「来年度からロー生」さんからの質問です。
Q:「 いつもブログ参考にさせていただいてます。

来年度から某私大ローに通う予定なのですが、判例など検索サイトをいくつか利用可能となっているようです。ロースクールでの判例等の検索ツールをどのように活用していたか教えていただけるとうれしいです。
 まずは,ロースクール合格おめでとうございます。ロースクールの教育内容・水準についてはいろいろ賛否両論あるところですが,私自身は,ロースクールで身につけたことが法律実務家としての絶対的基盤となっていることを日々実感しているので,毎日同級生と法律論を戦わせて,可能限り多くの起案をして,有意義にロースクール生活を送ってください。
 さて,判例等の検索サイトの使い方ですが,ロースクール入ってしばらくしたらすぐ分かります(笑)。私も,
・インターネットでは,TKCのLEX/DB,第一法規のD1Law.com
・ローカルファイルでは,最高裁判例解説や判例タイムズ
などが使えましたが,1ヶ月もすると普通に使いこなしていました。
 ロースクールでの判例検索サイトの具体的な使い方としては,2つに大別できるでしょう。
(1)授業で扱う判例の全文や下級審の判決文を読むために使う
(2)課題を解くために,射程が及ぶと思われる類似事件の裁判例を探して,参考にする(パクる)。
の2つです。
 特に,(2)の使用法は実務家になってから多用するので,ロースクール時代からも積極的にやっておくとよいです。主には複数語を入れてのキーワード検索ですね。
 ちなみに,ロースクールでは,ほとんどこういった判例検索サイトを使わない人と,積極的に使う人がはっきり分かれていたような気がします。因果関係の有無は不明ですが,前者のタイプは司法試験合格率が低かったように記憶しています。
 目の前にある事件の解決に役立つ判例を探して,規範(要件・効果)を抽出して,その事件にあてはめて結論を導くという作業,疑問が生じたら文献を調べて理解を深めるという作業を2年3年と積み重ねるうちに,着実に差が開いていくのだと思います。
 司法試験受験に必要なものだけやっていればいいとばかりに,予備校本や趣旨規範ハンドブックを回して満足しているようなレベルに止まることなく,先を見据えた勉強を日々心がけると有意義なロースクール生活が送れると思います。
 偉そうですみませんが,ロースクール時代を思い出しての率直な意見です。
 法的文章の書き方なども,裁判官が書いた以下のような本を読んで研究して見てください。司法試験は論文試験が中心であるし,法律実務家は書面での説得が勝負です。自習室の席に座る時間の半分は起案に費やすくらいの気持ちで勉強に励んでください。応援しています。
法律文書作成の基本  Legal Reasoning and Legal Writing法律文書作成の基本  Legal Reasoning and Legal Writing
田中 豊

最高裁の暗闘 少数意見が時代を切り開く (朝日新書) 民事訴訟の基本原理と要件事実 民事弁護ガイドブック 訴訟に勝つ実践的文章術 ステップアップ民事事実認定