2006年02月25日

1/18-4

嫁:「・・・・・今いくら損してんの?」














・ ・ ・ ・ ・















私:「・ ・ ・ ・ 100万ぐらい」







(嘘をついた)








(言えない・・・1千万も損してるなんて)







嫁:「もー、なにやってんのよ、だから株は危ないって言ったのにー」
私:「そうだね・・・なるべくはやく売らなきゃね・・」






何とかその場をしのぐことに精一杯だった

その結果、嘘を嘘で重ね逃げようとしたんだ



今思えばこの嘘がその後の私の人生における転機だった

2006年02月24日

1/18-3

「ただいま・・」


家に着いたのは午後6時すぎのことだった
この時間はいつもニュースをやっている時間帯で、嫁がイスに座ってテレビを見ていた
ニュースはどれもライブドアのことばかり、目につくのは当然のことだ
私はニュースをみることが、というか嫁にこの話題(株のこと)を振られるのが
嫌だったので、そそくさと着替えをしに別の部屋に向かおうとしていた

嫁:「ちょっと!」


−−−−−−−−−−ドキッとした−−−−−−−−−−−−−−


なにか悪いことをして母親に隠し事をしてた子供のときのような感覚だった


私:「・・・なに?」
嫁:「ライブドアの株、売れたの?」
私:「え・・?」
嫁:「さっきニュースでライブドアの株今日もストップ安っていってたよ
   どんどん値段下がってるって、まだ株持ってるんでしょ?」
私:「うん・・・」
嫁:「なんで売らないの?」
私:「売ったよ、少し・・・」


嫁:「・ ・ ・ ・ ・」
私:「・ ・ ・ ・ ・」


嫁:「・・・ほんとは売れてないんでしょ、株
   今売りたくても売れないみたいじゃん」



(バレてる・・・)



私:「・・売ったよ、少しは・・比例配分ってので・・・言ってもわかんないだろうけど・・・」
嫁:「・・・でもまだあるんでしょ」
私:「うん・・・」





しばらく沈黙が続いた

そしてその後、核心をつく一言を言われた






嫁:「・・・・・今いくら損してんの?」


2006年02月22日

1/18-2

前日(1/17)ライブドア株価 596円


1月18日の寄株ボード
売り         株価    買い
3000000      500
120000       499
5000         498
300000       497
200000000     496  223000

(こんなかんじっだったっけ・・・)

ストップ安・・・

この日も寄りそうにない・・・

もう私はただ茫然自失とするしかなかった











「2日で1000万損した」

この現実はとても信じられるものではなかった

1日の時給に換算すると、1時間2000円ほどの仕事をしている自分が

2日で1000万を失ったんだ

言葉で言うのは簡単だ

自分がこれからまた働いて1000万貯めようと思ったらどれくらいかかる?

・・・・・気が遠くなるような年数だ



「はぁ・・・」



出るのはため息ばかり
たぶん周りの人からは気味悪がられていたと思う
さすがに自分が落ち込んでいたことにも気づいていただろう



そういえば嫁にライブドア株の損失のことで問い詰められたのもこの日の夜のことだったっけ






2006年02月21日

1/18 -1

夕べはいろんなことがあったので、あまり寝れなかった
それもあってか朝起きたら体が重い
この頃から序々に体調に異変が出始めていた
今まではそんなことまったく無かったのだが、やはり株でかなりのストレスが
溜まっていたんだろう

朝のニュースでもライブドアの話ばかり
嫌になる

「もう放っといてやってくれ・・・」

とても働こうという精神状態では無いけど会社には行かなければならない
この日も無言で会社に向かう

8:15 電車の中でいつもと同じように携帯で株価をみる

「今日も・・・ストップ安だろうか・・・」
このときの私の気持ちは、もうストップ安でも構わないと半ば諦めというか
むしろこの日はストップ安だろうとある程度は想定していた
ただ今日約定して全部売らせてくれというのが、私の唯一の思いだった

8:20 気配が出る


ふぅ・・・


なかなか株価気配を見るボタンを押せない
見るのが怖かった
途方も無い売り板のストップ安貼り付きかもしれない株価気配を


もう二度と信用全力なんて無茶なことしないから・・・

売らせて・・・

頼む・・・


そう願いながら私は携帯のボタンを押した

2006年02月11日

1/17〜1/18

私自信において、これまでの人生で苦痛で最も長かった日がようやく終わろうとしていた
この日布団に入ったのは夜の11:30頃だったろうか

目をつぶると浮かんでくるのは株のことばかり
いろんな事を無意識の内に考えている
「明日もストップ安なら−1000万・・」「嫁や親にこのことがバレたら・・」
「もし追証がきたら・・」「これからどうなるのか・・・」

考えていると、布団を蹴り上げたくなる
とてもこのままじゃ寝られる精神状態じゃないので、ビールを少し飲んで寝ようとした

それでも1時間ぐらい全く寝付けないまま時間が過ぎていった
ようやく眠りについたのは午前1時ぐらいだっただろうか





・・・・・







午前3時頃、突然目が覚めた

目が覚めると気分が悪い・・
体調が悪い・・・

「うえっ・・・」となったと同時にトイレに駆け込んだ


吐いた


何度も吐いた


株でのプレッシャーからだろうか
子供の頃は何度か吐いたことはあるが大人になってからはこういうことは
一度も無かったのに


苦しい
吐く感覚なんて久しぶりだ
息ができない

苦しい

いろんなことが

苦しい



泣いた

「株なんてやらなきゃよかった・・・」

株をはじめて半年、トイレの中で吐きながら初めてそう思った


1/17-4

家に着くと嫁がテレビを見ていた
ドキッとする、案の定テレビもライブドアのニュース番組
しかも丁度LD株に関しての事だった


”ライブドア株、2億株以上の売りを残し本日はストップ安”


私はテレビの前で着替えもせず立ち尽くして見ていた
嫁が振り返って言う

嫁 :「ストップ安だってー、売れたの?」
私 :「・・・少しだけ、売れたんじゃないかな・・・」
嫁 :「なんでー?なんで全部売らんのよ?」

嫁はストップ安比例配分など知らない
前にもいったが嫁は株に関してはほとんど素人、私の影響で少し基礎知識を覚えたぐらいだ

この会話を続けるのが嫌だった私はすぐに着替えにいく
食事中も極力その話は避けようとする、テレビもニュースからバラエティに変えた



昨日までと全てが変わっていた



株に関することに関わりたくないと私は思っていた
日課になっていたクロージング・ベルの録画してたのを見るのも
新聞で株価を見るのも、証券会社の口座にログインするのも
この日はしなかった

儲かっていたとき、あれほど興味を持ちあれほど時間を費やしていたことに
この日はまったく関心が持てなくなっていた





2006年02月10日

1/17-3

−500万


今日1日で失った金額だ
年収以上の額をたった1日で失ってしまった

帰りの満員電車もいつもと同じような、「帰れる」という嬉しさは全く無い
ただ苦痛でもない。株のことを考えているとあっという間に着いたような気がした

家までの岐路を歩く


もし・・・もし明日も、明後日もストップ安なら・・・


−1000万・・・−1500万・・・


・・・・・


完全にアウトだ・・・


やばいよ・・・やばすぎる・・・


今貯金なんてほとんど無いしどうやって支払えばいいんだ


嫁にも親にも知られるかもしれない


そんなことになったらどうなる・・・


「マジでやばい・・・」



家に着くまでの歩く道をいつもより大分遠回りしてこの日は帰った

家に着くのが、嫁と顔を合わすのが嫌だった



1/17-2

電車を降りて、会社に向かう足どりも重い
その間も何度も携帯で株価をリロードして確認する
更新するたびに売りがどんどん増えていく


1億株・・1億2千万・・1億3千万・・・・・


思わず発狂しそうになる
それと同時にひどくやりきれない気持ちが溢れる
「はやく売りたい!!!」その思いがどんどん募る
携帯で売り注文の3万株を持ち株全部の5万株売却に変える

「頼むからストップ安でいいから寄り付いてくれ・・・」

もう思いはそれだけだった


会社についても、とてもじゃないがまったく仕事をやる気が起きない
そして何度も携帯をリロードする。今日だけですでに50回目ぐらいだろうか

まったく仕事がはかどっていないのでさすがに上司に怒られる

課長:「おい○○!仕事しろ仕事!」
私 :「・・・はい」

その後も3回ぐらい怒鳴られただろうか
さすがの課長も私の異変に気づいたのか話しかけてきた

課長:「○○、お前なにかあったのか?」
私 :「え・・・・?」
課長:「今日会社に来てからずっと様子おかしいじゃないか」
私 :「・・そ、そうですか?」
課長:「お前な、何があったかは知らないが仕事は仕事だ。
    金貰ってんだから勤務中はしっかりやれ。やる気ねーんなら帰れ」
私 :「はあ、すいません・・・」
課長:「・・・悩んでんなら仕事終わってから悩むなり相談するなりしろ」
私 :「はあ、大丈夫です・・・」




15:00 この日結局ライブドア株は2億株以上の売りを残しストップ安で終わった



2006年02月09日

1/17

6:50 目覚める

起きた瞬間、株のことを思い出す
「ふぅ・・・やっぱ株はストレス溜まるなぁ」
昨日からずっと株のことを考えてることに気づく

7:45 とりあえずライブドア株、3万株を成り売り注文を出し会社に向かう

8:00 電車の中
   ライブドア株のことが頭の中でグルグル回っている

8:20 寄り付き価格が出るので
   携帯で速攻みる
















うわああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああ







ストップ安・・・・






マジか・・・・・




売り注文 この時点で1億株を超えている・・・・





脂汗が流れてくる



「これ、今日寄るのか・・・・」



ドックン・・・ドックン・・・・


心臓の激しい鼓動が止まらない







1/16-3

19:00  ニュースをボーっと眺める
    六本木ヒルズに地検が入るときの映像が流れた

「なんだこれ・・まるで踊る大走査線のドラマみたいじゃないか・・」

唖然として見てるとき、嫁が帰ってきた。

嫁 :「どしたの、何かあったの?」
私 :「これみてみ、ライブドア。俺ライブドアの株持ってんだよー」
嫁 :「え、やばいんじゃん?」
私 :「そうだね、たぶんかなり損しそう・・」
嫁 :「だから株は危ないっていったのにー」
私 :「・・・・・」

嫁はこのときはまだ私がやっている株取引は投資資金以上に損することを
知らなかった。損しても資金が0になるだけと思っていたのだ

かといって、この時点ではまだ二人とも何の危機感も無かった
資金の1部が溶けるだけ、そう考えていた

20:00   風呂に入る
    「明日もしストップ安なら、いくら損だ?
     値幅100円だから・・・最高で−100か。5万株持ってるから・・・
     マイナス500万?!・・・・・マジかよ」

このとき一気に血の気が引く

とんでもない額だ・・
自分の年収以上じゃないか・・・
ちょっと待てよ・・・
万が一、明日寄り付かないで明後日もストップ安が続いたら・・・−1000万


「・・・・・」

「いや、ありえないありえない!」

「・・・・・」

「明日ストップ安ならとりあえず売ろう!」

「信用全力はいくらなんでもマズいわ」

「うん、明日どうであれ、とりあえずいくらかは売ろう!」


そうして、私はいつもより長いお風呂をあがった