つい先日出掛けた合コンについて、愚痴っている友人がいた。

『俺らまだ結婚とか全然考えてないんだけど、そーいうの大丈夫ぅ?』とか言ってくんだよヘラヘラしながら。いい訳ねぇだろ何しに来てんだよこっちは暇じゃねぇんだよ帰れよって叫びそうになったわ」

ごもっとも、である。
歳の頃は男女共に30前後が揃っていたらしい(私はその場には不参加)。

更に友人は続ける。

「結婚とか、したいとは思ったことないの?って訊いたらさ、なんつったと思う?そいつ。『40過ぎた位に20代とかの子とできればいいんじゃない?とは思うかなっつーんだよ、平然と!!!アホか?しがない中小企業のサラリーマンがさ、しかもブサイクがさ、できるかそんな世の中甘くねぇわって言ってやりたかったわマジで」

友人は、よくぞこらえたものだと思う。

ハイ出ました、男女の結婚観のズレ。
まぁここまであからさまに、妙齢女子を目の前にして口に出してしまう男はなかなかいないが。
(おそらくタダのモテない男の僻みというか開き直りも含まれていると予想。「俺は相手がいないんじゃなくてしない主義ってだけなんだよね」的なタイプ。まぁ女にもそのテのタイプは存在するけれど)。


私はこういう「男の理論」を耳にするたびに、常々思う。

「いいよね、本当に男はそれでやっていけんだからね」と。
思ってしまう、どうしても。


若い方が良しとされる女社会では、そんな言い分は通用しないのだ。


だがしかし、今は女である身の私でも、思う。
「もし男だったら、40位までは独身でもいいかもなぁ」と。
だって自由。
だって、面倒なことなんてひとつもない。
仕事をして自分ひとり食べていければ良くて、好きなことをして暮らせばいい。
そんなの最高なんじゃないか、と思う。

でも、だからこそ、私は思うのだ。
20代、30前半くらいで、結婚を決意する男って凄いよな、と。
男には男の「早く結婚をしたい理由」というのも確かにあることだろう。
「家庭を持つことで一人前の男として社会に認められたい」だとか、それとも純粋に「この子をお嫁さんにしたい」だとか、「親を安心させたい」だとか、「家のことを守ってくれる人を見つけて、仕事に打ち込みたい」だとか。
けれど、そこにはきっと、「今付き合っている彼女の年齢」や、「彼女からの無言のプレッシャー」なんかも、決してゼロではないと思う。
言わば、「愛する女のために覚悟を決める」、というような意味合いがとても強いのではないかと思う。


だから私は、若くして結婚を決めた男ってとても魅力的だと感じる。
(別に既婚者と付き合いたいという意味では断じてなく)
その覚悟や決意こそ、男の色気なのだと私は思うからだ。
イイ歳をして遊び続けてチャラチャラと趣味や食や女に金を注ぎこむような男なんかより、まだこれからいくらでも遊べたのかもしれないけれど、汗水流して文句も言わずに毎日妻や子の為に稼いでいる男の方が、例えどんなに見た目はくたびれていたとしても、男として、人間としての成熟度は俄然高いはずだ。


冒頭に述べた合コン相手の男の思考には別に問題はない。
結婚をまだ考えていないことは個人の自由だし、それを咎める気はない。
40過ぎて結婚したい気分になった時に20代の女と結婚することを夢見るのも悪いことじゃない。
夢だけで終わらせず、本当にそうなる可能性だってあるのだし、勝手にしてくれて構わない。

ただ、その一言でこの男は自分の魅力を大幅にダウンさせていることに気付いていないところが残念極まりない。

「俺はまだそんな覚悟決めれる程の男じゃない」と、自分の不甲斐なさや情けなさを公表しただけである。
更に言えば、「場の空気も読めない男」認定までかっさらって行ったわけで、まぁある意味、なかなか凄いとも言える。



男から見たら「イイ歳して結婚できていない女」はきっと可哀想に映るのだろう。
そして「絶対に結婚に焦っているはず」とも思うのだろう。
そしてそれはあながち完全に間違えてもいないわけなので、それはよしとしよう。
けれど、男だって見定められている。
そのことをお忘れなきよう。

別に男を敵とは思っちゃいないが、勘違いはしてもらいたくない。
「男が女を選ぶ側」だったのは、男しか稼ぐことができなかった時代のオハナシでしかなくなった。
今は、女だって、男を選ぶ側でもある。


…と、女には自信を持っていてほしいし、男には多少の危機感は持っていていただきたい。

女だって、結婚には覚悟を決める。
「そろそろ覚悟を決めたい」と思って活動している女たちにとって、「覚悟を決めたくない男」なんてつまらないだけなのだ。