桃井はるこさんへのインタビュー後編。最終回は、桃井さんにさまざまな質問をぶつけてみた。

もう少しお時間を頂いて、一問一答という感じでお答え下さい

問い1:「歌」とは何でしょうか

魔法です。

桃井はるこ例えば、すごく音程が良くて、すごく歌が上手いけれども、何かこないという人がいるとディレクターに言われたりするんです。自分は歌がそんなに上手い方だとは思っていないので、もっとちゃんとしないといけないと思うのですが・・・・。
「ドラゴンボール」などで「気」をとばすじゃないですか。波動拳みたいに「気」を飛ばす技術みたい感じがするんです。だから音ゲーみたいに美しく音を追いかけて、言葉一音一音発するのではなくって、そこに何かがこもっていないと意味がないと思うんですよね。どんなものでも良いのです。歌はそういう不思議な力ですね。だから下手でも、何か良かったと思っていただける歌を作ったり、歌ったりしたいなと思っています。


問い2:「ライブ」とは何でしょうか

とても貴重なものです。

桃井はるこその日にたまたま時間を空けてくれて集まった方たちのためだけに歌うという、すごく原始的だけれども、絶対に必要なもの。歌は気を飛ばす魔法だと言いましたが、ライブの時にファンの方が始まる前からものすごく盛り上げてくれたりとか、有志の方がサイリュームを配って、ある曲の時に一斉に光らせましょうとか、一緒に楽しんで一緒に盛り上がってくれて。ある種、会場に集まってくれた方が出演者なんですよ。ですから、私にとって欠かせないものですよね。お客さんがいてくれるのは。ライブは本当に貴重なもので生きているものです。


問い3:「作詞・作曲」とは何でしょうか

今までの経験が無駄ではなかったなと思うことができる手段です。

ものすごく短絡的な例えをすると、失恋したとすると普通だったら損したと思うけれども、このことを曲にすれば良いじゃないかと思うような。私は幸いに歌を作ることが出来るので、自分と同じような境遇の人とか、歌をどう作るか分からないという方ために、私が作らないいとというところがあるんです。だから、女性のファンの方から「あの曲は、本当に私の気持ちそのものでした」と言ってもらえるのが一番うれしいんですね。自分が生きてきたことが無駄ではなかったなと思わせてくれるものですけど、私は普通に作詞家に成りたいので、やっぱり自分の経験以外のものも書けるようにならなければならないという、技術とのせめぎ合いですね。


問い4:「声優」とは何でしょうか

自分を消さないといけないものです。

桃井はるこ結構、私はいつもそのままなんですけれども、声優のお仕事としてキャラクターを演じるときには、やはり自分を消さないといけないじゃないですか。それがすごく大変であり、面白いところだなと思います。このお仕事を出来るようになったのも、いろいろな縁のおかげ。こればかりは、自分がどんなに頑張ってもなかなか出来ることではない。本当に私の声と合っているキャラクターがいてくれないといけないじゃないですか。それに、出てくださいと言っていただかないといけないので、歌とかのお仕事とは全く違いますね。歌は、極端なことを言えば一人で歌っていればいいところもあるけれども、アニメはいろんな方のお力がないと出来ないことなので。私はそもそもアニメがすごく好きだったから、なぜか特別なものと前から思っていてます。実写の映画よりアニメというのは特別なものだと思っているので、作品を構成する一要素そして自分が関われることが純粋にうれしいですね。ですから、絵を描いている方とか、すごく憧れるんです。なので、一生懸命に絵を描いてくださったものに、自分が声を入れさせて頂くということの責任みたいなものを常に感じています。

画像は「らぶドル」の野々宮舞/(C)2006らぶドル製作委員会
4月より放送開始のTVアニ「瀬戸の花嫁」で瀬戸燦役を演じる


問い5:「アイドル」とは何でしょうか

その人のことを考えると楽しくなる、心のオアシスみたいな人です。

私にとっては、女の子のアイドルがたまたま好きですけれども、それは歌声が好きだったりとか、歌っている内容が好きだったりするんです。海外の方はロックのミュージシャンのことを「彼は僕のアイドルだよ」というじゃないですか。でもやっぱり、子供の頃に見た、どアイドルが好きですけどね。50人くらいのポンポンを持った少女たちが後ろにいて、階段があってみたいな(笑)。ああいうのはなぜか大好きですね。あと、アイドルといえばマイクを持っているのが重要ですね。スタンドはたまにやるから良いので、やっぱりアイドルといえばマイクですよね。子供がアイドルごっこをするとして、何がほしいかといったらマイクじゃないですか。だから、ラッパーと同じようにマイクは重要なアイテムですね(笑)。


問い6:「コスプレ」はとか何でしょうか

プレイではなく本物です(笑)。
 
桃井はるこ最近はしていないんですよね。したいと言っているのに、ニーズがないのかな(笑)。でもある種、コスプレではないんですよね。プレイではなく、本物だから。何かを演じるためにしているわけではないので。「アキハバLOVE」の表紙でも、なぜそのような格好をしたかというと、「萌はロックだ」ということがあって、どういう格好をしようかと思ったんです。去年の11月に出したマキシシングルはメイドさんの格好で、そのメイドさんのメイド服がボロボロに破かれて、いわゆるパンクなメイド服にギターの代わりにほうきを持っているという格好だったんです。メイドというのは一番抑圧されているものの象徴であって、それがロックをやっているというのをやりたかったんですよね(笑)。メイドブームで「メイド、メイド」と押しつけられているものを破るのがロックだと思ったので。で、この「アキハバLOVE」の表紙は、約10年前にインディー活動で秋葉原の中央通りでセーラー服を着てパワーグローブを手にはめて歌っていたことがあったのですが、あれから10年くらい経っても私は同じようにアキハバラにいるなということを表現したかったんです。ですから同じような格好をして、音楽をやっているぞという象徴として楽器を持って、「萌はロックだ」ということで考えたんです。だから衣装は、そのコンセプトを表現する手段なんです。私が見聞きしたきたものがアイドルの歌番組であったり、美少女ゲームだったりするから、たまたまセーラー服とかという表現方法しか思いつかないというところがあって、だからそういう格好をするのが自然だと思っています。


問い7:「Web」とはなんでしょうか

人を幸せにすると信じたいものです。

私にとって、Webは宗教だったんです。若いときは、インターネット教の信者だったんですよ。まだ皆がインターネットをしていなかったし、常時接続ではなくて、ダイヤルアップ接続で電話代が請求されているというときは、インターネットを全員がするようになれば平和な世の中になると考えていました。なぜかというと、人の日記とかを読んだりして、全員が全員、それぞれに人生があるんだと認識できるからと思ったんです。今、ブログ時代とかいって、一人一個以上のメールアドレスを持っている時代になって、どこにでもURLが書いてある。誰でもインターネットに接続できて、駅前にはマンガ喫茶があってというような状況になっても、「あまり平和じゃない、なぜだ!?」みたいな。だからインフラが発達するよりも、人間性が発達するのが追っつかなかったと思うんですよ。なので、インターネットを今まで信仰してきたけれども、それじゃないんだ違うんだと思って。よく考えたらインターネットでたまたま雑誌の人とかに遇えたりとか、アニメーションの声の出演とかもメールを頂いたりしてきっかけはあったけれども、結局、その中の人ですよね。中の人がきっかけをくれたから出来ているわけで、ということを忘れていたんだということを5年かかりくらいで気がつきまして、「LOVE.EXE」という曲を書いたのです。それは通信というのは「通じ、信じる」と書くのに、皆、全然通じ信じていない。捏造が多いし、悪口が多いし、だけどその中でいい話、光輝くものもある。私はインターネットというのは、人を幸せにすると信じたいと思っているので、「LOVE.EXE」を作ったんです。


問い8:「次にくるもの」は何でしょうか

触れ合いです!

だからライブですよ。ネットがこれだけ発達して、何でも買えるんですよ。でも買えないものといったらライブじゃないですか。だから体験が重要です。今回サイン会をやらせていただいて良かったなと思います。


問い9:今の「夢」はなんでしょうか

幸せな家庭を築くことです。

いろんな意味で幸せになりたいです。そして、皆さんも幸せになってほしい。すごくデカイですね。小さい夢としては、先日も言いましたが、秋葉原に服屋さんを作りたいですね。誰か協力してくれないかなと言ってみる。今、秋葉原の駅前で1週間だけ借りられるスペースがあるんですよ。そことかを借りて、ヲタっぽい男の子で、世の中的に「ヲタだ!」と蔑まされたくないと思っている人に、「まずズボンの丈から変えよう(笑)!」みたいなことをやってあげるようなことがしたいなと思うけど、妄想レベルですねみたいな(笑)。


Q:最後に全世界の人に向けてメッセージをお願いします

アキハバラは楽しいよ! 皆、遊びに来ると良いよ!

海外の人にとって、アキハバラは憧れだと思うんですよ。ガンダーラだと思うんですよ。私はたまたま昔から通っていて、思い入れがあるところがアキハバラだったんだけれども、なんかそういう自分の好きな所とか大事にしたい所とかを大事してもらいたいですね。海外の方にも本を読んでもらいたいな。そして海外に行きたいなとずっと思っているんです。ライブとかで一緒に盛り上がれたらいいですね。


長時間のインタビューありがとうございました。


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書籍紹介


「アキハバLOVE−秋葉原と一緒に大人になった−」

桃井はるこ発売日:1月26日
定 価:1575円(税込)
出 版:扶桑社



DVD情報


「はるこ☆UP DATE」

桃井はるこ発売日:1月26日(前編)/2月23日(後編)
定 価:前編・後編ともに
     特別版 7800円(税込)/ 通常版 5800円(税込)
品 番:前編 特別版:PCBE-51448 通常版:PCBE-51450
     後編 特別版:PCBE-51449 通常版:PCBE-51451
発売元:エイベックス・エンタテインメント
販売元:ポニーキャニオン


CD情報


「はるこ☆UP DATE」SONGS BEST

桃井はるこ発売日:年2月21日
定 価:3500円(税込) DVD付
    2700円(税込) CDのみ

連動特典:
DVDドラマ『はるこ☆UP DATE』前編・後編と今回のアルバムを購入され、応募券を送って頂いた方すべてにスペシャルDVDをプレゼント!

スペシャルDVD収録内容:
・ED曲「ゆめのばとん」PV
・11月14日 新宿明治安田生命ホールイベント 舞台裏 完全密着映像

■桃井はるこ公式HP:http://www.momoi.com/

■「はるこ☆UP DATE」公式HP:http://avexmovie.jp/lineup/halko-update/

■扶桑社:http://www.fusosha.co.jp/