9/13 この部分を加筆します。
この日記を書いてから半月たっても、「ホームレスの事を莫迦にした様な文章は如何かと思うんです。」等、ウェブ拍手で、下の日記について複数回の意見を下さった方が居るので、この部分を加筆させて頂きます。
私も犬が寄っていかなかったら、彼らとは正直一生話す事がなかったかもしれません。
でも、話してみたら、目から鱗の世界が広がっていた。
彼らは、保護を受けられる状態であるのに、自分からそれを嫌っていて、逆に気楽を求めていたりするのだと、自分達で言っていましたし、恐ろしいほど合理的に生きているのだとも彼らの話から知る事ができて、彼らの強い自我も知りました。
只、病気のホームレスが救急車で運ばれて、一応手当てを受けた後、ゴロリと公園に放置された話を聞いた時は、過酷な現実を突きつけられたようで、胸が痛みました。
何を書いたとしても、実際の救済活動をしている人間ではないので、興味本位のしか思われないのかもしれません。でも同じ人間の間に高い垣根を置きたくなくて、普通に立ち話をする人間が、彼らを馬鹿にしているでしょうか? 多くの人は見向きもしないのでは? 知っているホームレスさん達は、にこやかに挨拶してくれますし、私も頭を下げて会釈します。それは、近所の人と同じ…。彼らも隣人の一人に過ぎないのだし…。(要するに、上にも下にも見ていません。末は自分の姿かも知れないし…。)
まあ、そんなこんなで、「ホームレスの事を莫迦にした様な」事を書いた覚えはないのですが、難しい問題ではあるので、ホームレスの事を書いた事自体に敏感に反応されてしまうのかなと思います。でも、気持ちの上で私は、彼らを差別していないし、普通に人間として話しているのですけれどね…。彼らを見ているのも、電車の中で、人々を傍観したり、ちょっと観察するような眼で見ているわけで(「今日電車であった事」なんて、誰でも話すくらいだから、誰でもするでしょう?)興味の対象として、ズカズカ入り込んでレポートを書こうなんていう気もないしですし…。
で、下の文章ですが、根本は全く変わっていませんが、彼等から聞いたことは「聞いた事」と明記しました。あたかも私が勝手に言っているように聞えるやもしれませんので…。
以前、ホームレスの友達って書いた事があるので…。
うちの近くにアル中の人が居て、皆寄り付かないんですが、その人は、よくホームレスさん達と酒盛りしてます。私は、そういう「友達」ではありません。それから、雰囲気が一人暮らしで話好きの豪快なオバサンが、ホームレスさん達の宴会に参加したりしているのを見かけますが、私は、参加しません。それから…。キリスト教の教会から来た女性が、彼らを集めて、聖書を読んで聞かせているのを何度か見たことがありますが、私はそういう人でもないです。
その教会の女性、何回か来ただけで、後は見かけません。最後までフォローできないなら、するなよ〜って感じもします。憐れみっていうのは、要するに上から下への働きかけですから、所詮そんなのは、偽善的だと思うんですよね、少し。
わたしですか? 私は立ち話をする程度です。
上でもなく、下でもなく、対等に、話すだけ。その人がどこかへ行けばそれまで…。犬の散歩の時に、会えば挨拶するし、暇なら話すっつ〜関係。友達と言えるのかな、微妙…。まあ、そんな感じって事で。でもホームレスさんに挨拶する人ってあんまり居ないみたいですけど…。
きっかけは、犬。
彼らだって、スッゴク安らぎを求めてますから、うちの犬を呼ぶんです。
うちの子も寄って行きますし…。それを、「行くな」と引っぱり寄せるのは、なんだか人道的に外れるのような気がして…。で、話すようになりました。一人は、うちの犬が小さい時、私の手から離れて走り出した時、必死に捕まえてくれました。で、そのホームレスさんに会ったら、私はいつも挨拶します。そのおじいさん人が良くて、仲間に騙されて泣いてましたっけ…。(←その人本人の談、私の前で泣いてました。)
で、私は、川べりを散歩するので、毎日のようにホームレスを見る事できるわけです。(沢山居るんで…)
見ているうちに、非常に変わったホームレスに出会いました。
英語を読んでるんですよ、その人。ノートにいろいろ外国語らしきものも書いてる…。
へぇ〜〜、変わったホームレスさんもいるんだなぁと思って、旦那に話したら、昔、東大の哲学科の教授がホームレスになったそうで…。(^^;)
ホームレスって、深いのね…と。益々その人を気にするようになりました。(笑)
まあ、とても怖い人も居ますけれどね…。(実際怒鳴られた事もあるし…。)
なんというか、その人の周りにはいつもホームレスさん達が集まっている…。なんか不思議な力がある人なのかなぁ…とも思うようになりました。
で、たまたま、またうちの犬が、その変わったホームレスさんに近づいていきまして…。
チャンス♪とばかり、お話を…。(^^;)
その人、日系ブラジル人でした。ホームレスやりながら、本を書いてる…。
ノートには、ポルトガル語と、英語で書かれた文章がビッシリ…。もちろん日本語も話せます。人相卑しからず…。紳士といってもいい。こんな人がなんでこんな暮らしを??という雰囲気の人。 人間的に信じられる…というタイプ。その人、家族を捨て、今までの生活を捨て、神の役に立つため、お金は一銭も持たず、ホームレスと同じ生活をしながら、彼らの心を救いたいから、ここにいるのだと言ったんです。
彼の言っている事が本当かどうかなんて分りません。でも、聞いてたら、私、涙ぽろぽろ零してました。
で、握手させてくださいって、思わず尋ねていたんですよ。(普段、そんな事しないってば、私…。^^;)
なんかその人の話が、その後、TVでドキュメンタリー番組になったって聞いたんですが、その番組を私は見ていません。だから、本当かどうか分からないのですが、ホームレスじゃない7,8人の人達が、彼の周りで彼の話を聞いている光景を目撃した事があります。それがインタビューだったのかは、わかりません。
私は、彼の話の真偽を確かめる気はありません。
その人の前で、ちょっとアブナイ感じの人(←その日系ブラジル人の人に、「危ない人なので近づくな」と注意を受けました。)が、真剣に話を聞いている姿を見たりので、その人には人を惹きつける力があるようだし、私自身が、彼から何かのパワーを貰った事だけでも、その人の存在価値があるように思えるから…。
とにかく、私が第一印象や肩書きで、人を切り捨てたり、切り上げたりしていたら、こういう人を知らなかったわけで…。やっぱり、私は、人を表紙だけで見るのは嫌いなんです。
只、じっくり内容を読んでからでも、どうしても理解できない人も、世の中には居るって事も知ってますし、理解し合えそうな人でも、相手は私の表紙しか見ない、もしくは、自分と違う色の表紙が気になって、気を許せない…という人が居る事も知ってます。
んで、ホームレス生活の話。(ホームレスさん本人との立ち話して、直接聞いたお話です。)
最近身なりの立派なホームレスも多い様ですが、中には檻の中と外を行き来しているような人も居るそうです。それから、彼は、コンビニ弁当を食べたりしているそうですが、期限が切れたばかりの奴を貰うのだとか。お料理やさんからも、残り物(きちんと、人の手の付いていない物(←つまり料亭の味!)をくれるそうですよ。なので、我が家より良い物を食べるかも〜?? 生ものを扱うお店では、連休前には、只でくれたりとか…。(物凄く上等のオレンジをそのホームレスさんから、「これ食べる?」と、私が提供された事もあるくらい。)彼曰く、「全然食べ物には困っていない。」との事でした。もちろん困っている人は、他には沢山居ると思うけど、少なくともその人は、困っていないと言ってましたね…。お金なくても、全然生きていけるんですって…。(←これは、そのホームレスさん本人が「強調」して言って居た事です。)多分、彼の人柄を見て、物をあげる人が多いんじゃないかなぁ…とも思いますが…。
やっぱり、雨風、寒さ、暑さ…。その辺が辛いらしいですね。彼らの中でも比較的身奇麗にしている人達は、結構公共の場で寛いでいます。また、始発の辺りに人目を盗んで、電車に乗り込む人も居るのだとか…。電車や駅で、冬は暖をとるのだとか。そして、夜、出てくる…。「そんな事できるのですか??」(あ、私ホームレスさんにも敬語使います。)と聞いたら、簡単らしいです…(^^;) 乗ってるんですかね、電車に…。それで、夜に行動するらしいですよ。(…と、いろいろ詳しく教えてくれました。その人がそれをやっているかは、分かりません。そいういう方法があるのだとか…一例ですかね。^^;)
いろんな意味で、世の中ミラクルだなぁと思った次第です…。