Moony Geekazoid

つれづれにプライベートや思考を書き流しています



August 2015

北陸新幹線に乗って、能登と金沢に行った来た。
海産物、農作物、米、塩、水、酒…どれもこれも、美味。
農村地帯でさえ、優美な黒瓦の重厚な家屋が続く能登。
UFO飛来伝説が残る町などもあり、土地に妙な特別感を感じた。

ホタルイカとお酒

和倉温泉の加賀屋は日本一の旅館と評判だが、私にとっては初めて。
折角ならと、海が一望できる露天風呂付きの部屋に宿泊して、釣りなんかもやってみた。
評判だけあって、温泉も、従業員さん達の気遣いも、料理も文句なしの宿だった。

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(小庭の灯篭の向こうに七尾湾が臨める客室露天風呂)

妹がそっと置いていた旦那様の遺影を目ざとく見つけてくれて、
こちらが何も言わないのに、陰膳と花を用意してくれた若い仲居さん。
細やかで優しい心配りに、私たちが大いに感動したのは、言うまでもない。

料理も新鮮かつ秀逸だった。
中でも能登米のご飯を食べた時は、パンドラの箱を開けてしまったと思った。
これに奥能登の揚げ浜塩をほんの少し振りかけたら、もう!!
食事の最終段階で満腹時に出されたのに、口の中に広がる涎が全く止まらない。
しかも、胃がキュ〜ンと甘く縮んで空腹感さえ覚える! 
これを人呼んで「別腹」というらしいが、半世紀生きてきて、初の体験だった。
特に米好きという自覚はなかったのだが、翌朝にも三杯たいらげたほど。
コシヒカリの「越」は、元はと言えば「越前」の「越」だったとの事。
水や炊き方も良いのだろうが、本家本元の「能登米こしひかり」恐るべし。

金沢では、朝の5時台に早朝だけ無料開放されている兼六園へ。
涼しい空気と柔らかな光の中で、静かな庭園を満喫できた。

IMGP1208jpg

風情ある茶屋街を散策したり、蒔絵体験でお盆を作ったり、美味しい和菓子を食べたり…。
二泊三日だったけれど、美しい風景と、美食と、温泉と、素晴らしい文化を堪能した。
傷心の妹を慰めるために企画した女二人旅は、結構うまくいったように思う。

昨日、藤田さんちの曜変天目茶碗をサントリー美術館で見てきた。
2013年には、静嘉堂文庫美術館で、岩崎さんちのを見た。
とても派手な岩崎さんちの茶碗に対して、藤田さんちのは静かな色合いだった。
世界三つ現存するだけという曜変天目茶碗のあと一つもいつか見てみたいものだ。

だが、飲み口の辺りに、小さく欠けたような形に朱色が入っていた。
むむ? 景色なのか? 欠け(金継)なのか?
カタログの写真は、それが映らないように撮影してあるし、
それについて何の解説もない。ネットで調べても出てこない。う゛〜ん、謎だ!

目の前に雄大な富士を望み、爽やかな風が吹く晴天のもと、
富士総合火力演習を見学してきた(8/22)。
(海外諸国の軍人さんたちも招待されて、見学に来ていた。)
写真を撮って来たので、数点紹介してみる。(全て私が撮影)

Fuji1s  (以下の写真は全て、クリックで拡大)

多方向から時間差で発砲して、空中に富士山型を描く曲芸射撃などの他、
島嶼部(尖閣や竹島?)を攻撃されたことを想定の下、
陸海空による総合機動防衛力を駆使した演習も行われた。

Fuji2s Fuji5s
 ↑ 富士山型曲芸射撃 ↑

戦車砲などは、耳栓が必要なほどの轟音を伴うのみならず、
観客席が揺れて、身体にズシンと響くほどの衝撃までも伝わってくる。
弾道が障害物さえ避けて、正確に着弾していく最新の科学技術も拝見した。

Fuji7s Fuji11s

「平成の零戦」とも呼ばれる、自衛隊最新鋭機「F-2戦闘機」も頭上を飛んだ。
音速の2倍(マッハ2)で飛べる戦闘機だが、演習ではゆっくり飛んでくれたらしい。
それでも速すぎてやっと数枚撮影できたのみだった。
演習全ての迫力はすさまじく、日々訓練を重ねた彼らの
迅速機敏な行動は、大変頼もしく、鳥肌が立つほど恰好良かった。
(こんな動画も発見 http://youtu.be/0-eN05SiJo4
         http://youtu.be/02jZApWACyI

無力な国民としては、有事に際して全力で守って頂けるであろう事に安堵した。
昨今、日本近隣諸国の軍事情勢が緊迫する中であるから、猶更だった。

Fuji13s Fuji15s

今回の機器は全て日本製で、世界が羨む超ハイテクとまで囁かれているらしい。
武器輸出三原則により輸出はできないが、国防のための技術は進化していたのだ。
空母製造技術が無いからと、他国領の珊瑚礁を埋め立てて基地を作る中国とは違い、
技術力のある日本は、単に航空母艦を「作っていないだけ」だという。
何故なら、空母は攻撃の為の戦艦であり、防御目的の船ではないからだそうだ。
(海上自衛隊の護衛艦「いずも」は、空母か?という説もあるが…(^^;)。)

ジブリ映画の『風立ちぬ』の中にも少し垣間見えたけれど、
私は日本人の、技術探求と鍛錬に邁進する英知と精神を愛してやまない。

…とはいえ、武力を美化したり、奢ってしまうことは、非常に危険だとも感じている。

私の伯父は、大戦中、鹿屋基地から「零戦」に乗って出撃し、帰らぬ人となった。
帰って来たのは、船を沈めたという勲章だけであった。
鹿屋は、海軍の神風特攻隊が出撃した基地である。(知覧は陸軍で戦闘機は「隼」)

自衛隊の方々と同じような若い精鋭たちが、無念のうちに命を散らしてしまった過去は、
決して忘れてはならず、二度と繰り返してはならないと強く願っている。

今、国会で言われている「後方支援」のイメージを英訳すると「logistics」だそうだ。
いわゆる 兵站(へいたん)と呼ばれ、物資や兵器の輸送・宿営・糧食などを担う事だ。

しかし、今回の安全保障関連法案関連で、
アメリカ側で使われている「後方支援」に相当する英語は
「Combat Service Support=後方支援」だという。
だから、警務業務や兵器の研究なども含まれてくる。
政府の説明どおりに「兵站」だけだと思ってしまうと、
ちょっと違うので留意しなければならない。

北朝鮮が日本海にミサイルをバンバン撃ち込む実験をし、
中国が自国で空母を作る技術がないからと、勝手に領海を主張して
珊瑚礁を埋め立てて軍事基地を作ってしまっている昨今。
丸腰の相手には絶対手を出さないなどという、騎士道や武士道のような、
国際規律遵守の道理が通じる相手だとは、あまり思えない。

そうなったら場合、アメリカに守って貰おう!彼らは必ず日本を守ってくれる!
…と信じ込んでいるのが安倍首相だ。
実際に彼は、有事の際の米兵の流血に関して心配する発言さえしている。
だから、尻尾を振って、アメリカへの軍事協力を申し出ているのが
今回の安全保障関連法案だ。

ところで、本当にアメリカは守ってくれるのだろうか?
元共同通信のワシントン支局長だった先生に伺った話を記してみる。

まず、アメリカは中国の軍事力に全く脅威を感じていないらしい。
ロシアと米国は現在、6千〜7千(最大時は3万〜4万)発の核兵器を保有しているが、
中国は40発であり、空母を造る技術もない。
だから、アメリカが本気で軍事力で釘を刺せば、中国は即黙るらしい。
が、世界最大の消費市場になりつつある中国を、アメリカは失いたくない。

それに、尖閣諸島はアメリカが死守したい南シナ海のシーレーンから外れている。
自分の利害とは関係ない場所に位置している。
以前、尖閣諸島は、沖縄と共にアメリカに占領されていた。
そして、沖縄返還の時、尖閣諸島の「統治権」も日本へ返還された。
しかし、「主権」については何も触れられていないという。

第二次大戦当時、尖閣諸島の主権は、日本と台湾が争っていた。
それを知っていたアメリカは、「主権争い」については当事国に任せようと、
当時もそして現在も、うやむやにしたままなのだ。

2012年、米国防長官が尖閣問題に「巻き込まれるのは御免だ」と明言しているとおり、
鼻を突っ込む気は更々ないのだそうだ。

何かあったら「国際司法」に委ねようというのが、アメリカの尖閣に関する基本姿勢だ。

そうであった場合の最悪のシナリオは、こうだ。
中国側が“漁民”を上陸させて、自衛隊が駆けつけた所で一悶着起こさせる。
万が一、一般市民(?)である“漁民”に死者が出たりしたら、
日本は、民間人を傷つけたとして国際司法で裁かれる事になる。
そうなれば、相手の思う壺なのだ。
その場合は、アメリカは助けてくれないだろう。
相手が「国際法」に触れるような、非常識をやった時は助けてくれるだろうけれど…。

そもそも、アメリカ軍は日本を守るために、日本に駐留しているわけではない。
戦後、サンフランシスコ平和条約を結んだ吉田茂首相が、
東西冷戦に備えて、日本を西側に組み込む目的で軍隊を出せと言ったアメリカに対して、
軍備よりも戦後復興を優先するための、交換条件としての米軍駐留だった。
自衛隊もしかりで、実戦部隊を差し出したくない為に作った方便だった。

それどころか、ニクソン大統領は周恩来に対して以下のように説明したらしい。
「日米安保条約とは、日本の軍事力を“抑止する”のためにあるものだ」と!
つまり、戦争をおっぱじめた過去を持つ日本の、軍事力強化防止の
「 フタ 」 と成るべく米軍は駐留しているという話なのだ。

ところが日本人は、いつの間にか米軍が日本を守ってくれる為に
駐留していると思いこんでいる節がある。
普天間基地などは、最初アメリカから「返還」の申し出があったそうだ。
ところが、米軍が減ることが不安なのか、いつの間にか「移転」になったそうで…(^^;)。

日本の強烈な尻尾振りに対して、アメリカはイマイチな様子。
これは、首脳会談の時間の長さにも表れているようで、
米中首脳会談が8時間のところ、日本は数十分間という軽視ぶりという。

そんなアメリカに一生懸命に秋波を送って、
自衛隊を海外に派遣させて、本土が手薄になった時に攻め込まれたら?
安倍首相は、その辺には頭が及ばないらしい。


その他の先生の話も面白かった。
米国のCIA諜報部員は東京に100人ぐらい居るそうである。
時々漏れるスパイ話は、重要性の薄い件のみで、サービス的カムフラージュなのだとか。
メディア不可侵の日本官僚のスキャンダルなどは、CIAが釘差しの為に流すのだそうだ。
駄目な総理大臣を降ろすのも、CIAが関わっていると聞いた。

アメリカの希望する日本は、「穏健保守」だそうで、
「歴史修正主義者」(ぶっちゃけていうと右翼)である安倍首相は、
あんなに尻尾を振っているのも関わらず少々ウザがられているらしい。
特にオバマ政権は嫌戦だから余計に…。
旧米国軍事司令官がJRの顧問をやっていたり…と、
日本って、今でもアメリカの占領下なのかぃ…と思わざるを得ない状況みたいだ。

1982年のシベリアの天然ガスパイプラインの爆発事件は、
多数の死者を出したが、CIAの工作だそうである。(米国責任者は自殺している)
石油価格の下落も、石油産出国であるロシアを苦しめるために
アメリカがサウジと手を組んで、意図的にやっているそうだ。
ソ連が崩壊したのも、資源に依存しているソ連の収入を、
石油価格の下落によって激減させた事が引き金だったとか。
(そんな闇の力があるなら、私はCIAに黙らせて貰いたい人がいる。例のポッポさんだ…;)

…と、とにかく、そうやって、アメリカは裁定者として世界に君臨しているのだ。

アメリカが世界に君臨できたのは、
米石油会社がサウジで大規模油田を発見し、
ルーズベルト大統領が米サウジ戦略的関係を締結させた事が大きいという。
つまり、エネルギーを握る者は世界を握ることができるのだ。

16,17世紀にオランダが風を支配し、18〜20世紀にイギリスが石炭を支配して、
現在はアメリカが石油を支配している。
次世代のエネルギーは何だろう。それを支配するのは?

核保有が国際政治上のステータス・シンボルのようになっている昨今、
原子力の支配を目指した国々が、核の闇市場からウラン濃縮技術を買ったりもしている。
では、生活や工業に直結する意味での次世代エネルギーは何だろう。
再生可能エネルギーだとレトロ過ぎるし、やはり水素を操る者が次世代の勝者だろうか?
もしかしたら、異星人の技術力を密かに教えて貰えた人々が次世代の勝者かもしれない。
(…あ…でも、鳩山ポッポさんの信望するスピリチュアルな宇宙人とは違いますよん。)

そんなアメリカに詳しい先生に、私は質問してみた。
「ISISは、アメリカが作ったものなのですか?」と。
答えは、「不手際で結果的にそうなったが、意図的に作ったものではない」
との事だった。
(ビンラディンは、アメリカが支援した過去があるのに、ブーメランされたらしいが…)
以前、コメントで「ISISはアメリカが作った」というコメントを頂いて、
以下のようにお答えした事があるが、
http://blog.livedoor.jp/lestat227/archives/52216128.html
先生の答えは、それとほぼ同等の回答であったことを付記しておく。

そうそう。
百聞は一見に如かずなので、日本の防衛力を知るため、
富士の自衛隊の実弾射撃演習に行ってみる事にした。(…軍服萌えだし(笑))
http://www.mod.go.jp/gsdf/event/fire_power/fire_power_27.html

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