第7番
2012年02月25日
ピアノ演奏
第2公演はいつものように聴衆は大人ばかり。 落ち着いた雰囲気の中で始まりました。登場した田尻さんは、最初に弾くショパンのピアノソナタ第2番「葬送」について話してくださいました。結核に冒され、死を覚悟していたショパンが、死に対する怖れの気持ちを込めて書かれたものだと言うこと、有名な葬送行進曲は第3楽章だと言うことなど説明して頂き演奏に入りました。第4楽章まで全曲を一気に演奏して大きな拍手が送られました。
次にフォーレのシシリアーノなど、3曲の演奏があり休憩に入りました。休憩後はベートーヴェンの交響曲第7番全曲の演奏です。ベートーヴェンの交響曲は田園・運命・第九など、知られていますが、この第7番もとても良い曲で、田尻さんはお好きだとのことです。世界中の音楽家がそれぞれいろんな名前をつけたようですが、どれもしっくりしないで未だに「運命」のような名前はついていないと言うことでした。
第1楽章から第4楽章まで、全身を使って全曲の演奏でした。曲を聞いているうちにお隣のホットケーキ様も涙を流されていました。優しさと激しさと見事な演奏に感激と感動を頂きました。お疲れでしょうにアンコールに応えてトロイメライを弾いたと思いましたら、もう1曲と人差し指を立てて引き出したのは「別れの曲」 これを弾かれたら、もうこれ以上アンコールは出来ません。
汗びっしょりで演奏を終えた田尻さん、いつものようにロビーに出てきて、皆さんをお見送りしていました。人懐こい笑顔で「あぁ、暫くです」「素晴しかった! この人ネェ、ウイーンでピアノの勉強をしていたんだけれど、今はマザーテレサの家でボランティアをしている渋谷りつ子さんです。詳しいことはこれを読んでください」と資料を渡し、りつ子さんと記念写真に納まってもらいました。「いつもボロボロの時の写真になっちゃうね」と言いながら、でもりつ子さんも田尻さんも良い笑顔で撮れましたよ。本当にお疲れ様でした。
2時間近くの演奏で、しかも全部暗譜していて、楽譜は一切見ないで・というよりピアにも置かないでの演奏はさすがプロですね。この頃は海外でも評価が上がっているようです。それにしてもこんなに素晴しい演奏を、もっと多くの人に聞いて欲しかった!本当に勿体ないと思いました。次回の演奏会には、もっと人集めをしなければ! りつ子さんも大好きなショパンの曲が聞けて満足したようでした。