前回のアメリカに続き、今回もヨーロッパ圏の外へ行ってきました。中東のリゾート地と呼ばれ世界中から注目を集めているドバイです。古来からの伝統を非常に重んじるイスラム文化のもと、今までに類を見ない方策で40年間という短期間に急速な発展を遂げた近代都市であり、そこには僕たちが暮らす日本、そして滞在中のフランスとも全く異なった雰囲気や文化、人々が存在しています。いやぁ、やはり実際にそれを体験してみると改めてその違いに驚かされます。いろいろとごちゃごちゃした内容になるかもしれませんが、一つ一つ見ていきましょう!

 まず、ドバイに行ってみよう!と考えたきっかけは、僕自身の人工物志向です。砂漠気候に属するアラブ首長国連邦(UAEUnited Arab Emirates)は大部分が砂漠や荒涼とした土地であり、その上に形成された近代都市は周囲の環境に大きく逆らった人工空間です。夏には気温が50度にも達しますが、人々は完全に空調設備が整った環境の中で生活しています。そんな場所に世界一の高さを誇るビルや超高級ホテル、世界最大級のショッピングモールなど魅力的なエンターテイメント施設が続々と建設されています。そのような人類史上類を見ない発展を遂げつつあるドバイは僕の好奇心を大きくくすぐりました。また、海外へ出ることに慣れてきたこともあり、いっちょ行ってみようかとも思い、やってきたわけです。

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              ドバイ国際空港ターミナル3(ゲートを越えるともっと豪華なようです)


 UAEの航空会社であるEmirates航空は高いのでトルコ経由で行くことにしました。ドバイ国際空港は十分な土地を利用して世界最大の敷地面積を誇る空港にしようと計画がすすんでいます。以前のブログにも書いたかもしれませんが、エミレーツ航空がボーイング社の最新鋭旅客機を大量発注したことも話題になりました。エミレーツ航空はなぜこれほどまでに資金を増やすことができたのか。それは石油資源からの利益ではなく、計画的な経営方針の成果だそうです。

 元来ドバイはヨーロッパとアジアをつなぐ交易の街として価値が見出された場所です。かつてオランダ、イギリスなどが領土を獲得するため争いました。最終的にイギリスの支配下に置かれていましたが、1971年に独立し現在に至ります。建国からちょうど40年が経つ2011年を記念し、街中にポスターが貼られていました。

 彼らはそういった歴史から、自分達の土地が世界からどのように評価されるのかきちんと分析していました。そこでエミレーツ航空がとった主な経営戦略は、ドバイに人を呼び込むのではなく、ドバイを中継地とした世界各地への連絡便を充実し顧客を増やそうとするものでした。この方針設定は成功でエミレーツ航空は着々と利益を上げています。

 そんなドバイ国際空港は入国するなり早速豪華だ!という話を聞いていたので、どうなのかな~とわくわくしていましたが、僕が降りたのはターミナル1で古いほうのターミナル。うわさの豪華さはエミレーツ航空のみが乗り入れる新しいターミナル3の方でした。まぁそれでもターミナル1も大きくてかなり清潔感のあるところでした。(やはりお金が必要である・・・)

 さて、空港に着いたのは午前3時なので空港で明け方まで時間をつぶすことに。自分はホテルではなくユースホステルを利用するので、タクシーだともしかしたら迷うかもしれないということで市街電車が動くまで待つことにしました。エミレーツ航空利用だと、空港内でスパやマッサージに行けるそうですよ。(やはりお金が必要である・・・)

 6時になり電車が動き出したので、早速ドバイ観光の始まりです。まずドバイ1つ目の驚き、それは市街電車のクオリティの高さです!初めは若干戸惑いますが、慣れるとチョー利用しやすいです、やばいっす。

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 新しいからか、床はぴっかぴか。周りが基本的に砂なので泥のような汚れはありません。もっとも、ものすごい数の清掃員や駅員がいるので絶えず綺麗な状態に保たれています。この市街電車はドバイメトロと呼ばれ、世界一長い無人電車となっています。乗り降りもご覧のように安心。路線は今のところ2本なので慣れてしまえば簡単に利用できます。とりあえず言いたいのは、安い!簡単!安心。仮にドバイのメトロシステムの評価を100とするとパリは15ぐらいしか行かないかなと思います。日本の駅は平均して75ぐらいでしょうか。安心ですが、大きい駅は複雑なものが多いですし、料金体系が細かく旅行者には難しいというところがマイナスポイントです。パリは様々な点でネガティブな評価しかありません。ぶっちゃけ論外レベルです。書いていてパリのひどさが際立ち、段々腹立たしくなってきました(笑)

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 ほんと、驚くくらいほこり一つ落ちてません。何度も言いますが、やばいっす。利用しているうちに少し考えるようになりました。

「どうしてこんなに利用しやすいんだ??」

 なんかどう表現すべきか戸惑うのですが、なぜか初めてなのにしっくりくるんですよね。何だろう、この妙なフィット感は。そんなとき電車の中である事実を発見します。実はドバイメトロに使われている車両は近畿車輛という会社が製造した日本製です。おお!日本製だったのか、と思いインターネットで調べてみるとさらに驚きの事実が。実はドバイメトロの開発を手がけた5つの会社のうち4社が日本企業だったのです。三菱商事、三菱重工業、大林組、鹿島建設、そしてトルコの企業です。

 なるほど、総合商社、建設会社の日本最大手企業ががっつり参加してますね。やっぱさすが三菱商事なんですね。ドバイという金をがっぽり出してくれるクライアントにいち早くコンタクトをとり、日本の高い技術力を惜しみなく使えるプロジェクトを立ち上げる。そして完成に導く。ハイセンスを感じます。

 まぁ、僕がなんとなく感じた妙な居心地の良さは設計を手がけたのが日本人だったからということでした。長い通路には必ず平らなエスカレータ(固有名詞ってありましたっけ??)が設置されていますし、使いやすい改札システム。階段の手すりには足元が見やすいようLEDが使用。券売機は扱いやすいタッチパネル式。クレジットカードはもちろん、硬貨も紙幣もきちんと使えます。路線図も見やすいところにたくさん設置されていますし、デザインもかなり豪華な感じですが、決してけばけばしいものではない。これは予想ですが、空調もきっとエネルギー効率を考慮して設計されているでしょう。

 そして、別の面で驚くのは利用者の秩序です。後に説明しますが、ドバイに住む大半の人はインド人、パキスタン人、東アジア系などの出稼ぎできている外国人です。どうしても、低所得者の人々の平均的モラルは下がるので、それらの人々で占められる国はモラルが下がるのではないかと考えていましたが、全くそういったことはないです。多くの人々が乗換えをする大きな駅が1つあるのですが、そこでの静かさといったら仰天ものです!電車が低騒音のためでもあるからでしょうが、めちゃくちゃ静かです。よく考えてみると、フランスでもそんなに騒いでいるわけではないんですが、なぜかドバイでの静寂は印象的でした。

 ひとつ残念だったのが、「降りる人優先」のマナーが存在しないことでした。これは単純に、大多数の人間が新興国からの出稼ぎ労働者で、そういったマナーを知らないだけなんでしょう。そのうち浸透するでしょうか。次はかの有名な建物へ。