インターネットなどでカワウソが人気だ。

 東京・池袋にはカワウソカフェもあり、にぎわっている。一方で、高まる需要に供給が追い付かず、密輸が横行。1匹100万円を超す値段での取引もあるといい、警察が摘発に乗り出している。
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写真はカワウソカフェで、おやつをもらうコツメカワウソ=2018年撮、東京・池袋

「かわいい」「ふわふわしてる」。日曜日の午後、親子連れやカップルなどが癒やしを求めて集まるのは池袋のカフェ「コツメイト」だ。コツメカワウソなどと触れ合える場として人気を博している。カワウソは「キューキュー」と鳴き、食事の前には「待て」も披露する。

 コツメイトはインドネシア政府の許可を得て、同国にカワウソの保護・繁殖施設を建設し、正規輸入も行う。店長の都築康友さん(50)は「1~2年前からカワウソブームが起きている」と話す。飼い主が動画を投稿サイトにアップし人気に火が付いたといい、ネット上では全国の動物園や水族館が参加する人気投票が行われた。実在のカワウソを模したマスコットキャラクターも登場した。

 だが人気の裏で近年、密輸が増えているという。東南アジアなどに生息するコツメカワウソは国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストで絶滅の恐れがある危急種に指定。ワシントン条約で国際取引が規制され、輸入には輸出国の許可が必要だ。

 野生生物の取引を監視する国際NGO「トラフィック」によると、2007~17年に摘発されたカワウソの密輸では少なくとも52匹が日本向けで、うち39匹は16年以降の取引だった。国内では1匹80万~160万円ほどで売られているという。

 警視庁は18年10月、タイからコツメカワウソの子ども3匹を密輸したとして、外為法違反(無承認輸入)容疑で男2人を逮捕した。他にも密輸情報があり、捜査を進めている。

 コツメイトには同年5~6月、カワウソの取引を持ち掛ける電話などがあったが、「タイからの密輸」と明かされ、応じなかった。代表の長安良明さん(50)はペットショップなどにいるカワウソには密輸されたものもいると指摘する。「カワウソ欲しさに怪しいものを買ってしまうことが一番の問題」と警鐘を鳴らす。
時事通信