というわけで本文です!
この企画の意図や背景はこちらをどうぞ

さて内容が結構多岐に渡っているので何から語りましょうか。
(みーにんさんからは「これを見てプロとしてはこれは賛同できる、これは賛同できないなどを語ってください」と言われてます。)

いくつか重要そうな論題をピックしてそれについて考えを述べていきましょうか。

実力を選抜した方が運の影響が大きくなる
→その通り、というか当然ですよね。
ただそれでも「鳳凰卓より上の卓を作ろう」なんて意見も結構でてるところを見ると多くの人は「より上のレベルの者同士の戦い」を望んでいるような気はします。
そもそも「不特定多数の中で勝つ技術」と「選抜された者の中で勝つ技術」は違うという考えが一般的であり、メディアなどに名前を出す場合(プロ活動をする場合やネットの強者として本を出したりする場合)は後者が望まれる傾向があるような気がします。


麻雀界の発展の為に「日本一」を決める仕組みが必要。
→同意します。

そのためにルール統一が必要。
→基本的には同意します。ただ「一発裏ドラなし」のようなルールが完全に必要ないかと言うとそうも思いません。理由はそれはそれで「おもしろい」から。(これについては次項でも触れます)
そもそもルールを統一したところでそれとは違うルールを希望する者が別の団体を立ち上げるだけの話なので、現実的では無いというのもありますね。
あとプロも巷のフリー雀荘もネット麻雀もすべて基本はアリアリですが、ナシナシの麻雀をしてる人というのは結構いるように思います(正確な数字はわかりませんが)。このことからもルール統一は困難に思えます。
ただ困難だからやらなくていいというわけではないですし、30符4翻は7700か8000か、途中流局流し満貫やパオの有無など麻雀の本質の部分と関係ない部分はさっさと統一した方が良いと思います。個人的には現状の点数計算とかどう考えても歪なので101競技連盟の計算方法が広まるべきだと思うんですけどね。

ルール統一に向けてプロはなんかしてんの?
→少しずれるかもしれませんが、当団体の代表の土井は「プロのルールを一般的な大衆のルールに合わせるべき」という考えを持っており、具体的に
・最高位戦日本プロ麻雀協会のルールを変更(主に一発裏ドラを採用)
・日本プロ麻雀協会設立時にオカを採用
・全日本麻雀協会設立時に赤牌を採用

という成果をあげています。また、全日では「大衆に受け入れられるルール」を目指してルール改正する可能性もあります。

一方でプロ団体同士で統一するような動きがないのも確かです。上記にしても土井がいなければ少なくともプロ業界内だけは一発裏ドラオカなしで12000点前後の順位点というある程度統一されたルールが維持されていたかもしれない、と言うことも可能です。

私個人の考えとしては前項ともかぶりますが、「それぞれのルールの団体があるのはかまわない。その上で統一ルールを用いた共通の実力評価システムがあるのが理想」ということになります。ただ対局数等の問題で完全に統一すべき、となると難しいところではあります。


・団体Xに最も近い(日本一を決める構造に最も近い)のはネット麻雀である。
→その通りだと思います。タイトルを1つとることよりも天鳳位になるほうが実力の証明としてははるかに説得力があります。プロを名乗る私がこんなことを言うと怒られるのかもしれませんが、今時「(数十半荘の結果のみで決まるタイトル戦が)実力を正確に表している」なんてことを言うほうがむしろプロの品格や説得力を乏しめることになるでしょう。「つまり数十半荘の勝負で差がでるほどあなたの団体の他のプレイヤーは弱いのですか?」ということになってしまいます。

一方で参考記事「競技麻雀の魅力」で述べている理由から、どんなに対戦数が少ないタイトルであろうが、そのタイトルホルダーに私は最大限の敬意を抱きます。「実力の評価としては心もとないタイトル戦というシステム」ですが、そこに魅力を感じているからこそ私は競技麻雀をやっているともいえます。

さらに言うと、入会してからG1タイトル(鳳凰位、最高位、雀王など)を獲るまでには通常、最低でも数百半荘は打たなければなりませんし、それらの好成績が自団体はもちろん他団体でもタイトル戦のシード権につながる(=タイトルを獲る確率が高まり、その成績が他のシードに繋がる)など、一般的に思われているよりは「それまでに打ってきたトータルの成績が評価される」「実力のあるプレイヤーがタイトルをとりやすい」構造にはなっていると思います。
(あくまで一般的に思われているよりは、であって十分であるとは言いませんが)

すでにプロ連盟のインターネット麻雀選手権にはアサピンさんが、プロ協会の日本オープンと最高位戦の發王戦には天鳳予選を勝ち抜いたプレイヤーが代表として参加しています。
全日は現在「基礎工事」の段階なのでそういった大会はできていませんが、将来的に一般参加者や他団体の選手を募集する大会を開く場合は天鳳位が参加してくださるならプロのタイトルホルダーと同等のシード権を与えることは十分考えられる(むしろ自然な)ことだと思っています。 


一方で、短いタイトル戦だからこそメディアで扱いやすいという利点もあります。
「メディアとしておもしろいかどうか」は今回の日本一~という論点からはずれますが、先の全日のHPに書いてあるように私達は「麻雀プロをエンターテイメントの提供者」と定義しているので、プロ活動としては重要で意味のあることです。

というかこれこそが「プロ側の目指す道」だと思っています。
実力を示す為に現在の競技麻雀のシステムが不向きなのは認めます。ただ天鳳のように「まあ最低でも3000戦単位の成績を比べなきゃね」みたいなのが現実的でないのも事実なのです(これをする努力をプロが完全に放棄していいとは思いませんがそれについては後述)。
論考の中でとつげき東北氏は「女流プロ」を挙げていますが、女流プロに限らずに「どうだ俺たちはプロだぞ強いんだぞ」という以外のアピールをしなければならない(なぜならそういうアピールはもう通用しないから)と思います。

誤解されたく無いのはこの「エンターテイメントを重要視する」というのは実力はどうでもいいとか、真剣勝負ではないということではありません。例えば「鳴いて千点を和了にいくほうが得だが、盛り上げるために手役を狙う」などといった行為にはなんの価値もありません。(むしろ八百長と言ってもいい)
これは私の持論ですが、麻雀プロは
卓内ではアスリート 
卓外ではエンターテイナー
であるべきだと思っています。
すなわち対局中は観客を「魅せる」ことなど気にせずに得だと思うプレイをすべき。それを「魅せる」のは解説や実況、そもそも番組の企画者など卓外の人の仕事ということです。
例えば両面チーから入った1000点のバック仕掛けに対して「不安定な仕掛けで局収支的にも鉄チーとは言えないが、おそらく対面の河の切り順から手が早いのを感じて相対的な速度を合わせにいったんでしょう」といったような解説ができれば見てる人には「なるほどプロってよく考えてるな」と思ってもらえるんじゃないでしょうか。 
逆に言えばプロであることやそこでの成績が必ずしも実力の証明にならない以上はこういった能力をつけること、つけようと努力することがプロと名乗るうえでの「必須条件」であると考えます。

しかし当然、それならプロは実力の証明をしなくて良い、と思っているわけではありません。
その方法がネット麻雀しかないのならネット麻雀で3000戦くらい打って名刺代わりに成績を見せられるようにすべきかもしれません。 
またプロの対局の成績から少しでも実力を評価できる仕組みも考える必要があるでしょう。
上記した通り短期の対戦数でのタイトル戦という仕組みに私は不満を持っていませんが、例えばそれをすべて通算した成績の開示を行っていないのには疑問です。
もちろんタイトル戦という区切りごとに条件があるので普通の長期成績とは少し意味合いが変わるのですが、無いよりはマシでしょう。タイトルの他に「直近の平均順位ランキング500半荘部門、1000半荘部門」みたいなのがなんでないの?って思います。

一応全日では生涯成績という指標を作っています。(これは実力評価の他に、タイトル戦決勝などで優勝の目がなくなった場合にも生涯成績を上げる為に上の着順を目指す、すなわち目無し問題をなくす目的もあります。)

あとはスポーツの世界ランキングのように団体を超えたランキングでしょうか。
麻雀の場合はレーティングが一番いいですかね。そのうえで団体をまたいだタイトル戦を多くやる、とかそういうのが理想かなとは思いますね。



さてずいぶん長くなってしましました。
もともとの文章が長い上にそもそも私は文章をうまくまとめる能力が著しく低いので・・・
私のこの考えに対する意見や、私が拾ってない部分に対してこれについて述べて欲しいというのをみーにんさんにコメントしていただいて議論を進めたいと思います。よろしくお願いいたします。