通称「バカ本」を読みました。
感想から言うと非常に晴らしかったです。
久々に戦術書を読んでて「役に立ってる」「これのおかげで強くなれる」と感じました。

一部はキンマに掲載されていたものだと思いますが、それを読む前にAmazonの商品紹介を見たときは正直あまり期待していませんでした。
もくじとして各章のトピックが書いてあるんですが、これだけの人たちを集めて「愚形即リ―すべきか」とか「リーチにどれくらい押すか」とかそんなレベルの話ってどうなの、と思ったんですよ。5年前のトピックじゃねーか、と。
そういうセオリー的な話を、まだ知らない人のためにわかりやすく書く人というのは常に必要だけど、アサピンさんとか鈴木たろうさんに求めるのはそうじゃなくてもっとマニアックな話でしょ!と感じました。

けどこの認識は誤りでした。
そういうここ数年で浸透したセオリーは前提としてある上で、強者がどう考えるのか、どういった状況ならセオリーが覆るのか、覆る状況というのはどれくらいあるのか、とこれまでの戦術書では踏み込めなかったところにがんがん踏み込んでいきます。
戦術書マニアの私が満足できるくらいマニアックであり、間違いなく2016年の最先端の本でした。

それでいて読みやすい。
読みやすいのは文章量が少ない影響もありますが、その少ない文章の中に知りたかったことだけがしっかりつまっているので説明不足を感じることはまったくありませんでした。

「複数の強者に意見を聴く本」というのはそれほど珍しいわけではありません。
マイナビからでている進取果敢(協会プロ)や比嘉本(鳳凰民)、また福地本にも福地先生の解説の他に強者が回答しているものがあります。
これらの本とバカ本が決定的に違う点として、何切るではない、すなわち特定の牌姿に対する回答ではないという点が挙げられます。
もちろん牌姿はでてきますが、それはあくまで説明の補助であり、その牌姿の正解を求めることは本質ではありません。

それゆえバカ本の内容を「抽象的である」と感じる人もいるでしょう。

「具体的」
「抽象的」

よく聞く言葉です。
そして多くの場合は「具体的」であることがメリットとして語られます。
けど必ずしもそうでしょうか?

確かに特定の牌姿の解説は具体的であり、そこに書かれている内容自体は理解しやすくなります。一方でささいな牌姿や状況の違いに対する対応力は身に付きづらいと言えます。

強くなればなるほど、細かな例外ケースへの対応で差がつくのが麻雀。
具体的な例だけではそのすべてはとてもじゃありませんがカバーできません。

だから強者の「考え方を学ぶ」。
これが私が私自身が強くなるために今一番求めてることです。
高度かつ正確な「抽象化」とは思考の「一般化」であり、より多くの場面で選択に影響する「雀力」の形成だと思います。


そういう意味で戦術書を何冊も読んでそれを信用して自分のフォームを作っている人や、七段以上で行き詰っている人にとってはマストバイ、絶対読んで損はしない本だと思います。
逆にそういう人で「もっと具体的な牌姿やデータがないと何言ってるかわからない」と感じる人は、麻雀のトレーニングの仕方を考えなおす段階に来ている、と言っても過言ではないかもしれません。


また、経験論なんかよりも数値的根拠(データ)のほうが説得力があるし役に立つと感じる人もいるかと思います。
けど私は少なくとも今のところは、強者の経験論というのは非常に価値のある情報ソースだと思っていますし、そのことは私の新刊の「よくわかる麻雀の勝ち方」にも書きました。
特に座談会ではみーにんさんnisiさんともそのことについて話しているので、データと経験論の話に興味がある人は是非一緒に読んでみてくださいw



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マイナビ麻雀BOOKS様より二作の戦術書を出版させていただいております。
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