出世後早期に「亀頭を包む皮を切開する行為」を割礼という。聖路加病院時代(1980年6月~1981年3月)、多くの割礼をやらされたが、乳児は泣き叫び、何度やっても嫌だった。最近、欧米の小児科医達は「割礼は非人道的」と主張し始めた。
 数年前、小児の包茎はステロイド軟膏で治ると報告されている。ただこの方法、「発明者」が泌尿器科医で、皮膚科的見地からは無謀ともいえる長期投与。僕は、念のため「10日間塗り」「10日間休薬」を指示しているが、今のところ治癒例はありません。
 日本人の 6割が包茎といわれている。包茎を治療する理由は、清潔にする、そしてコンプレックスを解消するためである。ただ、いざ包茎手術を受けようとしても、手術法、痛み、値段など様々な不安がよぎる。
 一般的な手術法は、余分な包皮を亀頭周囲で切除するが、最大の欠点は性感帯も切除され、そして傷跡がツートンカラーになり目立つこと。また、人によっては亀頭周囲から毛が生えてくるようになる。
 病院を選ぶにあたり目に付くのは、全国にチェーン展開しているクリニックでしょう。親切で信頼できそうですが、相談にのるのは医師ではなくカウンセラーで、色々な処置が必要と説明し、法外な治療費を呈示する。当院を受診された患者によると、65万円とか、最高は 250万円も提示されていましたよ。もし高額な治療費を呈示されたら、その場でローン契約しないで「後日予約します」と勇気をもって引き上げること。
 大学病院での手術は安価だが、新米医師の練習台になる。大学病院は、医師を訓練する使命をもつので仕方のないことです。蛇足ながら、大学病院に入院する場合、最悪の月は 4~7月でしょう、新米が処置や採血にあたるから。
 私は「名古屋で美容形成」の副業をしていた頃(1994年~1998年)、約 2千例の包茎君を、根元切除法*で治療した。私自身も包茎だったので、最も信頼できる医師に手術してもらい、ついでにシリコンボールを2個ほど…。  
*J.Urology:1607 May 1995
リー湘南クリニック leeshonan@gmail.com  拙著「癌患者を救いたい PSA検診のウソ」(正誤表)(2007年2月の記事、校正)