昨日(例のごとくもう一昨日)の定休日は、整体学校時代の同期の方と久しぶりに飲みにいきました。
そこでいろいろな話をして、普段の施術業務の中での出来事と絡めて思った事がありました。
この整体学校時代の同期の方は現在リラクゼーション系の整体院で働かれているようなのですが、将来的には改善系の整体院を開業したいというビジョンを持たれていました。
そこで、改善系整体とリラクゼーション系整体の違い、そして現代医療との違いについて相談を受けました。
これについて答えた事と、今日(もう昨日)一日業務をする中で思った事をまとめてみました。

まず、改善系とリラクゼーション系の違いについて。
この両者の違いについては、私は明確に違うものとして自分の整体院では完全に用いる手技もサービス形態も分けています。
業界全体の業態については長くなるので割愛致しますが、単純に言ってしまえば、改善を目的としてそれだけの為に無駄を一切省いて効果的な施術のみに注力するか、改善はとりあえず二の次で相手に心地よさで満足して頂くような施術を行うのかという事だと私は思っています。
さらに掘り下げると、改善系には絶対的な技術と知識量そして相手の健康に対する責任感が必要であり、リラクゼーション系には相手と共感する能力と施術者自身の人間的な魅力が必要なものだと思います。
これを混同してしまうと、どっちつかずの中途半端なものになってしまいます。
どちらが優れているというものではなく、お客様が求めているものを提供するという、サービス業の根本的な考え方だと思います。

次に、現代医療と徒手療法の違いについて。
私の整体院では、病院に通っていてもよくならなかった不調が改善されるという事は珍しくありません。というより、それができなければ改善系整体院としての存在意義はありませんので当然とは言えます。
ですが、私は徒手療法が現代医療より優れているとは全く思っていません。
これはホームページにも記載している事なのですが、徒手療法と現代医療では、対処するべき人体の状況が違うという事だと考えています。

例えば五十肩(四十肩)。
これは正確な診断名ではなく、肩を動かす際に、痛みで正常な可動範囲まで可動しなかったり、痛みはないが可動範囲が狭い状態の総称です。つまり、原因は様々です。
病院での診断としては、肩関節周囲炎、石灰沈着性腱板炎(腱炎)、インピンジメント、骨棘形成、腱癒着ets... 複合している事もあり、実に様々な状態があります。
病院の治療では診断した内容に対して、投薬での対症対策での行動制限の緩和、最終手段として手術での器質的根本解決をするという形になるでしょう。
診断通りの内容が直接の原因で肩が上がらない・痛いというのならば、徒手療法ではどうしようもありません。炎症そのものを消す事も、骨折・脱臼は別として体内の器質的変性を元に戻すという事も実際問題として不可能だからです。現代医療にまかせるしかないと言えます。
ただし、診断内容と、肩が上がらない・痛いという現象は直結していない状態である事が多々あります。
その場合、炎症や器質的変性はあるものの、痛みがとれたり、動きが改善する状態を徒手療法で導く事は可能だと言えます。改善できれば、投薬や手術などのリスクを伴う治療を選択せずに、あとは自然治癒力に任せる事で治っていくという事も充分ありえます。
病院に長く通っていたが治らず、一生付き合っていくつもりでいた五十肩の方の肩が、5分とかからず上がるようになった事実が何度もある事を付け加えておきます。

椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症についても同様に、本当に髄核脱出や脊柱間狭窄が直接神経根や脊髄を圧迫して症状が出ている状態なら、徒手療法でそれ自体はどうしようもありません。2次的3次的に付帯している症状を改善する事で緩和する事なら可能かもしれませんが、この問題そのものを何とかしようとするのは非常に危険です。現代医療に任せるのが最善策だと言えます。
しかしこれも同様に、ヘルニアや狭窄が直接の不調の原因ではない事が多々あります。これについても、症状の原因が何であるかを見極めた上でその別の部分にアプローチする事で、徒手療法によりリスクを背負わず充分日常生活が送れるレベルまで回復する可能性はあります。
腰椎椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症と診断され、薬で痛みを抑えて生活していた方が、薬を飲まなくても日常生活を送れるようになった事実が何度もある事も付け加えておきます。

徒手療法と現代医療の違いは、木材加工のカンナとノミの関係に似ているかもしれません。
徒手療法はカンナです。大きく木材の形を変える事はできませんが、全体を整えるという事に適していて、小さなでっぱりやへこみや傾きをならす事ができます。
現代医療はノミです。使い方を誤ると部材が台無しになってしまいますが、カンナと違い大規模で複雑な加工ができます。
どちらも用途によって使い分ける事で、目的にあった作品や建物が出来上がります。

医師、徒手療法施術者が問題を正確に見極め、自分の持っている技術という道具がその問題に適してるかどうかの判断をしていくのがこれからの治療・不調改善業界で重要な事だと思います。


やはりこういう、自分のしたい事の根本がどういうものなのかというのを考えるのも大切ですね。
考えとしては漠然として持っていても、まとめてみると明確に自分の進む先を再確認する事ができました。特に近しい間柄の同業者と飲むというのはとても有意義なものでした。

なので、経費に・・・はならないか(;´Д`)