2010年12月04日

親が示せないもの1

JRの中で見たひとこま。
小学生、おそらく二年生か三年生くらいの、男の子。
つり革を、吊り輪のように使ってぶら下がった。
 
「やめなさい」横にいた両親らしい男女が言った。
「ちぎれるかもしれん」
すると子どもは、自分の体重を口にして、
それくらいでは切れるはずがない、と言った。
親(そう呼ぶ)は黙った。
 
その後も、その子は辺りをうろつくなどして、
ちょっと迷惑かなという態度を続けた。
しかし、ついにその親はこういうふうには言わなかった。
「してはいけない」「それはいけないことだ」
 
何も、このケースに限ったことではない。
親たちが、子どもに対して、
「それはしてはいけないことなのだ」
という戒めを与えることが、できなくなっている。
一線の内にとどまるべきこと、
超えてはいけない事柄が世の中にあるということ、
それを示すことが、できなくなっているように見えるのだ。
 
いや、どだいその親たち自身が、
超えてはいけない埒があるなど、
全く意識していない虞が十分にある。
教育できないという現象も確かにあるのだが、
それよりもむしろ、
教育する必要があることに全く気づいていないと思うのだ。
一線というものが存在することを、
親自身、そしてまた多分にそのまた親自身も、
もっていない可能性があるからだ。
 
(続く)


lc1baku at 00:13│Comments(0)TrackBack(0)精神 | ウォッチング

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