画像 066僕が最も尊敬する 2人の科学者のうちの一人、N.C.I.(米・国立がん研究所)、外科部長、Steven A. Rosenbergが、2009年9月14日号の「Times誌」に紹介されている。
 遠隔転移した悪性黒色種という、黒子の癌にワクチンとIL2を組み合わせると、ワクチン単独あるいは、IL2単独の 2倍の効果がみられたという紹介記事(22%の寛解率)。ただし、大規模な生死をエンド・ポイントとした無作為化試験は、これからというのが主な内容(「The gold standard of new therapy is simple: survival. Do patients who are vacctinated live longer than those who aren't ?」)。Rosenbergのグループは、これに白血病などで実用化されている、宿主免疫細胞を放射線照射で絶滅させ、骨髄移植を組み合わせたもの。
 ちなみに、「がんワクチン療法」の効果が期待されているのは、悪性黒色種、非ホジキン性リンパ腫、子宮頚癌、ウイルス性肝癌だけ、あと多分、精巣腫瘍と悪性絨毛腫(精子と胎盤に抗原性がある)。岩手医大・藤岡知昭教授の膀胱癌のワクチン療法 は、詐欺です。
リー湘南クリニック leeshonan@gmail.com  拙著「癌患者を救いたい PSA検診のウソ」(正誤表) (2009年9月の記事、校正、短縮)