2007年03月

2007年03月30日

Paul Starbuccartney5

「喫茶店でポールマッカトニーが販売される!」

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米スターバックスが立ち上げたレコードレーベル「Hear Music」の初契約アーティストがポール・マッカトニーになるそうです。ポールが作る新作(6月予定??)が、全世界で1万3168店舗を有するスターバックスのカフェで販売される。

レイ・チャールズの、生前最後のアルバム「ジーニアス・ラヴ〜永遠の愛(Genius Loves Company)」もこのレーベルから発表されてますね。グラミーも受賞して、とても成功したアルバムです。このアルバムは300万枚のセールスをゲットしたんですが、なんとその30%が、スターバックスから生まれたということです。その数、90万枚ですね。
ジーニアス・ラヴ ~永遠の愛 (完全限定DVD付スペシャル・エディション)
レイ・チャールズ ノラ・ジョーンズ ジェームス・テイラー
B0008MGNN8

「コーヒーを飲みながら音楽を!」の概念をくつがえして、「コーヒーの出来上がりを待つ間にCDを!」何と言う強欲、、じゃなくて、なんとたくましい商魂を持っているんでしょう。この、スターバックス。

音楽がデジタル化されて、手の感触で音を購入する事が少なくなりつつあるこのご時世、その流れを逆手に取った発想は、「カフェラテ」で新しいコーヒー文化を創った会社らしい戦略。とととと、思っていたところ、「Hear Music Coffeehouse」(現在シアトルのみ)という、新しい形態の店舗では、70台のタブレットPCが備え付けられており、そこからお好みの音楽をダウンロードし、CDに焼くサービスを展開していると言う。ちょっとした、デジタルも取り入れて、多角的にユーザを取り込んでるんですね。

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Hear Music Coffeehouse

さらに「Hear Music Coffeehouse」では、バリスタ(コーヒーのスペシャリスト)では無く、音楽のスペシャリストが、オススメの音楽や新譜情報などを教えて、ユーザにHOTな音楽情報を提供するサービスもある。まるで、最近少なくなった街のレコードショップみたいですね。何となく暖かいなー。

この「Hear Music」レーベルは、有名アーティストとともに新人の発掘に力を入れていくらしい。スターバックス、本格的にこの事業に乗り出すようです。大きな花火をポールマッカトニーで打ち上げるんですね。

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ポール・ザ・ビジネスマン

そして、ポール本人はこう言ってます。
「時代も変わり、人々が誰かに訴えかけ、誰かを理解しようとするやり方も変わってきた。そして、このことは、常に私の目標でした」
なんとも、前向きな発言。彼らしいですね。前しか見てないんですよ。彼の成功の秘訣は、ここにあると思ってます。

とにかく、スターバックスによるポールの新作発表楽しみですね。
「過去と未来に目を向けた」作品とか。個人的にはもっと枯れて行って欲しい。
今年の、僕のお楽しみライブラリーに一つアイテムが増えました。

しばらくは、スターバックスに行くたびにポールに思いを馳せる、lenmacでした。

2007年03月26日

「GOT LIVE IF YOU WANT IT」/THE ROLLING STONES(CD ALBUM)5

ガット・ライヴ・イフ・ユー・ウォント・イット!
ザ・ローリング・ストーンズ
ガット・ライヴ・イフ・ユー・ウォント・イット!(紙ジャケット仕様)
曲名リスト
1. Under My Thumb アンダー・マイ・サム
2. Get Off Of My Cloud 一人ぼっちの世界
3. Lady Jane レディ・ジェーン
4. Not Fade Away ノット・フェイド・アウェイ
5. I've Been Loving You Too Long 恋をしすぎた
6. Fortune Teller フォーチュン・テラー
7. The Last Time ラスト・タイム
8. 19th Nervous Breakdown 19回目の神経衰弱
9. Time Is On My Side タイム・イズ・オン・マイ・サイド
10. I'm Alright アイム・オーライト
11. Have You Seen Your Mother Baby, Standing In The Shadow? マザー・イン・ザ・シャドウ
12. (I Can't Get No) Satisfaction サティスファクション



前作「アフターマス」から間髪をいれず1966年11月に発表された、ストーンズのライブアルバム。ここぞとばかり、アメリカ制覇を確実にしようとする勢いが、このアルバムには詰め込まれている。

当時は、アメリカ盤のみでイギリスでは発売されていなかった。恐らく、その前年65年にイギリスでは同タイトルのEP盤(6曲入り、CD未発、現在は数曲別アルバムで聴ける)のライブレコードが発表されていたからだと思う。まったく、当時のストーンズは無計画と言うか、やんちゃと言うか。。。

このアルバム、内容もややこしい。
収録されたライブは、1966年9月のロイヤルアルバートホールのものと正規な説明がされているが、実際は1曲目Under My Thumb 7曲目The Last Time ラスト・タイム、12曲目(I Can't Get No) Satisfactionのみがそのときの演奏。それ以外は、他の公演からの録音。
僕が持っている、ABCKO版のUnder My Thumbは、また違う公演のバージョンだったりする。。。

このアルバムを聴いて、2曲だけ違和感を感じると思います。あきらかに、観客の声と演奏が分離されている曲があります。そうスタジオ録音に歓声をダビングした曲が2曲。しかも、その2曲はアルバムに入れようと思ってボツになったやつ。5曲目I've Been Loving You Too Long(そう!オーティスレディングの曲)と 6曲目Fortune Teller(アラントゥーサンの曲)がそれ。ぼつテイクの欠点を観客の声で薄めて発表しようとしたのだろうか?
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young stones

その他の曲でも、昨今のレコーディングでは隠れてやるようなライブ録音へのオーバダブが堂々とほどこされたりしていて、まったくもってアンドリュー・オールダムの意図はどこにあったんだろう?

と、ちょっと懐疑的な内容で始まりましたけど、このライブアルバムに記録されたストーンズのとんがった勢いを聴くと、突然降りかかってくる高揚感を抑えられなくなる。庭があれば走り出したくなるような高揚感。このアルバムには、エネルギーがほとばしっていて、汗が飛び散ってそうで、ミックが震えながら歌っていそうで、その隣でブライアンがハープ吹いて。かなりの量の初期衝動的エネルギーに満ちているんです。そして、そのエネルギーは、このバンドの持つ悪がき的イメージに心を射ぬかれた女性達の歓声で、さらに増幅されている。当時もちろん彼らはスターだったけど、まだ、バンドに余裕も何も無い頃、先も見えない頃。全ての情熱をライブに注ぎ込んで、どうだ俺たちを観ろっ!て。俺たちを買ってくれよっ!て。

この記録はある一点で凄く大事だったりします。60年代のまだ青臭いストーンズのライブを感じる事の出来る、唯一のアルバムだから。そう、僕にとっては宝物。途中の、スタジオテイクに歓声をかぶせたやつも、僕の高揚感を抑えるのに一役買ってる位で、全然気にならない。オーティスになりきれないミックに微笑んでしまうのもいいじゃないですか。

蛇足で、このアルバムのタイトルはスリムハーポの「I Got Love If You Want It」をもじっている。

The Excello Singles Anthology

1966年のイギリス。何もかもが勢いがあった頃ですね。消え行きそうなのは、リーダ達を模倣したバンドだけで、多くのバンドは新しい事に挑戦し始めて、俗に言うアイドルからの脱却も始まったり。アメリカからのレスポンスもこの頃始まったり。僕の一番行きたい時代と場所かもしれない。

そして、ストーンズ達は、次作「Between The Buttons」から、うねり始めたそんな時代の動きに呼応するようになって行くんです。そう、ブルースやR&Bからの乖離が始まる。

2007年03月18日

Sly And The Family Stone 紙ジャケ

噂が流れてから随分たちました。この、Sly And The Family Stoneの紙ジャケ化。紙ジャケ化だけなら、まーそんなに騒ぐ事は無いんだけど、全曲リマスターに加えて未発表曲も追加されているんですよ。バンドデビュー40周年を記念して、1967年のデビュー作「新しい世界」から74年の「スモール・トーク」までの7作とベスト盤「グレイテスト・ヒッツ」(「スタンド!」までのアルバムからチョイスされたやつ)を加えた8作がその対象です。
アマゾンのページ
スモール・トーク(紙ジャケット仕様)フレッシュ(紙ジャケット仕様)スタンド!(紙ジャケット仕様)
新しい世界(紙ジャケット仕様)ライフ(紙ジャケット仕様)
暴動(紙ジャケット仕様)
ダンス・トゥ・ザ・ミュージック(紙ジャケット仕様)グレイテスト・ヒッツ(紙ジャケット仕様)

Sly And The Family Stoneほど影響力がありながら、解散後に未発表曲集の発表などいじられる事が少なかったバンドは珍しいと思う。近年になると、トリビューアルバムの発表とか、昨年のグラミーでモヒカン金ぴか衣装のSLY STONEが登場するなど、再び脚光を浴びだした感がする。ファンにとっては嬉しい限りで。プリンスやスガ・シカオも喜んでるかな?
sly&thefamilystone
Sly And The Family Stone
60年代後期のフラワームーブメントの中で産声を上げて、ブラックパワーの一翼を担ったと言う面ではとても珍しいバンドの一つだったのかもしれない。JBのように、黒人だけを奮い立たすわけでなく、白人/黒人両方を奮い立たしたんですよ。上の写真のバンド構成も当時としてはとても珍しかったんですね。黒人/白人の融合バンドなんて。当時は、「黒いビートルズ」って呼ばれてたくらいですか、良く言われるようにファンクとロックを融合したはじめてのバンドだったんでしょうね。

【今回の再発詳細】
●2007最新デジタルリマスター
●ボーナストラック付
●未発表写真満載&音楽ジャーナリストによる新旧ライナーを収録した16P最新ブックレット 付(USのデジパックのブックレットを紙ジャケに封入)
●日本版ライナーノーツ(新規ライナー、英文ブックレット・ライナー完全翻訳、新規歌  詞・対訳)
●USオリジナルLPジャケットを復刻する紙ジャケット仕様
これだけ充実していて、1890円は安いですね〜。

尚、輸入盤には、上記のばら売りとは別にBOXセットもあるようですが、僕の場合、この紙ジャケ化が期間限定でなければ、日本盤をこつこつ買い集めるとします。

しかし、楽しみなのは「暴動」のリマスターです。この盤、まさしくオタクSLYが部屋に閉じこもって、リズムボックスを使用したり、マリファナを吸ったりしながら、理想の音を作ろうとしたんですね。バンドでは、俺の理想は作れないって。そんな音がリマスターによりSLYの理想に近づいているかもしれないですね。

ん?SLYの理想はそんなちっちゃく無いか。。

2007年03月16日

「NGHT BEAT」/SAM COOKE(CD ALBUM)5

Night Beat
Night Beat


「ロマンチックなアルバム」、こう冠されたアルバムは数多くある。それらを聴いてみると、どれもこれもロマンチックになり切れていない。途中でロマンチックをあきらめてしまうようなアルバムばかり。

僕のこれまでの人生の中で、「ロマンチック」って呼んでいいアルバムは2枚しかない。
エルビス・コステロとバート・バカラックによるコラボアルバムと、サム・クックがとてつもない歌唱力でブルース/ソウルを歌い上げる、この「NIGHT BEAT」だけ。1963年作。

僕の「ロマンチックな音楽」って、当たり前だけど「うっとり」出来る事。
夜の静寂を自分だけの物にして、その静けさに浮かび漂っているような。

「僕が目にした苦しみを誰も知らない」
こんな一節から始まる、とても静かでブルージーなアルバム。
サム!あなたの声でこんな事ささやかれたら、男の僕だって。。。。。

チャールズ・ブラウンやハウリン・ウルフを初めとした、カバー曲を中心に構成されていて、サムの手になるナンバーは3曲のみ。オルガンには、若きビリー・プレストンが、20歳になり立てとは思えない存在感のある音を奏でている。確か、ビリー・プレストンってサム・クックが見いだしたんですよね?

しかし、サムの歌声、歌唱力の凄さは何なんでしょう?少しの隙も無く、完璧に曲を歌い上げる。歌声に少しの揺らぎも無く、音程の狂いも無く、高音も低音も安定してて、スムーズで。「歌はこう歌うんだよ」って、歌という答えを導く方程式のような歌唱力。

今日も仕事に疲れて、このサム・クックの声に癒されて眠るのであった。Zzz

2007年03月08日

The Dirty Dozen Brass Bandがやってくる5

The Dirty Dozen Brass Band
The Dirty Dozen Brass Band

うーん、何かが足りない。生音の刺激が少ない。ならバンドか?といって、今年の目標でもあるバンドやっちゃえを実行したくても、仕事が遅くて「メンバーの募集」もしくは「メンバーにして下さい」っていう活動が出来ていない。

てことは、まずはライブですね。コンサートです。自分でやらなくてもいい。凄い音を聴きに行けばいいんですよ。

会場は、500人くらいまでの箱で、腰に来る音を聴きたい。音の風を浴びたいんです。

腰に来る音って?やっぱり、ニューオーリンズでしょう。ファンクやらジャズやらR&Bやらソウルやらケイジャンやらが鳴っているやつです。

NEVILLE BROTHERSは当分来ないだろうし、ALLEN TOUSANはエルビス・コステロとのDVDで我慢するとしよう。

そんな前置きを書いていた所、とんでもないニュースが。

あの、The Dirty Dozen Brass Bandが日本にやってくる。しかも、ブルーノートという箱でのライブです。信じられます?あの音を生体感できるんです。

The Dirty Dozen Brass Bandは、ニューオーリンズにてユニークに発展した(又は発祥した)様々な音楽を、その名の通りブラスで表現してるんです。R&Bとかファンクとかディキシーとかジャズとかを。

もともと、ニューオーリンズの黒人ブラスバンドはジャズの源流でもあるので、その素地にR&Bとかファンク果てにはレゲエなんかも取り入れて、ニューオーリンズだけしか聴く事しか出来ない、独特のサウンド形態が出来上がったんですね。日本のスカパラとかもきっと彼等を手本にしているはずです。

そうそう、最近ではマーヴィン・ゲイの「What's Going On」のアルバムをまんまカバーしたやつが極めてよろしいですね。

【ツアー情報】
ここから抜粋↓
2007年5月15日(火)
open:18:00 start:19:00
at:渋谷・CLUB QUATTRO

2007年5月17日(木)
1st open:17:30 start:18:30
2nd open:20:30 start:21:15
at:名古屋・Blue Note

2007年5月18日(金)
1st open:17:30 start:18:30
2nd open:20:30 start:21:30
at:大阪・Blue Note

【おすすめCD Amazonで試聴できます】
What's Goin' On
The Dirty Dozen Brass Band
B000GRTQS4


This Is the Dirty Dozen Brass Band Collection
The Dirty Dozen Brass Band
B0007X9UOC


ここでも活躍、当時からコステロはNewOrlensサウンドの大ファンでした

Spike
Elvis Costello
B00005MLTW


当日心配は仕事だけど、何とかこの日だけは要領よくしないとね。

2007年03月01日

月に吼えろ5

Howlin' Wolfのこのアルバム。昨日、営業車の中で大音量で聴いておりました。KILLING FLOORで始まるやつ。

リアル・フォーク・ブルース

「Howlin' Wolfはブルース?」
「Howlin' Wolfは、僕にとってブルースを超えた存在。」
「ブルースでは何が好き?」
「Muddy Watersは外せないでしょう、Sleepy John Estesもいいね」
「どんな音楽が好き?」
「Paul MccartneyやHowlin' Wolfだね。」

Rolling Stonesからさかのぼり彼を知ったときの驚きは今も忘れない。
名は声を表す。いや、彼の場合声に合わせて名を作ったんだ。
月に吼える狼のようなその叫び、John Lennonの歌う「Twist&Shout」の声に驚いたのと同等の衝撃は、今も続きっぱなしである。

1m98cm/136kg(300pounds)の巨躯から発される叫びは自信に満ち溢れ、俺が王様だって誇示している様。「Muddyが何様だ」って。

「Three Hundred Pounds Of Joy」
        by Chester Burnett
All you girls think the days are gone
You don't have to worry, you can have your fun
Take me, baby, for your little boy
Three hundred pounds of heavenly joy
This is it
This is it
Look what you get

You been creeping and hiding behind his back
'Cause you got you a man that you don't like
Throw that Jack, baby, outta your mind
Follow me, baby, have a real good time
This is it
This is it
Look what you get

Hoy! Hoy! I'm the boy
Three hundred pounds of heavenly joy
I'm so glad that you understand
Three hundred pounds of muscle and man
This is it
This is it
Look what you get

If the men's all mad then the women's glad
If the little kids' happy then the old folk's mad
I'm so glad that you understand
Three hundred pounds of muscle and man
This is it
This is it
Look what you get

彼の1950年代ステージングは、その巨躯からは想像できないほどのアグレッシブな物だったらしい。天井まで昇って行ったり、ステージを走り回ったり。残念ながらそのような映像は拝見した事がない。50年代のフィルムって残ってないんだろうか?

しかし、下の70年代の映像でも分かる通り、彼が声を発した途端その場は、Howlin' Wolfだけに支配されてしまうんです。座っていてもあたり一面Howlin' Wolfが走り回っているような。

珍しいカラーのHowlin' Wolfの映像をどうぞ↓

おすすめの音!!
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