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実務系:民事要件事実

充実度が高い要件事実マニュアルの最新版

 先月末で,要件事実マニュアルの第4版が出揃いました。私も全冊購入しました。
 訴訟案件では要件事実マニュアルの該当部分を確認する癖がついている弁護士の方が相当数いらっしゃるのではないかと思いますが,最新版では記述がさらに拡充され,特に自分が明るくない分野の事件が来たときには本当に頼りになる存在であると思います。私も,最近担当した,専門外である家事事件も,要件事実マニュアル第5版が非常に参考になりました。
 新司法受験生の方にも,第1巻,第2巻は本当におすすめです。各訴訟物ごとに判例実務に即した実体法の整理がコンパクトになされています。 
 
要件事実マニュアル 第1巻(第4版)総論・民法1
要件事実マニュアル 第1巻(第4版)総論・民法1岡口 基一

ぎょうせい 2013-10-31
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要件事実マニュアル 第2巻(第4版)民法2 要件事実マニュアル 第3巻(第4版) 商事・保険・手形・執行・破産・知的財産
要件事実マニュアル 第4巻(第4版) 過払金・消費者保護・行政・労働
要件事実マニュアル 第5巻(第4版) 家事事件・人事訴訟・DV

必携書「民事裁判実務の基礎」の第2版が完成!5

 「民事裁判実務の基礎」の第2版が出ました。初版のウイークポイントは事実認定の記述が薄いこと,30講のような演習問題がないことでしたが,下巻で事実認定の記述が大幅に拡充され,また演習問題が付いたことでウイークポイントが解消されました。
 司法試験対策としては,時間がなければ上巻のみ押さえてもよいかと思いますが,書証(第17講)あたりは非常に記述がわかりやすく,将来的には必要になる知識なので押さえておいてもよいかと思います。
 修習生にとっては下巻が役立つことでしょう。

 なお,貸借型理論については,司研の改説と連動して,記述が改められており,それについての説明も比較的詳しくなされています。

民事裁判実務の基礎 上巻民事裁判実務の基礎 上巻 第1部:基本構造・訴訟物 第2部:要件事実
大島 眞一
民事法研究会 2013-05

第1部 基本構造・訴訟物
 第1講 民事訴訟の基本構造
 第2講 訴訟物
第2部 要件事実
 第3講 要件事実総論
 第4講 売買に関する請求1
 第5講 売買に関する請求2
 第6講 売買に関する請求3
 第7講 売買に関する請求4
 第8講 賃金・保証に関する請求
 第9講 不動産明渡しに関する請求
 第10講 不動産登記に関する請求
 第11講 賃貸借に関する請求1
 第12講 賃貸借に関する請求2
 第13講 動産・請負に関する請求
 第14講 債権譲渡に関する請求
 第15講 その他

民事裁判実務の基礎 下巻民事裁判実務の基礎 下巻 第3部:事実認定 第4部:演習問題
大島 眞一
民事法研究会 2013-05

第3部 事実認定
 第16講 事実認定総論
 第17講 書証
 第18講 証言
 第19講 判断の構造
 第20講 事実認定を深める
 第21講 紛争類型別の事実認定
 第22講 実践に向けて
第4部 演習問題
 第23講 要件事実問題1
 第24講 要件事実問題2
 第25講 要件事実・争点整理問題1
 第26講 要件事実・争点整理問題2
 第27講 要件事実・争点整理問題3
 第28講 要件事実・争点整理問題4
 第29講 要件事実・争点整理問題5
 第30講 事実認定問題

要件事実問題集(第3版)出版

4785719605要件事実問題集(第3版)
岡口 基一
商事法務 2012-03

 『要件事実問題集』の新刊が出ました。司法研修所の貸借型理論の改説にも対応しており,このスピーディーさは優秀な実務家ならではというか,他の学者本なども見習ってほしいところ。
 司法修習生は集合修習前にゼミや独学で一通りやっておくと,集合修習の民裁起案も余裕を持って取り組めるはず。司法試験の先を見据えたハイレベルな新司法試験受験者にも適しています。

要件事実マニュアル 第1巻(第3版)総論・民法1要件事実マニュアル 第1巻(第3版)総論・民法1
岡口 基一

要件事実マニュアル 第4巻(第3版)過払金・消費者保護・行政・労働 要件事実マニュアル 第2巻(第3版) 民法2 要件事実マニュアル 第3巻(第3版) 商事・保険・手形・執行・破産・知的財産 要件事実マニュアル〈5〉家事事件・人事訴訟・DV

「新問題研究 要件事実」の煮え切らない貸借型の説明

 今日は本屋に寄った際,最近出版された「新問題研究 要件事実」が山積みになっていたため,消費貸借契約に基づく貸金返還請求の部分を読んでみました。アルコールの入った頭で急いで読んできただけなので正確性を欠く疑いが強いですが,私が覚えている限りでは,以下のようなロジックで要件事実を導出していました(本当にうろ覚えなので間違いがあったら指摘をお願いします。)。


・貸借型の契約は,目的物を借主に使用させることを目的とする契約であり,契約成立から目的物返還まで一定期間がなければ契約目的が達成できない。
・そういった契約の性質上,貸主は一定期間,目的物の返還を請求しないという拘束を受ける。
・そうすると,契約が終了してはじめて,目的物返還請求権が発生するというべきである。

上記ロジックから導出されたstg「消費貸借契約に基づく貸金返還請求権」の請求原因事実は,以下のとおりである。

【期限の定めがある場合】
1 金銭消費貸借の成立
 (1) 金銭授受
 (2) 返還合意
2 金銭消費貸借の終了
 (3) 弁済期の合意
 (4) 弁済期の到来

【期限の定めがない場合】
1 金銭消費貸借の成立
 (1) 金銭授受
 (2) 返還合意
2 金銭消費貸借の終了
 (3) 催告
 (4) 催告後相当期間の経過

 上記のような「新問題研究」の記述により,本ブログで以前発信したとおり,司法研修所が「弁済期の合意」を契約の本質的要素であるとする従前の理論を廃棄し,「合意存在構成」から「合意欠缺構成」に移行した(山本敬三『民法講義検檻院〃戚鵝截械沓掘腺械牽以濃仮函砲海箸鰐棲里砲覆蠅泙靴拭
 しかしながら,同書の説明を読んで,何とも煮え切らないというか,従来の貸借型理論への未練が窺えるというか,逡巡や躊躇を感じるのは私だけなのでしょうか。
 いずれにせよ,このブログの読者の大半を占めるであろう法科大学院生,新司法試験受験生の方々は,新問題研究要件事実の該当箇所を一読し,要件事実を導くプロセスを理解されるといいかと思います。決して暗記しようとはせず,なぜそのような導出プロセスを採用したか,実体法の規定や解釈と絡めて考えてみることが大切だと思います。
受験新報 2011年 10月号 [雑誌]受験新報 2011年 10月号 [雑誌]

 
 ちなみに,近くに置いてあった『受験新報』2011年10月号(最新刊)には,「論点パターンから学ぶ要件事実」と題する,要件事実を導く過程を論証パターン化した(類型別の記述を抽出・要約した)特集が組まれておりましたが,「弁済期の合意は不可欠な契約の要素である」とする改説前の立場で「論点パターン」が書かれておりました(笑)。言うまでもないですが,こんな特集を読んで,論証や要件事実を丸暗記するようなことは無意味なのでやめましょう。家族法の要点整理の方はよくまとまっていましたが。
 そのほか,「新問題研究」においては,譲受債権請求訴訟の章がなくなっていました。どういう意図なのかは知りませんが,債権譲渡の要件事実は頭の体操になるというか,LS時代にも,潮見佳男『プラクティス民法債権総論』の要件事実表等を見て,債務者対抗要件,第三者対抗要件に関する知識が整理された感があるので,その説明を省くのはどうなのかなと思った次第です。
 
 最後に質問に対する回答を1つ。スーさんから。
手形法の教科書を紹介していただき、ありがとうございます。
早川 徹先生の教科書の紹介文を読んで質問したくなったことが一つあります。

この本は基本書ですがとてもコンパクトです。ただ、直前期に「数時間で回す」というのは、
どのような感じで読んでいるのでしょうか。短時間で一冊を回したことがないので、もう少し
具体的に教えていただけないでしょうか。よろしくお願いします。
 早川徹先生の『基本講義 手形・小切手法』は,手形・小切手法の基本書としてはベストなものだと思います。
 「数時間で回す」の意味は,文字通り数時間で読み終えるということです。出てきた条文を六法で引き,マーカーで重要な部分,記憶が曖昧になっている部分,知識が浅い部分にラインを引き,事例では手を動かして関係図を書いたりして,243ページを6時間程度で通読していましたかね。
 新司法試験では,手形・小切手法は短答で出題されますが,一度じっくり勉強しておけば間違える確率が低い易しめの出題となっていますので,「捨てる」ということはせず,確実な得点源として確保しておきたいところです。
基本講義 手形・小切手法 (ライブラリ法学基本講義)基本講義 手形・小切手法 (ライブラリ法学基本講義)
早川 徹

 

司法研修所が「貸借型理論」を廃棄予定?

 しばらく放置した間に,質問が大量にたまっておりました。順に答えていきますので,お待ちくださいませ。
 さて,最近得た情報として,司法研修所が「貸借型理論」を廃棄するといいますか,いわゆる「合意存在構成」を捨てて「合意欠缺構成」に移行するとのこと。
 つまり,「貸借型の契約にあっては,返還時期の合意は,単なる法律行為の附款ではなく,その契約に不可欠の要素である」との前提から,従来は「返還時期の合意(定め)がない場合」→「弁済期を貸主が催告した時とする合意が存在する場合」と解して理論的整合性を維持しようとしていたものを,今後は端的に返還時期の合意が欠缺する場合を肯定するということです。
 合意欠缺構成によれば,消費貸借契約に基づく貸金返還請求における,返還時期の合意がない場合の請求原因事実は,(あ)金銭授受,(い)返還合意,(う)催告,(え)催告後相当期間経過となります。
 このあたりの理論の異同点は,山本敬三『民法講義〈4‐1〉契約』,あるいは下掲『要件事実マニュアル 第2巻』で把握できますのでご参照ください。事務所に置きっぱなしで現在手元にないので,参照頁は摘示できず申し訳ありません。
 
 ただし,あくまで「予定」ですのでご注意を。


4324090572要件事実マニュアル 第2巻(第3版) 民法2
岡口 基一
ぎょうせい 2010-09-24


 

要件事実マニュアル&要件事実問題集改訂

要件事実マニュアル 第3版の感想

要件事実マニュアル 第1巻(第3版)総論・民法1要件事実マニュアル 第1巻(第3版)総論・民法1
岡口 基一

要件事実マニュアル 第2巻(第3版) 民法2 要件事実マニュアル 第3巻(第3版) 商事・保険・手形・執行・破産・知的財産 要件事実マニュアル 第4巻(第3版)過払金・消費者保護・行政・労働 要件事実マニュアル〈5〉家事事件・人事訴訟・DV 訴訟に勝つ実践的文章術
 先々月だったか,消費者契約法の要件事実などを確認するため,要件事実マニュアル第4巻(過払金・消費者保護・行政・労働)を購入しました。いまだに持っている敬三さんの民法講義1にも消費者契約法の主張立証の構造は載っているのですが,やはり裏を取りたいと思って要件事実マニュアルに当たりました。
 あまりに出来が良いので,第1巻,第2巻も買い換えました。ロースクール在籍時から旧版を数年使っていましたが(周りの6割くらいは使用していたと思います),第3版になってさらに使いやすくなっています。
 具体的には,
・要件事実部分の背景がグレーになったため,すぐ見つけやすくなった(これまでは事実摘示例のみがグレーになっていました)。
・旧版は1巻と2巻に契約法が分断されていたが,第3版では契約法は2巻のみに収録された(旧版も使い込んでくると,賃貸借は第2巻にあると覚えますが,やはりはっきり分かれていると便利です)
・補足説明が増強されている(LS生にとっても,各請求ごとの要点の確認にかなり有用と思われます)
・参照判例・参照文献が一段と豊富になった(マニュアルを出発点にいろんな文献,しかも修習生,LS生に親しみのある教科書などにあたることができます)
・ついに索引が付いた!(検索性,情報へのアクセス性の点が改善されています)
などなど。
 今日パラパラめくっていたころ,不法行為の要件事実なども微妙に変わっています。まだ新版をほとんど使いこなしていませんので,また気がついたことがあったらご報告致します。
 旧版を所有している方も今回ばかりは買い換えた方がいいと思います。

要件事実問題集 第2版

4785718145要件事実問題集 第2版
岡口 基一
商事法務 2010-11

 また,『要件事実問題集』も第2版が刊行されました。ほぼ研修所の出題形式に則っていますし,研修所独特の用語を新たに解説で用いるなど,「修習生必携」(民裁対策)の性格をより強めたことは言うまでもないですが,新63期の方々はもう読まれないと思われますので,新64期,旧65期の修習生,ハイレベルな新司法試験受験者向けですね。ゼミで使用しても,自習で使用しても,費用対効果は高い本ですので,じっくり取り組んで下さい。
 修習始まってしまうと時間がないので,できれば新司受験後・修習開始前にやるといいですね。土日のヒマな時に修習生数人集めて勉強会をやってもいいと思いますが,そんなタフな修習生が周りにどれだけいたかと問われると…。
 また,設問形式に関しては,訴訟物,主張整理,釈明事項を書かせるなど予備試験対策としても役に立つと思います。但し,要件事実の予備知識がない学部生などは,『完全講義 民事裁判実務の基礎―訴訟物・要件事実・事実認定』で基礎固めをしてからじゃないとチンプンカンプンでしょう。






要件事実の教科書・問題集・演習書

 実務系科目の教科書類については,新司合格後の司法修習の際に使用したものの方が多い。そこで,現時点に評価の視座を置き,新司法試験対策に有用だと思われるものを紹介していきたい。
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岡口 基一『要件事実マニュアル』

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要件事実マニュアル 第1巻(第3版)総論・民法1要件事実マニュアル 第1巻(第3版)総論・民法1


要件事実マニュアル 第2巻(第3版) 民法2要件事実マニュアル 第2巻(第3版) 民法2
岡口 基一


要件事実マニュアル 第3巻(第3版) 商事・保険・手形・執行・破産・知的財産要件事実マニュアル 第3巻(第3版) 商事・保険・手形・執行・破産・知的財産

要件事実マニュアル 第4巻(第3版)過払金・消費者保護・行政・労働要件事実マニュアル 第4巻(第3版)過払金・消費者保護・行政・労働
岡口 基一

要件事実マニュアル〈5〉家事事件・人事訴訟・DV要件事実マニュアル〈5〉家事事件・人事訴訟・DV
岡口 基一

一口評価:危険なマニュアル
レベル:基礎〜標準〜発展
推奨使用法:参考書(適宜参照)
→ロースクール時代には,5人に1人程度が上・下巻を持っていた記憶がある。本書を見れば,『民法総合・事例演習』や,ロースクールの民法の課題がすんなり解けてしまうことが多く,私にとっても虎の巻として役立っていた。本書を傍らにおいて使うことで,要件事実を分かったつもりでいた。
 しかしながら,ロースクールで要件事実の授業が始まると,自分はただマニュアルを見て要件事実を暗記しているだけで,理解が浅いことを痛感させられた。マニュアルで得た知識よりも,優秀な実務家教官に習った授業での知識の方が,要件事実の理解にとってははるかに役だったと思っている。
 本書はあくまで「マニュアル」であり,要件事実の基礎を理解・記憶すべきロースクール時代に使用すべき本ではないのかもしれない。本書から入ると基礎も理解せず暗記に流れる危険があり,やめたほうがいいと思う。

 

伊藤 滋夫他『ケースブック要件事実・事実認定』

ケースブック要件事実・事実認定ケースブック要件事実・事実認定
伊藤 滋夫 山崎 敏彦

一口評価:実体法と要件事実の架橋
レベル:標準〜発展
推奨使用法:問題演習
→私が使用していた要件事実&事実認定の演習書。岡口基一『要件事実問題集』は新司受験生には明らかにオーバースペックだが,こちらは民法総則,物権,担保物権,債権総論,契約,不当利得,不法行為,親族相続の各テーマに沿った長文事例を題材に,要件事実や事実認定の基礎を身につけるものであり,実体法との関連性が強く,新司対策として有用と思われる。
 例えば,平成22年度の民事系大大問の問題1などは,本書で演習する内容に近く,本書をやっていれば余裕で解けるもの。第1編・総論を読んでいるだけでも(反対間接事実等),差が出たのではないかと思われる。

大島 眞一 『完全講義 民事裁判実務の基礎―訴訟物・要件事実・事実認定』

完全講義 民事裁判実務の基礎―訴訟物・要件事実・事実認定完全講義 民事裁判実務の基礎―訴訟物・要件事実・事実認定
大島 眞一

一口評価:要件事実を学ぶ唯一無二の「基本書」
レベル:基礎〜標準
推奨使用法:精読
→本屋の書棚に置いてあった1冊で,何気なくパラパラめくって読んでいたところ,要件事実を学ぶのにこんな分かりやすい本ができたのかと衝撃を受けたもの。要件事実を独習するなら,いまや30講か本書という感じではなかろうか(できれば両方読むとよい)。どちらか1冊ということだと,ロースクール生には,懇切丁寧な説明が際立つ本書の方を推したい。事実認定についても,二段の推定等,新司対策として必要なものはコンパクトに詰まっている。できるだけ早めに読んで,2〜3回読み直すとよい。

『要件事実論30講』

要件事実論30講 第2版要件事実論30講 第2版
村田 渉 後藤 巻則 高橋 文清 大塚 直 村上 正敏 山野目 章夫 三角 比呂

一口評価:超良書だが合格後に取っておいてもいい
レベル:基礎〜標準〜発展
推奨使用法:精読&主張整理
→「第1部 要件事実論の基礎」は必ず読む。要件事実の基礎理解に必要なエッセンスが詰まっている。
 「第2部 要件事実論の展開」はできるだけ手を動かして,訴訟物と請求原因,抗弁,再抗弁…を書いてみる。解けなかったらそのまま解説を読み進んでもよい。『完全講義 民事裁判実務の基礎』を読んだ後であれば,7割くらいは解けるはずだが,本書から入った人は解説を読んでしまった方が早いかも。
 「第3部 演習問題」は時間があれば解く。解説はないがブロック・ダイヤグラムが付いている。新司対策としては第2部までで十分。
 

加藤 新太郎他『要件事実の考え方と実務』

要件事実の考え方と実務要件事実の考え方と実務
加藤 新太郎 細野 敦

→代表的な訴訟類型ごとに要件事実を分かりやすく説明している。
 ただ,『完全講義 民事裁判実務の基礎―訴訟物・要件事実・事実認定』と比べると網羅性も低く,早めにざっと回したい人向けか。

岡口 基一『要件事実問題集』

要件事実問題集要件事実問題集
岡口 基一

一口評価:やり尽くした人がやる上級書
レベル:標準〜発展
推奨使用法:問題を解く
→ロースクールの実務系科目でも本書レベルの問題を扱うことがあることからすれば,ロースクール生にとっても役に立つことは間違いないが,やはりほとんどの受験生にとってはオーバースペックであり,新司後にとっておくべきだと思う。
 『完全講義 民事裁判実務の基礎―訴訟物・要件事実・事実認定』『要件事実論30講』でインプットを終え,さらに知識を定着させるべくアウトプット用の素材を探している上級者にはおすすめできる。

伊藤 滋夫編『"民事要件事実講座〈3〉・〈4〉』

民事要件事実講座〈3〉民法1―債権総論・契約民事要件事実講座〈3〉民法1―債権総論・契約
伊藤 滋夫

民事要件事実講座〈4〉民法2―物権・不当利得・不法行為民事要件事実講座〈4〉民法2―物権・不当利得・不法行為
伊藤 滋夫

一口評価:手元に置きたい要件事実の参考書
レベル:基礎〜標準〜発展
推奨使用法:参考書
→裁判官,弁護士,学者それぞれの視点から要件事実の機能を論じ,理論と実務の両面から各分野ともかなり掘り下げた説明がなされている。民法総則がタイトルにないが,〈3〉に収録されている。LS在学中ずっと手元に置き,時々参照していた。

大江忠『要件事実ノート』

要件事実ノート要件事実ノート
法教育支援センター

要件事実ノート〈2〉重要判例と要件事実論要件事実ノート〈2〉重要判例と要件事実論
大江 忠 法教育支援センター

一口評価:司研『紛争類型別の要件事実』の行間を埋める虎の巻
レベル:標準〜発展
推奨使用法:副読本
→『紛争類型別の要件事実』を読む学生が疑問に感じたり,行き詰まったりするようなポイントにつき,Q&A形式で解答が示されている。『紛争類型別の要件事実』が難解と感じる人は副読本として用いるとよい。〈2〉は要件事実論の学習のため重要な判例をピックアップして,判例との連関の中で要件事実を学ぶ。

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