September 11, 2006

フレデリック ・クレマン

ここは、アリスの不思議なお店

「私はフレデリック・チック・チック。普段はマッチ売りだけど、不思議な物売りへと早変わり。記念日、誕生日のお役に立とうというわけで。それはそれは、不思議な上にも不思議なものを持っている。楽しくて頭がおかしくなるような品々に、アリスはお気に召すだろう。さぁ、わがコレクションの数々をお目にかけよう。」

原題は、「MAGASin Zinzin  ou aux Merveilles d’Alys」で、日本語訳では、「アリスの不思議なお店 」 です。クピドの扉をあけると、まるでワインのコルクをあけ、ボトルのエチケットを眺めるような、フランス語のタイトルページが登場します。装丁は遊び紙までもおよぶがごとく、1枚1枚が作品です。

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フランス語とのエッセンスは異なる部分がありますが、読む側の想像力という武器を使えるヴィジュアル本です。日本語訳でも、フランス語でも英語でも、フレデリック ・ クレマンのようなヴィジュアルブックは、読む側、鑑賞する側の想像力が、感興を高めます。

どんなコレクションがあるかというと、ナイルのほとりに住む気難しいイスラムの隠者が持っている言葉を真珠に、ツグミに、金塊に変えていく、ワニの王さまの流した涙のリキュール」。この夢のカタログには、ほかにどんなものがあるかというと!

小天使の鈴、チェシャ猫の笑い、千一夜の空飛ぶ絨毯に乗るツアーチケット、白雪姫の靴下留め、ピノキオのこわれた鼻の先っぽ、親指姫のゆりかご、星の王子様の影、 白雪姫の口紅やセイレーンの髪の毛、かたつむりの王宮の残骸、人食い鬼の乳歯、中にドレスがしまわれた指貫から、長靴を履いたネコの口ひげ二本や、移り気な帽子が娘のシニョンの上に、丸くて赤い世にも稀なたまごを産むなど、数々の不思議なものたちが勢ぞろい。白昼夢(笑)でみた、うさぎを追いかけ、アリスが落ちた穴のなかのように、不思議な話のコレクション。

フレデリック・クレマン KAFKA から多数の記事にリンクされています。
フレデリック・クレマンの9月発売の「Le LUMiNUS TOUR」も、面白そうです。

lifecarrer33gearkawase at 12:26│文学・読書 

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フレデリック・クレマンの装飾本。とくに川端康成の「Les belles end

この記事へのコメント

1. Posted by alei   October 22, 2006 00:21
キーワード、サンキュー。

これでOKだと思うよ。せっかくの最初の記事を、変更させてごめん。

さぁて、つぎは、閉めちゃって。