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ライブドアに物申す!書籍化決定! ライブドアに物申す!
書籍化担当者の編集日記 企画主旨・条件について livedoorメディアとしての考え方

2006年02月27日

高野 孟さんより

インサイダー編集長で、ブログサイト《ざ・こもんず》を主宰されている高野 孟さんよりご意見をいただきました。

以下、全文を掲載いたします。



(1)企業としてのライブドアについて

 ライブドアのポータルサイトが必ずしも儲かっていないという話は前から聞いていたが、こうなってから実情を知ると、ライブドア・グループ全体の中でインターネット関連の収益は1割にも満たなかったわけで、これを「IT企業」と呼んでいいのかどうかさえ疑問になってくる。たしかにポータルの事業は発端であり看板であったには違いないが、いつしか本末転倒が起きて、「金融企業」、もっと言えば兜町には昔からあった「仕手集団」のニュータイプになっていたということではないか。

(2)ライブドア事件について

 従ってこの事件は、よく言われる「IT企業の犯罪」とか「六本木ヒルズ族の陥穽」とかが本質ではなく(そう言ったら他のIT企業やヒルズ族が迷惑する?)、内容においては極めて古典的な、しかし手法的には昨今の市場自由化の流れを巧く活用してなかなか斬新に映る、株価操作事件であり、実際、堀江はじめ被疑者はそのようなものとして裁かれるだろう。すなわち、「偽計」「風説の流布」など証券取引法違反、「不正経理」「利益の付け替え・損失隠し」など商法違反、「海外隠し口座」など所得税法違反等々である。

 それに対して、「株式分割」「株式交換」「投資事業組合」などいわゆるグレーゾーンの問題はまた別である。松原隆一郎東京大学教授が言うように「資本主義そのものがルールのグレーゾーンを開拓するよう動機づけられている」のであって、法やルールの“想定外”のことを真っ先に(リスクを賭けて) “想定内”にしてしまった言わば先駆者が儲かるというのが資本主義の創造性の源泉の1つである。それが違法なのか倫理違反なのか、逆によい先例を作ったと誉められるのかは事後的にしか判定されず、まずいということになればルールが改定されることになる訳で、事実、株式分割は当局の指導で制限され、また「株券のペーパーレス化」によって株価吊り上げの道具とすることは封じられた。またニッポン放送株の買収の際に問題になった「時間外取引」も法改正で今では難しくなっている。それは資本主義の常態とも言うべきもので、それらの手法の全部が「怪しい」「いかがわしい」という感じで日々マスコミに報道させている検察のやり方は行き過ぎである。

(3)堀江貴文という人物について

 堀江について「『人の心は金で買える』などという金銭至上主義」(藤原正彦お茶の水大学教授)、「金銭至上主義の子どもが背伸びしただけ」(河合和雄元東京地検特捜部長)などと一刀両断する論調が盛んだが、私はこれには断固反対である。“ホリエモン”は堀江貴文個人やライブドアという1企業の表象であることを超えて、一個の社会現象だったし、こうなった今も尚そうである。

 私の早稲田のゼミでホリエモン逮捕が話題になった時、ある学生は短く「悔しいです。大人たちに復讐してやりたい」と言った。堀江は、東大にいながら「就職するということのイメージが持てない」でコンピューターの打ち込みのアルバイトに精を出したフリーターが始まりであり、宮内亮治は、母子家庭で母親の屋台を手伝いながら高卒で専門学校に入り9年間も苦学して税理士資格を得た言わば「負け組」出身であって、そうした彼らが勝ち上がって“大人たち” に挑戦するのに、自分らが金を掴む以外にどんな方法があっただろうか。愚にもつかない“大人たち”の世界に従順に飼い慣らされて生きていきたくないと思う若者たちにとって、ホリエモンは“夢”だったのであり、彼らは僅かなアルバイトの稼ぎでデイトレードを通じてライブドア株を1株だけ買うことでホリエモンと心の繋がりを持とうとした。よく“大人たち”は、堀江のように悪いことをしてでも大金持ちになって自家用ジェットを持つ者もいれば、大学を出ても就職できないかわいそうなフリーターやニートがたくさんいる――日本は一握りの勝者と大多数の敗者しかいない「格差社会」に突入しつつあるなどと言うが、それは違う。堀江も、フリーター候補である私のゼミの学生も、今までの(私に言わせれば明治以来100年間の発展途上国的な)価値観に従って生きていきたくないという思いを共有している。しかも堀江は元フリーターで、ということは数多のフリーターやその候補たちも堀江になれる可能性がないわけではないのである。堀江を含めて今の若者たちの古いものを壊して新しい生き方を模索しようとする思いの激しさを、金銭至上主義などという苔の生えた言葉でバカにしたのでは、この社会は出口を失うことになる。

※私のホリエモン事件についての論説は、「インサイダー」誌上で詳しく展開している。「インサイダー」は私が創設して実験運用中のブログサイト《ざ・こもんず》http://www.the-commons.jp/にも搭載しており、このURLから講読会員登録すれば無料で読むことが出来る。



高野 孟(たかの はじめ)
1944年生まれ。
インサイダー編集長、ブログサイト《ざ・こもんず》主宰。
高野孟の極私的情報曼荼羅・アーカイブ

ニュースがすぐにわかる世界地図 (2006年版)

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2006年2月28日 送金指示メール問題、民主が永田議員処分へ その他の各新聞社の記事は以下から 朝日新聞|日本経済新聞|読売新聞|毎日新聞
5. 検察のやり方は行き過ぎである。  [ ろばと清作 ]   2006年02月28日 18:37
ライブドア事件特集ブログ:高野 孟さんより - livedoor Blog(ブログ) だから、といってやはり反省すべきことは反省する 「自分は絶対悪くない」というおごりがよくなかったのかもしれない 僕もだんだん考えが変わってきた ホリエモンは何も知らなかったのかもしれない....
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ライブドア事件特集ブログ:高野 孟さんより - livedoor Blog(ブログ) 母子家庭のどこが負け組なのか? かなり失礼な表現だと思いますが、いかがでしょうか?
7. 本末転倒が..?  [ わんことにゃんこ ]   2006年03月08日 06:18
4 ライブドア事件特集ブログ:高野 孟さんより - livedoor Blog(ブログ) 永田町の永田君に聞いてみなさいよ... 巨悪があるぅー何ちゃって言っている御めでたい人も居るみたいだし.. 2億や3億直ぐ取り戻せないかぁ...
8. ライブドアがライブドアに物申すブログ開設!!  [ (続)虎キチ歴21年 ]   2006年03月10日 23:54
4 ライブドアが自らライブドアに物申すブログを開設し、 有名評論家からのコメント、対談を掲載している とても興味深いブログを発見しました。 田原総一郎、小田嶋 隆さんなどそうそうたるメンバーです。

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