融資型クラウドファンディング「LCレンディング」代表取締役社長の山中健司です。
 IMG_0830
 写真中央の黒い細長いビルは、銀座2丁目中央通り沿いに位置する「ゼニア」というイタリアの高級ブランドなどが入居するビルです。
 角度を変えるとこのようなかんじ。
IMG_0825
 最近、このビルが売却されたのですが、2.8%という非常に低い利回りでの売買となったようです。
 「利回りが低い」ということは、収益(=賃料)に対しての「売却価格が高い」ということですが、1坪あたりに換算すると2億円超えの売買価格になります。

 ちなみに買主は、三菱商事系の「日本リテールファンド投資法人」というJ-REIT(不動産投資信託)。
 「利回り2.8%、坪2億円超」という取引は、過熱気味の不動産業界においてもさすがに驚きのニュースとして受けとめられています。

 銀座の商業不動産といえば、アベノミクス政策がスタートしたばかりの2013年に「ティファニー」の入居するビルをソフトバンクの孫正義さんが「個人で」高値買いしています。
 そのときの利回りも3%を切る超低利回りで話題になりました。

 ただ、孫さんの場合は、税金対策の側面もあったと推察されます。
 どういうことかというと、例えば「10億円」の資産をすべて現金で所有していた場合には「10億円」が相続税評価額となるので「10億円×相続税率」が相続税額になるのですが、これを不動産として所有することでケースバイケースですが相続税評価額そのものを大幅に下げることができます。
 例えば10億円の現金を不動産に変えることで相続税評価額が「5億円」に減額された場合には「5億円×相続税率」が相続税額となるわけです。
 これだけの不動産であれば相続税評価額は劇的に下がるでしょうから、現金で資産を保有している場合と比べると、100億円前後の相続税が合法的に減額できているのではないでしょうか。

 ついでにいえば、銀座でティファニーが入居しているビルであれば稀少性が非常に高いので、売却するとしても買い手には困らないはずです。そうした意味では現金と同じくらいの換金性がある資産といえるかもしれません。
 さらには、現金化する場合には、売却のタイミングもあるでしょうが、かなりの確率で買った値段よりも高く売ることができるのではないかとも思われます。

 話がそれましたが、J-REITについては相続税評価額を下げるという事情はまったく無関係です。
 ということは、買主としては、純粋に不動産投資の観点で、言いかえれば、ビルのバリューをアップして賃料を上げることができる、さらにはビルの価格そのものも将来的に上がっていくはずだと判断して、坪2億円超の価格で買ったということになります。
 
 果たして将来、この目論見は当たるのでしょうか、外れるのでしょうか…。