May 24, 2006
「武満徹|Visions in Time展」

エミー賞受賞作「夢窓−−庭との語らい」(1992)は、アメリカの映像作家ジャン・ユンカーマンの日本庭園についての記録映画。
監督 : John Junkerman 製作 : ローラ・T・シュナイダー
製作総指揮 : Paul P. Johnson / 村山利夫
脚本 : ポール・グリーリ 撮影 : フォスター・ワイリー
音楽 : 武満徹 タケミツトオル 編集 : William A. Anderson 字幕 : なし
DREAM WINDOW 夢窓−−庭との語らい(1992)
監督 : John Junkeerman プロデューサー : Laura T. Schneider
脚本 : Peter Grilli 撮影 : Foster Wiley
作曲 : 武満徹 タケミツトオル 編集 : William A Anderson
スクリプター : Paul B Jonson / 村山利夫 / John W Hiller
題字 : 勅使河原宏
インタヴューに答えているのは、詩人や作曲家、建築家、舞台デザイナー、映画監督、旅館の主人、住職たちで、そのなかに「世界のTAKEMITU」である武満徹さんはキャストのひとりでもあり、音楽を担当もしています。
タイトルの「夢窓」は禅寺庭園の完成者・夢窓疎石からとられ、同名の作品を作曲した武満によって命名されたといいます。ユーロスペースの特集上映「追悼上映 武満徹の仕事-音楽の希望、映画の夢-」の1本として劇場公開されました。
この作品を含むタケミツ・ゴールデン・シネマ・ウィークは、「武満徹 ─ Visions in Time」にて、ゴールデン・ウィークに集中上映会がおこなわれました。
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武満徹:SONGS アーティスト大竹伸朗の1984年から2000年までに制作した作品と武満徹作曲の楽譜とのコラボレーション作品集。
もしかすると、武満徹さんの音楽だけを聴いていると理解できなかったのかもしれません。
「見ることは聴くこと、聴くことは見ること」だったでしょうか。武満徹さんの音楽の姿勢です。文章、楽譜、写真、オマージュ、コラボレーションなどから多彩で多様な音と線と色が見えてきます。
ピアノが買えなく、手書きの「紙ピアノの鍵盤」を折りたたんで持ち歩いたと聞きます。音楽学校や音楽大学を出ず、独学です。何もないまま、何も揃わないまま、「音楽家」になろうという「決心」だけでした。これが「なりたいな」ではなく「なろう」です。
ピアノの音が聞こえると訪ねて弾かせていただいたというお話がありますが、知らぬ他人の暖かさも、才能を育てた一環なのでしょう。
大江健三郎著の「話して考える」と「書いて考える」では、「elaboration」の語源の説明があります。じつは2001年に大江健三郎氏講演「武満徹のエラボレーション」で、武満氏の縁というもののとらえ方による「周縁」を述べています。circumference としての「周縁」ではないかと語っていますが、「武満徹|Visions in Time展」で、まさに図形楽譜という不思議な円の楽譜に、武満さんの「縁づける」を感じたわけです。(←個人の解釈)
「言葉と交渉をもつと、私のなかに他者があらわれ、私の考えは緩やかにだがひとつの方向性をもった運動として収斂されて行く」
−公式カタログ「武満徹―Visions in Time」での武満さんの言葉です。
それはさまざまな形や容で武満氏を「縁づける」方向性へと導いたのでしょうか。
展覧会のおもなセクション
「実験工房」での作品、影響を受けた瀧口修造の作品なども展示。御代田の森のなかででは、仕事場の様子が再現されています。美術家との交感では、オディロン・ルドン「閉じた眼」やミロ、クレーなど武満作品に関係の深い美術家達の作品とジャスパー・ジョーンズ、堂本尚郎、大竹伸朗など親交のあった画家達の作品の空間があります。武満徹のセクションには「鳥は星形の庭に降りる」のためのスケッチブックなど、武満自身の絵、プロデューサーとして関わった映画のポスターや台本、「Music Today」などのポスターや資料、そして自筆の楽譜やスケッチの数々が展示されています。
新潮社から出版されている「音、沈黙とはかりあえるほどに」には、『或る朝、なんの前触れもなしに一台のスピネットピアノが私たちの家に運ばれて来た。それが、未だ面識のない黛敏郎氏から送られて来たものだと知ったときに・・・』と綴られたそのピアノなどの楽器の展示から愛用品が展示されています。
そして最後の随筆となった「時間の園丁」も展示されていました。











