地下鉄サリン事件から20年が経った。
事件現場として必ず流れる映像は、ブルーシートの見える空撮。
私は20年前、そのすぐ横の横断歩道を子供の手を引いて渡った。
まさに事件が起きているまっただ中だったので、
何が起きているのか知る由もなく、人々が慌ただしく動く光景と、
救急車とブルーシートだけが、やけに目に焼き付いている。
家人は事件直前の地下鉄に乗って出勤したし、
私は子供と事件後の電車に乗るべく家を出たが、
電車には乗れず、事件には巻き込まれなかった。
けれど、とても身近でそれは起こったのだった。
なぜ事件は起きたのか。それは当事者以外に知る由もない。
けれど、その手の番組を見て、浮かび上がってくる若者達の像がある。
「自分自身で考える事や決定は避け、迷わずに進める一本道を示して貰いたい。」
「その道を肯定できるような仲間や、自分を認めてくれる誰かが欲しい。」
「何かの庇護の胎内で、生きる不安から遠ざかり、とにかく満たされたい。」
そんな姿だ。
思えば私も若い頃、京都などの尼寺に出家したいと思った事がある。
生きるのが下手で、決断する事も怖い。
間違った決断をして人生を誤りたくない。
あれこれ悩まされる事もなく、崇高な生き方ができる一本道はないか?
そこで思い浮かんだのが、尼寺への出家だった。
実際の人生は、岐路の連続である。
人は岐路で悩み、決断をして、勇気を奮い起こして一歩を踏み出す。
誰も助けてはくれない。結果というものもついてくる。失敗だってある。
そういったものの連続に立ち向かえるエネルギーの源は、
誰かから与えられる無償の受容だけだ。
失敗しても完璧じゃなくても、無条件で認めてくれる人の存在。
それは多くの場合、子供が親子関係の中で経験する原体験だ。
人間は関係性を築く動物だからか、
誰かに認められる、何かに受け入れられる事が、満たされる事と
同意語になることが多い。
それを親や家族から得られない場合、同類が一緒に群れて、
自分の居場所を得ることで満足を得ようとする。
ようするに大人に成りきれていないのである。
今まで、経済格差に注目していたけれど、
自爆テロやオウムのような、宗教絡みで命を蔑ろにしている事件を見ていると、
その人が得られる愛情の差異や、そこに根を張る生エネルギー樹の強弱も、
格差の大きなファクターなんじゃなかろうか? と、思い始めている昨今である。
やっぱり、All you need is LOVE. これに尽きるのかなぁ…
事件現場として必ず流れる映像は、ブルーシートの見える空撮。
私は20年前、そのすぐ横の横断歩道を子供の手を引いて渡った。
まさに事件が起きているまっただ中だったので、
何が起きているのか知る由もなく、人々が慌ただしく動く光景と、
救急車とブルーシートだけが、やけに目に焼き付いている。
家人は事件直前の地下鉄に乗って出勤したし、
私は子供と事件後の電車に乗るべく家を出たが、
電車には乗れず、事件には巻き込まれなかった。
けれど、とても身近でそれは起こったのだった。
なぜ事件は起きたのか。それは当事者以外に知る由もない。
けれど、その手の番組を見て、浮かび上がってくる若者達の像がある。
「自分自身で考える事や決定は避け、迷わずに進める一本道を示して貰いたい。」
「その道を肯定できるような仲間や、自分を認めてくれる誰かが欲しい。」
「何かの庇護の胎内で、生きる不安から遠ざかり、とにかく満たされたい。」
そんな姿だ。
思えば私も若い頃、京都などの尼寺に出家したいと思った事がある。
生きるのが下手で、決断する事も怖い。
間違った決断をして人生を誤りたくない。
あれこれ悩まされる事もなく、崇高な生き方ができる一本道はないか?
そこで思い浮かんだのが、尼寺への出家だった。
実際の人生は、岐路の連続である。
人は岐路で悩み、決断をして、勇気を奮い起こして一歩を踏み出す。
誰も助けてはくれない。結果というものもついてくる。失敗だってある。
そういったものの連続に立ち向かえるエネルギーの源は、
誰かから与えられる無償の受容だけだ。
失敗しても完璧じゃなくても、無条件で認めてくれる人の存在。
それは多くの場合、子供が親子関係の中で経験する原体験だ。
人間は関係性を築く動物だからか、
誰かに認められる、何かに受け入れられる事が、満たされる事と
同意語になることが多い。
それを親や家族から得られない場合、同類が一緒に群れて、
自分の居場所を得ることで満足を得ようとする。
ようするに大人に成りきれていないのである。
今まで、経済格差に注目していたけれど、
自爆テロやオウムのような、宗教絡みで命を蔑ろにしている事件を見ていると、
その人が得られる愛情の差異や、そこに根を張る生エネルギー樹の強弱も、
格差の大きなファクターなんじゃなかろうか? と、思い始めている昨今である。
やっぱり、All you need is LOVE. これに尽きるのかなぁ…