2023年04月02日

生きていればそういうこともあるのだ

 冷えたり暖かかったりを三寒四温で繰り返しそろそろ春が来るのだが朝晩の冷え込みはまだ続くので油断出来ない。一昨日UFO CLUBでバラナンブのライヴやった後打ち上げでだいぶ飲んだらしく翌朝気づいたら下着姿でベッドにおり、ああやってしまったと思った時には時すでに遅し。折からの花粉症も相まって日がな一日呆けた面で鼻水を垂れ流すだけの生き物になり果てた。しかもちょっとだけ熱っぽいような気もしたのでその日の予定はすべてキャンセルし蟄居。そして今日は今日でレコーディングのつもりだったのだがスタジオを押さえてなかったことが発覚し急遽一日休みに(スケジュール管理すらまともに出来なくなってきたのでもう駄目だ)。疲労感が抜けないので表へ出ずひたすらくっちゃねしてこの時間。久しぶりに丸二日間何もしない、というのをやったのだが、何もしていなくても時間はあっという間に過ぎていくものですね。嗚呼。

 お知らせですが(サイドバーにも書いてありますが)4月9日に予定されていた山崎怠雅カルテットのライヴは中止となりました。開催予定だった大久保水族館がマスターの家庭の事情で急遽閉店することになってしまった為。水族館に最初に行ったのは2005年位だったと思うのだがその後2010〜1012年位まで数回出演した。当時参加していたThe 不謹慎ズというバンドや山崎怠雅グループでも一度だけやった。どちらのバンドも今はもうない。そしてお店も無くなるということで寂しい限りではある。ちなみにこの日は氏家悠路さんのGreen Moon On The Waterのレコ発だったのだが先述の通り中止になってしまったのでイベント自体は7月1日に荻窪Club Doctorで仕切りなおします。その日は山崎怠雅カルテットではなくて別のバンドで出演します。氏家さんたちのバンドの新譜楽しみだなあ。

 今月のライヴは
4月13日(木)弾き語りソロ@代々木バーバラ
4月22日(土)バラナンブ@高円寺ショーボート
4月23日(日)DJ@白楽Fu~un Kaoru Joe
4月26日(水)弾き語りソロ@高円寺稲生座
の4本です。

 バーバラでの弾き語りは石川浩司さんとの共演。ギター覚える前、1990年に兄のギターを勝手に触ってさよなら人類のベースラインをコピーしていたのを思うと感慨深い。この日僕は2番手、19:25頃の出演でそのあと初めましてのマスダトモヒロさん、そして8年半ぶり2度目の共演の小浜田知子さんが出演。石川さんのソロはなんとトップである。なので来られる皆様はぜひ最初から。

 4月22日のバラナンブはHAの企画でUnderbugを交えた3マン。最近新曲も出来たしバンドの状態は良いと思われますのでお楽しみに。

 翌23日は白楽のDJバーで回します。前に他のDJから「バンドマンは音量ばっかり大きくてどうのこうの」と陰口を言われました。そればっかりじゃないんだけどなあ。あんただって○○じゃないか、と色々言いたくなったが大人なのでお口にチャック。

 そして4月26日の稲生座は野戸久嗣さんとの2マン。野戸さんとは昨年2月に大矢シンジさんのお導きで共演した際にSMAPの「Fly」の作者であることを知って変な感情ダダ漏れで(酔っぱらっていて記憶が雪崩を起こした)泣きながら話しかけてから2回目の共演を楽しみにしていたのである。特にSMAPのファンだったわけではない。しかし「Fly」がリリースされた1999年、家庭や、個人的なトラブルが続発し「ああ、世界の滅亡は個人レベルで来るのか」とか思って世を儚んでいた時期だったので(冗談みたいだが20世紀末の少年たちは1999年に世界が滅びるという与太話を信じ込まされて育ったのである)、妙にそのメロディ、歌詞が琴線に触れて近所のAVトーヨーというレンタルショップでバードマンというアルバムを借りて繰り返し聞いたのだった。あれから4半世紀近くが経って野戸さんがステージであの曲を歌うのを聴いていたら、その後何年もかけて「生きていればそういうこともあるのだ」と割り切り蓋をした辛い出来事、本来は割り切れていなかったような様々なことがよみがえって来てしまって感情が抑えきれなくなってしまったのだ。なので本当は「いやー、あの曲の作者の方でしたかハッハッハー」みたいな感じで話しかけるつもりが口を開いたら涙が出てきてしまってみっともないことになった。要するに、人が音楽に心を動かされる瞬間というのは記憶や経験に密接に結びついているわけで、誰もがそうして自分の都合で語っているのだ、という話と、お酒を飲むと感情的になるから気をつけましょうね、という二つの真理及び教訓がもたらされました、という事。そんな野戸さんとの再共演を僕はとても楽しみにしているのです。

 さて、風呂でも沸かすか。臍で。

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2023年02月06日

最近なにしてるかって話

 前回の更新が昨年の8月なので結局半年近く空いてしまった。その間の振り返りなどしたい気もするが、それを真面目に全部やってるともう半年くらい空いちゃって、その間に書くことも溜まっちゃってもう駄目だ、みたいになるのが目に見えているのでこれから先のことを書きます。あと、最近何の説明もなしにいろんなこと始めているのでその辺の説明も交えつつ。昔からやってることの説明も備忘として再度記しつつ。


・弾き語りソロ

 アコースティックギターの弾き語りを始めてから気づけばもう20年以上が経ってしまった。自分が上手い歌手ではないことは重々承知なのだが、自分で作った歌を一番「ちょうどよく」響かせられるのは自分の声であることにこの10年位で確信したので続けている。あと、フォーク的な音楽を演奏するためにはこういったスタイルで臨むことが最も効果的なので。
 次回の弾き語りライヴは2/18(土)高円寺稲生座青木マリさんととても久しぶりに共演です。その次は3/11(土)に亀有KIDBOXで演奏しますが今のところ無観客配信でやると思います。
 そのあとは少し空いて4/13(木)に代々木バーバラでも弾き語りをします。この日は2マンになるのかな、石川浩司さんと共演です。ついたー。


・鳥を見た

なかおちさと(Vo,G)
山崎怠雅(B)
ふなもと健佑(Dr)

 もともとは2002年になかおちさと、菊池明、山巌で結成されたらしいんだけど僕はその時のことはよく知らない。僕が参加したのは、っていうかなかおさんとなんか一緒にやるって話になったときに休眠中だったバンドの名前をそのまま頂いた感じ。で、2017年にいったん活動を休止したんだけど2019年の暮れ位になかおさんが新曲を作っているのでまたやりたいって言いだして。なのでふなもと君(ex,蛸地蔵、ニューアクション)に声かけてスタジオ入りしだしたらコロナ禍で復活ライヴが延期に次ぐ延期。このままではモチベーション下がるので録音を開始。やっと出来上がった作品をいざリリースするというタイミングでディスクユニオンのオンラインが閉鎖。呪われてるんじゃないかと。とはいえ、作品は結構よいものになってます。ジャケット最高だし。買って聴いてください
 鳥を見たの次のライヴは3/2(木)高円寺ショーボートにて。


バラナンブ

藤井政英(Vo,G)
南部輝久(Dr)
山崎怠雅(B,Cho)

 最近はバラナンブばっかりやってますのであまり説明は必要ないかと思いますが気づけば6年目。昨年末には初のフルアルバムもリリースしておかげさまで評判も上々でありがたい限りです。バラナンブとSilence始めてからベースもたくさん練習しているので自分が向上するのが楽しい。次回のライヴは3/25(土)秋葉原グッドマンで馬頭將噐さんのユニット「涅槃」と2マン。涅槃はなんだかすごそうなのでこの日は我々もとても楽しみにしています。その翌週3/31(金)は東高円寺U.F.O.CLUBでINUY&TABBIE meet 原田仁(ROVO)、BACTERIAとの3マン。こちらもとても楽しそうです。


・山崎怠雅カルテット

山崎怠雅(Vo,G)
伊藤昭彦(Cho,AG)
小池実(B)
井上順乃介(Dr)

 先述のソロ活動の延長とも言えるのだけど、ソロアルバムの中にはバンド形式で演奏している曲もあって、それをライヴで再現するためのバンド。実は2010年位からやっているのでもう12年以上やっている。みんな付き合いがとても長いのでなんの心配もないメンバー。アルバムの曲演奏するだけではアレなのでそろそろ新しいことを始めようかな、と思っているけどメンバーにはまだ言ってません。まあ、どうにかなるでしょう。
 山崎怠雅カルテットの次回のライヴは4/9(日)新大久保水族館氏家悠路さんのバンドのイベントに出演します。個人的にこのお店に出演するのがとても久しぶりなので期待と不安を胸に校門をくぐります。そのあとは5/25(木)に荻窪Club Doctorです。


・サポート的な活動(MONA ROCK、優多歌)

 気分的にはメンバーとして一丸となって一緒に音楽を作っていることには変わらないのだけど「プレイヤー」としての意識の割合が大きいものについて。

 MONA ROCK家着いて行っていいですか、でおなじみのMONAちゃんを中心としたユニット。曲調はポップなんだけどMONAちゃんのギターはかなりブルージーでいぶし銀な印象。なので古いロックが好きな人は多分気に入る音楽。前回の様子はこちら。っていうか、おととし代々木バーバラで初めて対バンした時に打ち込みを流してドラムとギターのデュオで演奏してて、ギターかっこよかったので終演後に酔っぱらった勢いで「ベース入れてちゃんとバンドスタイルでやればいいじゃないすか、なんなら僕に轢かせろ」みたいなことを言ってからのご縁。なんでも勢いってのは大切である。そんなMONA ROCKの次回のライヴは3/19(日)本八幡ルートフォーティーン。子供のころバスに乗って映画を観に行った町だが今はもう映画館はない。だがライヴハウスはある。

 優多歌さんとは2013年の7月に四ツ谷Doppoで行われたイベントで初めて会った。その日は彼のバンドが解散で、僕はイベントのトップで弾き語りをした。終演後四ツ谷駅までの道を話しながら帰ったのを覚えている。年齢の話になり僕の歳を伝えたら彼は「ああ、大体同じくらいだよ」と。この会話が後々大きな意味を持つのである(文章だと伝わり辛いので会った時に聴いて下さい)。その5年後くらいに再会してから連絡を取るようになり、昨年彼がバンド編成でライヴをやりたい、という話になってじゃベース弾くよ、と。ドラムは困ったときのふなもと君。
 優多歌さんも古いブルースロックとか好きだし、日本のフォークとかも好きなので話が合う。前回の演奏の様子はこちら。いかにもライン録り、って音で臨場感に欠けますが。
 そんな優多歌さんの次回のライヴは3/23(木)学芸大学APIA40にて。


・その他名前のついてない活動

 3/9(木)に荻窪Club Doctorで山崎怠雅+野口英律+南部輝久でライヴをやります。この組み合わせは昨年5月1日にショーボートでやって以来なんだけど前回持ってる大型アンプ全部持ち込んで壁のように並べたら身体中痛くなって手足に震えが来て酷い目に遭ったので(前夜にダムダム団のメンバーと深夜までカラオケに行ったのもよくなかった)今回はそこまではしませんが、まあ中々な爆音にはなると思います。ハードロック的なエレキギターを最近弾いていなかったのですが今年は錆び付かせないようにそういうこともやろうと思っています。正直な話、ギタリストとして誇りをもって参加していたバンドを理不尽な解雇のされ方してエレキギターちょっと苦手になってた、っていうのがある。とはいえ、向こうよりもカッコいいことをやればいいだけだな、と思えるようになってきた。かつては憧れた相手だけどこっちも30年近く音楽やってますのでナメてもらっては困るわけです。別に子分になった覚えもないし。ふざけんな、って気持ちで演奏しますのでね。

 あと、3/17(金)に横浜日ノ出町試聴室3にて直江実樹さん、小池実さんのイベントで怪獣・特撮についてのトークをします。前回お客さんが集まるのがゆっくり目で人が集まったら始めましょう、って言いながらグズグズっとあらかじめ決めていたことを何もできずに終わったのでリベンジです。一応ギターも持っていきますので演奏もします。前回ほんとに何もしなかったので。



余談だがいぶし銀、って打ったら「飯伏銀」って変換されたよ。飯伏新日辞めるってよ。

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2022年08月18日

お知らせ

本日高円寺稲生座にて予定されていた生田敬太郎さんとの2マンライヴは都合により延期いたします。
ご了承ください。

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2022年03月02日

年に一度くらい大反省する

 ブログの更新頻度が著しく下がって久しい。
 特に一昨年に始まったCovid19に影響による活動の縮小からは燥いだブログを垂れ流す気にもならず専らTwitter等のSNSに散発的な戯言を呟くことのほうが増えた。
 そもそもこのブログを始めた目的は
・自分の活動を知ってもらう
・自分の為の備忘
の2点だったのだが現在はその目的をほとんど果たしていない。ライヴ告知に関しては一応サイドバーに掲載しているが、多くの人がスマホで閲覧している現在は殆ど意味をなしていない。
 これはちょっとあまりにも怠惰ではないのか?という気がしてきたのでもうちょっとマメにやろうと思います。すみませんでした。なので今年に入ってからの振り返りをばーっと書いておきます。今更。

1月4日

 東京ドームに新日本プロレスを観に行く。観客数を約半分に制限しての開催。第0試合で藤波辰爾が登場したことには驚いた。柴田勝頼の復活と、その変わらぬファイトスタイルに落涙。

1月5日

 本年初のライヴ。弾き語り@高円寺U-hA。引き受けてからプロレスの2日目と被っていることに気づいたがおれミュージシャンだしな、とか言って納得した。共演は山田庵巳さん。お互いをMCで弄り合うのが恒例になってきたので次回はもうちょっとスリルのあるやつ(乱入して椅子で殴るとか)を考えたい。

1月8日

 伊藤昭彦・日比谷カタン両氏とのコラボで配信ライヴ@亀有KID BOX。「商業フォーク」をテーマにしてのんびりと。KID BOXは都内有数の狭小ライヴスペースで疫病の前はそこに12人とか人を入れて開催していたのだけど、まだ暫くはそんな気にはなれぬ。しかし10年来の付き合いのお店にはちゃんとお金を落としたいので無料配信、投げ銭製でやり始めてもうすぐ2年。これはこれで楽しいけどね。

1月12日

 エロヒムのライヴを始めて観る。とてもよかった。

1月15日

 蓮沼ラビィさん企画で弾き語り@下井草Billy's Bar。演奏のほかに自分の好きな「詩」を紹介して、とのオファー。色々考えたけれどガルシア・ロルカの「別れ」を途中で朗誦した。
 音楽をやっている以上、自分にとって言葉はとても大切なものでありつつ、音楽の一要素でしかない。言葉だけで伝わらないものがあるからこその音楽。そういった気持ちを確かめるために昔は朗読とのコラボをよくやったけど、音楽で得た様な感動をそれらから得ることは一切無かった。
 ただ一度だけ、はるか昔(1998年位)に法政大学にフラメンコを観に行った際、ゲストで出演した天本英世さんの朗読だけは自分の中に強烈な爪痕を残していった。彼が言葉を発する度に空間が異化され、変容していく様を今でもまざまざと思い出せる。その時の演目が「別れ」だった。
 音楽にとっての言葉、要は歌詞なんてチャーシューみたいなもんで、貧相なものが載っているくらいなら無いほうがマシだし、なくても成り立つのが音楽。そう思って続けてる。
 この日の共演は主催の蓮沼ラビィさん、浦邊力さん、志万田さをりさん。

1月26日

 高円寺稲生座で弾き語り。共演はぶるうまんSUMIOさん。演奏前に色々忘れものをしたことに気づくがどうにかなるものです。

2月6日

 バラナンブの年明け初ライヴ@鶯谷What's up。かなり久しぶりに出演したが音がよくなっていた。共演は川口雅巳ニューロックシンジケイト、LAPIZ TRIO、DEEP FREEZE MANIA、9000SONICS。久しぶりにお会いできる人も多くて楽しかった。人数制限での開催。あまり広くない店なので人数制限なかったら結構大変だったと思う。こういう配慮は疫病が去ってもやるべきでは。

2月12日

 新宿でビートルズのルーフトップ・コンサートの映画を見る。IMAXだとセッティング時にリンゴがハットスタンドをずらした音まで生々しい。ニコニコしながら演奏する5人の姿に落涙。旧「Let it be」はVHSを持っていたのだけど、テンション低く険悪な様が収録されていた。しかしながら今回のリマスターで明らかになったのは前回の映画ではあえてスポイルされた部分、険悪になることはあっても音を出し始めると笑顔が零れて一丸となる様や、はしゃぐメンバー、ふざけるメンバー、そして各々があくまで前向きに取り組む様子。なんだよ、バンドってやっぱこうだよな、って思って泣く中年。

2月20日

 荻窪クラブドクターとバラナンブの共同企画、3か月連続2マンの一回目。蔓延防止等重点措置が発令された為、当初の予定であったGalaxy666が出演不可、しかし直前ながらダメ元でオファーした沈む鉛が出演を快諾してくれて良いイベントになった。

2月24日

 弾き語り@高円寺U-hA。共演は徳網正宗くん。数年ぶりに共演したら楽器が鉄弦のアコギからガットに替わっていた。よい曲、よい演奏、イケメン。こちらは相変わらずの感じでした。

2月27日

 弾き語り@高円寺グリーンアップル。大矢シンジさんの企画に呼んで頂いた。共演は主催の大矢シンジさん、吉田キェイさん、野戸久嗣さん、atomicfarm。atomicfarmとはとても久しぶりだったので嬉しかった。グリーンアップルは近隣のお店の中でも特に感染対策が厳しく、入場時は検温、手の消毒以外にも足の裏の消毒。出演者は抗原検査をその場で行い、陰性の場合のみ入れる、など。昨今の感染症の状況を見ると、どれだけ対策していても伝染る時は伝染る、といった具合で、どこまでやれば完璧、ってのはあり得ないのだけれど、だからこそ、できることは全部やる、というのは大切。
 この日、感情が大きく動いてしまい、ちょっと思うことがあったので(悪いことではないです全く)別日に整理して書きます。


 ということで今日に追いつきました。昨年の印象的な出来事とか、昨年のうちにちゃんと書いておけばよかったね(12月9日のクワトロとか)。

 次の演奏は3月9日に三軒茶屋ヘブンズドアでバラナンブです。詳細はバラナンブのWebサイトをどうぞ。

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2021年10月27日

お知らせ

数年ぶりに公式Webサイトを再開しました。まだ工事中なのであちこちガタガタですが。ご笑覧ください。
https://www.taigayamazaki.com/

あとブログのタイトルも10年以上同じだったので変えました。よりふざける方向。

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2021年10月20日

あとは頼んだ

 中村とうよう氏や西部邁氏、加藤和彦氏やキース・エマーソン氏も含まれるのだが、積み重ねて来たキャリアを以って社会的にも一廉の評価を得、年齢も重ねた人物が自ら死を選ぶということは一体どういう事なのだろう。
 極々下世話で狭量な視点ではあるものの「安定した老後」を手に入れられる立場でそれを放棄するのは日々財布の底を眺めながら生きているこちらにとっては勿体ない話だし、そうでなくとも彼らが引き続き生きて功績を重ねる事で生まれたかもしれないものがあるだろうに、と考えてもやはり「勿体ない」という間抜けな感想を禁じ得ない。

 とは言え考え続けているうちに、そうは言いつつ少しだけ理解出来なくもない、と言う思いが湧いて来た。
 わが身を振り返ると若い時分には人生への不安や絶望に苛まされて希死念慮に取り憑かれた事もあった。だが自身が中年になり、それなりに痛い思いなどを重ねて図太くなって来ると若き日の不安や絶望は「まあ俺は死ぬまでこんなもんだろう」という諦念へと移り変わって行く。その諦念と折り合いをつける手段としての自死、というのはなんとなくわかる気がするのだ。そして今でも時折ひどく疲れた時などにはこんな日々がいつまで続こうとも何一つ変わることなど無く寧ろ大切なものをなしくずしの様に失っていくのだからこの瞬間にふと死んでしまってもいいかもしれない、などと思うことが稀ではない。

 そんな事を布団の中で考えながら眠りについたら自死の夢を見た。まわりくどいやり方だが注射針で林檎に毒を入れてそれを食べようとしていた。しかしそこに何故か機動隊のような一群が押しかけてきて待ったを掛けてきた。何をするのだ、おれはもう今死にたくてたまらないのだ、と最前列の男に掴みかかると彼はヘルメットを外してこう呟いた。「あとは頼んだ」と。そこで目が覚めた。
 「あとは頼んだ」がどういう意味なのか暫く理解ができないまま起き抜けの頭でずっと考えていたが、あの男の顔が4年前に死んだカズシゲだったこと、そしてその日が彼の命日だった事を思い出して何か合点がいったような気持ちになった。8月の終わり、まだひどく暑かった頃の話。
 あと、を頼まれたのだな。

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2021年07月11日

補足

 7月14日(水)に予定されていた高円寺U-hAに於ける川レオンさんとの2マンは延期にしました。理由は4度目の緊急事態宣言発出に伴って、です。川レオンさんは東京都外からライヴの為に来る為、熟考の末、今はそうするべきではない、とご本人が判断したのです。自分がやりたい、だけで行動する人ではないという点に於いて彼女を信頼できる、と思います。
 自分がやりたい、だけでやっている訳ではない、という点では自分自身もそうであり、川レオンとの2マンであること、そしてその場所が高円寺U-hAであること、この2点を重要視して引き受けたオファーだったからこそ、今回なし崩し的にワンマンでやるとか、適当に代理の人を探す、という選択をしたくなかったのです(U-hA店主の瀧川さんにはご迷惑をおかけして心苦しい限りですが)。
 そもそも、時節柄など関係なしに「自分がやりたい」だけでやる年齢でも立場でも無い(若い時と違って商売でやってますので)。特に昨年から続くCovid19の騒ぎが始まってからはより一層その思いは強い。なのでそれ以前よりも更に場所も機会も選ぶようになっている。
 また、疫病に対する警戒の仕方も人によって、住む場所によって、立場によって異なる。正直、東京に住んでいると毎日利用する電車や街中での往来を見る限りライヴハウスにいるほうが大分安全なのでは、という気すらしてくる(同じ18時半に荻窪に行くのであればクラブドクターのほうが西友より大分空いている)。だからと言って「もう関係なくね?」ではなくて、まだまだ配慮を、注意をし続けない状況であることは疑うべくもない。今回、川レオンさんは比較的近い地域ではあるけれど、やはり東京都内と行き来するのは憚られる、と判断したのは正しいことだと思う。

 まあ、次回、ケチのつかないタイミングで、ケチのつかないやり方で仕切りなおしますのでね。っていうか「4度目の緊急事態宣言」って、昔前橋の駅の近くで見たキャバクラの「毎日半額」っていう看板と同じくらいの腰砕け感があるよね。定価はいつなんだ?!みたいな。

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2021年07月01日

お知らせ

 2013年末に発売した僕のソロアルバム「フィクション」のリマスター盤が出ます。曽我部恵一さんの鮮烈なリマスタリングと、北村卓也さんによる新しいジャケットで9月8日に発売されます。
 今まで聞いたことなかった人はこの機会に聴いてほしいです。そして旧盤を持っている人も是非手に取ってその違いを楽しんでください。
詳細はこちら。
 あと、新ジャケットでマーチン弾いてますが当然録った頃はこれ持ってなかったのでテイラーの音です。一曲だけきんぐさんがD18弾いてます。

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2021年05月16日

忘れないうちに書く

 2018年の5月26日夕方、新宿駅中央東口で岩田裕成さんと橋本孝之さんと待ち合わせをした。思い出横丁に行くと言うのに岩田さんはそこしか分からないから、と東口側を指定したのだ。その融通の利かなさに苦笑しながら改札を出ると既に二人は到着していた。
 手ぶらにジャケットを羽織ってパンツのカーゴポケットに財布だけ入れた僕を見て岩田さんが「橋本さん、ほら見てよ!怠雅さんは手ぶらだよ!これがダンディズムってもんだよ!」と嬉しそうにしてる。それを言われた橋本さんの方が上から下までビシッと黒い服でキメてダンディそのものなのだが。
 遠回りをして(駅の反対側なのだから当然)思い出横丁近くで川島誠くんが合流し、岩田さんお勧めという串焼き屋に入った。岩田さんは石原洋さんに連れられてこの店に来たことがあると言う。次回は石原さんも誘おう、みんなを紹介するから、とか言ってた。
 僕らは酒を酌み交わし色々な言葉を交わした。頼むだけ頼んで食べようとしない岩田さんはべらんめえ口調で様々な話をしていた。人を褒め、人を貶し。それを橋本さんは興味深そうにずっと聴いている。二人は対象的な兄弟の様にも見えた。
 僕はこの日、初めて川島くんと長く話をした。音楽の事はあまり話さず、主にプライベートのことを沢山話した。実につまらない事でお互いの共通点を見つけて苦笑しあい、楽しい時間を過ごした。
 夜も更け、河岸を変えようと店を出て、川島くんは家が遠いからと先に帰り、僕らはすぐ側のバーに入った。カウンターしか無いバーに横並びに座り更に話し込んだ。途中外国人の女性が店に入ってくると岩田さんはナンパなのか、We are famous musicianとか適当なことばかりを話しかけていた。

 いやあ楽しかった、是非またやりましょう、と別れたあと、その年の夏に別のメンバーで岩田さんとは2回呑んだのだが、3回目を秋に約束していたら当日、10月3日の朝に連絡があり、インフルエンザらしいので延期してくれ、と。もちろん、そうしましょう、養生して下さいと返信した。
 それから約一週間経った10月11日の夜、新宿で酒を呑んでいた所に橋本さんから電話がかかって来たのだ。メッセージではなくて電話?と訝しみつつ出ると泣きそうな声で岩田さんが亡くなった事を告げられた。状況が飲み込めず混乱した僕はえっ?えっ?と間抜けな言葉しか発する事が出来なかった。自宅のソファで亡くなっているのが発見された事、警察の見立てでは9月30日ごろに亡くなった様子であること。しかし僕らは10月3日の朝にメッセージのやりとりをしているのだ。だから、警察の見立てよりも少しだけ長く彼はこちら側に居た。
 あの時のメッセージの内容が誤字脱字だらけで様子がおかしかったことを僕は気に留めることがなかった。今思えば、あれはインフルエンザ脳症を起こしていたのかもしれない。あの時救急車を呼んでいれば、等と未だに大きな悔いが残るし、一生悔い続けるのだろう。
 電話を切った後、僕はぼーっとした頭で家路に着きながらそれを橋本さんにメッセージした。橋本さんからの返信は細切れで、自宅で痛飲してる、って内容だった。僕は電車の中でみっともないくらいにボロボロと泣きながらメッセージのやり取りを続けた。

 あれから2年半近くの間、橋本さんとは何度かライブの現場で会ったがゆっくりと酒を酌み交わすことはなかった。川島くんとは音楽関係なしに酒を飲もう、と2回ほど集まって飲んだ。そして今年の3月28日の朝、橋本さんから久しぶりにメッセージが来た。仕事の都合で大阪に帰る、という内容だった。新宿で4人で飲んだ夜は本当に楽しかった、大阪に来る事があったらまた飲もう、と。ダラダラと続くコロナ禍で大阪は少し遠いところになってしまった。しかしながら、必ず行くのでその時は乾杯しましょう、と返した。橋本さんとのやりとりはそれが最後になってしまった。
 岩田さんの訃報を知らせてくれた橋本さん、その彼の訃報を僕が聞いたのは5月14日の朝だった。

 その日の夕方、川島くんから電話がかかって来た。あまりに辛くて一人で酒を飲んでいたら怠雅さんの声聞きたくて、と。僕も辛いよ、かける言葉が見つからなくてごめん、と返した。必ずまた飲もう、と約束して電話を切った。
 年甲斐もなく、涙と鼻水が止まらなかった。

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2021年03月11日

あれから

 10年ですか。
昨日のことのようですよ。

 毎年言ってますけれど「風化させてはならない」なんて言い草は他人事だから言えるのであって、僕にとっては「忘れたいのに事あるごとに頭をもたげる」怨霊のような記憶だわ。
 落ちて砕け散るガラス瓶、女性の悲鳴、子供の泣き声、繰り返しやってくる余震。鳴り響くサイレン、液状化によって町のあちこちから噴き出した泥濘。程なくして始まったコンビナートの火災が窓の向こうに赤々と見え続ける。そして轟音と共に上がる火柱。石油タンクの爆発だという。
 自宅の団地は液状化のために半月の間上下水道が使用不可になり、以来トイレを我慢する癖が身についた。今もおしっこ我慢しながらコレ打ってるしね。あの時の恐怖とか不安がすっかり刻まれてしまった結果、未だにちょっとした地震でも足がガクガクして動悸がする。
 未だに復興していない、家にも帰れない人が多数いる中で「風化させない」なんてよく言えたもんだよ。「あんなひどい目にあうのはもうごめんだ」の一言以外に言えることはないよ。

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2021年01月09日

◆お知らせ◆

1月10日の鳥を見た、1月18日の弾き語りは緊急事態宣言の発出を受けて延期とします。
クソめ。

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2020年11月19日

PlayNight in Tokyo



 気がついたらニューアクションの「PlayNight in Tokyo」のリリースから2年以上が経っていた。当初一般流通はしておらず、メンバーのライヴ物販かディスクユニオン店頭のみでの取り扱いだったので最早購入することが難しい作品になってしまった。まあ、何でも自宅にいながら手に入り、歴史的なレア盤すらYoutubeで聴ける時代に、ちょっと手に入り辛い音源っていうのが存在するのも悪くはないんじゃないだろうか。別にプレミアもついてないしね。

 そもそも僕が参加するずっと前から続いていたバンドで、前任のギタリストが抜けて後任を探していたらしく、2016年の4月25日に藤井君のサポートで新宿URGAに出た時(余談だがこの日の演奏がその後バラナンブ結成の伏線になった)、対バンで出演していたフルートの和美ちゃんからスタジオに入ろうと誘われたのだ。この日、僕はベースを弾いていただけだし、しかも演奏を聴く前だというのにその日の僕のファッションを見てピンと来たらしく声をかけてきた。面白い人である。
 そのちょうど2週間後の5月9日に高円寺でスタジオ。事前に送ってもらった彼らの曲でジャム。バンド名の通り昭和40年代の日活映画を意識したような楽曲。メインのメロディをフルートで奏で、手数の多いリズム隊が支える。ベースはサロメの唇の水のさとし君。ドラムは当時蛸地蔵のメンバーだったふなもの健佑君。初対面で、試しにジャムってみよう、っていうノリだったのに「ギターのカッティングがワンパターンじゃないすか?」とか偉そうに言って来たのでふなもと君の印象はとても悪かったのだが、その後とても仲良くなったのは不思議なことである。この日のセッションにはパーカッションのナナちゃんは来ていなかった。あと、ナナちゃんがどのタイミングで加入したのかはよく知らない。
 2時間のスタジオの後、その場で水の君からギタリストとして加入してくれないか、との打診があった。たくさんバンドやってるからいきなり加入、っていうんじゃなくてしばらくサポートならいいよ、と答えた。あと、彼らが属していた「和モノ」のシーンには興味がないし、僕が参加するとしたら音楽性は変わるしハードになるよ、と伝えた。それに対しては彼らも「和モノ」シーンにこだわりはないし、狭いコミュニティの中だけで活動していても広がりがないから変化を求めている、とのことだった。
 そんな感じで緩く付き合っていくつもりだったんだけど、その後7月30日深夜の新宿JAMのイベントで待ち時間あまりにも長くて、共演のマリアンヌ東雲女史とガンガン飲んでたらすげえ酔っ払って酷い演奏をしてメンバーに迷惑かけちゃって、これは責任をもって取り組もう、と思って正式メンバーとして頑張ることに決めたのでわたくしはいつだって愚かである。まあ、そのおかげで自分の活動では縁がなかったイベント等にも出演したりして、とても楽しかったのだから結果オーライである。


 その後、月一回のセッションイベントや、数か月に一度のライヴを続けてバンドとしてのサウンドも固まってきた2017年の秋ごろ(多分9月25日のミーティングだと思う)、録音をしようという話が持ち上がった。明確にいつ、どのような形でリリースを、ということは決めずに、まずは録り始めよう、と。各々がそれぞれ別にメインのバンドで活動していたのでとにかくペースが遅い。そんなわけで実際にスタジオに入ったのはその年の12月16日。場所は高円寺ソニックバンドスタジオ。
 その日は比較的アレンジと尺が決まっている3曲(ウォーターストライダー、ヴァルナ、裏切りの声)を録音。事前に作戦立ててテンポも決めて録音する順番考えて一気呵成に録った。既に頭の中には最終的なサウンドのまとまりが明確に存在していた。その為に持っていったギターはいつも使ってるSG、そしてリズムギター用にダンエレクトロ。フェンダーのギターだとシャッキリし過ぎちゃって狙った感じと違うからダンエレ。デビッド・リンドレーとかライ・クーダーとかがわざとこの辺の楽器を使う気持ちがよく分かる。アンプはフェンダーのツインリバーブ。エフェクタはライヴで使っていたファズ(自作のものと、MASF)、VOXのワウ。バッキングで軽く歪んでいる音はツインリバーブのボリュームを上げて歪ませた気がする。
 数時間で一気に録って、予算の都合でお任せMIX(3回まで手直し無料)っていうプランだったので、後から各楽器ごとにひたすら細かく、ああだこうだ記載したメモをエンジニアに送り、それ聞いてまたああだこうだ言って、って繰り返して完成。
 そこから再びしばらく時間が開く。その間に少し長尺の曲を足してアルバムとしての体裁を整えるアイデアが出て来て、以前からの知人である石倉夏樹さんに録音を頼むことになる。和美ちゃんが別の現場で石倉さんと知り合って、その辺から繋がっていったんじゃなかったかな。そして2018年の6月3日に2回目の録音を行うことになる。この日はクラウストロフォビアとペロペロハッピーを数時間掛けて数テイク一発録音。明確に尺や構成が決まっていないジャムっぽい曲なので一発で録るほかない。使用した楽器はずっと使ってるフェンダーのストラト(1979年製)、幾つかのファズ、アンプはスタジオにあったフェンダーのデラックスリバーブ。

 その後7月〜8月で数回のMIX作業を行い、二つのテイクを途中でつないで一つにしたり、ああだこうだ言って完パケ。その頃にはリリース予定やジャケットのデザイン、そしてレコ発の日程も決まっていたのではないだろうか。
 そしてリリース、レコ発。レコ発はお客さんもたくさん入って盛り上がった。CDもたくさん売れた。その帰り道、ふなもと君に僕は「辞めるわ」と伝えたのを覚えている。

 綺麗ごとを言っても仕方がないので正直に言えば活動している間、コミュニケーションの瑕疵による齟齬などによってメンバーに対する不満は溜まっていた。今思えばそれは各々の優先順位の違いなので誰が悪い、という話ではないのだが、僕は「バンドのメンバー」である以上は価値観を共有して一丸となりたい、という時代錯誤な思いを持っている。演奏だけバッチリ決めればあとはドライに、みたいな風には出来ない。
 しかしそんなモヤモヤは音源が出来上がり、製品となって手元に届いたものを聴いた瞬間にすべて消えた。このメンバーで出来る一番カッコいい音楽を作ることが出来た。そしてそれに自分が少なくない貢献をすることが出来た。そしてこのバンドで自分が出来るだろうことは全てやった。どこに出しても恥ずかしくない、ずっと残るべき音源を作れた。そして、ここから先、これを「維持していくための活動」に興味がない以上、自分は去るべきだと思った。

 レコ発の9日後、10月29日の夜に水の君と二人で高円寺で呑んだ。二人で吞むのは初めてだった。そしてバンドを辞めることを伝えた。すると彼は「俺もニューアクションを終わりにしようと思ってるんだ」と話し始めた。その後数時間、ベロベロになりながらお互いの思っていることや、これからやりたいことを話した。その3週間後に今度はメンバー全員で集まってそれを話した。やれる時だけ、やれるメンバーで続ければいいのでは?という意見も出たけれど「維持していくための活動」に意味を感じられなかった。

 最後のライヴはそこから更に半年近く経った2019年の4月27日。吉祥寺の伊千兵衛というダイニングレストラン。大きな白い壁があり、水の君はそれを見てリキッドライトをフィーチャーしたサイケデリックなショーにすることを思いついたのだ。当日は大箱屋のリキッドライトの中で60sファッションのダンサーたちがゴーゴーを踊り、我々が2ステージの演奏をするイベントになった。水の君が結成当初に考えていた「60年代のゴーゴー喫茶を再現」するようなステージでバンドの歴史に幕を閉じることになった。

 
 解散後もフルートの和美ちゃんは色々なバンドで演奏しているし、「」というバンドでは南部君とも一緒にやっている。ふなもと君はFOXPILL CULTというバンドのドラマーとなり、更には来年の1月10日に復活する新生鳥を見たのメンバーにもなったので僕との演奏活動は続いている。ナナちゃんだけは音楽活動を全くしておらず個人的には残念なのだけれど元々人前に出ることが好きではない人だったので、むしろ今は穏やかな日々を過ごしているようで何より。水の君はニューアクションよりも前から続けていたサロメの唇に注力していたのだけれど、今月の21日、22日の西永福JAMでもライヴを持って解散することになったとのことで、その後彼がどのような活動をしていくのかがとても気になっている。
 僕はと言えばニューアクション解散後はエレキギター弾くことが減っちゃって、技術がさび付いていく一方ですよ。その分、ベースとアコギを頑張ってますけれど。

 2016年の5月から2019年の4月まで、それもゆっくりとしたペースでの活動だったけれど、参加したことで自分の中にそれまでとは違った何かが残ったことは今でも実感しているし、メンバーや、聴いてくれた人が同じように感じていたとしたら喜ばしいことである。

lenoir at 19:47|Permalinkclip!

あっ、そういえばコレだいぶ前に書いたのにアップしてなかった

 生まれたばかりの何も知らない、分からない赤ん坊に向かって「お前の民族は劣っている。だからお前も劣っている」という指摘を出来る人がどれだけいるのだろうか。出自や属性でその人を判断するってことはそのくらいナンセンスだと思うのだが(これをナンセンスだと思えない人は読むのやめてもらって結構です)。

 ごく個人的な意見としてよその国の外交に対して「またあんなこと言って…悪手にもほどがある」と思うことはありますし、逆に我が国のそれに対しても「なんでそういうことするかなあ」みたいな気持ちを抱くことは多々あります。国家間の駆け引きに自国の国民感情を利用することは昔からよくあることなので自分も踊らされないように、そして他国の人に対してもおかしな感情を抱かないように、ってのは「処世術として」身に着けておくべきマナーかな、と思ってる。

 まあ、本当はふざけたことだけ言いながらお酒なんかのんだりしてヘラヘラしていたいんですけどね。


 年末に向かってたくさん演奏します。各ライヴハウスのガイドラインなどを参照の上、感染症対策に注意を払いつつお楽しみくださいませね。

★12/6(日)バラナンブ@高円寺ショーボート
w/gharr,BLAU,DJ Hanawo

★12/11(金)バラナンブ@巣鴨獅子王
w/Ferric Sulfide,ウサバラシ,ロンとパリス

★12/12(土)弾き語りソロ@亀有KID BOX
※配信ONLY

★12/16(水)弾き語りソロ@高円寺U-hA
w/山田庵巳,中川テツタ

★12/26(土)25名限定ソロワンマン@新宿Live Freak
予約はこちら
https://forms.gle/CDy7USFaCDMoDfRs8

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2020年09月23日

リッケンバッカーのこととか

 2015年の暮れにレミーが亡くなった際、唐突にリッケンバッカーを買おう、と心に決めた。別に僕がリッケン買ったところでレミーの墓前の線香が増えるわけでもないのだが何故かそうすべきだと思ったのである。
 元来リッケンバッカーの楽器には様々な構造的欠陥がある。ネックやボディ、ピックアップの構造やハードウェアの設計など、現在主流の楽器と比べたらチープだし使いにくいし調整しづらいし壊れやすいしで酷い。じゃあ何故使うのか、っていえば「カッコいいから」であり、その酷い構造故に発せられるサウンドも独特だからである。
 その時は「いつか買おう」くらいのものだったのだけれど、それは意外と早くやって来た。翌年の秋、馬頭將噐さんからThe Silenceへの加入を打診されたタイミングだった。
 明確に「ベーシスト」として誘われたわけだし(それまでは「じゃあ僕がベース弾くよ」みたいなきっかけで成り行き上弾く、みたいなのが多かった)、安物のSGベースとダンエレクトロしか持ってなかったので録音ではいつも友人からフェンダーを借りていた事もあり「ベースと言ったらフェンダーだろう」と意気揚々と楽器店に買いに行ったわけである。
 たまたま現金を多めに持っていたので楽器店に入るなり「ちょっとキミ、フェンダーのプレベのいいところをもらっていこうかな。どこにあるかね」などと鼻息荒く店員に話しかけ、ベースコーナーに案内される。ほほう、これがカスタムショップかね、どれどれお値段は…60万か…安いじゃないか。しかし6万円になりませんか?などと阿呆面を晒していた視界の端にあいつがいたのだ。リッケンバッカー4003Fireglo。すぐにアンプに繋いで弾かせてもらう…弾きにくい。なんかイメージと違ってモコモコだし。で、思い切ってアンプのゲインを目いっぱいにしてガーンって弾いてみる。おお、あの音だ。弾きにくいけど。これいくらですか?→●●万円です→じゃこれ下さい。即決。それ以来、ほぼほぼメインの楽器として弾いてきて丸4年が過ぎた。その後結局プレベも買ったし(日本製)、ロケット(通称イカ)なんかもあるけど、見た目が一番好き、っていう理由でメインはリッケンである。
 ってなわけでCOVID19禍の見通しも未だ立たない状況ではあるけれどリッケンを買うきっかけになったThe Silenceのライヴが11/1難波ベアーズと11/3東高円寺UFO CLUBで行われます。そして2017年に結成後、絶好調のバラナンブのライヴも年内何回かライヴあります。要するにリッケンバッカーの音聞きに来てね、ってことです。
 とはいえ、上記のごとく欠陥が凄くて扱いづらいし、何度調整してもネックが動くし(反る)、たまにフェンダー弾くと「本来楽器ってこうだよな…」とか思うし。正直もう懲りました。あまりに懲りたので色違いがあと数本欲しいです。リッケンバッカー。アホや。

 ご多分に漏れず件のCOVID19騒ぎでこの数か月振り回されっぱなしである。人並みにストレスを受け、それなりに落ち込んだりしているが、各ライヴハウスの真剣な取り組みでライヴ活動もぼちぼち再開してきている。
 それと同時にここ数か月で見たくもないような他人の本性とかそういうものが露わになっており色々と考えさせられる。自分に余裕がない時にうまくいかない理由を他者のせいにするのは誰しも今に始まったことではないものの、ここまであからさまに可視化されるのは震災の時以来ではないだろうか。そういったものにモヤっとしたり、怒りを覚えたりしつつも自分のペースを死守して邁進する所存ですので皆さまよろしくね。

これからの予定(2020年内)

2020年10月10日(土)弾き語りソロ@新宿Live Freak
2020年10月16日(金)弾き語りソロ@阿佐ヶ谷イエローヴィジョン
2020年10月24日(土)バラナンブ@新宿Live Freak
2020年11月1日(日)The Silence@難波ベアーズ
2020年11月2日(月)バラナンブ@東高円寺UFO CLUB
2020年11月3日(火・祝)The Silence@東高円寺UFO CLUB
2020年11月13日(金)山崎怠雅カルテット@新宿Live Freak
2020年12月6日(日)バラナンブ@高円寺ショーボート
2020年12月12日(土)弾き語りソロ?@亀有KID BOX
2020年12月26日(土)詳細未定

lenoir at 16:31|Permalinkclip!

2020年04月04日

【おしらせ】

新型コロナウイルス対策の為、下記のライヴに変更があります。

4/5(日)高円寺U-hA
→高瀬大介さんの出演は延期、代打で日比谷カタンさんに参加していただきます。
当日は無観客・配信・投げ銭での開催です。ウーハに来ても入れません。
当日の夕方くらいにTwitter、Facebook等で試聴方法と投げ銭についてお知らせします。

4/10(金)京都ウーララ
4/11(土)長岡京すずかげ
→出演キャンセル

4/30(木)高円寺ショーボート
(バラナンブ)
→延期

生きる場が奪われるのは悔しいもんだ。

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2020年02月04日

鳥を見たの事とか最近の事とか

 TwitterやFacebookで告知しましたが2017年に活動休止したバンド「鳥を見た」が活動再開します。メンバーはなかおちさと(Vocal,Guitar)、僕(Bass)、ふなもと健祐(Drums)。シンプルにトリオ編成に戻り、若いドラマーが参加しました。
 活動休止の少し前からなかおさんの体調悪くてバンド自体も煮詰まっており全然クリエイティブじゃなかったので正直再開はないかな、くらいに思っていたのだけれど、昨年の11月に突然「新曲作った。スタジオ入りたい」みたいなメッセージが来た。鳥を見たをまたやりたい、じゃなくて「新曲作った」だからね。愚直に、いいものを作る、ということに取り組むことが出来るのであれば大歓迎である。
 ということで6月12日(金)、東高円寺UFO CLUBで新生鳥を見たが始まります。共演は旧知の仲の壊れかけのテープレコーダーズ、そしてなかおさんのアイドルである割礼。どちらのバンドとも長い付き合いになりました。見ごたえのある、音楽に満ち溢れた夜になるでしょう。皆様、よろしくお願いします。

1/13〜16

 もう毎年恒例になってきたがバンコクへ。観光ではないので物凄くつまらないのだが美味しいものを食べられたのと、今回はレコードショップに行くことが出来たのが収穫。とはいえタイファンクとかはもう世界中のコレクターに漁られ尽くしているらしく、7インチを適当にジャケ買いで数枚買ってきたけれどすべてムード歌謡みたいなやつだった。一枚だけアシッド・フォーク的な感触があったけれど、無駄遣いを正当化するために無理してそういう風に聴いている気がする。こちらが。

1/16〜18

 カッとなってバンコクから860キロくらい飛行機乗ってホーチミンへ移動。飛行機の中で後ろの席の白人親子が立ち上がる度に人の髪の毛引っ張るので怒鳴ったりしてたらすげえ疲れてぼーっとしてしまい、到着早々タクシーでぼったくられる羽目に。旅の醍醐味だぜ・・・とか言ってみる。
 ホーチミンには御茶ノ水みたいな楽器屋街があり、指板がえげつなく抉られたベトナム音楽用のギターが売られているという。ワクワクしながら足を運んだら果たしてそれらのギターはゴロゴロと置いてあるのだった。お値段2000000ベトナムドンくらい。日本円だと9000円くらい。安い。あと、現地在住のミュージシャン、臼井淳一さんに会ってビール飲んだり世間話したりと楽しい旅であった。

 あと、ベトナム行くと尋常ではない量のハーブをモリモリ食べるおかげか、お通じもよく体調も非常に良いのだが、帰国して蕎麦と寿司を食べたら体調崩しました。もうダメだ。

1/24

 阿佐ヶ谷イエローヴィジョンでの南部輝久企画に「よこざきとしひこと中央線」で参加。横井義明(Bass)、僕(Guitar)、片野利彦(Drums)。要はワンコードのジャムを暑苦しく30分演奏するだけなのだがお客さんにはそれなりに楽しんでいただけた様子。このメンバーでの演奏は2015年以来なので4年半ぶり。今後はちょいちょいやれたらいいなと思っています。鶯谷とかで。

1/25

 亀有KID BOXで「亀有フーテナニー Vol,13」。今回は僕とプリンス王子(林良太fromミックスナッツハウス)の二人会。王子とはここ最近よく連絡を取り合うようになったけれどソロでの共演は初めて。曲の世界観はいつか見た彼のバンドの楽曲とつながっているけれど、こんなに丁寧にギターを弾き、メロディを紡ぎ、ユーモア溢れる歌詞を書く人なのか、と驚愕。一緒にやれてよかったし、また共演したい。
 僕はといえばこの日は店主の鷲見さんのギターをお借りして演奏。一本はHEADWAYのサザンジャンボコピー。ギブソンっぽいっというよりはみんなのイメージの中のギブソン、っていう音。そしてもう一本は最近手に入れたというマーチンD-45。このD45が本当に凄い音で惚れ惚れした。ニール・ヤングを切っ掛けに昔から憧れてた楽器なので今迄も何本か弾いた事あるけどけどやはり一本々々全然違う。今回弾いたのは比較的近年のものだけど以前試したビンテージより好みでしたよ。ドシーン、ジャリーン、キラキラって。
 年代による音の違いや、それに伴う値段の差はあくまで「差異」であって「優劣」ではないのよね。だから出来るだけ沢山比べて、ビンテージが好みだったら大枚叩く他方法は無いし、近年のものが好みなら迷わず買えばよいし。少なくともD45に関しては近年ものでも自分が求める個体がありそうだな、と。逆に、比較対象もないのに古いのがいいだろう、高いのがいいだろう、っていう買い方しても楽器屋さん喜ばせるだけ。相手は「楽器」なので。
 
1/29

 新宿Live Freakで今年初のバラナンブのライヴ。AYANOの自主企画「hadalrecords presents 索海.vol.0」にお呼ばれ。他のバンドは結構ゴリゴリ系なのでバラナンブはアウェイ。アウェイのほうが楽しいよね世の中って。今回は機材トラブルがあってちょっとダレてしまったのが反省点だけれど、こういうことがあると次にどうしよう、って考えることが出来るので次回以降はもっと良くなるんだぜ。乞うご期待。
 主催のAYANOも良かったし、この日バラナンブの後に出た「沈む鉛」というバンドが本当にカッコよかった。Sleepとかみたいなドゥームなサウンドで日本語歌詞の二人組。また共演したい。


 そんな感じでのんべんだらりと年明け以降動いておりますが、週末は九州に行きます。帰ってきたらその勢いで一気呵成に2マンです。その次の日は奇矯な企画にピンで参戦します。

★2020.2.7(金)
熊本NAVARO
「FiNE MOMENT#29」

出演:
バラナンブ
howell (鹿児島)
karte fjord
変寺

​OPEN19:00/START19:30
ADV\2000/DAY\2500(+1DRINK ORDER)
※未成年入場ドリンク代のみ


★2020.2.9(日)
福岡The Dark Room
「薔薇の暗室」

出演:
バラナンブ
団地ファンク妻
Mojo Beatnik
bocchic(ex.牧畜業者)
カガセヲ
DEAD FAB DELTS

open/start 19:45/20:00
料金:2300円(要1drink order)


★2020.2.13(木)
荻窪Club Doctor
「6bodies60minutes6months vol.7 第2夜」

出演:
クロメ
バラナンブ

19:00開場
19:30開演
2000円+1Drink 3日間通し券3000円


★2020.2.14(金)
西荻窪FLAT
小森清貴企画
『エレクトリック・ウィンター』

【出演】
小森清貴(壊れかけのテープレコーダーズ)
岡崎康洋(蟬 from福岡)
畠山健嗣(H Mountains)
狩生健志(俺はこんなもんじゃない)
岡田裕二(秘密のうたげ)
木下直也(マドラス)
takuto(about tess)
山際英樹(割礼)
山崎怠雅

19:30Open 19:45start 
Charge:¥1500 (+1D)

lenoir at 17:32|Permalinkclip!

2020年01月11日

絞らせてください

 年明けからバタバタしており、あのバンドの再始動とかあのバンドの加入要請とか、それに伴う打ち合わせとか写真撮影とか。あんまり休んだ気がしないのは気の所為ではないだろう。色んなことが本決まりになったら都度お知らせします。

 1月5日は近所の荻窪クラブドクターで666企画(半年に一度開催される3Days企画)の新年会だった。18時から21時まで飲み放題でやりたい人は適当にステージに上ってセッションしてよろしい、みたいな。こういうのはとても楽しい。主催である福岡林嗣さん、川口雅巳さん、僕でTrio the 666って名前で数曲演奏、その後は来ていた人でなんとなく声かけあってみたいに進んだ。後半、酔っ払って言わなくていいこと言ったりしたと思うんだけれど、まあそれはそれである(いつものこと)。この日、南部くんも来ていて陽気に盃を交わしていたのだけれど、彼はペンギンハウスの亜郎さんの訃報を知らなかったらしく、それを聞くなり滂沱の涙を流していた。情が深い。この人とバンドをやっていてよかった、と思った。バンドは最低限の技術も大切だけれど、結局は人の相性である。


 週末から少し日本を離れますが月末近くにバタバタとライヴがあります。

★2020/1/24(金)
阿佐ヶ谷イエロービジョン

19:00 OPEN
19:30 START
2000円(+1ドリンク)

よこざきとしひこと中央線
(横井義明・片野利彦・山崎怠雅)
w/アイばか、Tangible Smoke、岸本淳一

我々の出番は21:30から。
横井さん、片野くんとの演奏は4年半ぶりです。
エレキギターをたくさん弾きます。


★2020/1/25(土)
亀有KID BOX
「亀有フーテナニーVol,13」

林良太(ミックスナッツハウス)
山崎怠雅
19:00 OPEN
19:30 START
3000円(2ドリンク込)

エレキギター弾きまくった翌日はアコギ弾き語りをします。
プリンス王子と二人会です。19時半から。


★2020/1/29(水)
新宿Live Freak

18:00 OPEN
18:30 START
前売:2000円 / 当日2500円 (+1ドリンク)

出演:
18:30 - AYANO
19:05 - アタラノ
19:40 - DISQUALI FIGHTING FOUL
20:15 - バラナンブ
20:50 - 沈む鉛
21:25 - BLACK CREEK DRIVE

年明け一発目のバラナンブは新宿から。九州ツアーも控えて脂が乗っております。おっさんですから。


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2020年01月07日

爺放談

 皆様あけましておめでとうございます。
 昨年はお世話になりました。バラナンブやSilenceのリリース、それに伴うツアーや出会いはとても喜ばしいものでした。反対に、活動を止めたバンドもありましたけれど何の後悔もない。「人生は何事をも為なさぬには余りに長いが、何事かを為すには余りに短い」。後悔などしている余裕はないのである。
 昨年末の12/29は高円寺ペンギンハウスで行われたOver Light Showにバラナンブで出演。同世代の野心的なアーティストである大場くんの素晴らしいリキッドライトの中で、バラナンブはいつもどおりに演奏した。共演のコトナシソ、シクスシクス、夜光虫、ドンパニ、みんな素晴らしくてお客さんもたくさん来てくれた良い夜だった。その夜ペンギンハウスの元マスターである亜郎さんが店の一番うしろで穏やかな表情でイベントを眺めていた。僕は直接の交流はあまり無いのだが、それでもペンギンハウスに行くたびにカウンターからステージを眺めている彼のことは何年も、何年も前から知っていた。だけどその翌日、12/30に彼がこの世を去ったということを、年が明けてから聞かされた。
 1/2にはバラナンブの相棒である藤井くんのお父さんもこの世を去った。年末から年明けの数日で何人もの訃報を耳にした。この冬だけに留まらず酷い暑さの夏の終わりや、身体の芯まで冷え込んだ年の瀬にこの世を去っていく人たちがたくさんいた。友達や、親類や、その他近しい人々。そんな人々の事を振り返る度に自分の人生の終着点について考える。
誰の言うことも聞かず、必ず自分として生涯を終えるつもりだ。思っているよりもずっとすぐにそれは訪れるだろう。「人生は何事をも為なさぬには余りに長いが、何事かを為すには余りに短い」。

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2019年12月27日

太陽を待ちながら

朝晩の冷え込み非常に厳しく、身体のあちこちが強張ることこの上ない。その上両の目は老眼で霞み生活は相変わらず貧窮しているので年を越すのも一苦労である。
 冬は寒さで動く気になれず気が塞ぎ、夏は暑さで何もする気にならず落ち込む。春は人々の浮足立った気配に気が滅入り、秋は徐々に寒くなる空気に鬱々とする。もうダメや。
 
 前回の作文で水曜の夜に阿佐ヶ谷のライヴ後に軽い捻挫をして足が痛い話をしたが、その一週間後の水曜日にやはり阿佐ヶ谷で宮西計三さんの個展に行き、オープニングパーティに居合わせたラピスさんと帰りに喫茶店に行った所、段差で転倒した。特にケガなどは無かったものの、席でくつろぐ女性の膝に大きく倒れ込んでしまい赤っ恥。水曜夜の阿佐ヶ谷では足元に十分注意する、という教訓を得た年末である。

 さて、もう一週間が経過したが高円寺ショーボートでの藤井政英生誕記念イベント「太陽を待ちながら」が無事に終了。たくさんのお客さんに観に来てもらってとても良い雰囲気のイベントになった。ありがとうございました。出演はバラナンブとKnowmez、痛郎、オープニングと転換のDJがハナヲさん。Knowmezと痛郎は暫く活動していなかったけれど今年になって復活したそのタイミングでのオファー。そしてハナヲさんとはもう10数年の付き合いだけど80年代の極初期の痛郎で彼がサックスを吹いていたのを前に聞いていたのでオファー。皆本当に素晴らしいステージだったし、それに煽られてバラナンブも一生懸命演奏したのでお客さんには楽しんでもらえたのではないかと思っています。
 痛郎の井出さんと藤井くんとの共通項として北村昌士という人の存在が大きいのだが、バラナンブはこの日YBO2〜differanceで演奏されていた「Ural」カバーした。コピーじゃないよ、カバーだ。10分以上のこの曲の録音をあとで聞き返したら藤井くんの歌に北村さんが降臨していたのでニヤニヤした。全然違うものとして同格になり受け継いでいくのが最大の敬意なのではないか、との思いを強くした。

 そんなバラナンブの演奏が年内にもう一度ありますよ。

★2019/12/29(日)
高円寺ペンギンハウス
『OVERLIGHTSHOW vol.8第一夜』
●コトナシソ
●シクスシクス
●夜光虫
●バラナンブ(20:00〜)
●ドンパニ

open 17:30
start 18:00
charge\2500+1d

11月にも共演したリキッドライトの大箱屋こと大場くんの企画です。サイケデリックなライトショーとカッコよい演奏(対バンも知ってる人ばかりだけど皆本当にカッコよい)。終わったら忘年会しようぜ。わーい( ゚∀゚)ノ
oobakoya

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2019年12月18日

Damage Case

夏に録音したThe SilenceのMIXがずーっと続いていて昨日一段落したところ。そもそもアナログ録音の一発録りだから昨今のProtools等のように切った貼ったや音程直したりは出来ないものの、その分プロの技であれやこれやをやってもらうので大変に時間が掛かる。2台のコンプを別々の設定で掛けて云々とか。あと、一回作業してトラックダウンして、持ち帰って気に入らなかった場合、最初からぜーんぶやり直し。さらにGOKサウンドの機材がどれも老朽化していて、メンテしながらの作業でなかなか進まないのと老朽化しているのは機械だけではないので更にそっちの都合も、とか。とはいえ来年夏くらいには出せそうですのでお楽しみに。

 11/29は本八幡ルート14で弾き語りをしてきた。この日の共演は加賀屋みきさん、山田庵巳さん、雨宮弘哲くんと広瀬波子さんのデュオ。加賀屋さんとははじめまして。僕は相変わらずのアレでしたが個人的にちょっとチャレンジなこともあったりして頑張りましたよ。終演後は相変わらずお酒をたくさん飲んでちゃんとしてない大人に。おかげで帰りがけに来てくれた人に真面目な話をしようと思ったのにふにゃふにゃしちゃって言いたいことの2割も伝えられてない気がします。

 12月頭はずっとGOKサウンドにいたような気がします。体調を崩して口唇ヘルペス出来たりあちこち痒くなったりしたのは多分関連している気がする。

 12/11は阿佐ヶ谷MUSWELLで弾き語り。敬愛するSister Paulの企画「Tokyo Gay Rockers」の番外編。共演はSister Paul、晴天虚空蔵さん、Dannieさん、DJのブラザージョンさん。たくさんのお客さんが心から音楽を楽しんでいる感じの良いイベント、良いお店でしたよ。アコースティックで、音量控えめで、と言われてたけどSister Paulはいつもどおりでしたよ。素晴らしい。
 帰りに楽屋に荷物取りに行こうとしたらステージから少し高めの段差になっており、右足の着地に失敗して負傷。軽い捻挫と相成りました。バカだなあ。


 そんな愚かなわたくしが(正直まだ痛い)一昨年から大変力を入れているロックバンド、バラナンブの藤井くんが今週末お誕生日ということで生誕祭を盛大に開催いたしますので皆様お誘いお合わせの上来ておくれ。連絡くれたら前売り扱いにしますので。

★2019/12/20(金)
藤井政英生誕祭「太陽を待ちながら」

出演:
痛郎
KnowMeZ
DJ Hanawo
バラナンブ

高円寺ショーボート
前売2500円 当日3000円(+1Drink)

タイムテーブルはこちら。

19:00 open & DJスタート
19:30〜KnowMeZ
20:10〜DJ
20:25〜痛郎
21:05〜DJ
21:20〜バラナンブ

20191220

lenoir at 13:48|Permalinkclip!
Profile

山崎怠雅

ミュージシャンです。
お酒大好き。

2007年「Fairy Tale」発表。
2010年「Reset」発表。
2012年「サイレン」発表。
すみません。全て売り切れ中です。

2013年12月25日「フィクション」発売。
2014年9月10日「モノリスと海」発売。
2015年9月9日「アンソロジー」発売。

今やっているバンド、今までやったバンド
・安曇山水(1996〜2001)
・eddy(1995〜2006)
・sekt(2005〜2006)
・巛(セン 2001〜)
・捻転時計(1999〜2009)
・ヤブレカブロドバイバイ(2004〜)
・S.R.I.(2006〜2009)
・ジンギス・パンチ(2008〜)
・鳥を見た(2008〜2017)
・The 不謹慎ズ(2008〜2010)
・山崎怠雅グループ(2011〜)
・Hardy Soul(2013〜2014)
・魔術の庭(2014〜2016)
・サヴァン道(2015〜)
・The Hardy Rocks(2016〜)
・ニューアクション(2016〜2019)
・The Silence(2016〜)
・バラナンブ(2017〜)

その他セッション等多数。
2002年からアコースティックギターの弾き語りも始める。

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阪神ファンです。

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