February 27, 2010

勝手にクロスカントリー男子4×10kmリレーに熱狂する

簡単にルールを説明すると、1チーム4人で構成。1周約3.3kmのコースを一人3周し、Exchange Areaで次の走者に「タッチ」して繋ぎます。タスキやバトンは無いです。4人のうち、第1・第2走者はクラシカル走法(スキー板を平行にして滑走する)、第3・第4走者はフリー走法(スケートみたいにハの字にして滑る)という決まりがあります。クラシカルとフリーのコースは微妙に異なりますが、スタジアム周辺は同じところを通ります。アンカーが最初にゴールしたチームが金メダル。

40kmリレーはスプリント競技ではなくディスタンスを得意とする選手で構成するのが望ましく、それと当然だけど、2つの走法のどっちかでも得意な選手を揃えて、選手の滑走順を考え、戦術を練ります。外でやる、というか山でやる競技なので、天候がめまぐるしく変わることがあるし、となると最終走者のワックスはあれじゃだめだとかコーチが忙しく指示を出したり、折れたストックの替わりを渡そうと全力疾走したり、自転車ロードレースみたく、「オマエ前走れよ」的な恫喝(※)を得意とする選手と、それにしぶとく耐える選手の心理戦があったりもします。
(※雪が降り始めた場合、新雪を滑るのには体力と神経を使う。前を行く選手のレーンを走る方が、体力的にも空力的にもありがたい)

よって、リレーに出走する国には総合力が無いとダメで、メンバーが揃わないからエントリーできないとか、バイアスロンの選手を借りてくる(今回のノルウェーがそう)とかいう事態になることも。日本は今回はメンバーが揃わずエントリーできませんでした。

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で、2月24日に行われた競技ですが、第1走者でわりとくっきりグループが分かれてしまいました。Group 1がスウェーデン、フランス、チェコ(←超ダークホース)、Group 2がノルウェー、ドイツ、ロシア、フィンランド、・・・くらいだったか。しかもGroup 1とGroup 2で結構差がついちゃったんです。

前回王者のイタリアなんて、どこ行ったんだ? っつう。実況アナの情報では、「今回のイタリアは、第1走者以外は37歳、35歳、37歳というアラフォー(とは言わなかったが)で揃えてきました!」とかいってたので、そのへん影響あった(とは思いたくないが)のかもしれません。

ちなみにこの実況アナ、「第3走者」が巧く言えないアナウンサーでした。これ豆知識な。

そこで、ノルウェーが遅れを取ってるのが結構な問題だったわけですよ。クロスカントリーちゅうたらあんた、赤唐辛子のようなレーシングスーツのノルウェーが先陣切ってるのが鉄板じゃないですか。実を言うとノルウェーはトリノでもメダルが獲れなかったので、今回もダメなら「お前らスウェーデンに統合すっからな」くらいな落ちぶれようです。ウソですけど、とりあえずトップのスウェーデンとは40秒くらい差がついちまっていました。

第2〜第3走者については思い切って端折りますが、スウェーデンが「おい、チェコ、前を行け」と五月蝿かったことだけは書いておく。チェコは従わない頑固者。

そしてレースは第4走者(アンカー)に。ここにノルウェーのペーター・ノートグってとんでもない選手がいまして、超速い。激ヤバ。他と明らかに違う。最後にきてやっと通常の3倍速い赤いのが出てきた。ノートグはGroup 2のトップに躍り出ます。Group 1内で駆け引きが続く中、後ろからノートグが一気に22秒差まで詰めてきました。このあたりから第3走者が言えなかった実況アナのテンションがおかしくなり出しました。ノートグの滑りは大きく、スピードもあり、まだまだ押さえ気味に行ってる前3人と勢いが全然違う。「これ、ありますね! ありますよ! メダルある! こちらのプロフィールによると『ノルウェーの赤い壁』なんて呼ばれてるそうです!」と興奮気味の実況。

壁?

クロスカントリーで壁が来るのがよくわからんな。アジアの壁なら分かるけど。ま、そこはいいか。

ラスト1周の地点で計測して、3位のフランスからはノルウェーは15秒差。確実に縮まってる。ここでスウェーデンの第4走者ヘルナーがスパート。フランスとチェコが「え〜・・・」つってる間にも、単独でズンズン後ろから迫り来るノルウェー。

そしてスウェーデンはスタジアムへ。あ〜、フランスとチェコの後ろにノルウェーが見えてきた。ノートグSUGEEEEEEEEE! はえええー。あっ、追いついた! 追いついたあー。ノートグ、メダル圏内に勝手に独りで入ってキター!!! 解説の人が「この中からメダルが獲れないチームが出てしまうんですねー」というくらい不思議。なぜ居るんだノルウェー。

スウェーデンの金メダルはもう決定。ここからは白熱の銀メダル争い。とりあえずノートグはフランスとチェコの前に出たんだけど、こっからちょっと自転車ロードレースで言うところの「お見合い状態」に入ります。どこでスパートかけるか様子見てる。

さあ銀メダル狙う3人衆、スタジアムに入ってきた。スウェーデンはもう観客から国旗受け取ってウィニングラン状態。おめでとうとりあえずしばらく無視。注目は銀メダル争い。バックストレートでノートグが猛スパート!!! 出た! 強い! 力強い! ノルウェー大逆転の銀メダル〜〜。

ひぃぃぃ〜〜。盛り上がった。

■最終結果
http://www.vancouver2010.com/olympic-cross-country-skiing/schedule-and-results/mens-4x10-km-relay-classic-free_ccm410101pw.html

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(男子の)クロスカントリー、五輪最終日に50kmのマススタート・クラシカルという私の大好きな競技が残っています。夏季五輪のマラソンに相当するんでしょうか。日本時間の夜中の開催なので、観てくれる人はまずいないでしょうが、長距離のクラシカルは本当に美しい競技で、オススメなのです。

そういえば、エストニアはリレーに大ベテランのヴェールパルを出すと言ってたらしいけど、出てませんでした。最後に観れるかな。大好きなんだけど。まー、私と同世代なのでね、厳しいかもしれません。

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この記事へのコメント
こんばんは。

以前書き込みをしたことのあるガナーです。
冬季五輪ベスト3が、バイアスロン・クロスカントリー・アルペン大回転、の私には管理人さんの更新内容ははたまらないです。今回はバイアスロンの虐げられ方が不満なんですが、最後のクロスカントリー男子50kmは生で観たいものです。

ジャンプやアルペンを放送するJSportsには、是非バイアスロンとクロスカントリーのw杯も放送して欲しいものです。
Posted by aki at February 28, 2010 02:10
ノルディック競技のファンって、ヒソーリいるもんなんですね。私は競技者でもなんでもないけど、なんかうれしいです。

第一、レーシングスーツにサングラスかけたクロスカントリーの選手って、スタイル良くて皆格好良くないですか?! 制服だと3割り増しみたいな。
Posted by miki at March 01, 2010 23:30