2004年02月01日

ドリッパー(3):カリタとメリタの比較結論

三穴のカリタ、一穴のメリタ、
それぞれのドリッパーの何が違うのか?
コーヒーの味に違いはでるのか?
これらの確認試験を行いました。
今回カリタの101、メリタの1×1を使用して比較しました。
どちらも1〜2人用のドリッパーです。

詳細は続きを読んでください。

まず形状の違いを確認しました。
三穴のカリタのドリッパーはお湯を注ぐ部分が真円に近い形です。
対して一穴のメリタのドリッパーは四角形に近い形です。
またカリタの方が最上面の面積が大きく、
また側面から見たときの高さも高いです。
ドリッパーの容積を測定する計算方法はわかりませんが、
当然カリタの方がお湯を注ぐ部分の容積は大きいです。

コーヒーが落ちる穴を押さえて水を表面張力するくらいまで入れ
その水の容量を測定したところ
カリタ=180cc
メリタ=150cc
で容積の差が明らかになりました。

また同じように穴を指で押さえて水を入れた状態から
穴から指を離し水の落ちきる時間を三回測定しました。
カリタ=5.94sec,6.07sec,6.26sec、平均6.09sec
メリタ=16.03sec,15.60sec,15.72sec、平均15.78sec
となりさすがに三穴は排出量に優れています。
一秒あたりの水の排出量は
カリタ=30cc/sec
メリタ=9.5cc/sec
となりました。

コーヒーは抽出にかける時間で味が変わります。
この排出量の違いはコーヒーを淹れる際に、
コーヒー粉とお湯が接する時間の違いになり
ドリッパーによる味の違いの一つの要素になると考えられます。

実際になるべくドリッパーの表面までお湯を注ぎ続けるよう
200ccのコーヒーを淹れてみました。
(豆は20gです。)
不思議なことにドリップ自体にかかる時間は
蒸らしの20秒を加えて
カリタ=80sec
メリタ=85sec
となり、水の排出量実験のときと比べて
時間の差は大きく現れてきませんでした。

この理由は、
ドリッパーの内側は山がきってありでこぼこになっていますが
その部分がカリタはやや平坦で、
メリタはより立体的になっています。
そのため、この空気の通り道がメリタの方が立体的な分、
空気の抜けがよく実際のドリップの際に
スムーズにコーヒーを抽出できているのではないかと考えられます。

テイストの違いとしては
どちらもおいしいコーヒーになっていますが、
感覚的な感想として
カリタの方がさっぱりとしたクリアなテイストで
メリタはしっかりとしたテイストのような気がしました。
今回はかなり苦いコーヒーだったので
カリタの方が好きな味でした。

結論としては
確かにドリッパーによってコーヒーのテイストは変わります。
どちらがうまいコーヒーになるのかということについて
コーヒーが嗜好品である以上、結論はないと思います。
ただドリッパーの構造上の特徴として
メリタのほうが内側の山が高くなっており
空気の抜けが優れているようです。
メリタの方がうまいコーヒーを淹れることができると
考えられます。
しかしお湯を注ぐ部分の容積が小さいため
何度もお湯を注がなければならず面倒といえば面倒です。
カリタはお湯を多く注ぐことができるため
簡単にコーヒーを淹れることができ、
スピーディに抽出する分、抽出時間のかけ過ぎによる
渋みなど嫌な味が出にくいと考えられます。
さぁ、どっちが優れているのでしょうか?

個人的には、なるべく日本製品を使いたいと考えますので
今後大きなサイズのドリッパーなどを購入する場合は、
カリタを使うことにします。

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この記事へのコメント
 丁寧な実験、ありがとうございました。
 参考になりました。

 私の手元にあるのは、メリタの1×2です。leicaさんの影響でここのところ手で淹れてます。未熟なせいか、淹れるたびに少しずつ味が違うんのですが、それもまた楽しいです。
 
Posted by kyorecoba at 2004年02月01日 22:00
コメントありがとうございます。
確かに淹れるたびに味が違うのがハンドドリップの楽しみの一つですよね。なかなか本当においしいコーヒーは淹れられませんが、これからもいろいろ試していきたいと思います。きっと方法があるはずだと思っています。また見に来てください。
Posted by leica1974 at 2004年02月02日 23:49
結果を教えて、と書いて、もう一度みたら、既に実験していらっしゃったのですね。
上のコメントにもありますが、本当に、丁寧な観察ですね。科学畑の方なのでしょうか?参考になりました。
今も、コーヒーを入れ、これから飲んでみます。楽しい記事をありがとう。
Posted by Hiro at 2004年03月28日 08:03
コメントありがとうございます。
今は違いますが昔は技術系だったので実験的試みは好きです。「名門」という円錐型ドリッパーを入手しましたのでまたレポートしますので、おいしいコーヒの参考になればと思います。うまいコーヒーが飲めるようちょっと工夫をしていきたいものです。
Posted by leica1974 at 2004年03月30日 01:09
豆を荒く挽いて贅沢に飲む時はカリタで、やや細引きでデイリーに飲む時はメリタがいれやすくて好きです。

メリタでお湯を何回かに注ぎ分けすると味が不安定になりやすいような気がするので、やはりメーカー推奨の通り、豆を蒸らし終えたあとは杯数分のお湯をゆっくりと一度に注ぎ切るのが良いような気がします。

やはりカリタはお湯を濾す道具で、メリタはお湯を貯める道具のような気がしますね。ちなみにメリタの最新の樹脂製は抽出穴が底にはなく、やや高い位置にあるのでアクが落ちにくい設計になっていて、朝の忙しい時に器具を外し忘れてがっかりがないので重宝しています。
Posted by nemuta at 2005年07月18日 07:05