6月にライブドアに入社したアオキです。現在、ディレクターとしてワイワイシーを担当させていただいています。

前職は金融機関に在籍し、インターネットビジネスのリサーチを行ったり、自分自身でもネット関連の企画などをしていましたが、思うところがありライブドアに入社することに決めました。

その「思うところ」とは、広告モデルから脱皮した形の、インターネットならではのビジネスモデルを自分の手で作ってみたかったということです。インターネットビジネスもここ十年でいろいろな形態が登場してきましたが、その中でも最も思い浮かびやすいのが広告モデルではないかと思います。簡単に言ってしまえば、たくさんの人が見てくれる媒体を作ってページビューを稼ぎ、そこに掲載してくれる広告主から対価としてお金をいただく形です。ライブドアでももちろんこのビジネスを行っていて、市場規模としてもとても大きいものがあります。

しかし、これ以外に何か別の収益モデルはないだろうかと考えていたところ、私が出会ったのがユーザー課金型のビジネスモデルでした。そしてそのモデルを形にしていたのが、ワイワイシーだったのです。

では実際に私がワイワイシーの運営側として携わってみて、どんな点でビジネス的な面白みを感じるかを書いてみたいと思います。

1.日々の施策が売上げに直結するサービスである


ワイワイシーの収益の源は、ワイワイシーを利用してくれるユーザーの皆さんからの課金です。ワイワイシーを利用するために必要なポイントを購入する際に、ユーザーの皆さんはお金を払ってくれます。

PV が上がった下がったということよりも、ユーザーの皆さんに満足してもらえるかどうかが、そのまま売上げ (収益) を左右する仕組みです。

実例を挙げてみると、ワイワイシーの男性会員向けに「新人プロフィール閲覧無料」というキャンペーンを行ったことがありました。

これは、ワイワイシーに登録したばかりの女性プロフィールの閲覧を無料で行えるという企画です。結果、男性から女性へのメール送信の数が通常時よりも20〜30%程度増加しました。メール送信の数が増えることは、そのまま売上げの増加に直結します。ユーザーの皆さんへの満足度向上が売上げに結びついたひとつの好例です。

事前に仮説を立て、実際に実行してみると、その結果が売上げという分かりやすい数値で (しかも1円単位でその日のうちに) 分かるのです。日々気は抜けませんが、マーケッター的には面白みのある内容だと思います。

2.ネットの強みである時間と距離を短縮するサービスである


しかし、日々の施策がその日の売上げに直接繋がるというのは、他のビジネスでもよくある話だと思います。

例えばコンビニエンスストアのビジネスモデルでも、顧客分析や天気分析などを行って、毎日のように売上げ向上策を打っているはずです。若い男性にはこんなものが売れる、雨の日にはこんな商品を売っていこう、というように。

しかしワイワイシーのようなモデルが魅力的なのは、このサービス自体がインターネットの強みを最大限に活かしたものであるということです。

ワイワイシーが提供している「人と人との出会い」を応援するサービスは、きっと世の中の多くの人が求めているものなんだろうと思います。老若男女問わず、みんな異性と仲良くなりたがってますよね? でも日常には出会いがなくて困っているという人も多いのではないでしょうか。

職場には同性ばかりで出会いがない! とか、一緒にいる友達がいつも同じ顔ぶれでマンネリ気味! とか。そんな人たちにとって、オンラインで気軽に出会いを探すことができるサイトはとても利便性が高いはずです。わざわざ膨大な時間を使ったり長い距離を移動することもなく、気軽な時間で簡単に相手を探せるという機能。これは、インターネットの強みを大いに活かしています。

生きていくうえで誰もが欲する欲求を「インターネットだからこそ」の強みで満たせるサービスは、他にはなかなかありません。

以前金融機関で働いていた頃、新しいインターネットのビジネスを考えようと日々悶々と考えていたことがあったのですが、意外にも「ネットだからこそ」のモデルって考えづらいんですよね。金融で言えば、個人向けネット証券が「時間と距離を短縮して」利便性を提供した代表例だったんですが、それに続けと決済サービスや与信サービスを思いついてみても、あまりネットの強みであるところの時間と距離を短縮するメリットが無かったのです。国内ではネットでなくても完結してしまうものばかりでした。

こういったインターネットならではの強みを活かしたビジネス構築は、インターネットジャンキーの私にはとても魅力的なのです (私は朝から晩までインターネットに繋いでいるインターネットジャンキーです!)。

3.ネットの向こうに「人」がいることを感じられるサービスである


そんなインターネットの強みを活かしたサービスのワイワイシーですが、運営していると、結局は「人間」に行き着くんだなぁと思うことがよくあります。ワイワイシーは人間で成り立っている、などなど。

デジタルな響きのある「インターネット」ですが、その向こうにいるのは、皆 人間です。

ワイワイシーを運営していて、ユーザーから「メールをやりとりしていた人と会ってみたら、想像とかけ離れた人だった……」というような悲しみ溢れる体験談を頂くことがあります。逆に、「こんなおじさんでも良い人と会えた!」なんていう喜びの声を頂戴することもあります。

いずれもワイワイシーを使ってくれているユーザーの皆さんが、真剣にワイワイシーで出会いを探していることの表れです。そして、喜びも悲しみも、それらがワイワイシーをきっかけにして生まれた感情なんだという事実です。

インターネットのサービスというと、人間味の介在しないドライなものを感じてしまうのですが、ワイワイシーには人間の喜怒哀楽が詰まっています。何より人がそこで生きている魅力が感じられます。これこそがまさに、人と人とを繋ぐこのビジネスの究極の醍醐味なんじゃないかと思います。

ビジネスの基本である「誰かの役に立って対価をいただく」ということ。その「誰かの役に立つ」ことが、これほどまでにリアルに感じられる経験には、弥が上にもモチベーションが高まるのです。

まだ入社して僅か2ヶ月の私ですが、ワイワイシー担当として既に数々の業務を任せられてこなしています。自分の考えたことをすぐに実行できるこのライブドアの環境ならば、自分の思い描くインターネットビジネスの新たな可能性を、ぐいぐい伸ばしていけると思っています。

ライブドアでは、新しいビジネスモデルを寝ても覚めても考えているディレクターを募集しています。