司法修習関係のキーワードでたどり着く人が結構いるので,記事を再構築することにします。
第1 白表紙

・刑事第一審公判手続の概要(解説)・・・修習開始前に必ず一読しておく。
・刑事判決書起案の手引・・・起案の際,とにかく参照することが多い。
・刑事裁判修習読本・・・必要なことはだいたいこれに載っている。設問もやる。
・法令の適用について・・・適条問題を解くために必読。

第2 白表紙以外

石井 一正 『刑事事実認定入門』

刑事事実認定入門刑事事実認定入門
石井 一正

オススメ度:★★★☆☆
使用法:通読
⇒ 本書は,刑事事実認定の入門用テキストとして書かれたもので,自白,共犯者の供述の信用性,犯人識別供述等の信用性,犯人性の認定,盗品の近接所持と窃盗犯人の認定,殺意,共謀の認定等につき,わかりやすく満遍なく基本的説明がなされている。
 事実認定起案の前提となる基本的知識はこれと前記『読本』とで何とかなるかなあという感じ。
 

『実践的刑事事実認定と情況証拠』

実践的刑事事実認定と情況証拠 再訂版実践的刑事事実認定と情況証拠 再訂版
植村 立郎

オススメ度:★★★★☆
使用法:通読
⇒ 薄くて1日で読める。刑事事実認定における要件事実的思考の意義と必要性について,判例を分析しつつ説明している。

『刑事事実認定の基本問題』

刑事事実認定の基本問題刑事事実認定の基本問題
木谷 明

オススメ度:★★★★☆
使用法:拾い読み
⇒ 実務家による刑事事実認定の実践的な論文集。裁判員裁判を強く意識している点で,後掲の事実認定本にない独自性がある。正当防衛などは後掲『50選』よりも分かりやすく,故意の認定など読み応えがある項も多い。

小林 充 香城 敏麿『刑事事実認定―裁判例の総合的研究 (上)・(下)』

刑事事実認定―裁判例の総合的研究 (上)刑事事実認定―裁判例の総合的研究 (上)
小林 充 香城 敏麿

刑事事実認定―裁判例の総合的研究 (下)刑事事実認定―裁判例の総合的研究 (下)
小林 充 香城 敏麿

オススメ度:★★★☆☆
使用法:通読
⇒ 事実認定の過程,判断基準を分かりやすく解説している良書。ただし,1994年出版と古い。
 内容的には下記50選と重複が多く,LS時代時代から50選を使っていた私は「犯人性」の項などをつまみ食いするにとどまった。
 

小林 充 植村 立郎『刑事事実認定重要判決50選』

刑事事実認定重要判決50選 補訂版 上巻刑事事実認定重要判決50選 補訂版 上巻
小林 充 植村 立郎

刑事事実認定重要判決50選 補訂版 下巻刑事事実認定重要判決50選 補訂版 下巻
小林 充 植村 立郎

オススメ度:★★★★★
使用法:通読
⇒ 事実認定における判例の判断基準が豊富に記されており,新司対策としても修習用としても有用。私はLS時代から愛用しており,7~8回は全体を通読した。
 修習時は「殺意」「近接所持による窃盗犯人の認定」「供述証拠の信用性」「共謀の認定」「正当防衛」などを重点的に読むとよいと思う。
 

石井 一正『刑事実務証拠法』

刑事実務証拠法刑事実務証拠法
石井 一正

オススメ度:★★★★★
使用法:参考書として
⇒ 証拠調べの準備から,証拠調べの手続・内容,証拠評価まで,端的に解説がなされている。刑裁修習中は割と時間があるので,証拠法の理解を深めるため,小問対策も兼ねて,この1冊くらいは読んでおくといいのでは。

 

平野 龍一 松尾 浩也編『新実例刑事訴訟法』Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ


新実例刑事訴訟法〈1〉捜査新実例刑事訴訟法〈1〉捜査
平野 龍一 松尾 浩也


新実例刑事訴訟法〈2〉公訴の提起及び公判新実例刑事訴訟法〈2〉公訴の提起及び公判
平野 龍一 松尾 浩也


新実例刑事訴訟法〈3〉証拠・裁判・上訴新実例刑事訴訟法〈3〉証拠・裁判・上訴
平野 龍一 松尾 浩也

オススメ度:★★★★☆(特にⅡ・Ⅲ)
使用法:通読
⇒修習前に通読し,修習中には適宜つまみ食いして読んだシリーズ。。
 演習書の体裁を取っているが,設問自体は非常に短く,解説を読むのがメインとなる。捜査などは古さを感じさせる部分も結構あるが,修習生は読んでおいて損はない。小問対策にもⅡ・Ⅲは役立つのでは。
 

実践! 刑事証人尋問技術 ― 事例から学ぶ尋問のダイヤモンドルール


実践! 刑事証人尋問技術 ― 事例から学ぶ尋問のダイヤモンドルール(DVD付) (GENJIN刑事弁護シリーズ (11))実践! 刑事証人尋問技術 ― 事例から学ぶ尋問のダイヤモンドルール(DVD付) (GENJIN刑事弁護シリーズ (11))
ダイヤモンドルール研究会ワーキンググループ

オススメ度:★★★★
使用法:修習時間中ヒマな時に読む
⇒ 主尋問,反対尋問,異議のテクニックについて,弁護人が無罪を勝ち取った実例などをもとに,具体的・実践的な解説がなされている。
 これを読んでから傍聴に臨むと,弁護人の尋問を聞きながら「その質問じゃあ弁解を許してしまうよなあ」,「こう訊いた方がいいのになあ」などと(無責任な)当事者意識でイメージを湧かすことができて面白いはず。

『条解刑事訴訟法』

条解刑事訴訟法 第4版条解刑事訴訟法 第4版
松本 時夫

オススメ度:★★★★★
使用法:調べ物(のとっかかり)
⇒ 自分用を1個用意して教科書代わりに。いろんなところで使うので,我慢せず買う。

『量刑判断の実際』

量刑判断の実際 第3版量刑判断の実際 第3版
原田 國男

オススメ度:★★★★★
使用法:修習時間中堂々と読む
⇒ 裁判官が,どのような思考プロセスで量刑判断をするかを知る本。結構難解な部分もあるが,全体的にはかなり読みやすく,B/P志望者にとっても得るものは大きいはず。