血中コレステロールの基準値は 150~219(mg/dL)とされ、コレステロール値が 220より高いと「高コレステロール血症」といわれ、下手をすると薬を飲まされる。ところが、この基準値には科学的根拠がないのです。健康的なコレステロール値は 180~260で、180以下だと死亡率が高くなるということは一般に知られていない。日本では「高コレステロール血症」とレッテルを貼られ、必要のない薬を飲まされている人が大勢おります(近藤誠・著「医原病」に詳しい)。
 一昨年の NHKも「コレステロール値は低ければ低い方がよいと」いうものでした。頭の悪いディレクターが、「製薬会社の味方、業界代表・医学部教授」を取材源とするわけで、ほとんどの「健康番組」は業界の宣伝番組なのです。医療業界の目的は他の業界と全く同じ、利益を確保すること。それには患者を量産すること、高コレステロール血症患者は神様なのですよ、健やかに一生お薬を飲んで頂けますからね。
 そういえば、北里研究所病院(港区)時代(1990~1996年)、薬事委員会で、N・内科医長(現・副院長)が「当院のコレステロールの基準値 220は世界的にみて高すぎる、200にすべき」と発言されたのを思い出した。N先生は、患者に人気があり、同僚からも信頼され、超一流誌、New England J of Medicineが机の上に積まれ、「リー先生も読んでいいよ」と言われ、私も信頼していましたよ。後に、彼は NEJMを読んでいないこと知り、多少ショックを受けました。薬屋に持ってこさせていたのを「積ん読」だけでした。彼は製薬会社の示すデータを鵜呑みにしたのでしょう。患者さんは何を信じてよいのか…、私も騙されたくらいですから。
 LDLコレステロール(いわゆる悪玉)を低下さる意義にについても諸説があることを、2010年10月号のサイエンス誌で知りました。
リー湘南クリニック leeshonan@gmail.com(2007年2月の記事、校正)