辺野古基地問題2平和ツアー

2018年10月29日

辺野古基地問題3

つぎにお話頂いた花輪伸一氏は、東京農工大学で鳥類・哺乳類の研究をされ、沖縄の自然保護と基地問題に取り組まれています。
「沖縄の生物多様性と軍事基地による脅威」と題してスライドを写しながらお話しくださいました。



花輪氏









沖縄は美しい海が象徴するように素晴しい自然環境に恵まれていて、サンゴ礁を始め干潟・マングローブ湿地・亜熱帯林などから生物の多様性に恵まれ、「東洋のガラパゴス」と言われています。
希少動物のジュゴンは今、3頭確認されていましたが、海藻しか食べない動物で、その藻場あたりが埋め立てられようとしていますので、2頭しかいないかもと言われています。絶滅が最も危惧されています。
ジュゴンの採食場所を攪乱して、非公開の環境現況調査を強行したからです。

普天間飛行場は宜野湾市の1/4 480haです。この基地の飛行機の飛行ルートは米軍の住宅地を回避して飛んでいます。そんなことは国民はほとんど知らないでいるのです。
辺野古の新基地は普天間の移設ではありません。
1995年海兵隊兵士の少女暴行事件による沖縄の怒りを鎮めるため、普天間飛行場全面返還による負担軽減を目的だとしましたが、県内移設とされしかも普天間の危険性除去にすり替えられました。
日本が税金で米軍のために強大な軍事基地を建設するのです。
その5社の受注企業には天下りの防衛省OBがいて、受注金額の93.5%、実に86億1400万円を占めています。



辺野古の海は










辺野古の大浦湾は生物多様性の宝庫です。
哺乳類・魚類・水鳥類・造礁サンゴ類・軟体動物・節足動物・海藻・海藻類など5300種類以上、その中には絶滅危惧種が150種類近くあるのです。
又、辺野古の基地予定地は活断層の可能性が高く、大地震が起きる可能性があります。しかも海底には超軟弱地盤があり、工事は極めて困難です。以上のことだけでも辺野古新基地の建設は不要で不必要なのです。

沖縄県民は選挙で何度も民意を示しています。
翁長前知事の遺志を継いだ玉城知事を実現させたことで明白です。辺野古の基地は直ちに撤回すべきです。



質疑









お二人のお話の後、いつものように質疑応答がありました。
その中でどうしたら若い人にこういう問題を伝えたらいいか、関心を持って貰うのにはどうしたらいいかという問題が投げかけられました。
「とにかく機会があるごとに若者に訴えよう」との提案がありましたが、「それもいいことだけれど、私も60過ぎて退職してから時間が持てるようになったので、こういう問題に取り組むことが出来た。だから辛抱強く待つことも大切だ」と言う意見も出されました。
今回の展示と講演会とで、沖縄への関心が高まったことは間違いないと思います。諦めないで周囲に広めていくことの大切さを頭に刻み込んだ良い集会でした。 


leltugo123 at 00:30│Comments(2) 平和 

この記事へのコメント

1. Posted by ピースリバー   2018年10月29日 10:21
 花輪伸一さんの講演の詳しい紹介、ありがとうございます。映像を駆使した自然科学者らしい具体的で詳しい説明が印象に残りました。
 質疑・意見交換も東京から見えた女性の発言がきっかけで盛り上がりました。若者の参加、これといった処方箋はないようで、様々な切り口から種まきを続けることが肝要かと思います。
2. Posted by こきおばさん   2018年10月29日 10:40
今回もとてもいい勉強になりました。
若者が関心のないのは皆共通の悩みだと思いますが、歴代の政権が考えようとしない・考えさせない若者教育をしてきたことにも原因があるように思います。
機会があるごとに戦争体験を話すことが、私に課せられたことだと思っています。少しでも伝えていくように心がけます。

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