2010年10月23日

水の重さ

奄美大島に続いた大雨は、
甚大な被害を出した。
ほんとうに、言葉にならない。
現地の人の気持ちを思うと、
こんなふうに呑気にしている自分が恨めしくもある。
 
島の生活では、水は貴重品である。
海水はあれど、生活や生命維持のために使える水は限られている。
リゾートなどと言いながら島を訪ねる人々は、
現地で宝のように考えている水を
つい自分中心の価値観で踏みにじるようなことはしたくないものだ。
 
その水が、人々を襲う。
情け容赦もなく、自然は押し寄せる。
もちろん地震も恐ろしいが、
水は攻撃が長引く点でも対抗できない。
 
よく、生徒に水の怖さを教える。
算数の勉強につながるからだが、
海や川での安全教育でもあるつもりだ。
もう幾度かご紹介したが、改めて簡潔に示す。
 
水は、体積1立法センチメートルあたり、殆ど1グラムの重さをもつ。
この水の重さを当てさせるのである。
 
1リットルの水の重さは?
 
それが1キログラムであることの計算で、十分役立つ勉強となる。
しかし、1立方メートルをほぼこのくらいかと示して、
この重さはどうなるかと尋ねると、
たいていの子どもは勘違いをする。
 
それは、1トンある。
単純に言うと、その辺りを走る普通の乗用車くらいである。
 
川の水は、これくらいの量では澄まない。
山から水がどどっと来るとき、
それは、自動車何十台、何百台分が
水牛の群れのように自分を襲ってくるのと同じなのだ。
 
やられたら、命はないだろう。
 
奄美大島での豪雨による洪水も、
とんでもない重さのものがぶつかってきたことになる。
土砂崩れともなると、
さらに重いものとなる。
一撃でひとたまりもない。
 
災害救助法の発令とその後の各方面の動きの流れを
社会科で教えた。
これだけの人の知恵をもってしても、
水の威力というものには勝てない。
せめて子どもたちには、
決して軽い気持ちで、「危険」な場所に近づかず、
「危険」を冗談の材料になどしてはならないことを、
繰り返し語り聞かせるくらいしかできないが、
これからも続けていこうと思っている。

lc1baku at 00:14│Comments(0)TrackBack(0)自然と科学 | 教育

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