守るのと入れる順序を素材にあわせて守れば とってもおいしくできちゃいますヨ。

お粉を測っても、卵の大きさだって1つ1つちがってるから・・・ オーブンから出したあとに余熱が入ってゆくのを勘で差し引きして焼き時間設定。35分もあればお片付けまで完了です♪

時間に余裕ないものネ・・・短い時間でパパッと楽しんじゃいましょ。オーブンが回ってる間にショパン1曲通して・・・ キッチンでかける音楽は憶えなきゃならない曲たち。

ただ慌しさが演奏から覗いてしまわないように、作曲家さんが生きたときをなぞろうって目指しながら・・・。

ちらし発送は昨日で完了。細かな作業が詰まった箱がスッキリ集荷されていってホッと一安心・・・♪ 今日はね頑張ってプロコフィエフを暗譜したいナ。熱々うさぎを頬張って、さぁさお稽古です。

  **神戸市インフォメーションに、リサイタルちらしが出ていますヨ。
    どうぞお手に取られてくださいネ。

lasalledeconcert at 06:26|Permalink

January 29, 2011

音楽に従う

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10代の終わり、黒岩英臣先生から受けた注意が深く残ってる。

大学時代の指揮レッスンで叱られたの。音楽内容以前の、私自身へご注意頂いたのヨ。管弦パートに分けた2台ピアノを相手に簡単なシンフォニーを振らせてもらってるときでした。

"棒を持ったら君であってはならない。さっき廊下で彼氏としゃべったり笑ったりしてた君自身が、音楽をやるときに残ってるのはいけない。指揮台に立ったらもう僕の知らない人になっていないといけないよ。"

初めからやり直し、気持ちを切り替えて臨もうとした。
なんにもわかっていなかった。

**

気持ちの切り替えなんて人間1人の数少ないモードの左と右を入れ替えるだけ。切り替えてみたところで私が持ってるものなんて たかが知れてる。先生が求める風な知らない学生になれる筈もなかったんだわ。

10代の当時、自分が音楽のペースを作ろうとして 自分が失敗をして 自分が立て直して・・・ "自分" っていう拙い意識下に音楽を閉じ込めるような、誰も見たくもないドタバタ喜劇を平気でやってた。

卒業後やっと私にとって作品に近づく1歩に思えたのは、矮小無能な "自分" なんてものは捨ておくことだった。

自分に捉われれば 自分の限界の中にしか居られないと遅ればせに気がついた。

**

月日流れるうち すっかり自分に興味を失って他所様の世界が面白くてたまらなくなってた。

  *自分がないコト

楽器演奏って人様の世界に頭の先から爪先までとっぷり浸からせてもらえる素晴らしいことだわって・・・。演奏中ずうっと大好きな作曲家さんの感覚の奥底へ沈み込んで音楽を聞いていたいって思う。

つまらない自分なんかじゃなくて すべて作曲家さんの音楽ペースで、楽曲にただ従ってゆけるようになりたいって思い続けてる。

**

"選ばれし人" のあと続けてトーマス・マンを2作読んだ。"トニオ・クレーガー" と "ヴェニスに死す"。どちらも再読です。

トニオ・クレーガーは芸術にどんな心持で臨んでゆくかが興味深いテーマの1つとなってた。ヴェニスに死すは1912年のお作。4月演奏予定のプロコフィエフ・ソナタやドビュッシー・プレリュードと同年の完成だから。

読書もやっぱり音楽と共に、音楽に沿って進むのです・・・♪

lasalledeconcert at 06:50|Permalink

January 27, 2011

お菓子派

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リサイタルちらしがやっと校了。刷り上りまで束の間、睡眠不足から解放される。毎回のことながら長かったからホッとした・・・

校正の休憩にと ついついお菓子を食べすぎてた。駄目ねぇ。

バームクーヘンのお好みはどんな風? 私はフォンダン付き派なんです。しっとりな内側とホロリと砕けるお外のフォンダンがお口の中で行き来すると きゃ~ん♪ って幸せになる。

蝶番君からオミヤに頂いたバームクーヘンは真ん中の穴に生クリームがたっぷり詰まってるバームロールでした。生クリーム命だから止まりません。

シュークリームの中は? カスタードクリーム派と生クリーム派・・・ 私はね欲張り派デス。両方半分っこずつ入ってるのを狙ってる。まったりのカスタードクリームと華やいだ軽さの生クリームの境目は殆ど官能的って思う。

マロングラッセはあっさりシロップ漬けもあるけれど、外にお砂糖の衣を纏ったのが大好き。近頃じゃ地元見直しで開眼しました。神戸風月堂さんのマロングラッセがとっても美味しかったのよ・・・♪

ちらし校了で気分転換と言い訳をして朝にソフトクッキー焼きながら。
あのね、茹でた卵黄をよくほぐして使うの。卵2つ使うとしたら1つを茹でた黄身、1つを生の卵黄にすると卵風味が引き立つのですって。

今日はドビュッシーの暗譜を済ませてしまいたいナ。
頑張りましょ。

lasalledeconcert at 07:02|Permalink

January 23, 2011

自分がないコト

aおさらいで切っちゃった弦と、

傷んでしまった鍵盤表面。




すご~いボロボロのピアノ・・・?

弦を張替え鍵盤を取換えてもらってスッキリです!
でもね、ピアノの持ち主は張替えがきかないみたい。

先週から良くない炎症と痛みが続いて まだ治療日延長のままよ。やぁねえって言いながらデュトワを聞いてお茶を飲んだ。

大学のときシャルル・デュトワに夢中になったの。

b1989年、サントリーホール3周年の

記念公演パンフです。お若いわネ!




まばゆ過ぎるコンサートだったワ・・・ 高価なチケットのために随分節約して3晩も通ったの。ベルリオーズ、ストラヴィンスキー・・・ラヴェルには号泣したのでした。

指揮がデュトワ、ソリストはアイザック・スターンにヨーヨー・マ。もうもう豪華すぎて震えちゃうでしょう? これじゃあ通わなきゃ嘘だわって。

                       **

私は受身な人間じゃないけれど、あまり自分がないほう・・・

此うと書けばお友達から、はぁ~? って非難轟々か爆笑になりそうだけど本当ヨ。そしてね自分がないのはダメって思っていないんダ・・・

世間じゃ自分を持つよう奨める風が多かったり、其の空気に押されて自分を探さなきゃって苦心したりを見るけれど・・・ どうして是が非でも自分を持たなきゃあならないの? って不思議に感じる。

自分じゃないお人の世界観の中に居させてもらうって物凄く素敵なことなのに?

自分がないからデュトワの音楽ばかりに何夜何時間でも身を置くのが幸福で、自分がないからあらゆる作家さんの世界に居たがるんだわって感じるの。

自分がないからピアノがボロボロになるまでお人が作った楽曲にとっぷりと浸かる。何事につけ厭きないのは自分や自分のペースがないからじゃあないかしらって思うの・・・

それにね、自分を持てば作品を前に幾らかのジャッジの目が加わるかもしれない。自分の判定が正しいつもりになるかもしれない。作品よりずっと小さく頑愚な者の迷い事に過ぎないのに。

だから自分がないまま居るよう望んでる・・・ 

続きはまた今度、お師匠様のお話でネ。

lasalledeconcert at 07:01|Permalink

December 23, 2010

ソクラテスと肉体

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昨日は3つも新しい事があったワ・・・♪

1) 月兎印の茶色いホーローポットを購入したコト。
2) 初めての方にお会いして楽しみが増えたコト。
3) iPod ってものをお初に見せて頂いて、びっくりしながら小さな箱から音楽を聞いたコト。

21世紀の文明を喜びながら、書物の舞台は紀元前400年ごろ。

**

プラトーン "ソクラテスの弁明" と続く "クリトーン" を読んだ。面白かった~♪ 読む前にはナンダカ難しそうな本なの? って思ってたの。そんなことないのね。ただただ面白いばかり。

ヘッセではしばしば肉体への関心を聖職者として悪とする故に深く悩むシーンに当たる。自然ソクラテスは哲学者としての捉えかたになって・・・先日来読んでたヘッセとの差異がとっても興味深かったのヨ。

**

《いつ魂は真実に触れることができるのか。肉体と共に何かを探究しようとするときには、肉体によって欺かれる》

《思惟が最も見事に働くのは、魂が聴覚、視覚、苦痛、快楽といった肉体的なものにわずらわされることなく、肉体を離れて、できるだけ魂だけになって、肉体との協力も接触も能うかぎりこばみ、ものの真実を追究するときなのだ》

《だからこの点でもまた、哲学者の魂は、できるだけ肉体を蔑視し、それから逃れ、魂だけになろうとするのではないか》
    ↓
《したがって最も純粋な認識に到達し得るのは、次のような者ではないか。すなわち (中略) 純粋な思惟そのものを用い、それぞれの対象を純粋にそれ自体として追求しようとつとめ、目や耳やいわゆる肉体全体については (中略) それからできるだけ離れる者、シミアース、もし誰か真実在を捉えるものがあるとすれば、それは正にこのような者ではないのか》
    ↓
《われわれが肉体を持ち、われわれの魂が肉体的な悪と離れがたく結ばれているかぎり、われわれは決して求めているもの、すなわち真実を十分には獲得し得ない》

              (田中美知太郎様、池田美恵様訳)

**


ヘッセの登場人物はソクラテスのような視点を持つことさえ拒むかもしれない。聖職につくのだから、真実を獲得しなければととても苦悩が深いのヨ。

1テーマを色んな著書に見つけるのって楽しいわネ・・・♪
作曲家が異なる同テーマを並べるプログラムを続けてるのも 此んな嗜好から・・・

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December 17, 2010

SALINSの古いボウル

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昨日は寒い寒い1日でしたね。ほっこりお茶時間が恋しくなった。ダイニングテーブルにも赤い実がたくさん・・・。可愛い実の色のお陰で少しだけ室温が上がったふうに思えるテーブルには・・・

近頃に新入りになったボウル。フランスはSALINSっていう窯なんですって。お友達が手放されることになって安価にお譲りくださった。

薔薇模様が薄れてる古い小さなボウルです。嬉しいナ。新品には纏えない独特のいい雰囲気・・・♪ 見るたび熱いミルクティーが飲みたくなる。

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November 05, 2010

生きる喜び

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風邪で寝込んだ2日目、ゾラ "生きる喜び" を読み終えた。アサリ君からのプレゼントでした。

ゾラって大好き! 幾度も書いて参りましたね。なんと言っても生命力の強さを感じるところが好きなんだわ・・・ 人間の生の生々しさ、そして長編のボリューム感。読後はいつだって大満足。

ルーゴン・マッカール双書12に当たる本書をずっと読みたかったのです。ショーペンハウアーの厭世思想に強い批判を持って書いたとされる書評だけを聞きかじってた。

文中でショーペンハウアーを名指しているの。彼に影響されて厭世と倦怠を拭えない人物を描く事で 真っ向から生命への愛を打ち出す。

どっしりとしたゾラの強さ。生への絶対的な執着を愛して止まないのです。

読書のお供はズワイガニ姫お手製ケーキ。香りが良くてコクがあるの。
煮詰めた杏ジャムとラム酒に浸したチェリーやレーズンがたっぷり!

ゾラによく合う深い味わい。幸せ時間でした。

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September 26, 2010

キッチンの見せたくないもの(4)お雑巾周り

a身体はずいぶんガタピシ。

化膿したためメス入れた後
熱が続いた。



刺激のせいか骨炎症の痛みも出ちゃったり。けれども変わらず元気気分。キッチン周りのお話など・・・

キッチンからツノが延びる格好に キッチン専用サンルームがあるってココに書いた・・・。もう一方にもツノがあるの。

写真、第2の小さな小さなお水周りなんです。お雑巾を除菌したり、お布巾を漂白したり・・・ お料理場では邪魔っけになるけど日々欠かせない作業をする小スペース。

セルフブロカントの古い古いホーローボウルに洗剤を入れて浸けおきなども。とっても地味〜で、なんとなく好きな空間。

額はファリャの追悼曲" 頌歌" ですヨ。フランス・スペインの音楽グッズが此処にも・・・♪

カフェオレ飲んで、今日の日をはじめましょう。

*キッチンの見せたくない物(1)シンク
*                 (2)円いの四角いの
*                 (3)ダスト周り

lasalledeconcert at 06:19|Permalink

September 07, 2010

ショパンの片思い

a9月11日のソロコンサートは

ショパンの遺作ノクターンを演奏します。



この曲もまたグラドフスカ嬢へ片思いのさなかに書かれているのネ・・・
なんて切なく震える心を伝えてくる旋律でしょう。

言葉さえ交わしたことがないお嬢様に心すべてを捧げてしまう様子は何故なの? って 不思議にも思えた。

自分はよくよく知ってからお人を好きになったつもりでいた。けれども違ってた。さいしょは、ただ立ち姿の美しさに胸をときめかせた。潔く清い背中が好きだった。

恥ずかしさで隠れ逃げ、背中しか見ることができなかった。誰かに憧れると自分を小さく無力に感じて 手を伸ばすことができないまま・・・

ショパンの片思いも此んな気持ちだった・・・? 仕草一つに、憧れの君の内を見るような思いになった・・・?

                      **

その回答にもなるものを著したバルザック、1833年ヨーロッパ文芸の連載。エカテリーナ2世は皇太子妃を選ぶとき、馬車から降りる仕草をお窓からご覧になったのですって。

ステップを跳び越した公妃をふつつか者とご判断されて 候補から下ろしておしまいになったの。身体の動きは生活習慣とときに習性も覗かせるものとした認識論。興味深い18世紀的唯物主義ですね・・・♪

                      **

夕方5時半のサンテレビさんニュースシグナル、ちょっぴり出演していますヨ。よろしかったらご覧くださいネ。

*Maladroit(5)かくれんぼ
*美しい人

lasalledeconcert at 06:20|Permalink
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Nouvelle
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**3月5日(日)**
11h〜13h 

《クラブ・プーランク》

にしむら珈琲 御影店
3Fフレンドサロン


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**4月15日(土)
13h〜14h45

《パリの風 bis》
公開ライブリハーサル

にしむら珈琲 御影店
3Fフレンドサロン


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**5月3日(祝)
14h〜15h45

《パリの風 コンサート》

神戸芸術センター
シューマンホール
Caractere
***ブログに登場したお友達***

女の子ちゃんのお友達

=タピオカちゃん=
水色の瞳の親友
離れてる今はメル友

=フラミンゴちゃん=
東洋が大好きな
フォトグラファーちゃん

=ママン手袋=
フランスでのママン

=マルシェ籠ちゃん=
昔ホームステイをした
大家族のお家の主婦様。
今はメル友

=マダム・ビスコッティ=
教会のお友達
明るくしっかりした
お年上の主婦様

=ナイチンゲールちゃん=
うんと近くに住む
綺麗な声の親友

=レモンカナリアちゃん=
お花が大好きな
ご近所のお友達。
ほっそりした姿もお声も
カナリアのよう

=タマゴカナリアちゃん=
レモンカナリアちゃんの卵。
つるつるピンクのホッペの
カナリアお嬢様

=ポニーテールちゃん=
中学校の同級生
登校の友

=マダム・ノベルティー=
美人でおもてなし上手な
ノベルティー夫人

=雀ちゃん=
ウズラちゃんとコンビの
音楽鑑賞のお仲間

=ウズラちゃん=
雀ちゃんとコンビの
音楽鑑賞のお仲間

=青い空ちゃん=
フルートが大好きな
おとなしやかな美人さん

=ぱんだの里ちゃん=
ほわんと優しい空気の
色白パンダちゃん

=赤嘴クイナちゃん=
フルート大好きな
クリスチャン友ちゃん

=シジュウカラちゃん=
お菓子が大好きな
フルートのお仲間

=ホンドフクロウちゃん=
夫の同級生。
ふんわり笑顔の声楽家ちゃん

=オカメインコちゃん=
アカンパニストちゃん

=カケスちゃん=
クリエーターさん

=十姉妹ちゃん=
クールに見えて実は優しい
大好きなお姉様

=アマリリスちゃん=
グラマラス美人の
キーボーディストちゃん

=黒アゲハちゃん=
クラブママ風美人の
歌のお姉様

=キタイタダキちゃん=
音楽マネジメントの卵ちゃん
ピアノも弾いて歌も歌います

=プレーリードッグちゃん=
優しくて可愛い
ご近所のお友達

=シロツメ草ちゃん=
ファゴット奏者の
タマゴちゃん

=河原鳩ちゃん=
生活密着型で
現実的な中型の鳩ちゃん
実は照れ屋さん

=テッセルモルモットちゃん=
昔はお下げ、今はママになった
声楽家ちゃん

=コゲラちゃん=
母と共通の古くからのお友達

=千鳥ちゃん=
コンサート予行の鑑賞者

=グレーうさぎちゃん=
美人の布作家さん

=大春車菊ちゃん=
大きな声で笑う
大らかで楽しいお友達

=カモノハシちゃん=
絵が上手で茶色い目をした
中学のクラスメイト

=ペトルーシュカちゃん=
沢山の時間を過ごした
同窓のお仲間
桐朋ガムランクラブでも一緒

=シオマネキちゃん=
片方の鋏が大きいシオマネキ
のように、長い髪を
片側で結んでるお姉様

=水くらげちゃん=
ひっそり薄茶色のオーラ
シンプル仕様の
元クラスメイト

=パルファンちゃん=
化学系キャリアウーマンちゃん

=ぽっぽちゃん=
小中学校の同級生
下校の友

*****

男の子くんのお友達

=おじいちゃま=
仲良しのドクター
86歳の長老様

=アサリ君=
おっとりふわふわした
秀才君

=カピバラ君=
たくさん一緒に遊んだ
幼馴染君

=カピバラ・パパ=
カピバラ君のパパ

=ダチョウ君=
サロン主の翻訳家君

=ネコヤナギ君=
粗暴で偏屈な外側
植物にも優しい内側
26年間のお友達

=ジンライム君=
自然派の学芸員君

=ヤマシギ君=
切れ者の研究員君

=ノベルティー君=
教養深い趣味人の
企業代表君

=ゆりかもめ君=
ピアノ好きの陽気なお友達

=サメビタキ先輩=
ぱんだの里ちゃんの先輩

=ハクセキレイ君=
ぱんだの里ちゃんの同級生

=ツバメ君=
姿勢の良い立ち姿が
ツバメ風のお友達

=カタツムリ君=
何どきもテンションが
変わらないお友達

=シロハラインコ君=
おおらかな余裕で
ムードメーカーになれる
バランスの取れたお友達

=ブルターニュ君=
京都の愛らしい学者君

=イクラ先生=
小学校時代の担任
今も仲良し

=ゲンゴロウ先生=
小学校時代の主任
イクラ先生の元同僚

=カカシ君=
謎の譜めくりすと君

=ぴょんきち君=
大きな身体のプログラマー君

=ヴィブラート君=
哲学好きのお友達
最近彼女ができたばかり

=チャイコフスキー先生=
音楽評論のお友達

=矢車草君=
コンサートマネージ君

=チャボ君=
ピアノ技師君

=Mr.B=
お世話になってる
Steinwayの調律師さん

=テントウムシ君=
沢山学ばせてもらってる
信頼する友人

=ピラルクー君=
大水槽で古代魚を飼う
スタジオ経営者君

=藍綬君=
藍綬褒章を持つ
最長老84歳のお友達

=ぶち犬君=
昔の恋人で学者君


***実名登場のお友達***

=フランス鴨君=
ダチョウ君のお兄様
哲学者ミシェル・ジャメ氏

=岡村哲伸氏=
モデルをつとめた
彫刻家さん

=LICAちゃま=
桐朋時代のお仲間
カリフォルニアのピアニスト
LICA HANDAちゃん

=セニョール・ウナミゴ=
ギタリスト
増井一友さん

=故黒木義典教授=
仏語学者
大阪外大名誉教授


***室内楽演奏のお友達***

=蝶番君=
大阪チェンバー
片寄伸也さん
  *ファゴット

=ロップイヤーうさぎちゃん=
浅野毬莉ちゃん
  *フルート

=シジミちゃん=
神戸フィル
麻生多恵子ちゃん
  *クラリネット

=ミスターメジロ=
大阪チェンバー
滝本博之さん
  *ファゴット

=ズワイガニ姫=
アンサンブルカプリス主催
国塚貴美さん
  *マリンバ

=カワウソちゃん=
崎元蘭奈ちゃん
  *チェロ

=牛君=
宝塚歌劇オーケストラ
渡邊悦郎さん
  *ファゴット


***ブルゴーニュ君のお友達***

=パーシモンちゃん=
ナイチンゲールちゃんのワンコ

=ムーちゃん=
お散歩で会う白いワンコ
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