2011年12月10日

月に想う。

寒い。
冬の空気は、冷たくて、しんとしている。

冷え性気味の私は、冬がちょっと苦手だ。
足や手がすぐに冷たくなってしまうから。

ついつい縮こまって下を向いたり、
出不精になってしまうこの季節。

だけど、今日みたいな夜に
ふと空を見上げて、気づく。


凛とした空気、しんとした夜闇。
年に何回あるか分からない澄み切った夜空に
ここぞとばかりに、月が一際白く明るく輝いている。


ひとかけらの曇りもない清楚な月と
穢れのないクリスタルのような空気。

冬は、心を清めてくれる気がする。
生き物たちの、人間の、木々の、この星の。

そんな世界で暮らせたら。
諍いのない穏やかな日々があるのだろうか。
嘘も偽りも裏切りもない世界があるのだろうか。


だけど僕は思うんだ。
人間はこの綺麗すぎる世界じゃ
生きていけないんだって。

ぬくもりを知ってしまったから。
ぬくもりを持ってしまったから。

だから寒いと感じるのだろう。冬の空気を。
だから痛いと感じるのだろう。冬の風を。

そしてもっとぬくもりを感じたくて、
人が恋しくなるのだろう。


美しくも、人との関わりを拒む冬の空。
月の女神は冷たく、
そして寂しげに微笑む。

lem3_loca at 02:27│Comments(0)TrackBack(0) days―ひびのカケラ― | words―うたのカケラ―

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