ちりぢり草

チリとかサンティアゴとか南米とか、徒然に。

祝独立200周年! で、おしまい。

昨日2010年9月18日が、一応記念すべきチリの独立200周年でした。
この世紀の大型連休、盛り上がりまくるチリに、このお祭り状態を友達と共有できない残念感。今この瞬間そこにいない!というのがとても惜しく悔しく歯がゆいですが。

今年のチリは、2月末の大地震、ワールドカップ、民政移管以後初の右派政権への政権移譲、先月のコピアポ銅山落盤事故と、まだ3ヶ月ほど残ってますが、なんとも忙しい一年ですね。

このブログも、書き手自身が隣国へ移っちゃったんで、チリをテーマに日常のことをつらつら書き綴ること自体が出来なくなりました。
んで、放置しておくのもアレなんで、200周年を機に、一応これでおしまいとします。

もう既に自然消滅しかかってるんで、わざわざ宣言しなくてもいいんですが、一応〆として、ね。2004年から延々と積み上げてきた糞みたいな投稿ばかりですが、これはこれで消すのは勿体無いので、記録としては残しておきます。

Twitter、Tumblerは相変わらずちょこちょこ弄ってますんで、そっちはいつもどおりですが、やっぱり思うことをまとまった形にして吐き出せるblogの形式は自分としても楽しくもあり頼もしくもあるので、またそのうちペルーをベースにして別blogをやってみようかとも思います。思ってるだけで手が動かないけど。まぁ気長に。

そーゆーわけで、Chau pescao!

おしまい

【チリ地震】 在チリ邦人 安否確認

チリには日本人がおよそ1200名ほど在住しています。
そのうちの大半が現地日本企業の駐在員およびそのご家族であり、その安否を心配されている方々も依然多いでしょう。
このブログを読まれている方の中には、これらの日系企業に関わりのある方、日本のご親族の方々もいらっしゃるかも知れません。

日智商工会議所から頂いた情報を掲示させていただきます。

3月1日現在、日智商工会議所 会員企業の全邦人会員の安全が確認されています。

会員企業のリストは下記の〈続きを読む〉からご参照ください。

地震の直後の通信手段が断たれた中、現地邦人の安否確認に尽力されたカマラ事務局の方々、日本大使館・領事館の職員の皆様、ご苦労様でした。

また、会員企業以外のチリ在住日本人、留学生、旅行者の方々、または日本にいるご親族の方々など、必要とあればこのブログのコメント欄もご自由にお使いくださいませ。
併せて、依然として南部コンセプシオン近辺、震源地に近いエリアの情報が不足しているようです。それらのエリアに在住の日本人の方々で邦人の安否情報をお持ちの方は、確実な情報は日本領事館へご連絡いただくのが最善かと存じますが、伝言板として当ブログをご自由に利用ください。

それから今日見つけた有用な情報ですが、チリの寸断された道路情報を共有しているGoogleMapが有志によって共有されています。車で南部への移動または南部からサンティアゴへ移動する必要のある方には役立つのではないかと思います。
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チリ地震と復興

チリの夏休み最後の週末を襲った震災、直接的な被害規模もある程度見えてきて、また震災に定番の混乱とその原因がそれなりに見えてきた現状。
いろいろご心配頂きましたが、事務所とも連絡が取れ、日本人スタッフもチリ人スタッフの安否も確認でき、知りうる範囲の友人知人も皆無事であることが判り、安心しております。今尚被災地で苦しむ人々に対しては、早急な復旧対策がなされることを期待してます。
今回の地震がなければ、この週末は新学期を迎える街の活気と、バケーションから帰ってきた会社員の職場復帰準備のゴタゴタで毎年同じ喧騒に包まれるはずのチリですが、悲しい夏の終わりとなりました。
週明け月曜日には夏休みが終わって学校が始まり、3月11日には政権が代わり、その週末には夏時間が冬時間にシフトする節目です。

現状としては、震災の被害もさることながら、被災地での食料物資の不足、というか輸送手段の断絶に起因する局所的物資不足、震災後の火事場泥棒的略奪による混乱、依然として消息の確認できない被災者の安否を気遣う焦燥、そういった二次的被害がチリを覆っているように思えます。

その混乱の中、チリの友達らが刻々と交わされる震災関連の情報をTwitterで発信し、名前も知らないどこかの誰かが「今営業してる店情報」をGoogleMapで共有し、陸軍がTwitterで救援部隊の派遣計画を流し、ネットに接続できる有志がUstreamで現場の情報を流し、Googleが行方不明者探しサイトを構築し、FacebookがSNSの網を通して安否連絡の場となり、チリのテレビがリアルタイムでTweetを地上波で流し、あらゆる方面でネットインフラが現在進行形で際立っている震災模様です。

現在チリのニュースを騒がせている略奪騒乱については、火事場泥棒的なバカはどの世界にもいるので、やむをえないでしょう。災害現場からテレビ中継するカメラの前で嬉々としてピースサインするバカ面が絶滅しないように。
2年ほど前にチリ海軍で軍医を務めるチリ人の弟が、国連治安維持軍の軍医としてハイチ(ハイチ地震前)に赴任していたんですが、そのとき当時の様子を振り返って、「混乱を収めるには圧倒的な抑止力としての軍隊は必須」といっていたのを思い出しました。地震前の平時でさえ。

阪神大震災でも迅速に自衛隊に救援要請がなされていれば、被害の規模は抑えられたのではないか、というのと同じく、今回のチリ地震震災でも早急な軍隊の投入があれば、人命救助と震災後の治安維持に対して有用だったのではないかと思います。人命救助の観点から、また治安維持の観点からも。
この点はピニェーラ次期大統領が現政権の落ち度として早速突っついてますが。

ただ、前回の投稿にも書いたんですが、この震災後の復興に関して、個人的には非常に楽観してます。
今回のチリ地震による被災・復興情報を一元的に管理するONEMIという政府機関があるんですが、数年前に仕事でこのOnemiを訪れ、その長官にいろいろと話を伺ったことがありました。そのときに質問した中に「チリが大地震の被害を受け、行政が機能しなくなった際に、政府としてどのようなオプションを考えているのか?」、「サンティアゴが大規模地震に襲われた場合、どのような状況が考えられ、どのような対策が準備なされているのか?」というのも含まれており、その際に得た回答は、中々感心できるものでした。
ちなみに仮に震源地がサンティアゴであった場合、政府機関が機能しなくなった場合の代替となる本部建物候補リストや物資貯蓄と物流支援のプランも計画書レベルでは用意されてました。
ただ、その模範解答的な対策が今回スムーズになされたかどうかはある程度時間をおいてみないと評価しようがありません。

また、今回の震災で浮き彫りにされたのが、チリの特徴である南北に細く長い国土。一箇所の寸断で南北の物流が途絶えるリスク。その代替案の不備。高速道路が寸断され、また同時に鉄道も打撃を受けて機能せず、1541年のスペイン人入植以来500年近く大地震に襲われるたびに繰り返されてきた問題が懸念事項のまま先送りされてきた結果かもしれません。現在のチリに残る歴史的建造物のほぼ全てがスペイン人が残した石造りレンガ造りの建物であり、大地震のたびに崩れては建て直し、また崩れては(以下略)を繰り返してきたものです。

さらに首都サンティアゴでは、国を南北に貫く国道5号線(パンアメリカンハイウェイ)が寸断されると首都機能に大きな影響が及ぶ物流の脆弱性。
この点は空路という代替手段も、サンティアゴ国際空港が閉鎖されては人も物も運べない・運び出せない状況が今後大きな課題として問われるでしょう。
サンティアゴ市内には、現在のサンティアゴ国際空港(Arturo Merino Benitez空港)と、Tobarala飛行場の二つがありますが、数年前まではCerillos飛行場というのがありました。この飛行場は宅地用に分譲され、その際に一部の議員や有識者から安全保障の観点から懸念が訴えられましたが、現状ではサンティアゴ国際空港が閉鎖され、陸路が寸断されてしまうと首都が孤立化する、という問題が顕在化してます。
サンティアゴは南北に走るパンアメリカン、西のバルパライソ(港)へ続く68号線、東のアルゼンチンへ抜けるロスアンデス〜メンドーサルートの4箇所とサンティアゴ国際空港、これらの合計5箇所が不通となると陸の孤島と化す安保上のリスクが大昔から懸念のまま残ってます。
幸いにも今回はアルゼンチン方面へ抜けるルートと北部へのルートが健在ですので、最悪の状況は逃れましたが、震源地が仮にチリ中部だった場合には死活問題となったでしょう。

そして現場の救助隊としての消防関連組織の問題も課題として残ります。
チリの場合、日本と違って消防署というのは基本的にボランティアで成り立ってます。その為、レスキュー隊といっても、いわば講習を請けたセミプロ、普段はサラリーマンや自営業者の一般人が殆どです。その装備も募金や海外からの寄贈で賄われたものが大半で、日本のように職業消防士やプロのレスキューチームというのが少なく、この種の大規模震災に対応できる組織と装備を持っていません。
もともとこの消防隊の基盤も、昔バルパライソで起こった大地震の後に設立されたボランティア消防隊が基本となっているのですが、その当時と現在では都市の規模が異なり、そのまま通用するとは思えません。おそらく今後は国家公務員としての装備訓練の行き届いた専門レスキュー隊の全土的な創設が求められるでしょう。

そして今回の震災後の特徴としては、先ほども述べたネットの重要性。さすが軍事用途で開発された通信網の面目躍如というか、そのインフラの強さ。停電していた被災地では当初は意味を成さなかったネットですが、比較的早い段階から回復し、個人レベルでの安否情報の確認や被害状況の共有のツールとして今もなお大活躍してます。被災後ほぼ一日は携帯電話も機能しなかった状況で、逐次最新の情報を介在したのはネットでした。
その掲示板代わりになっているサービスも、既存のTwitterやFacebook、またGoogleが臨時に組み上げたPersonFinderという安否情報確認サイトなど、多岐にわたってます。
正直なところ、それぞれのネットサービスが十分有意義に活用されているとは思えません。情報に対する信憑性や、ばら撒かれ垂れ流される情報の混乱具合、ノイズのように混入する投稿やメッセージなど、問題は沢山あります。
ただ、それでも現地から誰か知らない人のリアルタイムの情報に触れることが出来る安心感は大きなものです。今後はこれらを十分に活用するプランが練られると思います。この点は、陸軍がTwitterを存分に活用したり、国営放送が延々と現地被災者からのTweetを流したりと、政府機関やメディアもこの種のネットサービスを利用することに抵抗を感じていないため、案外スムーズに進むんじゃないかと思います。陸軍が「○○時○○分、ブイン方面第二中隊の工兵部隊を○○へ派遣」とかリアルタイムで情報を流してるってのは結構凄いですよ。
まだまだネットが一般的ではなかった阪神震災の時とは随分様子が変わったな、としみじみ思いました。

そしてこれからのチリの復興ですが、略奪や混乱に乗じた火事場泥棒的犯罪は早い段階で収束すると思います。
この略奪などはニュースで大々的に報じられてますが、発生エリアは限られたエリアのようです。
一般チリ人の民度はとても高いんですよ。
この種の国家的災害には、国民が一丸となって主体的に相互扶助をなす国民性。これは一昨年のチャイテン火山被災や毎年行われてる24時間テレビ的イベントTeletonでも如実に現れている特徴。この一体感と動員力は凄まじいです。
さらに他にも重要な要素としては、信頼の置ける警察と、しっかり統制の取れた軍隊。そして安定した国家財政と腐敗の少ない行政。
そもそも、今回の地震の規模からすると、この被害規模で収まりつつあること自体が凄いと思うんです。

日本ではチリという国の知名度が今ヒトツな国、どちらかと言うとアニータさん的に評価が微妙な国だったりするかもしれませんが、チリ人、チリ政府、行政、いずれも結構高いレベルですし、モノによっては日本を凌駕する質の高さを誇る国です。
そして何よりもTwitterに流れる顔もしらないチリ人同士の熱意と誠意ある情報のやり取りなどを目の当たりにするに、「これなら大丈夫だ」と確信できる力強さを感じているわけです。

なんかやたらと長くなりましたが、言いたいことはこれ↓だけ。
「チリの底力を舐めてもらっては困る。チリはデキる国ですよ。」

チリ地震 03

コメントやメールでの連絡、ありがとうございます。
夜も明けて、テレビやネットでの情報で地震の被害がある程度目に見える形で報道されるようになりました。
死亡者数は既に100名を越え、テレビでは崩落した橋や建物が映し出され、その被害規模は刻々と増大しているようにも思えます。

私個人については、先刻の投稿に書いてあるとおり、現在チリを離れており、直接の被害は受けておりません。
ただ、携帯電話、固定電話を通してチリの友人知人、オフィスに連絡を試みておりますが、こちらのほうは完全に不通、唯一の通信手段がネットであり、確認劣れた安否の情報はfacebook、Twitter、Skypeを通して得たものが殆どです。
チリは日本と同じく地震国であり、この種の有事緊急対策については、十分に準備がなされていたと思いたいですが、通信インフラがこれほどの影響を受けるとは想定していなかったと思います。

特に現地の安否確認などは、大使館や日本人会、商工会議所など信頼の置ける機関が、Twitterなどで#chilejishinというようなハッシュタグを作って情報を取りまとめる、Facebookで現地法人の地震関連の被害状況をまとめるアカウントを用意する等、通信可能なインフラをベースとした方法が今後は検討されてしかるべきでしょう。情報のやり取りが日本語に限定されるため、あくまでも日本人のみに特化した安否確認用のサービスを日頃から用意しておくに越したことはありません。
現在も日本語での地震被害情報はTwitterの「#chilejp」というタグで有用な情報が共有されています。
https://twitter.com/search?q=%23chilejp
またチリ国内の現地情報についても、tvnなどはニュース番組に常時twitterからの情報提供を流し続け、ある意味、スタジオからのキャスターの情報よりもリアルな実情をテレビを通して流しています。

最終的な被害状況が把握できるまでまだまだ時間は掛かると思います。
ただ、チリの政府の対応には楽観的な期待を持って推移を見守っています。
少なくともハイチ地震の際のような混乱、阪神神戸震災のような政府の対応の遅れは現在のチリではないように思えます。もちろん現場にいるわけではありませんので、実情は異なるかもしれません。

今回の地震は、夏休み最後の週末というタイミングでした。仮にこれが平日の昼日中に発生していたとすれば、被害はさらに甚大だったでしょう。
また3月11日の政権交代を控えて、現バチェレ政権の最後の大仕事がこの地震被害対策であり、ピニェーラ新政権最初の仕事が復興対策となるはずです。
バチェレ政権はこの種の災害対策にはチャイテン火山や豪雨被害などの経験があり、また復興対策については経済通のピニェーラ新政権が適任ではないかとも楽観してます。

被害を受けた方々には心からお悔やみを申し上げます。
ただ、チリはここから迅速に這い上がって復興できる活力と人的資源を豊富にもつ国です。
そのあたりのチリの底力を信じてます。

チリ地震 02

TVNの放送で、地震の模様が少しずつ明るみになってきました。
現在確認されている死亡者須が47名。阪神神戸震災と同じように、未明に発生した地震の被害は、明るくなるまでその規模が把握できない状況です。

サンティアゴでは、高速道路や数箇所で陸橋が崩落を含む被害、またサンティアゴ国際空港も被害が大きく、現在封鎖中。チリへのフライトは、隣国アルゼンチンのメンドーサか、チリ北部の地方空港へ振替の模様。
サンティアゴ以外の地方都市の情報はまだ殆ど集まっていません。

あ、死亡者数がさらに67名に増えました・・・。
まだまだ増えるだろうな・・・。友達とか会社とか大丈夫だろうか・・・。

チリ地震 連絡

ご心配頂くメールやコメントを沢山頂いてありがとうございます。
まず最初に当方は無事です。ぴんぴんしております。
というか、実は昨日からチリを離れて、隣国へ来ておりますので、地震騒ぎも人伝で知った次第。
寝耳に水とはこのことですか。

ある程度の情報は新聞ニュース等で皆さん既にご存知だと思うんですが、先ほど27日午前3時過ぎにチリ南部のコセプシオン付近で大地震。マグニチュード8以上の規模だそうです。
どうも現地紙のサーバーが軒並みダウンで、地元発の情報が少なく、被害の模様も正確なところが判ってません。まだ明け方ですし、はっきりした被害情報の把握もこれからでしょうね。
現時点ではLa Terceraの記事が確認できるだけですが、ここも地震の具体的な規模に関する情報は北米の地震情報をベースにしているようで、まだまだ現地のナマの情報は足りないです。

チリ中南部といえば、やっぱり南部の町バルディビア付近を震源地として発生した1960年のチリ地震、人類史上記録に残る最大のM9.5という鬼のような地震が有名です。

今回の震源地も比較的近いエリアなので、人的な被害、インフラへの影響が気になるところです。
コンセプシオンは商業の町ですし、大学関係の施設も多く、日本関連では製紙用材木チップのプラントなんかも沢山あったはず。また様々な農業畜産関係の施設も多い。
震源地に近い港町タルカワノは、チリ2番目の軍港として重要な位置にあり、チリの潜水艦艦隊の母港でもあるので、その辺の被害はどうなんでしょう。

また、津波の発生も確認されている様子。
1960年のチリ地震の際には、チリで発生した津波が、時速500km〜700kmで太平洋を渡り、日本の東北地方で大きな被害を出しました。仮に今回の地震で津波が日本まで届くのであれば、到着時刻は28日の夕方あたり。
何もないと良いのですが。

とにかくしばらくは情報収集に動きます。
それから、重ねていろいろと心配頂いてありがとうございました。

総天然色チリ@1937年 【必見】

驚きの鮮明さ。

一昨日あたりにTumblrで流れてたのを捕獲した動画なんですが、これはチリ在住者は必見っつー感じの動画でして。

この「TravelTalks」、撮影されたのが1937年。しかも高品質、トドメに全編カラー。
この動画が出てくるまで、昔のチリをカラーで撮影した動画は、1947年のものが最古だったらしいんですが、それを10年以上遡る最古参。第二次世界大戦前ですよ、これ。

この作品はMGM社による、ジェームズ・フィッツパトリック氏の案内による「兼高かおる世界の旅」的各国観光紹介って感じです。

肝心の内容なんですけど、バルパライソに客船で訪れる画から、ビーニャデルマル、サンティアゴ、その周辺、そして南部テムコ近辺、オソルノ近辺、そういったエリアの紹介。

特筆すべき点はあんましないんですけど、それにも増して当時の町並みやら雰囲気が結構濃厚に感じられて感慨深いっすよ。

個人的に印象に残った点。
バルパライソ:今では住居だらけの丘なのに、当時はどの丘も中腹より上は殆ど家屋が見られない。
ビーニャデルマル:今でも相変わらずの避暑地ですけど、当時の方がなんとなくハイソなで高級な雰囲気が凄い。なんかマルガマルガ沿いの公園も今よりも綺麗だし、市営カジノの建物は当時から今まで全くおんなじなのね。すげぇ。
サンティアゴ:おおぉ、アラメダ通りが広い!車も当然クラシック!未知行く人がすんごい小奇麗!緑が多い!なんか今よりもヨーロッパっぽいっすよ。
ちらほら出てくる建物(Club Socialとか)も今までちゃんと維持されてるのね。
マプチェ族:いかにも物見遊山的に撮影しました、って感じですけど、当時の政治的背景とかはどんな感じだったんですかね。結構明るい感じですが。
オソルノ山:いや、よく日本人がオソルノ山のことを「チリ富士」って呼んだりするんですが、この動画で初めて日本人以外がオソルノ山を「チリのフジヤマ」って評してるのを聞いた。へぇー。その辺がルーツなのか。

とりあえずチリを知らない人には面白くも何ともないと思うんですが、チリを知る人は是非ごらんあれ。

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随分前に明けましたがオメデトウございます。

明けましておめでとうございます、って年初の挨拶でも書こうかとダラダラしてるうちに2月ですか。
早いだろ。油断も隙もありゃしないですね。平成何年なんですかね。

ダラダラしてる間にもチリは色々とイベントというか、大きな出来事満載で2010年をじわじわと歩んでるわけですけど、私生活は相変わらず、といった具合です。

大統領選は大方の予想通りピニェーラさんが勝って、右派ウハウハな状態ですが、余命わずかな現政権もバチェレさんが支持率89%とかよく分からない状況で、結局先日の大統領選はなんだったんだろうと振り返ってみるに、勝者はインサイダーの錬金術師ピニェーラ氏、最大野党に連立で議席を割り込ませた共産党。敗者は現与党DCと社会党、そして最後の最後で欲に傾いたオミナミ陣営、ってとこですかね。
芸能社会面では、ラ米の誇る往年のアイドル、サンドロさんの死去に全ラテンマダムが涙を流し、チリ国内では支持層が全く掴めないアニータの娘アンジーが何故かテレビで引っ張りダコ状態。例によってどうでもいい臭がプンプン漂う微妙な様子。
経済面では既に金融危機を脱したといわれるチリ経済界ですが、ピニェーラ大統領確定で青田買い的にピニェーラ関連株が爆上げ爆下げを繰り返し、国営銅山労働者への一時金っつーかボーナス日本円約330万円もすったもんだの挙句に承認って具合で、景気がいいような気がするものの、相当無理あるだろって空気。

今年はチリ独立200周年というチリ史のマイルストーンな年でもあり、民政移管後初の中道左派政権の出立式、んで南アW杯チリ出場、7月のイースター島皆既日食、11月のAPEC横浜でのピニェーラ世界デビュー、その辺が見所って感じで。

そんな大きな波の中で、どうも世間の流れに不感症気味ですが、気が向いたときに更新してきますんで。

というわけですんで、2010年もよろしくです。
今更ながら。

チリでの年越し。その作法。

幸せの黄色いパンツ売りもう日本は先程4時間ほど前に年を越したそうで。相変わらずの先進国っぷりだな。先走りすぎだろ。
ともかくチリもあと数時間で2010年の新年を迎えるわけです。
日本には日本の年越しの作法があるのと同じく、チリにもそういったのが結構沢山あるってのをちょうど一年前の去年の年末に書いたんですけど、興味ある人は読んでみてくださいな。

幸せの年越し黄色いパンツ

んで、今年も街をブラブラしてたら、やっぱり大量の「黄色いパンツ屋」が軒を連ねてました。ってか無許可の路上販売なんで、軒も糞もないですけど。

もう見事に黄色パンツ。黄色一色。麻雀の役かよ黄一色って。少なくとも年越しに際しては男女共々黄色いパンツで臨む、というのは十分なコンセンサスを得た文化なんすねー。
しかも新品であることが重要。多分この辺にチリ下着メーカーの正月特需を狙った思惑が潜んでいると思うんですよ。去年のじゃなくて、毎回新しいのを買わせる思惑が。
それをいったら日本の正月の飾り付けも基本は毎回新しのを買い直す習わしなんで、そのへんは万国共通なんですかね、この種のイベント催事便乗販売は。
幸せの黄色いパンツたたき売りまぁとにかく景気よく黄色いパンツが飛ぶように売れてる模様は、上野アメ横の塩ジャケと同じ塩梅かなぁと思ったりするわけですが、でもそういった情緒は皆無なんで、少々寂しいっすね。

あくまでも単なる月末で、新年を迎えるにあたっての厳粛な気持ちの準備とか、大掃除して心機一転綺麗な状態で新たな年を、って感覚が皆無。

それでも何か特別な風習がひとつでもあると、一応それらしい気分にはなるんで、黄色いパンツであろうが何であろうが、ありがたく尊重する次第です。
とりあえず手持ちの黄色いシミ付きパンツじゃ良い年は迎えられないので、ちゃんと新品を買え!ってコトなんで、後で買いに行ってこよう。あ、ひょっとしたら衛生面に起因する民俗風習って線もあるな。クリスマスから続く飲み会だらけの年末に、は着古したシミ付きパンツでは衛生面に懸念がある、という事情を背景に発生した風習。夜に爪を切ると親の死に目に会えないってのに似たようなノリで。

幸せの黄色いパンツ屋台

では良い年越しを。
てか、もう日本は年明けてるから、明けましておめでとうっすか。こっちはまだ目出度くも無いのに。

妄想チリ国歌 作者さんからのお便り。

メリークリスマス。終わってるけど。
明けましてオメデトウ。まだだけど。

ここんとこ放置してた「ちりぢり草」ですけど、久し振りに「これは書かねば」っていう嬉しいお便りが。

去年【妄想チリ国歌】っていう、YouTubeにUpされてた謎の作品をネタにしたんですが、その作者さんからメールを頂きました。

非常に真摯な姿勢でチリの国歌を妄想して頂いた様で、胸を打つものがあります。
当時謎のまま迷宮入りとなった「エストラリーチョ」とは何ぞや?という謎、何ゆえに日本語で?そもそもこの目的とは?という謎が全て氷解。
そして、あれがラブソングであったという衝撃の事実。

久し振りにまたYOUTUBEで聴いたんだけど、やっぱり良く出来てる。


こういうブログでも、こんな面白い繋がりが出来たりするもんなんですねぇ。

作者のmobass999さん、わざわざご連絡ありがとうございました!

頂いたメールは以下に転載させてもらいますね。
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鼻汁!ノン☆ストップ。

昔から花粉系のアレルゲンには耐性があるんじゃなかろうかと鼻をくくってたんですけど、なんか一昨日あたりから鼻水がだらだら放流状態。
もう超純粋じみたさらさら鼻水、鼻汁がツイーっと数十秒ごとに垂れてきます。
なにこれ。血液はドロドロのはずなのに、なんで鼻汁こんなにさらっさらなんでしょ。

つーか夏ですね。夏です。
えーと、ブログ書けってメールを頂いてるんですけど。ご心配ありがとうございます。心配してないでしょうけど。
でもね、ものぐさ資質を備えてる身なんで、気が乗ったときじゃないと面倒なだけで冬眠状態なんです。その辺よろしくです。

つーかmixiの農耕牧畜系アプリに暇があれば没入してて、さすがは農耕民族の端くれ!って感じで無計画に増産方面に突っ走ってます。
つーか、ついでにはじめたfacebookでもチリ人友達みんな似たようなアプリ(La Granja:牧場)に没頭してるのね。西欧ラテン日本関係なくみんなシベリア農奴的クリック作業がツボにはまってんの。不思議。

暇な人はLautaro Tumblrでも見といてくださいな。こっちは頻繁にスクラップっつーかメモ落書き的にいろいろ収拾してますんで。


あー、鼻水とまんねぇす。

笑ってこらえて。

ロビンソン・カスティージョさん。なんか久し振りの観があるんですが、いつもどおりテキトーに。

相変わらずのネタ元が謎に包まれてるLas Ultimas Noticiasですけど、今日は「チリ人親父が日本で人気者」ってアオリで、慣れない浴衣に身を包んでは謎の和服踊り子に囲まれて所在無さげに佇むチリ人オッサンの写真が目を引きました。

内容は「チリ人の70歳代おやっさんが日本でスペイン語を教える娘に会いにわざわざ出向いたところ、娘の教え子のTV関係者(日テレ)から番組のネタとして祭り上げられTVで弄られ、でも本人的にはそれなりに楽しんでいる様子」って感じ。んで「わらってこらえて!」に出演してたらしいです。どういった弄り方だったんだろ。
番組観てないし観れないし、そもそも「あぁ、そんな番組あったなぁ」的な感慨しか浮かんでこないんですけど、とりあえず日智友好という観点からは好ましいネタではあります。たしか所ジョージが司会してたヤツですよね。

この番組自体は9月30日に放送されたそうなので、もう観る術がないですけど、ちょっと観てみたいな。そもそも日本のテレビにチリ人が出ることって殆どないし。
アニータ以後、久し振りのまともなチリ人って感じですかね。

【追記】
YouTubeにテレビをそのまま撮影した映像があったんで。

チリ南アフリカW杯、確定

チリvsコロンビア、4-2でコロンビアを打ち破って南アフリカW杯出場確定。
街中が歓喜の叫び声と口笛とクラクションとでえらいテンション。

とりあえず来年、独立200周年と相まって、賑やかな一年になりそう。

日頃ストレスが溜まってる人は、これから車で街に繰り出せば、好きなだけクラクション鳴らし放題ですよ。

W杯出場天王山 チリvsコロンビア

日付が変って今日10月10日。
今日の夜コロンビアでチリvsコロンビアのW杯予選す。
もうなんか、チリは完全に国中既に勝った気っつーか、この長い週末初っ端の景気づけにどんだけ酒浴びて祝ってやろうかって具合。

実際、よほどのヘマしない限り、チリの本選出場は鉄板なんすけどね。
とりあえず負けない限り出場確定。
仮に負けても、アルゼンチンが引き分け以下、ウルグアイも引き分け以下、ベネズエラ引き分け以下ってコンボで出場確定。
そういうわけで、明日のサンティアゴの夕暮れ時は街中クラクションと叫び声と異様な高揚感と喧騒で混沌となるんでしょうねぇ。

そんなことよりもまな板の上のアルゼンチン、マラドーナの行く末の方が面白いんですがね。

仲春の(名)月。

中秋っつーか仲春の名月。いつのまにか10月で、いつのまにか春近しって感じで。ポカポカの陽気が続いて、毎朝コートを羽織るか薄着で出るか、微妙に判断がしにくい時期すね。

んで、昨晩。
夜空が仄かに明るいんでベランダに出てみたら、何ともいえない綺麗な夜の曇り空でしたんで、写真とってみた。手持ちでシャッター切ったんで、露出も合ってないしブレブレですけど。

そういえばこの日は満月。日本は中秋の名月。当然地球の反対側でも満月は満月。ただ季節逆。
とりあえず満月によって雲の裾を際立たせてて明るい夜空がよろしゅうござんした。

「どうしてチリ人は〜」 Google先生(ガンジー)に聞いてみよう。

マハトマ・ガンジー調べ物があったんで、Google開いたら、ロゴがガンジー先生でした。今日(10月2日)はマハトマの誕生日でしたか。

ところで、Googleの検索でパチポチとキーを叩いてると、入力中にもかかわらず予測変換?ってやつでいろいろと候補が上がって来ますよね。
「鳩山」と入れたら、その下にずらっと「鳩山由紀夫」、「鳩山邦夫」、「鳩山一郎」、「鳩山・・・」みたいな感じで。
ようするに、Googleで検索したユーザーの検索履歴とか合致するweb上のテキストとかの数をデータベース化したものから、頻出・頻度順に並べてくれてる訳です。すげぇ時代だよな。
つまり、今のところ「鳩山」と検索してググッてる人の相当数が「鳩山由紀夫」を調べてて、web上のテキストで「鳩山」といえば今は「鳩山由紀夫」がメジャーでっせ、ってコトみたいです。

んで、昨日ネットで「Why Do Japanese」という検索で出てくる予測変換をネタにした画像があったんで、それに習って、チリ人はどのような検索詮索に晒されてるのかってのを調べてしました。

ついでに比較用に隣国ペルーとアルゼンチンも。結構面白い。しかもGoogleロゴがガンジーさんなんで、なんともガンジーが優しく回答してくれそうな予感さえ漂わせてます。

検索条件:使用言語はスペイン語
検索入力語:「porque los chilenos」 ⇒ 「どうしてチリ人は」
どうしてチリ人は 予測検索結果↓
どうしてチリ人は〜

porque los chilenos odian a los peruanos (20,100件)
⇒どうしてチリ人はペルー人を嫌ってるの?
porque los chilenos hablan mal (422,000件)
⇒どうしてチリ人は酷い喋り方するの?
porque los chilenos odian a los argentinos (26,800件)
⇒どうしてチリ人はアルゼンチン人を嫌ってるの?
porque los chilenos son tan envidiosos (79,000件)
⇒どうしてチリ人はそんなに嫉妬深いの?
porque los chilenos son tan feos (348,000件)
⇒どうしてチリ人はそんなに醜いの?
porque los chilenos hablan asi (515,000件)
⇒どうしてチリ人はそんな喋り方するの?
分析:
・とりあえずチリ人はペルー人とアルゼンチン人を嫌ってるみたい。みたいってレベルじゃなくて、明らかに意識しすぎてんだけどね。
・あと喋り方への指摘が多いな。Po!とかウエオン!とか語尾S欠落とかの特徴が全スペイン語圏的に知りたいポイントなんだろうな。
・嫉妬深いってのは、ある意味コンプレックスがバレバレってとこでしょうか。チリ人はちり独自の文化に対して周辺国に結構なコンプレックスを持ってる、と日頃の生活で実感してたりします。
・醜いってのはなぁ。酷いのも結構いるけど、まぁいいんじゃない?


続いてペルー人
どうしてペルー人は 予測検索結果↓
どうしてペルー人は〜

porque los peruanos odian a los chilenos (25,500件)
⇒どうしてペルー人はチリ人を嫌ってるの?
porque los peruanos son tan feos (223,000件)
⇒どうしてペルー人はそんなに醜いの?
porque los peruanos rechazaron la constitucion vitalicia (5,190件)
⇒どうしてペルー人は終身大統領憲法を拒否したの?
 ※1826年のボリーバルを終身大統領とした憲法のことだと思う。
porque los peruanos migran (44,000件)
⇒どうしてペルー人は移民するの?
porque los peruanos son feos (48,600件)
⇒どうしてペルー人は醜いの?
porque los peruanos emigran (1,200,000件)
⇒どうしてペルー人は移民するの?(上のとほぼ一緒)
 ※上のとほぼ一緒
porque los peruanos nos identificamos con la marinera (328件)
⇒どうしてペルー人は水夫になりきるの?
 ※ごめん、意味よく分かりません。
分析:
・ペルー人はチリ人を嫌ってるそうです。チリ人がペルー人に対して思ってると同じように。てか国境を接してる国通しで相思相愛ってのを知らないんだけど。あんの?
・移民問題は、とりあえず水の高きから低きへ流れるが如く、所得水準の問題でしょ。景気次第で逆もまた然り、って具合で。


そしてアルゼンチン人。
どうしてアルゼンチン人は 予測検索結果↓
どうしてアルゼンチン人は〜

porque los argentinos hablan asi (2,090,000件)
⇒どうしてアルゼンチン人はそんな喋り方するの?
porque los argentinos dicen che (769,000件)
⇒どうしてアルゼンチン人は「チェ」っていうの?
porque los argentinos odian a los chilenos (25,600件)
⇒どうしてアルゼンチン人はチリ人を嫌ってるの?
porque los argentinos odian a los mexicanos (75,000件)
⇒どうしてアルゼンチン人はメキシコ人を嫌ってるの?
porque los argentinos son tan arrogantes (95,200件)
⇒どうしてアルゼンチン人はそんなに高慢なの?
porque los argentinos son tan feos (868,000件)
⇒どうしてアルゼンチン人はそんなに醜いの?
porque los argentinos son tan guapos (99,100件)
⇒どうしてアルゼンチン人はそんなにカッコいいの?
porque los argentinos tienen apellidos italianos (54,400件)
⇒どうしてアルゼンチン人はイタリア系の苗字をもってるの?
porque los argentinos son tan creidos (139,000件)
⇒どうしてアルゼンチン人はそんなに自惚れてるの?
porque los argentinos son tan lindos (277,000件)
⇒どうしてアルゼンチン人はそんなに美しいの?
分析:
・チェってのは、まさにチェ・ゲバラな感じで、あらゆるアルゼンチン人が一日に何回も口にする間投詞的な表現。たしかに「なんで?」ってのは気になります。
・アルゼンチン人はチリ人、メキシコ人がお気に召さない様子。イギリス人はどうなのよ。
・あと、醜いってのは嫉妬系の発露だろ思うんだけど、カッコいい、美しいってのは、分る気がする。実際、他の南米ではお目にかかれない、洗練された美男美女がたまに街中歩いてるしなぁ。
・高慢、自惚れてるっていう資質に対する問い合わせが多いのが特徴だなぁ。やっぱ南米全体でもアルゼンチン人は鼻持ちなら無いって印象が強いんだろうか。


まとめ:
結構その国ごとの特徴っつーか外から見たステレオタイプな、でも数字としてあがってこない印象が分るような気がする。ちなみにチリに国境を接する残り一国のボリビアでも同じように試そうと思ったんだけど、なにも出てこなかった。ネットの普及具合もある程度影響するわな。
とりあえずチリについては、他の南米諸国からみると、明らかに訛った言葉遣いと、時折見え隠れするコンプレックス。
ペルーについては、移民っつーか出稼ぎが多いってのがメジャーなイメージなんでしょ。
んでアルゼンチン人については、「なんでアルゼンチン人っていけすかねぇーんだ?」ってのが他の南米諸国で共通したイメージなってます。多分に「カッコいい」、「美男美女が多い」(いずれも白人的イメージで)っていう見た目に起因する嫉み反応かもしれないですけどね。
なんしかその国の人を更に深く知るために、他の国の人がどんな感じでネットで情報を探してるのか?っていうのを知るにはいいツールだと思います、Google。

すごいわ、グーぐる先生。続きを読む

アラブの暴れん坊と南米のジャイアン

国連でのよく分からない各国首脳独演会にチリのバチェレさんも参加。当たり障りの無い自画自賛っぽい演説をブチかましてきたんですが、あんまし反応無かったみたいで。それよりもカダフィーの暴れっぷりが相変わらずというかなんというか、南米一の暴れん坊チャベスのお株を奪うパフォーマンス。
ちなみに鳩山氏の演説、日本じゃ「好評」、「絶賛」とかいろいろ書かれてたみたいですけど、南米じゃほぼスルーされてます。奥さんの奇行は新聞ネタになってたけど。

とりあえずバチェレさん、国連に続いて間髪入れずチャベスのお膝元ベネズエラに飛んで参加した南米アフリカ首脳会議。結構微妙な面子を揃えた会議なんですけど、どうなんすかね。カダフィーさんやチャベスさんのエキセントリックな発言ばっかし注目されてるんだけど、実際のところはどうなんだろ。つーか、これらの過激な発言がエキセントリックなんじゃなくて、それなりに各国の思惑に一致したものだったとしたら、チリはこの集団からちょっと距離置いたほうがいいんじゃね?とか思うんですが。

NATOに似たSATOとでもいうのか、「南太平洋条約機構でも創ろうぜ」って話も、ネタなのかパフォーマンスなのか悩むところ。ワルシャワ条約機構みたいなもんが欲しいのか。そんなもん作ったら、それこそNATO加盟国に近いリビアやベネズエラが前線になんじゃねぇの?とか。

んで相変わらず真面目に茶番を繰り広げてるホンジュラス情勢なんですけどね、恒例のセラヤ三行半大統領を支援する共同声明をチャベスさんが音頭をとって発表。とりあえず民主主義的プロセスを経た国家代表を、正当な国民の代表であるセラヤの復権を、って話は分かるんだけど、チャベスは昔軍事クーデーター起こしてヘマしてるし、カダフィーさんは革命の代名詞みたいなもんだし、お前が言うなってツッコミを期待しての発言なのか。
ホンジュラスのセラヤ追い出し作戦は、手続き的に不味いなぁって感じはあるけれど、そのまま放置してたらセラヤが終身大統領→独裁→国おしまい、の流れが可能性高かったんで、嫌な二者択一っつーか、なんとも言えんですね。民主主義って面倒くさいなぁー、手っ取り早い軍事クーデターのほうがいいや、って空気も分からんでもないです。中南米民主政治の分かりやすい問題点の発露って感じで、今後外交問題的にどの辺に落としどころを持っていくのか、ちょっと興味あります。

そういえば今朝、セラヤさんが隠れてるホンジュラスのブラジル大使館を、当局側が毒ガス攻撃!?とかいうまたしても謎のニュースが飛び込んできてますが、これが自作自演じゃなかったとしたら、ホンジュラス暫定大統領ミチェレッティさんはアホの極みだな。もしくは先走り反動グループの愚挙なのか。ホントにネタてんこ盛りだわ、ホンジュラス。

とりあえず、単にAFPで使われてるカダフィーとチャベスの絵ヅラが面白かっただけなんですけどね。

新5000ペソ札 デビュー

5000ぺそ独立記念日ディエシオチョから昨日まで結構な好天に恵まれてて、ほほぅぼちぼち春かいな、とか思ってたら、今日は不意打ちの寒の戻り、しかも雨。寒いのなんのって、寒い。

そんなことよりですね、随分前に発表されてた新5000ペソ札が、今週24日にデビューだそうです。新2000ペソに続く、一連のペラペラプラスチック紙幣(正確にはポリマー紙幣)です。個人的にあんまし好きになれん紙幣ですが。やっぱ天然材料の紙がいいでしょ、あの手触りと温かみ。つっても紙幣自体に縁があんまり無い経済状況ですけど。

デザインは現行の5000ペソと同じく、ノーベル賞女流詩人のガブリエラ・ミストラルさんで、色目も従来どおり赤系統。裏面にはラス・カンパナス国立公園のチリ椰子とトゥクケレっていうミミズクの絵柄。

んで期待の偽造防止技術にも色々と盛り込まれてますが、あんまし新鮮味は無いかな。
詳しくは、チリ中銀の特設サイトに色々載ってます。

前回の2000ペソと同じく、デザイン・印刷はスウェーデンのCraneAB社と、ポリマー紙幣のパイオニア、オーストラリアのNote Printing Australia社

個人的に紙幣って好きなんですよね。金銭的価値関係なく。その中でも日本銀行券の素晴らしさは群を抜いてると思うんだけどなぁ。独特の色使いと、キチガイみたいに精巧な図柄。んでクラシックなままのミツマタ和紙と伝統的な図柄の組み合わせは相当ポイント高いですよ。
今のご時勢、チリと同じように紙幣も海外の専門業者に外注する国が多いから、どうしても似たようなデザインが増えてきてるし。紙もポリマー紙が主流になると、手触りの楽しみが減るし。

てか、真保裕一の小説に『奪取』って偽札ピカレスク小説があんだけど、あれ読んでから紙幣に対する愛情が凄まじく昂った。面白いよ『奪取』。よいこのみんなは真似しちゃダメだけど、真似できるもんならやってみろって感じが。

2009年版 安くて美味いエンパナーダBest 10 (メモ)

安ウマ エンパナーダランキングはいはい、チリ全土津々浦々がチチャに溺れてとクエカに惚けるディエシオチョが明日に迫ってきましたよ。

毎年書いてるんで、もう時候の挨拶のような具合ですが、とにかく9月の中旬はチリのあらゆる生産性が顕著に低下し、反比例するように愛国心が俄かに沸き起こる素敵な一週間。

んで、この時期に大量にチリ人の胃袋に納まる食べ物が、肉とエンパナーダ。
エンパナーダってのは南米どの国にもある食い物なんですが、位置付けとしては日本のおにぎり的な、安くて手軽で腹を満たす携行食い物。
しかも正直なトコ、どの店でも値段と味の最低ラインは安定してるんで、極端に不味い、または高いってのが少ないんで、低リスクな喰いもんなんです。

基本はパイ生地に挽肉、玉ねぎ、ゆで卵、オリーブなんかを詰めオーブンで焼いたEmpanada Del Pinoなんですけど、サンティアゴでこのエンパナーダが「安くて美味い店」のランキングを毎年El Mercurio紙の別冊Wikenってのでやってるんすね。その最新2009年版が出てたので、とりあえずメモ。
店名・住所・電話番号・エンパナーダ一個の値段、そして審査コメントの抜粋抄訳。

  1. Los Pimientos:ロス・ピミエントス

    • Tobalaba 2953

    • 474 1003

    • $790

    • 2007年王者が返り咲き。去年、味が今ヒトツということで落としたランキングを今年は挽回。値段も最安クラス。形は伝統的な台形スタイル。


  2. Na Matea:ニャ・マテア

    • Purisima 171

    • 777 0478

    • $900

    • ランキング常連の味で勝負のエンパナーダ。薄めのカリッと焼き上がった生地に脂身を除いた挽肉がかもし出す味が好評。


  3. Las Rosas Chicas:ラス・ロサス・チカス

    • Luis Pasteur 6577, Vitacura

    • 218 4779

    • $970

    • 去年と同位。黄金色に焼き上がったパイ生地と、まるまるとたっぷりの具が特徴。味もさることながらボリュームがすごい。あえて難をいえば、肉と玉ねぎのバランスが悪いぐらい。


  4. Las Herminas:ラス・エルミーナス

    • Rio Tajo 8361, Las Condes

    • 224 9210

    • $1,000

    • 去年8位から4位に上昇した、三角のフォルムが特徴的なエンパナーダ。ウリはなんといっても粒を大きく細切れにした牛肉と、独特のスパイスによる味付け。


  5. Roy Sar:ロイ・サール

    • Antonio Varas 2487, Providencia

    • 204 7776

    • $1,050

    • 珍しい正方形のエンパナーダ。何よりもパイ生地が秀逸。それに比べて具の味付けはちょっと辛めで、ランクを落としている。


  6. La Punta:ラ・プンタ

    • Los Abedules 3016, Vitacura

    • N/A

    • $1,150

    • 「かわいいデブ」と審査員が評した独特の形状から、味にも期待が高まるが、見た目に負けているレベル。パイ生地はともかく、具についての評価は低かった。


  7. Ambassador:アンバサドール

    • Tobalaba 975, Providencia

    • 231 8145

    • $985

    • こんがりテカテカと輝くパイ生地と、四角い形が特徴。生地も具も合格点。トウガラシが軽くピリリと利いた具が好評。


  8. La Pica:ラ・ピカ

    • Apoquindo 7645, Las Condes

    • 793 5932

    • $800

    • ラレイナ地区からアポキンドへ引っ越してきた伝統的スタイルのエンパナダ屋。生地も具の量も申し分なし。このランク入賞エンパナダのなかで唯一干しブドウが入っている昔ながらのスタイル。


  9. Castano:カスターニョ

    • Providendcia 1401

    • 389 8130

    • $790

    • 伝統的な見た目と、十分なボリュームを誇るチェーン店カスターニョのエンパナーダ。ただし味は他に劣る。その分、安い。


  10. Lo Saldes:ロ・サルデス

    • Las Tranqueras 990, Las Condes

    • 495 0000

    • $990

    • 味に特徴が無く、パイ生地もパサついている。「魂が入っていない」と審査委員が評したエンパナーダ。


さて、今年はどこで食うか。

チリ 地デジ 日本式(ISDB-T)導入

地デジ国取り物語さっきバチェレ大統領さんが、チリもブラジル、アルゼンチン、ペルーに続いて、地上波デジタル方式を日本のISDB-Tを採用するって発表

永遠に続くかと思われた(実際に5年以上掛かってんじゃないかね)北米方式(ATSC)、欧州方式(DVB-T)、日本方式の三つ巴の企画争いもこれで終結。
ブラジルがISDB採用した後に、日本に代わって南米を説き伏せに回ってた影響が強いのかね。
これで、全世界的に圧倒的に優勢な欧州方式の中で、南米が日本方式の飛び地みたいな感じになったような。

とりあえずこのニュースに、チリのIT系、Geek系のblogは大喜びの模様。
元々、チリのTV業界は欧州方式、歴代の担当大臣の皆さんは北米方式に傾いてたんだけど、やっぱし外堀(ペルー、アルゼンチン)が日本方式で固められたのが決定要因なんでしょう。そういえば先々週あたり、チリの議員さんが日本に出張してたけど、この話の詰めが目的だったんか。

まぁ実生活に影響は殆ど無いんだけど、あえて言えば、どんだけ日本にとって商売になるのか?って点ね。
先週の毎日新聞の記事で指摘されてた様に、
ただ日本の家電メーカーは市場規模の小ささを理由に南米への本格的な進出には慎重姿勢だ。すでに放送が開始されているブラジルでは、自国では米国方式を採用する韓国のメーカーが日本方式の地デジ対応テレビを開発。ウォン安を背景に大幅に値引きをして売れているという。南米での日本方式の普及は存在感の誇示には役立っているが、今のところ商売に結びつけるのは難しいようだ。

ってことで、折角日本が頑張って企画採用させたのに、韓国家電メーカーに美味しいところ全部持ってかれちゃった、的な展開になると何がなんだかもう意味不明な状態ですしねぇ。
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